ある日ある時、ラッタくんが噂の弁当男子になりました。
「節約のために、弁当なんかを考えているんだが・・・」
「そうか。じゃあ、それなりに食材費を頂ければ、作って差し上げましょう。」
「いや、それはいいや。」
「えっ、いいのか。」
「うーん。自分で作ろうかと。」
「ウヒョ~。じゃあ、弁当箱はドカベンのタッパのやつがあるよ。」
「うーむ。タッパか。それもありかもしれないが・・・。うーむ。」と立ち去る彼。
ところが数日後、彼はジャー式の弁当箱を購入して来ました。ほかほかご飯も味噌汁も冷めないアレです。
「では、いくつか冷凍食品などをストックしておいてあげようか。」
と言いますと、なんとそれにも彼は、NOという返事。
どうするのかと思ったら、毎朝早起きをして、3品ぐらいを毎日手作りしていくのです。
味見してみると、それが意外と美味しい・・・・。
毎朝クックパッド様にお世話になっているらしいのです。
毎朝電子レンジのチンと言う音が鳴り響いていた、過去の私の弁当作りの日々を複雑な気持ちで思い出してしまいました。
彼は、こんなふうに手作り弁当を母にも作ってもらいたかったのかしら・・・・
でもあの頃は本当に仕事もピークで忙しかったから、絶対に無理だったしなあ・・・・
そんな事をモヤモヤと考えている母の気持ちなどは、全く関係のない様に、彼の弁当作りは実質上の14日越えで続いています。
しかも弁当男子はお料理男子に変身しつつあって、どうもお料理自体が楽しい趣味に変じているようなのです。
で、私言ってみました・・・・
「いやあ、こんなに上手なら夜ご飯も作ってよ。」
すると
「おk.」
なんと即答。
というわけで、この2週間の間に2回作ってもらいました。
ええと・・・メニューは・・・なんだっけなあ←オイッ!
とにかくテーブルの上にご馳走が並びました。その中の幾つかは、ちょっと直していつかパクって食卓に出そうかなと思いました。学ぶことは実はたくさんあったのです。但し、それは素直には顔には出しません。
「ママも少しはそういうのを見て参考にしたら。」
「煩いヤイ。」とか言ってる私。
しかも「少し直して」と書いてしまうのは、不味いからではなく、本や人様のレシピを見ながら作ると、時々起こる「我が家の味の加減」に合わないということが起きるからです。
伊達に主婦歴が長いわけではないのだ。
しかし、「凄いね、美味しいね、ゴージャスだね。」と褒めることしきり。するとラッタ君、調子に乗ってさも私を超えたかのような態度。
まあ、私という料理人のレベルが低すぎるので、超えたからといって大したことはないのだけれど、私はすかさず
「そうねぇ。私のお料理は定食屋のようなものだから、これからもゴージャスレストラン、よろしくね♫」と言うと、まんざらでもない様子・・・
「クフフ」←私の陰の声
と、そこで夫殿が
「それはそれで美味しいよ。俺はママの味に慣れちゃってるから、むしろそっちが美味しい。」
い、いや、今、そのお気遣いはいらないから・・・・、夫よ。
※ 何故かこの2週間の間に、夫殿もちょっと美味しいお豆腐料理を作ってくれたんです。
なんでやろ。まあ、いいか。 男どもよ、これからもよろしく・・・です。