実験刑事トトリ

ＮＨＫの土曜ドラマであります
こういうタイプのは初めて見ましたが、
意外と面白いと感銘を受けたのでありました
殺人が起きているので、
コメディとしてはいけない気がせんでもないですが、
推理とサスペンスを楽しむ刑事物ドラマでありました

実証実験によって、アリバイを崩していく
まぁそんなのが主幹になっているわけですが、
新人刑事でありながら、元動物行動学博士であるトトリくんが、
へっぽこ刑事の後輩になって、
珍問答をしながら、事件をといていくといった感じ
非常に肩の力を抜いてというか、何も考えずというには
少し頭を使うんだけども、やっぱりギャグだなと
思わされるようなあっさりさっぱりした推理であります

動物行動学に基づいてとか、そういう、
少しばかりダーウィンが来た的な内容を含むのかというと
そういうわけでもなく、薀蓄として少しだけ出てくるが、
基本的には、コロンボ形式といいますか、
先に事件のシーンも見ていて、そのアリバイを作る様子も見えて、
後からやってきたトトリくんが、それをさらっと解いていく
見ている限り、そこに違和感覚えないだろうと
思ったりもするんだが、そこはそれ、
元博士ですから、気になるんですねと
妙な説得力があるのかないのか、面白いからいいんですけども
なかなか飽きないつくりでありました
もうちょっと、科学的な何かがあってもいいかなというか、
そういうのも期待してましたが、簡単な実験をするという
それだけで十分面白くなるあたり
あれ以上入れると、鼻につく感じになったのかもと
満足なのでありました

5話ありましたが、印象的だったのは、
デザイナー殺人事件でありまして、
デザイナーがまさかのカーネーション（違う）、
あれは、役者さんとしてはＯＫだろうけど、ＮＨＫ的によかったのかと
心配になるようなすばらしいできばえ、
あと漫画家の話もありましたが、あれも、
深読みしてしまうとバクマンのオマージュ的な内容だったのかもと
内容知らないだけにしっかり読み解けなかったのですが
いずれにせよ、大変面白かったのでした

割とアリバイ崩しも簡単というか、できるもので、
推理初心者には非常にわかりやすく面白い刑事物だったと
刑事物なんて、そもそも見たことない私が
ひっそり書いておくのでありました
つづきが出来そうな内容でしたので、
二期目というか、また、つづきに期待であります

平清盛 宿命の敗北

ＮＨＫ大河ドラマ「平清盛」視聴完了です

とうとう始まった、平家の滅亡といった感じで、
いつだって話題になってしまうというか、
本当、物語的な事件だよなと思う
富士川の合戦で大敗北でありました
まるで駄目な感じで始まって、
まるで駄目に終わってしまう
その様こそが、平家の男であるというのは、
風刺も効いていたけど見事でありました

最後の忠清の忠言は深いというか、
それこそが清盛が、何か大きく剥離してしまったその姿だったと
残酷に描いておりまして見事、ステキでありましたね
清盛の刀というか剣もすっかり錆びてたし
暗示が多すぎてこわい

さておき、ちゃくちゃくと力をつけつつも、
なにか急進的ではないというか、勝つべくして勝ったし
とりあえずやっていこうかみたいな源氏勢に
少し違和感というか、なんか違うと思ったりしてしまいますが
実際は、あんな感じで、結構薄氷というか、
まぁ、誰でも勝てる状況だったのかしらと
思ったり思わなかったりするところでありました
今回もというか、もう一つの見所であります、
兄弟の再会は、あの義経と頼朝の間にある
感激のギャップがまた見事でありまして
やがて残酷な結末につながるわけかと
ためため、息をついてしまうのでありました
あれもよかったというか、神木さんは上手い、
あの期待にはらんだ若者の顔というか、本当
見事でありますね

ただ、見ていて感じたのは、
本当、知らないうちに、政治劇を見たがっていたというか
いや、最初からそういう風だったけども、
平治の乱とか、あのあたりのときの期待感は薄れていて
正直、このドラマでは、あれくらいあっさりで
戦シーンいらないかもねなんて
思わされたりもしたのも、赴き深いところであります
源氏と平氏でルールが違うというか、ゲームが違うんだなと
改めてまざまざ見たような
そして、いつかの繰り返しを見せられているというそれ、
その立場の違いまでも見られるとなって
非常に面白い、優れたお話だったと
思ったり考えたり
もうすぐ終わるかと思うと、残念で仕方ないのであります