森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

「聖なる犯罪者」

2021-02-27 02:28:21 | 映画

2月5日、柏のキネマ旬報シアターにて。

最近、このシアターが気に入っていて、毎週でも行きたいぐらいです。本当は26日までの「ダニエル」も見たかったのですが、このシアターは一作品が一日一上映なので、時間帯が無理だったのと、内容的に、今の疲れ気味の気持ちでは、ちょっと精神的に刺さりそうなその作品を受け入れる事が出来たのかと迷って止めてしまったのです。でも制作がイライジャ・ウッドでシュワちゃんの子供が出ているなど、興味深いものもあったので、いつかWOWOWで放送されたら、見逃さずに見ようと思います。

それに2月は2本映画館で見ました。しかも同じ日に同じ映画館ではしごしました。

その1本目が、この「聖なる犯罪者」だったのです。

前科があると神父にはなれない事を、青年ダニエルは(あっ、こっちもダニエルだった!)知っていましたが、少年院の仮出所で紹介された製材所には行かないで、同じ村にある教会で神父に成りすましてしまうと言う物語。実話がベースになっているらしいです。

彼は少年院でも隠れた所では、リンチなどもしてワルだったり、神父の前では神妙な態度を取っていたりしても、少年院を出た途端に酒に女にドラッグと、あまり改心したようには思えない態度なのです。

しかもダニエルの罪は殺人であって、けっして悔い改めた者にはチャンスをという映画ではなかったと思います。ところが彼は、少年院では熱心に神父の説教を聞いていたものですから、それを参考にして、みんなの生活や心に食い込むような良い話をしたり、やり方をネットで検索しながら、神父として凄く良い仕事をしていくのです。まばらだった信徒たちも、いつの間にか教会は人で溢れるようになっていきます。

そして彼は、村で起きた事故の真相に迫っていくのです。

人の罪と罰。赦しとは何か。清さとは何か。

ダニエルは偽神父。そこは変わらない真実でも、その信念に基づいた仕事をしていたダニエルを偽と言えたかどうか、深く考えさせられる映画でした。と言っても難しくもなく、面白かったです。

ただラストシーン・・・・・誰かに解説してもらいたいと、その時強く思ってしまったのでした。

ただ「逃げた。」と解釈しても良いのかしら。

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする