CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

真田丸  入城

2016-10-16 20:49:04 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「真田丸」
視聴完了であります
大阪の陣に向けて、むらむらとしてくる一回でありました
今回から見始めても問題なさそうな雰囲気なのが
本当、よくできたドラマだなと思わされるところでありました

お兄ちゃんのところのお家事情の紹介と決着、
そんでもって、信繁の脱出という感じで
まぁ、脱出劇は別にあんなに凝った話いらなかったんじゃないかと
思わなくもないのでありますが、
半蔵の数十年ぶりの押し通るを見せてもらえたので
よかったとしておこうと思うのでありました
ただ、あれが伊賀越えのリフレインだと
みんな覚えているんだろうか、
そもそもリフレインなんだろうか、よくわからんが、
まったく意味をなさないCGというか、エフェクトもあいまって
異様だったと、あっけにとられたのであります
面白かったといっていいのか、なんなのか
笑ったんだけども、どうなんだ

あとは、爺姿での入城によって、
あれやこれやとのつじつまをあわせたりと
苦心が見てとれたのはよいのでありますけども
これは、大阪の陣全体に感じるところでありますが
やっぱり、大阪方に人がおらんなぁと
思わされたりなんだったり、
後藤あたりと、友情を育む姿を
ちょっと楽しみにしていきたいと思うのでありました

【読書】女子的生活

2016-10-15 20:36:34 | 読書感想文とか読み物レビウー
女子的生活  作:坂木 司

トランスジェンダー、セクシャルマイノリティ、
そういう主人公のお話でありました
新しいなと素直に思ったんだが
この感覚がそもそも、触れ方として違うのかなぁと
そういうことも考えさせられて
なかなか興味深い内容であったと思うのであります

女の子の格好をするのが好きな男で、
性嗜好は女性という人なんだそうで
女装レズ?いや、違うな、トランスジェンダーのレズか(意味かぶりではないか)
これをはたして、なんと呼ぶのか
私にはまったくわからないんだが、
なるほどなぁという感じで読んだ次第であります

女の子からすると、友達の延長という感じになるような
実に不思議な具合が描かれていて、
さらに、セクシャルな関係についても、そういうのからの
OKな感じがあるのかと、なんか
なるほどと思いながら、実際にそうなんだろうかと
考えさせられたのであります
物語というか、小説だから成り立つといえるのでないか
本当にそういう人がいるにしても、なかなか、
こんなに恵まれてないんじゃないかしらなんて
思ったり考えたりである

そんな身上で、あとは世間とのすれ違いでもないが、
無自覚な偏見にさらされる様を、すでに慣れたという感じで
さくさくと薦めていく具合で話は転がり
最終的には、いい友情話になったというのが
これまた、凄いところだなと
思わされたというかなんだろうか、凄い面白かったけども
形容しがたい、なんともいいがたい楽しさを味わったのであります

ただ、ひたすらに女子的視線というか、
嗜好がつづられているので、これが実際
どこまで本当に女子的なものなのか
それは、私には永遠にわかることがないのだけども、
まぁ、なかなかあれこれ考えていて
大変そうだななどと、ステレオなことを書いてしまうのでありますが
キャラも面白くて、よい小説でありました

【読書】テロ

2016-10-14 21:23:32 | 読書感想文とか読み物レビウー
テロ  作:フェディナント・フォン・シーラッハ

また、シーラッハを読んでしまった
そんなわけで、今回は、いよいよもって
完全に法廷劇になっていまして、
テロに関わる話なんだけども、その実というか、
やりたかったことがとても明快で、
非常に面白い試みだと思えた脚本でありました
そう、脚本なのである

命の重さについて、
これをどう扱うべきであろうかというのを
法廷、裁判という形で見せて
この法というものが、なんなのか、
何をするものなのかというのを問いかけてくるというか
いやぁ、含蓄というでもないけど
いわゆるサンデルさん的な哲学的問いとともに、
法を考えるものでありました
無論、哲学的にも考えさせられるんだけども
アプローチがかっこいい、あくまで法律というところでなんとかしようというか
この解釈の問題みたいになるのが
ステキすぎて、頭が痛い(よい意味で)

この本自体は、なかなか驚きの結末というか
結末は、無罪、有罪のどちらも用意されているという
ステキなそれでありまして、
そのどちらも読んだうえで、さて、どっちでしょうと
考えるようなギミックになっていて
これもまぁ、なるほどなぁとうならされたのでありました
面白い本であった

テロリストにのっとられた飛行機を撃墜したという事件、
乗っ取られた飛行機はサッカースタジアムを目指していた
早めに打ち落とすと乗客が死ぬ
遅れてしまえばスタジアムの人たちが死ぬ
そんな具合でありまして
少し、政治的な色みたいなのもあったんだけども
非常に面白い、何よりも、この事件は有罪、無罪どちらにでもできると
実際の法解釈はどうなのか
そこは素人ではわからないので、
やっぱり情動というか、それで図りつつ
でも理屈は整えられていてと、頭を使って読むものでありました

巻末にフランスの風刺会社の話が載っていて
これもまた面白かったというか、あり方について考えさせられた
よい一冊でありました

台灣縦断旅行記 15 台中彰化へ

2016-10-13 17:47:58 | 台灣縦断旅行記(2016)
さて三日目、前日予約を入れておいた新幹線に乗って
台中に向かいます


飯団と紅茶 60元

前日は買いそびれていた、鉄道内で食べるもの
無事にといっていいのか、いわゆる台湾おにぎりこと、飯団を購入
朝飯セットらしく、お茶とセットで、60元という格安
大変楽しみにした食事でありました

飯団は、おそらくは黒米をベースにしてあって、
もちっとした食感に、様々なおかずというか、具がにぎりこんであって
食べ応えが抜群であります
味付けは、甘いようなしょっぱいような塩梅で、
いわゆるおにぎりとは全く別物であります
具材も果物的なものがあったように感じたのですが
それがなんなのかはわからず、真ん中あたりには黄粉みたいな
いや、違う、なんだろう甘いおかか?よくわからんが、
なんせ飽きない味付け、かつ、非常に旨いと
個人的に大当たりだと満足だったのでありました


さて、無事台中に到着し、昨日と同じように
台鐡に乗り換えのため、新烏日へ
台中からこの駅までは駅舎がつながっておりまして
前日よりはうまいこと移動できました


ここで乗ったのは、普通電車だったと思うんだが、
写真では、自強號じゃないか、よくわからんが
ともかく来た電車に乗って、一路、台鐡彰化へと向かいます

彰化(ジャンホァ)は、そこまでメジャーではない観光地でありますが
とてつもなく大きな大仏があって、
台中名物の肉圓(バーワン/ロウユェン)が食べられると
この二点を目標としてやってきた次第
とりあえず駅に到着して、観光案内所で地図を貰ってくる
今回、強く学んだことの一つに
現地で地図を調達する大切さというのがありました
これのありなしで、まったく旅程が変わるというか
地図ないと、どこにもいけないと改めて痛感したのであるが余談

駅前で凄い豪雨に見舞われたので、
思い切ってタクシー(的士)を利用する
若い兄ちゃんというか、台湾人じゃなくて東南アジアの出稼ぎ?と
思うようなお兄ちゃんで、言葉はまったく通じませんでしたが
彰化大仏のパンフ(地図)を見せたら了解との由で
さらっと移動開始、なかなかのスピードでありましたが
15分か20分くらいで無事到着、しかも、120元とえらい安かった


彰化大仏の公園前門扉

ここからとんでもない坂というか、
そもそも、彰化大仏が、彰化を見下ろせる高台、ちょっとした山の上にあるので
移動が結構大変なのであります


道すがらを見守る、仏様たち

朝早くにも関わらず、それなりに観光客というか
巡礼者のような人たちがちらほら見られて、
異国情緒が高まってくる次第であります
なんだろうか、仏教巡礼者とはこういう気分なんだろうか(違う)


ガチョウ、いや、ダチョウの卵ではないかと思われる

大仏前では、朝早くから屋台が開いておりまして、
朝飯をあれこれ販売していましたが
この煮卵屋さんが衝撃で、何種類もの煮卵を売ってんだが
サイズがどうもおかしい
一番手前のとか、明らかに怪獣の卵的なものじゃないかと
誰が買うんだろうかといぶかしくおもいつつ、
流石に購入は控えつつも、横目でこれを見て
いよいよ大仏とご対面であります

