Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

塗装と CRC 5-56

2014-05-25 20:27:42 | COLNAGO コルナゴ 組立
何か妙なタイトルですが 今回コルナゴのロードフレームを全塗装する様子を
ご紹介させて頂いています その中で頂いたコメントで少し気になる事が
有ったので 模擬実験を行いました




その頂いたコメントは(抜粋)
CRC556なら塗料を弾かないうえに錆も防げる と言うもので 
下地処理の段階で、水砥ぎならぬ「CRC556砥ぎ」を行うらしい

しかし私は今迄塗装をする時 潤滑油等は近付けるべきでは
無いとの認識でした ちょっと試してみましょう

沢山の方が私のブログに来て下さり 参考にして下さる方も
多くいらっしゃいます 出来るだけ正確な事をお伝えしたいと
思っています そんな事も有り今回の検証を行う事にしました

頂いたコメントはこちら 【 コルナゴフレーム塗装 下塗り 】
※ このコメントをご覧になるなら複数のコメントが有りますので
  全てにお目通し下さい 一部分だけお読みになって今回の検証
  に対するコメントを頂いていますが 私が疲れます・・
 






普段塗装をする時に使うのと同じ物と CRC 5-56 を
揃えました 
塗装をするパイプは SGP(配管用炭素鋼鋼管 一般的に
ガス管と言われている物です 表面は亜鉛メッキがされて
います






フレームの塗装をする時と同じ手順で進めます
パイプの表面をペイント薄め液で綺麗に拭き取ります




汚れ落としと脱脂をしました






パイプにマスキングテープを使い 3 分割します




一番上(右側)には新聞紙で表面を養生します
ここは CRC 5-56 を付着させない部分です




KURE 呉工業の CRC 5-56 を用意します






スプレー缶の裏には色々な情報が載っています
確かに用途には 強力皮膜でサビを止めますと
有りますが・・・




準備したパイプの下(左側) 2ヶ所に 5-56 を
スプレーします






その 2ヶ所の内 下側はウエスで 5-56 を
拭き取ります 上側はスプレーした状態を
維持します






先程 5-56 をスプレーしてから 10分放置しました






スプレーは Holts ホルツのカースプレー 私が
フレームの塗装をする時に使う物です 色は青の
メタリックを用意しています






パイプから適当な距離を離し 左右 2 往復スプレーを
吹き付けました


左から





この様にマスキングテープに書いた物を張りました
現在はスプレーから 数分程度経った状態です

実際の状態は上から 
塗装が多く弾きました
塗装の一部が弾きました 
通常の塗装と変わりません

5-56 を吹いた後 ウエスで拭いた物が一番塗料を
弾いたのはちょっと意外でした




塗装から 20分程度経ちました 今日の気温だと
手に付かない程度に乾燥しています 密着度を
確認する為 塗装の表面をウエスで拭いてみます






CRC を塗布していない部分です ウエスにも
ほとんど色が移りません






CRC をスプレーしそのままの状態で 10分放置
した部分です 塗装の弾きからすれば 思って
いたより多くの塗料が拭き取れました






CRC をスプレーした後ウエスで拭き取り 10分
置いた部分です 塗装が良く弾きましたが
塗料も沢山ウエスに移りました




それぞれの部分を拭いたウエスです




今回の検証は普段の塗装の手順を踏み進めましたが
この様な結果になりました

今回の件は車の塗装を本業とする友人にも尋ねてみましたが
塗装の下地に CRC 5-56 を使うと言う話は聞いた事が無い
あれって潤滑剤でしょ・・・  との返事 
やはり塗装をする所に油は厳禁だとの考え方でした








検証後のそれぞれの表情です

もう一つコメントを頂いた 灯油を塗布し乾燥後に
塗装をする これはコメントを下さった方がご自分で
常になさっていた事なので 不思議な気がしますが
そんな方法も有ると言う事なんだろうと思います





明るい陽射しの中写しました 勢いの有る綺麗なつぼみですね

人がなさる事で良い事は是非真似をさせて頂きたいと思います それはとても
有り難い事です 今回の件は残念ながら私は同じ方法を使えません やはり
塗装をする時は手指の体脂も含め油は近付けない方が無難だと思います

※ 今回の記事では多くの方からコメントを頂戴し有り難く思います
  人により色々な捕え方が有る事も良く解りました
  一つの事を試してその結果が出た、その様に捕えて頂ければ有り難く
  思います 
  この記事に関してははコメントを受け付けない様にさせて頂きます
  色々なご意見にコメントをお返しするのが大変です・・

