国立新美術館での東京展は今月29日で終わりです。
行きたいと思われていた方は忙しい日常のどこかに予定をねじ込んで、急いで行かれた方が良いですよ。
…などと余計なひと言から、また少し間が空いてしまったこのブログですが、復活します。
6月6日、姉と二人で行ってきました。
この絵画展、本当に疲れました。見終わった時にへとへとです。
確かに展示数は多かったのですが、サービス満点の日本の絵画展などではいつもの標準的な展示数かと思われます。
だけれど、その多くの展示作品を本当にくまなくジィーーっと手抜きなしで思わず見入ってしまった私です。
その結果が、「クタクタ」です。
一つ一つの絵は、親しみのある美しさを持っていながら、メッセージ性も高く、多くの想いを語りかけてくるような感じがします。
そしてこのマグリットと言う方は、絵画と同様によく話す人なんだとも感じたのです。
解説にたびたび出てくる
「画家の言葉を借りれば」
と、マグリットがどこかで受けたインタビューの本人自身の解説が引用されているのです。
想いを語る画家。
そんな画家の気質が絵画によく表れていると思いました。
ゆえにシュールであっても親しみを感じるのです。
この「シュール」と言う言葉は私にはちょっと想い出もあり思い入れもある言葉です。
中学の時、姉が連れてきた友人はこの「シュルレアリスム」と言う言葉を多用する人でした。
「シュールレアリスムにおいては・・」とか
「それってシュールよね。」とか。
本当はさっぱりこんこんと分からなかったのに、
「えっ、そうなの。」「えっ、でもさあ、それだったら・・・」とか応戦しちゃって〈アホか〉、今そのシーンを脳内再生してみると、17歳の少女と小学生にしか見えない14歳の少女がシュルレアリスムについて語ってるって、それを客観的に突き放して見てみると・・・・・なんかシュールじゃない?
だけどその後、この「シュルレアリスム」と言う言葉は、私の中で「難解」ベスト10の中にいつも食い込んでいて、少々の影響を受けました。
だからこの絵画展でこの言葉を聞いた時に、なんだか懐かしい友と再会したような気持ちにもなったのでした。
マグリットの絵画の話に戻りますが、気にいった絵は多数ありました。
彼の27歳の頃の初期作品も、また不遇だった戦時下の時の作品の中にもそれはありました。
一つ一つに感想もあるのですが、今回は見た人がそれぞれに思うことがたくさんあるのではないかと思うので、書くのは止めておこうと思います。
だけれどここで書かないと、きっといつか
「私はあの時に何を思ったのだろう。」ってきっとなると思うのですね。
でもまたいつかこれらの作品に再会した時に、その時感じた事がその絵の感想と言うことで良いと思いました。
ただアリスの絵をモチーフにした印象派のような色彩の絵の前で、私は思わず吹き出しそうになったと言うことだけは書かせてくださいね。
だって、あの緑の何か…魔人ブゥみたいだったんだもの。
今回のチラシ〈表・裏〉です。
絵葉書。
買ったファイルです。
その裏。
そしてこちらが、これらの撮影の邪魔をしているわがやのもも吉です。