【読書】ジャッジメント

2016-10-12 21:12:08 | 読書感想文とか読み物レビウー
ジャッジメント  作:小林 由香

暗い話だった
復讐法なる、殺人事件において、犯人に事件と同じ方法で死を与える
そんな法律があるというお話でありました
その法の下で、殺人が、復讐という名前で正当化されてなされると
まぁそういうお話でありました
着眼点というか、なるほどなぁと思わされる一方で、
ちょっと、法律のつくりが甘いというか、
ドラマとしてはそれでいいけども、
法律としては欠陥だらけではないかという、
妙なことが起きたりしているので
なんか、設定がもったいないといっていいのか
なんとも、もやっとしてしまったのであります
凄く胸糞悪い結末の話もあるんだけども、
これは、ここで設定された法律の不備だよなぁなんて思うと
なんか、しっくりこないのである
この胸糞悪さは、本当に提起したかったそれと
違うことじゃないかしらと、思ってしまったのであります
考えて読みすぎたなぁ

そんなわけで、もうちょっと感想も単純化しますと
はたして、殺人の被害者、その遺族というポジションにおいて、
犯人に同じことをしていいですよと
そういう権利があって、はたして行使するだろうか、
はてまた、行使して、どこまでどんなことになるだろうかと
考えさせられたのであります
少なからず世の中には、本当に陰惨きわまりないというか、
反吐がでるとしか形容しえない事件があるもので、
そういうのが、少々の刑期で出てきて
安穏と暮らしているという事実はどうかと
そこは考えさせられるものの
なんだろうかな、そういうのと、この復讐というものは
同じ次元の話でないのだろうなと
思わされたりするのであります
晴らしたいということも確かにあるのだが、
それは遺族の側の話であって、
犯人側にはまた、別途の何かが必要だというはなしが
巧妙にくっつけられてしまった
そういうお話でないか、
因果応報をよしとするのは、どこか違うのじゃないかしらとか
あれこれ思わされるのであります

この本では、罪とは何かという話を
じっと考えさせられるものであるものの
なんとも、それとは違う、ただ、憎悪を起こすことが目的のような
まぁ、実際そんなやつもおるだろうしなぁとか
あれこれ考えると、うやむやになってしまうのが辛いところで
試みの小説として、なるほどと思ったのだけども
面白いとか、そういうのとは
まるで違うものでありましたと、メモっておくのでありました
なんか、陰鬱な気分だけをおいていかれたようで
やな小説だったなぁ

【読書】何様

2016-10-11 20:08:48 | 読書感想文とか読み物レビウー
何様  作:朝井 リョウ

ずっと前に、「何者」のほうを読んで、
この作者は天才じゃなかろうかと
おそれ慄いたものであります
このたび、映画化することもあってか、
続編めいた内容で、新刊が出ていましたので
楽しみに読んだのであります

割とマイルドになっている

前回が就活を舞台としていたので、
その若者たちが働き出して、数年というポジションで、
どうだということを考えたり、感じたりと
そんな憂えというか、たぶん、前回をリアルタイムで、
つまり自身も就活しながら読んだ人が
また、このタイミングでこれを読むと
まぁ、なんだろうか、酷いこと感動するというか
震えてしまうんじゃなかろうかと思うような
人生の悩みが描かれていたのでありました

おじさんはちょっと年齢を重ねてしまったので
残念ながら、今回のこれも、面白く読めたけど
「何者」のときのような、あの抉られる衝撃は受けなかったのでありますが
前回が突き放すかのようなそれだったのに、
今回は受け止めるような優しさを感じて
これもまた、月日なんだろうかなどと
勝手な想像を働かせるのであります

割とせつな的な生き方のようなものだとか、
うまくできないことへの、自身への失望というのが
まざまざ書かれているのは、
やっぱり見張るところがあるなと
この、さくさく心を裂いていく感じが
いい小説だなと思わされたりするのでありました

とはいえ、ここまで小説的すぎる人生は
きっとないので、大丈夫であろうと
若い人がこれを読んで、行きずりの関係にやっしたりしないよう
願うばかりであります(どうでもよろしい)

【読書】〆切本

2016-10-10 18:27:13 | 読書感想文とか読み物レビウー
〆切本  著:夏目漱石 ほか

夏目漱石をはじめ、
様々な作家や漫画家、編集者が、
〆切りに関して書いた、書簡、手紙、エッセーなど
あれこれまとめた本でありました
下手な解釈や解説など入らないで、
ただただ、それらの文章を集めた
文集めいたそれでありまして、
読んでいて、なんというかな、大変面白かったのであります
昨今はやりの業界ものという印象もあるけど
〆切りに追われる人たちの悲喜こもごもが
物凄く伝わってきて、非常に面白かった

はがきや書簡、いわゆる手紙だったものが
やっぱり一等面白いというわけでありまして、
明治や大正の文豪たちの
編集者や、共同著者なんかにあてたものが
まぁ、なんといえばいいのか、
いい意味でも、悪い意味でも言い訳が見事で
正直いって笑えてならないのでありました
美辞麗句ではないんだけども、
流れるように実に旨い文章で、言い訳しているというのが
なんとも、贅沢このうえない面白さを醸しています

個人的には、大好きな夏目漱石の近況を記して、
いかに忙しいかを語りながら、締め切りをなんとかという話も
結構ぐっとくるものがありましたが、
それ以上に、吉川英治の言い訳が面白くて、
まるで吉川作品のままでありながら、なんというか、
女々しいとはいわぬ、ただただ、平身低頭謝っているというのが
大変貴重といえばいいか、面白いのでありました
あと、池波正太郎のも、
完全に先生の小説まんまの文体で言い訳だから
一層に面白かったのであります

そういう、作家のあれこれも楽しく読めながらも、
この〆切りに悩まされた編集者側のものもいくつかあって、
これまた、なんだろうか、
いかにもサラリーマンとして大変なところといえばいいか、
仕事の大変さがにじみでていて
大変よろしい読後感でありました、本当、
こんな仕事絶対やりたくないなぁと思わされる
もう、悪辣なエピソードがてんこ盛りで面白かった
昔の作家は酷いな

と、共通してというか、なんか、
これも一種都市伝説から、そうせざるをえないような
作家は〆切りを守らないほうがよいものを書けるという
信仰めいたものが、様々な人に語られていまして
まぁこれも面白いことこのうえない
仕事で、ちょっとだけ編集系統をやったことがあるので
この〆切りに関する、書き手側のいい加減さには
火をくべて焙りころしたいとまで思うほどの怒りを覚えるんだが
それも含めて、この仕事そのものであるなと
改めて思い知ったりしたのであります

最終的には、どうしても原稿が間に合わず
穴埋め原稿として、言い訳をつらつら書いたものだとか
これは本当に誌面に掲載されていたのか
そのあたりはわからないのでありますけども
作家と編集者との間で繰り広げられる悲喜劇が
なんの説明も、描写もなく
残酷なほど見えて読めるので
大変面白い読書でありました

まぁ、これを笑いながら
仕事の〆切りがまさに迫っているんだが
そんなことは知らないのである

真田丸  幸村

2016-10-09 20:52:18 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「真田丸」
視聴完了であります
なんだろう、総集編?そんな塩梅でしたが、
隠遁していた頃を非常に
解りやすく、まとまった説明で
あっぱれでありました
ともすれば、片桐さえいなければ
何も起こらなかったんじゃないかしらと
片桐に対する風評被害がひどかったけども
よかったと感じたのであります

尺の結構な分量が思い出語りになったというのが、
気になって仕方ないところでありましたが、
まるで最終回のようだなという印象はさておき、
懐かしい顔ぶれが出てきて
面白い限りでありました
父上のセリフが、結局のところ「大ばくちの始まりじゃぁ」だったのが
印象深いというか、そういうものかしらねと
しみじみ思わされたところであります
あれも、ついこの間のような気がするのに
ずいぶん序盤の話だったんだなぁ

とりあえずは、大野の兄貴が出てきて、
今後大坂方の仲間たちがどの程度でてくるのか
楽しみにしつつだなと思いながら
お兄ちゃんが、まるで、すぐに死ぬかのようにも見える引きが
うそくさいというか、でも、
あれによって戦に出ないで済んだという話なのか
このあたりはよくわからんので
今後を楽しみにしたいところであります