コメント (14)
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ギアクランクのお手入れ FC-6500

2014-05-24 20:19:30 | COLNAGO コルナゴ 組立
COLNAGO コルナゴのフレームを使い自転車を組み立てます その使用部品も
少しづつ整備をして行きます 今回はギアクランクのお手入れを行いましょう





今回のコルナゴの自転車はどの様に組立てて行くかまだ決めていません
でもどの様なものになってもこのクランクは使います これの手入れを
しておきましょう






SHIMANO ULTEGRA FC-6500 9 速時代の
クランクですね






フィキシングボルトを外します 嵌合部は 8つの
突起を持つオクタリンクです






クランクの 5ピンを外します 使うのは 5mm の
アーレンキー 裏側のナットが一緒に回る事が
有ります






それを押えるにはこの様な工具を使います
色々な物が出ていますが これは Park Tool
CNW-2 チェーンリングナットレンチ 650円程度
です これは用意しておいた方が良いですね






5 ピンを緩めました かなりの手応えを感じましたが
これは高トルクの締め付けでは無く ネジの緩み止め
剤を使っているのでしょう 緩む時は一気に来ます
怪我をしない様に注意が必要です




小さなパーツは洗浄の為に容器に入れます






そこへパーツクリーナーを入れます




クリーナーで侵される様な物は無いのでこれで
しばらく浸け置きし その間に他の事をします




ギア板も良く汚れています






嵌合部も綺麗にしたいですね






パーツクリーナーを使いブラシやウエスで擦り
綺麗にする事が出来ました






5 ピンやフィキシングボルトのネジ部も丁寧に
洗いました






このクランクの裏側 この肉抜きは凄いですね
でも汚れが良く溜まりそうです(笑)






折角ですからワックスを掛けてやりました
お肌もスベスベです




準備が出来たので組み付けです Super Lube の
グリスを要所、要所に使います




5 アームのギア装着部 ロードの場合一度ギアを
装着すればそうそう外す事が有りません ここは
良く汗などが溜まり腐食する部分です






部品を長く使うのならこの様な場所にはグリスを
塗っておきましょう 丁寧に塗り拡げます 入り隅
には塗り難いのでドライバーの先で塗っています






ギア板を嵌めグリスを馴染ませてやります




アウターもインナーと同じ様に作業を進めます






5 ピンにもグリスを塗った方が良いですね




5 ピンは対角に少しずつ締め込んで行きます
その具合は 5mm のアーレンキーなら強く
手応えを感じる位で良いでしょう






ギア板が取り付き完成です はみ出した
グリスは綺麗に拭き取ります






汚れていたギア板も綺麗になっています
ワンキーレリーズのフィキシングボルト
クランクを外す時はこの状態で中心の
ボルトを緩めるだけでクランクが抜ける
構造です





アルテグラのチェーンホイール 綺麗な作りをしています
競技者が充分試合で使える品質ですね 良い部品だと思います
自転車を仕上げる為の作業はまだまだ有ります 楽しませて頂きます

前回の作業 【 コルナゴ フレーム塗装 下塗り 】

次の作業 【 コルナゴ フレーム塗装 色を決める 】

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コルナゴ フレーム塗装 下塗り

2014-05-22 20:05:31 | COLNAGO コルナゴ 組立
コルナゴのロード用フレーム 前回は塗装の足付けを行いました 
その作業を進める間にもパイプの色が変って行く症状が見れます、
錆を発生させない為に下塗りの塗装をしましょう





COLNAGO コルナゴのロードフレームの塗装を剥し 240番のペーパーで
塗装前の足付けを終わらせました その作業を進める間にもパイプが
黒く変色して行きます 少しでも早く下塗りをした方が良さそうです




