Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

ペダル デュラエース 分解と構造

2009-07-01 20:04:25 | 自転車整備 ペダル
Shimano Dura-Ace SPD-SL ペダル PD-7750 の分解整備をします
先日メンテナンスをしたペダル シマノ 105 や Ultegra アルテグラと
デュラエースは使っている部品数や構造が全く違います 
シマノの展開図を見ると このペダルの分解をする人は少ないのじゃ
ないかと思えます さて今回はそんな複雑なペダルの分解整備です




今回用意した工具はこれだけ 分解の手順と部品の写真が
多くなると思いますが 最後までお付き合い下さい






シマノ デュラエース PD-7750 SPD-SL ペダル
今日はこの右側のペダルで作業を進めます




では始めましょう

まず Axle アクスル ペダル軸を抜く処から始めます






ペダル軸押さえボルトのロックナットにスパナを掛けます
ここには 厚さ 2mm 開口部 20mm の薄型スパナが必要です

ペダル軸押さえボルトには 厚さ 2mm 開口部 17mm の
薄型スパナ このスパナは両方、先日自作した物です

※ 右側ペダル この部分のネジは逆ネジです






ロックナットを緩め 押さえボルトを緩めきると
アクスルを引き抜く事が出来ます






ペダル本体から抜いたアクスル
このクランク側のペダル軸に カップ&コーンのベアリング構造が
使われています ここも他のグレードと違う大きな部分です






このベアリング部は この状態でこれだけ遊びが有ります
この融通の利く分が 玉当りの調整代ですね






この回転部は軸にスナップリングが使われており
スチールボールを入れた状態では回転部が抜けない
構造になっています

スナップリングプライヤーは大小 2種類用意しましたが
一番小さなプライヤーで充分です 正確に言えば
C型形状止め輪 軸用スナップリング・プライヤーです






スナップリングを外しました このプライヤーが有れば
苦無く外す事ができますが この工具が無ければ結構
苦労するリングです 高価な物でなくても良いですから
この工具は用意される事をお薦めします

この状態で スチールボールを抜けば 押さえボルト一式が
抜き取れます






軸からベアリング部を外した状態と
ボルト部分その他を全てばらした状態です

このペダル これで終りでは有りません
まだ分解する所が有りますよ・・




ペダル本体の奥を覗いてみましょう
まだ何やら怪しげな物が入っています




ここで使う工具は ソルダーエイド 先がフック状になった工具で
主に半田付けの作業で使う物です






ソルダーエイドをペダル本体に差し込み 奥の部品に引っ掛けます
そしてゆっくりと引き抜くと 何か一緒に出て来ましたよ






最初はグリスまみれで何か判別出来ませんが
グリスを拭いてやると 小さなニードルベアリングです



 


これで終りかと思ったら まだまだ これがデュラエースの
凄い処です

次はピンセットを使い 一番奥の物を掴み出します
ペダル本体の一番奥が玉受けになっており ここにも
スチールボールが入っています






デュラエースのペダル 回転部分の取り外せる部品は
これで全てです

下の写真で 使われている部品を少しまとめましょう
シャフト上の丸く黒い物 ゴム系のシールで 
軸と軸押さえボルトの間に入っています

シャフト下 左から
スチールボール 9個 サイズ 3/32 2.3812mm
ニードルベアリング 樹脂ケースにニードルは 8本
C型軸用スナップリング
スチールボール 17個 サイズは先に同じ
平ワッシャー
軸押さえボルト用ロックリング 20mm
軸押さえボルト 17mm

今回はここまでにさせて頂きます 読まれる方も疲れますもんね(笑)
次は 組み付けの前にもう一度 各部品の役割などに触れたいと思います

感覚派の私は勉強はしないし 理屈は苦手ですがこの部品の役割
これを理解しているのと いないのでは整備の質も変ってきます
次回はちょっと感じた事 考えた事も書かせて下さい ではでは・・・
 
コメント (4)
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