あとは、きりが、立派につとめを果たしたというか
まるで世話女房だなと思わされつつ
なんだかんだ、あいつのおかげで
この物語は進んできたんだなと
思わされたりしながら
今回は、生きるということのために
負けに賭けるのもひとつという生き方を見せるのか、
そんなベタなところで、
まして、大河ドラマでそれやっちゃだめだろうと
思ったりもするけども
どうなるやら、楽しみにしたいのであります

しかし、今後の予告が
まるで映画みたいで反則じゃないか
予算は全部ここで使うつもりなのか
はったりなのか、これらも楽しみにしながら
待ちたいのであります

【映画】超高速!参勤交代 リターンズ

2016-10-08 22:26:53 | ドラマ映画テレビ感想
というわけで、ちょっと前ですが、
映画見たので覚書したためておく次第であります
先日、無印の方の感想を書いたわけですけども
実際のところ、こっちを先に見ておりまして
なんというか、感想がごっちゃになったりしてるわけですが
まぁ、そんなことはどうでもよろしい
思っていたのと違ったと、
素直に感動、感心したのでそのつもりを書いておくのでありますところ

参勤交代が成功したので
あとはのんびり帰ろうかなんて、
そういうお話だと思いきや、
急いで帰らないといけない事情になってさぁ大変と
まぁ、そういう具合のお話でありまして
唐突かつ、かなり安上がりでテケトーに仕上げた内容で
あっさりと帰郷して、そこから
幕府の軍勢と四苦八苦というのが
筋なのでありますが
まぁ、コメディだからとばっさりしておけば、
非常に楽しめるというか、
コメディだと思ってみていたのに、
思った以上にすごい殺陣とアクションで、
そっちがメインだったのかと
驚いた次第でありました

前作の分も、そう考えてみると
隠密同心みたいなことを、いちいち連呼するあたり
時代劇をリスペクトしてるのか、ばかにしてんのかと
思ったり感じたりしていたのでありますが
このリターンズが、より、そっちに内容をふってきていて
なかなか楽しかった
まさかの裏柳生から始まりの、尾張は宗春をかつぎつつという
とってつけた役回りながらも面白いロジックに
なんというか、わくわくが止まらない具合でありました

そしてまぁ、何よりも、前作よりも立派な殺陣の数々、
弓矢はともかくとして、片手剣、二刀、槍と
いずれも見事な立ち回りで感動したのであります
特に、居合の部分がさらに磨きがかかっていて
これはもう、時代劇として百点満点じゃないかと
喝采でありました
派手なアクションと、剣術殺陣が組み合わさるというのは
本当に楽しいものでありますね

いちいちの名乗りとか、忍び同士の戦いのお約束みたいなのとかも
ふんだんに盛り込まれていて、まぁ楽しい楽しいと
最終的に七人の侍テイストになってからの
ドタバタというのは面白かったのでありました
最終特攻はやりすぎだけど、あれも含めて
面白い、楽しい時代劇だったと
感じた次第であります

前作の方が評判がよいようでありますけども、
個人的に、裏柳生を使ったところと殺陣に力が入っているところが好きで
リターンズの方が私は好きだななんて思ったり感じたり
メモっておくのでありました

【読書】他人が必ず、あなたに従う黒すぎる心理術

2016-10-07 21:55:50 | 読書感想文とか読み物レビウー
他人が必ず、あなたに従う黒すぎる心理術  著:ロミオ・ロドリゲス・Jr

題名の通り、胡散臭い本でした
様々な心理学や、なにやらの用語を持ち出しつつ、
人が陥りやすい思考や、心理について
2ページでまとめて教えてくれる
なかなか読み物としては面白い一冊でありました
ぱらぱらと、なんとなく読むのにうってつけであります

なんとか効果とか、なんとか現象とか、
そういう感じで語れてしまうのではないかと
思わなくもないような、
他人に気まずいと思わせることで
うまいことコントロールしようという試みの話やら、
胡散臭い度の高いところでは、
辛いことから逃げるために人格をもうひとつこしらえて耐えてみようだとか、
なんとも、高校生くらいで読んだら
妙な影響を受けそうなトピックスが山もりでありました