本来もう少し大きな番手まで下地調整をしたかった
のですが今回はやや粗い下地で作業を進めます
塗装前にフレームの脱脂を丁寧に行います






ペイント薄め液やシンナーを使いウエスで良く拭きましょう
油脂分が残っているとその部分だけ塗料が乗らず 大変
悲しい思いをします




ここから先はなるべく素手でフレームを触らない様に
しないといけません 手の脂って結構残りますよ






塗料を乗せたくない部分にはマスキングをします
マスキングテープにも種類が色々有りますが
薄手で糊の少ない物が使い易いですね 
今使っているのは コーキング用です








フォークのスレッド部とフォーククラウンの
玉押しの圧入部にテープを貼りました




脚立を利用して塗装用のスタンドを用意します






塗装用スタンドと言っても大した事はしていません
水道用のパイプや鉄筋を結束線でくくっています






今回の下塗りは 何時もの様に Holts ホルツの
カースプレーを使います このサフェーサーは
錆止めと上塗り塗料の食い付きを良くする効果が
有ります




使う前に缶を良く振り内部の塗料を撹拌します
これはスプレーではお約束の儀式です






では塗って行きます いきなりフレームに吹き付ける
のではなく最初は何処かへ空吹きします 一発目は
ツブツブやダマが出る事が有るのでそれを避ける為
です そしてフレームの塗料の入り難い所から始め 
何度かに別け全体へと進んで行けば良いでしょう




吹き付けが終わったので日陰で乾燥させます






塗料の入り難い部分も綺麗に塗れています






リアエンド付近 フォーククラウンのメッキは
生かせ無かったのでここも塗装にします





日差しの強い日に写しました眩しい様なブルーが綺麗ですね

フレームの全塗装で大変なのはここ迄です作業を急ぐとやはりそれは
仕上がりに影響します この後はまだ塗装の色も決定していませんが
買い置きの有るスプレーを一度確認し 使える物が有ればそれで進める
かも分りません 皆さんに期待されているのを感じますが、案外保守的で
冒険をしない私は期待を裏切るかも分りません(笑)

前回の作業 【 コルナゴ フレーム塗装 下地処理 】

次の作業 【 ギアクランクのお手入れ FC-6500 】

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コルナゴ フレーム塗装 下地処理

2014-05-20 20:27:12 | COLNAGO コルナゴ 組立
前回二度目の剥離剤を使い塗装を剥した COLNAGO コルナゴのロードフレーム
今回は塗装前の工程 下地処理し足付けを行います





作業場所を何時もの自転車小屋へ移します 二度の剥離剤でおおむね塗装は
剥がれましたがまだ完ぺきでは有りません これからパイプを磨き塗料の
密着性を良くする為の足付けと言う作業を行います






これからペーパー等を使いパイプを磨いて行きますが
着手前の状態を見ておきましょう






塗装はほとんど剥がれていますが パイプ表面や
細かな所にはまだ少し残っています




今回の作業で用意したスクレーバー 使うのは
先の細い物がほとんどだと思います






電気ドリルの先端に取り付けて使う真鍮の
ホイールブラシやカップブラシも用意しています




色々な種類のペーパー類 番手も色々と揃っています






この空磨き用のペーパーを使ってみます これは
目詰まりが少なく使い易いですね 使用するのは
240 番 やや荒目です






ペーパーをパイプに当て擦ります それ程力は
要りません 手で充分作業は出来ますね




でも・・



折角オービタルサンダーが有るのでこれを使います
使うペーパーは任意で選べます 道具が振動して
パイプを削ります 






繊細な作業なら手に適いませんが 今回の磨きなら
これで良いでしょう これで作業時間はかなり短縮
出来ます




ただオーピタルサンダーはこの様な ラグの部分は
使う事が出来ません






そんな細かな部分は電動ドリルとワイヤーホイールに
助けてもらいましょう




慣れないと少し使い難いですが仕事はしっかりと
してくれます




この様に色々な道具を使い仕事を進めますが
道具が全てをしてくれる訳では有りません






ラグの際やハンガーシェルなどのブラシが入り難い
所は 先の細いスクレーバーで手作業を行います






その小さな道具が入らない部分はペーパーなどを
使います




そして完了です 着手からここまで 7 時間の作業です







シートラグと集合部 シートブリッジ




Campagnolo カンパニューロ ノーマルロードエンド
このサイズの物がノーマルで この後ショートエンド
へと移行して行きます






ダウンチューブのボトル台座と W レバー用台座




ヘッド周り ラグのエッジも綺麗に出ました






錆びていたメッキがされたフォーククラウン
ハンガーシェルのワイヤーリード

ボトル台座を省く全ての直付けパーツは全部
カンパニョーロです





今回は全て 240番のペーパーを使いました 金属の表面を荒し塗料の密着性を
良くする為に行う足付け これは 400~600番位まで番手を上げても良いでしょう
今回もそこまでやろうかと思いましたが パイプの磨き作業をしていると 
早くにした所の色が変わって来ます そのくらい酸化が早いので出来るだけ
早く錆止めを吹きたいと思います でもこの下地の粗さが塗装の仕上げに影響
するかも分らないですね

