【この記事は6月9日に書いてまとめの言葉を考えていたら、ここまで放置になってしまいました。本の感想なのでいつアップしてもいいわけですが、このシリーズはドラマになった時にはこんな雰囲気だろうなどと頭の中で連動しながら書いています。それ故に俳優さんのお名前も出てきたりもするのですが、放置している間にとんでもない事件が起きてしまいました。家族の縁と言う物は縁としては切れないものだと思います。だけれど個人として培ってきたキャリアはその人だけのものなので、彼女自身がそのリスクを負うことがありませんように、切に願うばかりです。高島さんを心の中で応援しています。】
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夢の守り人 (偕成社ワンダーランド) |
二木 真希子 | |
偕成社 |
単行本 ↑ 文庫本 ↓
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夢の守り人 (新潮文庫) |
上橋 菜穂子 | |
新潮社 |
「精霊の守り人」、「闇の守り人」に続いて三作目の「夢の守り人」を読みました。
この記事の感想は夏休みの宿題には役には立ちません。ただ、夏休みに読書感想文を書くためには、面白くて夢中になれるこの物語はお勧めのシリーズです。
この物語を読むと、ドラマでなんでトロガイが美しい高島さんが演じているのか分かるような気がするのです。きっとこの物語のドラマ化の時に、彼女の優しい面立ちが演出的に生きてくるのではないでしょうか。
確かに若きトロガイは20歳。そこは少々の無理があるかと思いますが(失礼m(__)m)
設定年齢を言わなければなんとかなりそう・・・・・(^_^;)
私はドラマの「大奥」で彼女が家光の母をやり、その母と子の葛藤の物語を演じた時、本当に泣きましたよ~。
そんなトロガイが普通の女性だった時の過去の物語も描かれており、なぜ彼女は呪術師になったのか。そしてタンダもまたなぜトロガイの弟子になったのか。
そんな二人の過去も興味深かったです。
これは人々の夢で受粉し種を育てる不思議な花の世界の物語。夢の世界で花番と恋をするトロガイ。
花守りになって現実の世界では鬼人になってしまうタンダ。
そのタンダを守りつつ闘うバルサ。
この物語は何気にオールキャストで帝も登場してきます。お約束通りロクでもない(ノД`)・゜・。
ほんの少々の場面なのでドラマだと切られる恐れもあるかもです。出てきた場合は藤原竜也さんだと美しくてインパクトがあるので、物語で書かれている以上の意味をかってに持ってしまうので逆に思う存分使っちゃって下さいなどと、願望に近い妄想などもしてみるのですが。
「精霊の守り人」、「闇の守り人」を読んだ時には、上橋 菜穂子さんの作品には伏線の回収にモレがないなと感じ感銘を受けたのですが、この物語では解放されたあの女性と瀕死の重傷を負ったであろうあの男性のその後を一行ずつ欲しかったなと思いました。〈ネタバレしないように書いているので、こんな書き方^^〉
この物語は何気に三人の母の物語。
子を失ってしまった母たちの深い深い悲しみを感じ涙しました。
若き日のトロガイと、皇太子を失ってしまった一の妃とー。
その三人のうちの一人はバルサ。彼女はチャグムを産んではいないし育てた期間も短いけれど、さながら母のような想いになるまでの蜜の濃い時間を持ちました。そのチャグムとの別れはバルサにとっては子を失ったかのような悲しみだったと思います。
この物語には美しい宮殿と人の心を震わす歌が必須で、クオリティの高い映像化を目指すのは、この作品が今のところ一番困難と思われ、それをどう見せてくれるのか今から楽しみになりました(ちょっとだけ嫌な予感も・・・^^)