どこかえ使えるテクニックもあるかもと思いつつでありましたが、
商談で使う、使えるものと、
女を口説くときに使うものと、
そういう大きな二つの枠からあれこれと語られていて
それなりに楽しく読めたのでありますけども
なかなか、なんとか効果と名前がついているだけで
普段から、色々使っているなぁというか、
使われているなぁというかと、
そういうことも山ほどありまして、
考えさせられるのでありました
わざわざ、体系立てなくても、みんな体感というか体得しているのでないか
そう思えるようなこともありましたとさ

まぁ、さらっと影響を受けることもなく
流し読みするのにほどよいと、そう感じた次第でありました

台灣縦断旅行記 14 王記府城肉の肉粽と愛玉子

2016-10-06 13:00:32 | 台灣縦断旅行記(2016)
本当は、帰りの新幹線で高鐵便當を食べたかったのですが、
19時過ぎでは売ってない様子でありまして、
断念して、ぐーたら寝ながら台北へと戻ったのであります
都合2時間少々というわけで、到着は21時30分頃、
新幹線のなかで、翌日以降の新幹線のダイヤを調べておいて、
窓口で予約を入れておき、明日以降に備えてから
ぶらぶら宿のある西門町へと戻ったのでありました

さて、ここで小腹が空いたと
当然のように、もう何飯をいつ食べたのか
よくわかっていない状態のため、なんか食べ物はないかと徘徊
22時間近というところでも、平気でお店が開いているのが
台北のよいところ、さすがは土曜日という具合であります
西門町のあちこちが、まだまだこれからだぜと
まさに不夜城の様相でありました
そう、いまさらながらに、台灣は不夜城なんだなと
なんか、しんみりするのである


王記府城肉 西寧店

西門紅楼の裏手側といっていいのか、
一本道をへだてたところに、ほどよく肉粽の店を発見、
そもそもこの日、台南にまで行ってたのに
なんで名物の肉粽食べてないんだと不思議なところですが、
台北にて食べると、なんだかおかしなことをする

店内は明るくて、この時間でも相当の賑わいであります
若者が多くて、なかなか心地よい騒がしさというか、
五月蝿いんじゃなく、活気があるという具合でありました
とりあえず、肉粽と麺線がメニューに見えたので
それを頼もうとして、

私「小姐、小姐!」
小姐「是」
私「バージャン、バージャン、イーガー」

ここで、店内が一瞬だけ騒然というと物々しいけども、
なんかおかしな空気になる、楽しそうだった若いお兄ちゃんたちが
こっちを見て、ちょっと面白そうな感じで笑っている
あれ、俺の声が大きい?、発音が悪いのか

小姐「あー、バージャン、OK,OK(笑)」
私「??、あー、麺線」
小姐「是」

と、追加に麺線を頼むものの注文を聞いてくれたおばちゃんまで、
なんか楽しそうに笑って、これみよがしに「バージャン」と
言っていたのでありました
隣で食べていた若者二人も、こそこそと「バージャン、バージャン」と
なんか呟いている、なんだ、肉粽ってバージャンだろうと
思ったりしていたんだが、はた、気づいた
ここは台北だからバージャンじゃなくて、ロウツォウなのか
聞きかじったところなので、どうなのかわかりませんが
肉粽と書いて、台湾語というか、台南のほうでは「バージャン」
いわゆる華語では、「ロウツォウ」と発音するはず
若い台北っ子が集まる中で、
いまどきの台灣の若者が使わない「バージャン」を
日本人が大声で遣っている
ここがウケた、ところでありましょうや
気づいて、凄い恥ずかしくなったのでありますが
まぁ、だからなんだということもないと気づいて
静かにやってくるのを待ちます
というか、よく調べると「バーツァン」が正しいのか、
バージャンだとうちのブログしか捕まらないじゃないか


肉粽(バージャン/ロウツォウ) 60元

麺線(ミェンシェン) 45元

当然のようにというか、小姐が「バージャン」といって
持ってきてくれたのは、もう、お約束みたいなもんでありましょう
台灣でウケたと思えば、安いものである
と、そんなことはさておき、やってきたいかにもご飯然のそれを
もりもりと食べる
非常に美味しい、どっちも、味付けほどよく、
毎日食べられる絶妙な旨さでありました