前回の作業 【 コルナゴの塗装剥離 二度目の剥離剤 】

次の作業 【 コルナゴ フレーム塗装 下塗り 】

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コルナゴの塗装剥離 二度目の剥離剤

2014-05-19 20:14:32 | COLNAGO コルナゴ 組立
私の自転車小屋で保管していたコルナゴのロードフレーム それの塗り替えを行う為に
前回は塗装の剥離に着手しました 思いの外強靭な塗装がされておりやや苦戦、今回は
その続きを行いましょう





前回の記事に多くのコメントを頂き皆さんの期待を感じ それが励みになります
今回オリジナルの塗装を下地として使わずこの状態にしたのは 以前のオレンジ色が
次の塗装の発色に影響を与えそうだったのと 隅々にやや厚塗りされた塗装を残すと
腫れぼったい仕上がりになるのを嫌っての事です






ホームセンターで購入した剥離剤を一度使った状態を
見てみます 塗装が柔らかくなりましたが一気に剥がれる
までは行かず 金属のスクレーバーでそぎ落としています






フレームのロー付けがされた隅々に多くの塗料が
残っています しかしこの辺りの処理が肝心な部分です






この辺りは剥離剤が固くなり出し そぎ落とすのも
少し時間が掛る様になって来た部分です 剥離剤を
塗ってからここまでの作業で 4 時間掛っています




作業を自転車小屋へ移し 色々なスクレーバーで
塗装を削り落とす事にします






小振りなスクレーバーです 黄色いのは OLFA
オルファの商品でややアールが付いています 
片方は角が使い易そうな道具です






巾 4.5mm のスクレーバーと 斜めに刃が付いた
ソルダーエイドです






やってみます 広い範囲はこの様に
ラグのエッジはこの様に・・・




パイプ部分はオルファを使ってみます

やる部分が多過ぎます これはもう少し残った
塗装を少なくしないと 幾ら忍耐作業と言っても
終りが見えません




遠慮なく水が使える所で剥離剤をもう一度使って
みます 一度削った塗装なので薬剤の吸い込みも
良いでしょう






前回の残りの剥離剤を使います 300ml の容量
ですが使ったのは 1/3 程度です






入り隅の細かな部分を主とし全体に塗って行きます






この様に作業を進めていますが確固たる自信が
有る訳では有りません やってみないと解らない
事は試してみるしか有りません




フレーム全体に剥離剤を塗りました





さて剥離剤を塗ったこの状態でしばらく時間を置きましょう 今日の気温はやや
肌寒さを感じます この温度も剥離剤の効果に影響しますね




30分程度放置しました 今回は狭い部分も擦りたいので
スクレーバーもそれなりの物を使います






結構長い時間擦っていました 感覚としては塗装が
程好く柔らかくなっており 剥すのにそれ程苦痛を
感じませんでした






フレームにたっぷりと水を掛け良く洗い流します
スクレーバーを使っている時は古い塗装が結構
纏わり付きますが水を掛けると綺麗に流れます
ここまで 3 時間の作業です




日陰で乾燥させました どうなっているのか
みて見ましょう 参考になさって下さい






シートの集合部とヘッドラグ部分 かなり細かな
部分も剥がれましたね






ダウンチューブのレバー直付け台座
ハンガーシェル上部の直付けワイヤーリード






シートブリッジとチェーンステーブリッジにハンガー
裏側 この辺が残ると結構面倒です




ヘッドの下ラグとフォーククラウン 各部の細部は
この様な感じで剥離されています





剥離前の状態からここまで 7 時間の作業です 剥離剤を使っても強固な塗装は
一回で決まりません しかし今回はまだ良く剥がれた方かも分りません 
一度で綺麗に剥がれる物も有るのでこれはやってみないと解らないですね

今回の作業 やや厚塗りでシャープさが無かったフレームですが塗装を
剥して行くと 思っていたイメージに反し凄く繊細な仕事がされたフレームです
あまり好みじゃ無かった物が凄く好きになりました このフレーム中々良いですよ

前回の作業 【 コルナゴフレーム 塗装剥離 】

次の作業 【 コルナゴ フレーム塗装 下地処理 】

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