後で調べてみたら、なかなかの人気店だったようで、
いいところでいいものを食べたとご満悦であります

肉粽のほうは、八宝と読んでいいのか、
鶏肉をはじめ、様々な具材も入っていて非常に食べ応えがある
タレも、そんなに甘くないしご飯として食べられたのであります
麺線は、かなりあっさり目で、もうちょっとニンニクとか利いてても
よかったかなと思ったりしますが、このあたりは
テーブル上の調味料で調整するものなのかもしれない
いずれにせよ、スタンダートな組合せで満足度高い食事となりました



檸檬愛玉子 35元

食べ終わってから、もう少しうろうろしようと
西門町をさまよっていると、前から気になっていたのに
ずっと食べることができていなかった愛玉子(オーギョーチ)を発見
いや、ここは台北だから「アイユーツィー」が正しいのかも
仙草というものが固まったゼリーでありまして
凄いさっぱり美味しかった
なぜカエルのマークなんだと、食欲と対極のそれでありましたが
そのカエルの卵とは違う、つるっとしたゼリーを堪能して
長かった2日目が終わるのであります
結局日付変わるくらいにぐったりと就寝したのでありました

【読書】スティグマータ

2016-10-05 20:21:31 | 読書感想文とか読み物レビウー
スティグマータ  作:近藤 史恵

ツールドフランスを舞台にした、
ロードレースミステリーと、
そのまんまの説明で完璧に足りうる作品であります
非常に面白かった、どきどきわくわくしながら
それでいて、ロードレースも楽しめるという
なかなか贅沢な一冊だったと思うのであります

どうもシリーズものだったようで、
6年ほど前に私も読んだのが、おそらくシリーズの初めだったと思われますが、
それもなんだろう、こんなに激しい話だったろうかと思うほど
過酷なレース風景が、びしびしと通じてくる物語でありました
ミステリというか、根幹の部分は共通するものがあったと
思ったりしたんだが、なんだろうか、
読めば読むほどに、ロードレースを本当に見たくなるというか
面白そうだなぁと引き込まれてしまうのでありました

物語は、なかなかショッキングといっていいのか、
確か日本でもちらりとニュースになっていた、
チャンピオンがドーピングしていたのが発覚したと
そういった事件に端を発したものでありまして、
そのチャンピオンが復帰してきて、
レースで悶着を起こすと、まぁそういう筋書きでありまして
このレース中に、様々な不可解といっていいのか
なかなか、あれやこれやが現れては消えてと
スリリングで楽しい
それでいて、最終的な目的は、あの伏線はどうなるんだというのが
おおよそ最後にまとまるという具合でありまして
すっきりするほど、明確に解決しないんだけども
こういう後味が少し悪いようにも思えつつ
でも、人間の何か変えがたいものを見たような
素晴らしい情景で終わるというのが
気持ちの良い作品でありました

なんだかんだ、選手たちにも葛藤があり、
事件や、感情があるんだけども
自転車レースは、そういうの関係なく、みなが熱狂して
過ぎていくのであると
そういわぬばかりに終わるのが、かっこいい
読み応えのある小説でありました
面白かった

【読書】中野のお父さん

2016-10-04 21:54:44 | 読書感想文とか読み物レビウー
中野のお父さん  作:北村薫

ショートショートといっても過言でないような、
極めて短い、そして明快な謎解き小話集でした
いや、短編集というのが正しい言い方だろうけど
それにしても短い、テンポがいい
あっという間に読めたけども
なんだか、面白かった一冊であります

内容は、なんてことはない日常に、
ちょっとした謎が発生し、
なんだろうかしらと考えながら実家に帰宅して
お父さんに尋ねてみたら、あっという間に解決というか
答えあわせになるという、そういうお話でありました
ミステリといえばそうなんだけども、
事件性はほぼ皆無というか、
ああ、なんだ、そういうことだったのねと
そういう感じが、連綿と続くという
不思議なお話であります
ちょっとしたときに読むコラムめいた小説であった

編集部を舞台にしているということもあってか、
その謎解きにも、文学の香りというか、
文学クイズみたいな部分もあったりして
読み物としても楽しく読めて
なかなか面白い
なによりも、登場人物たちの会話が楽しいと
これが一等でありました
軽妙な会話劇が、間の抜けた感じもして
とてもすばらしいのであります
読むほどに、肩の力が抜けるようである

終始和やかといっていいのか、
仲良さげな雰囲気と、人間関係とが、
おりおり楽しく過ごせるようでありまして
明るい気持ちで、さくっと読める
よい小説であったと
メモっておく次第でありましたとさ

【読書】陸王

2016-10-03 20:58:57 | 読書感想文とか読み物レビウー
陸王  作:池井戸 潤

話題作を読みました
流石当代随一と、講談みたいな語り口になってしまいますが
やっぱりうまい、面白いと、つくづく感心しきり
随分長い小説なのに、あっという間に読まされたと
そんな具合でありました
人情と経済ドラマのバランスがすばらしかったというか
ある種、時代劇的な、決まった型があるかのように
楽しみに読めて、期待を裏切らず、なのにとても面白いと
脱帽だったのであります

内容は、下町ロケットを彷彿とさせるような、
町工場から大逆転というものでありまして、
見所としてというか、今回いいなぁと思わされたのが、
経営者の視点というのをぐいぐいもってきたところであります

まぁ、ギミックとしていつもの通り
嫌な経理と銀行とというのはセットのままというか、
このあたりは本当、お約束としかいいようがないそろい踏みでありましたが
主役の葛藤が、経営とロマンとの間にあって
ここが大変面白かったのであります
経営と資金繰りの苦しさというか、社長業の責任と面白さみたいなのが
わかりやすい独白といっていいのか、
非常に明快な、いや、期待を高める不安と打倒のバランスで
心地よく読めたのであります

正直なところ、そろそろマンネリというか、
読んでいる最中に、まだ残りこれだけのページがあるから
たぶんこれはだめになるだとか、うまいこといくだとか
そういうよからぬ読み方をしてしまったのが
自分の情けないところでありましたけども、
やがて、そういうのは気にならなくというか
文章、物語に引き込まれて、ああ、これこれと
随分エンタメさせていただいたように
思うのでありましたとさ

夢のある、面白い物語を堪能できたと
ただただそればかりでありまして、
まぁ、あらを探すでもないけど、落ち着いて考えてみると
最終的に5年後の会社はどうなる
という話がでてきたりするんだが、
社員の平均年齢が57歳だとかなんとか書いてあるのに
5年後にどうだという話も、なんだろうかと
ちょっと首をかしげてしまったんだが
それはそれ、舞台装置をそのまま受け入れて
楽しむということに徹することができる
いい小説だったと思ったのであります

真田丸  歳月

2016-10-02 20:54:50 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「真田丸」
視聴完了であります
しばらく続いた緊張感というか、
ずっとコメディ控えていたのを
ここで一気に突っ込んできたのかと
そう思うような、ほのぼのとした内容で
まぁ、正直、大河ドラマじゃなくてよかろうと
思わなくもなかった進みでしたが、
これが持ち味だよなぁと、改めて思い知ったというか
面白かったなと楽しみきった感じであります

いちいち、あれこれと拾っていくのもばかばかしい限りでありましたが、
とりあえず出てくる女性陣が相変わらずいい仕事しすぎだなというか、
まともなのが、結局一人も出てこなかったんじゃないか
いや、おね様だけ立派だったか
などと思わされたりするような、女の妙な戦いがツボで、
最終的に、ヤンデレをこじらせたレズ展開という
予想だにしないオチに驚いたのでありました
凄いな、これはコペルニクス的なんとかとか
そういう話なのか、どうなんだ、このおとしどころわ

あとは、完全に子育てに失敗した感触からの大逆転が
面白いというか、ああ、いい話っぽくなったと
大介がグレるんじゃないかという危惧が
無事スルーできたのがよろしいところで、
今回の囲碁の話が、冒頭の全部あんな感じの兵法書に
生かされることがあるんじゃないかと
思わなくもなかったけども、まったく関係なかったと
いつもどおりのずっこけ展開もステキで
楽しく見終えたわけであります

佐助の一人芝居がまた、酷いできばえで笑ってしまった
あれも含めて、うまいことできてる一回だなと
しみじみ思い知った次第であります
きりも、輝いていたし、ああいう使い方が秀逸すぎる

次週から、いよいよ大阪の陣に突入のようで
正直、今回のような話を
もう何話か見たかったような気が
せんでもないかしらなんて、書いたりするのですけども
たぶん、今回だけだからよかった
もう一回とかやると、余計な感じになるんだろうと
これもまた、妙だと思ったりして
メモを終えるのであります