「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

ありがとう療法

2007-11-24 20:19:26 | 心理学・カウンセリング
ひとは、一日に何回「ありがとう」をいうだろうか。
普通の人は、五回程度か。

「ありがとう」は誰でも、誰でも、できることである。

「ありがとう」は、とても、不思議な言葉。
「愛情」を満たしてくれる。
「受容欲求」を満たしてくれる。
「承認欲求」を満たしてくれる。

悩んでいる人は、
ひとをうらんでいる。信頼感が低下している。
「ありがとう」が言えなくなっている。

悩んでいる人は、
その悩みを一度リセットして、
「ありがとう」を言ってみると楽になっていく。
バカなら、バカに徹する。
「ひとが、バカという」なら、
ひとにバカというひとの方が、バカなんだから、
そんなことを言うひとを気にする必要はない。
「ひとと過去は、変えられない」そう割り切ってみる。
そう割り切って、「ありがとう」から、はじめよう。

飛行機に乗ると、
なぜか、気分がよくなる。
フライトアテンダントがきれいであるから。
そうではない。
そこには、「ありがとう」という気持ちを発する、
フライトアテンダントがいるから。

ある高名な、学者は、
こういっている。
“ありがとう療法”と。
ある大学には、
“ありがとう療法研究会”とやらもあるらしい。


一日20回以上、ありがとうを言ってみよう。
ありがとうがこれだけいえる子が育てば、
きっと、地域も大きく変わっていくであろう。
なぜ、20回か?
20回以上言うと、気分が晴れるのだという。

誰でも言える言葉、
でも、皆、忘れている。

ありがとうが飛び交う地域こそ、
理想の地域であろう。
いくら立派な箱物をもつ地域よりも、
人が健康に幸福に過ごせる地域になるはずである。

まずは、個々の家庭から。
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子ども達にメディア・リテラシーを!

2007-11-24 10:05:28 | メディア・リテラシー
fukudaさん、いつも貴重なコメントありがとうございます。
コメントいただいた内容が、たいへん同感ですので、再掲させてください。

****fukudaさん、コメント(2007-11-24 08:08:22) 転載****
このようなことを、親も、子供自身も知っていることがとても重要ですよね。
私は、社会人になってから、放送大学にて
心理学などを受講して卒業しました。
その時の授業内容、心理学、メディアリテラシー、
大学生、社会人だけでなく、中高生でも十分理解できる内容なんじゃないか、と。中高生にこそ必要な内容なんじゃないか、と、思っていました。
****転載終わり****

 今、メディア・リテラシーがたいへん、求められている時代です。

 報道する側に、気をつけてほしいことが山ほどあります。
 報道の悪い点として、売るために、「エロ・グロ・ナンセンス」に走り勝ちです。
 報道機関は、“第4の権力”であり、自分達の社会に与える影響を考え、自ら律するあり方を、自ら見出してほしいと、常に思っています。
 

 子ども達には、報道を受け取る側としての教育、メディア・リテラシーの視点を、教育に取り入れていく必要があります。
 私達大人も、一緒にニュースをみながら、子ども達の疑問に応える中で、メディア・リテラシーの視点を常に伝えていきたいです。
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【日記】銀座もぼちぼち、クリスマス

2007-11-24 02:20:44 | Weblog
中村富十郎氏の息子、
中村大ちゃんこと、中村鷹之資。

彼の成長を見るのが楽しみだ。
歌舞伎、わからなかったけど、
彼を見るのに通っていると、
少しだけ味わえるようになってきた。
まだまだ、論じる域ではない。

昨日、歌舞伎座に行ってきた。
大ちゃんがでたのは、土蜘(つちぐも)。
りりしい立ち振る舞いであった。

その前の
『仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)』
私は、そのストーリーに感動した。

許婚の仲でありながら、
娘の父親が、婿の使える主君の行動を妨害し、
行動は失敗に終る。
その結果、婿の使える主君は、お家断絶、婿の家も閑居。
娘は、そんな状況でも、婿が忘れられず、
結婚しようと閑居に訪れる。
婿側としては、娘の父親を主君の敵と思っているわけである。
娘の父親も自分がした行動が一生の不覚と認識している。
娘が婿と結婚して、幸せになるよう願う娘の父は、
その婿にわざと討たれることで、娘と結婚してくれと願う。

娘の幸せを願い、我が生命をも、
犠牲にしていく、父親の思いに感動した。
婿側も、失敗に終った主君の行動を達成するために、
死を覚悟しているが故に、死に行く身で娘をもらえないと、
あとで判明。

うらのうらに、
お互いを思いやるが故に、
許婚の仲であるのに、結婚できない、
状況がわかってくる味わいがある。

どうもうまくストーリーが説明できず、
実力足らずで申し訳ありません。
私自身も、話されているのは日本語なのに、
すべて会話が理解できなかった。
イヤホンガイドもあったけど、
実際の声で楽しみたいし。
ストリーはもっともっと奥深かったのに、
要約できず、もどかしい。


歌舞伎が終わり、銀座を歩いた。

もうすぐクリスマスの予感がした。

先日訪れた札幌も、きれいなイルミネーションが始まったと、
風の便り。
“ホワイトイルミネーション”。
是非、見てみたい。。。


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地域とのかかわりの中で

2007-11-24 01:20:01 | 教育
現場の産婦人科医の講演、
またデータとして「男女の生活と意識に関する調査」で
明らかになっていることとして、

初交に影響を与える因子の分析がある。
初交は、遅すぎる話はおいておいて、早いのは問題である。


初交が、早い、遅いに影響を与える因子の分析。

①中学生と親の話し合い
中学生と親がどれだけはなしをしたか、話さないほど、初交が、早くなる。

②人生に影響を与えたもの、ITか、人か
ITと答えた人は、初交が、早くなる。
逆に、近所の人と答えた人は、遅くなる。

③知っている人との挨拶
挨拶をする子は、遅くなる。

④祭りに参加
参加する子は、遅くなる。

考えられることは、家庭・地域がしっかりしていること、
コミュニケーションがしっかり取れていることが、
健全育成に大切なことが判る。
IT化は、注意しながら進める必要がある。
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自殺報道を、メディアは、如何にすべきか?

2007-11-24 00:29:12 | メディア・リテラシー
*ダメな報道
①自殺方法を細かく載せる
②自殺を美化する表現を用いる
③自殺の原因を単純化する
④自殺を一面に載せる
⑤見出しに自殺とでかでかと書く
⑥自殺者の写真を載せる
⑦自殺した子の実名報道
⑧遺書をそのまま写真でとって載せる
⑨自殺したこの座っていた机に、花瓶を置いた教室写真の掲載
⑩詳細に書く
⑪短期間に過剰に報道する


*あるべき報道
①合理的な解決策も提示する
②自殺未遂から立ち直ったケースを具体的に載せる
③精神症状の治療や、自殺予防対策があることを伝える
④遺書などそのまま載せずに、要約したものを活字化して載せる。


*WHO report 自殺報道ルール
もある。

コメント (1)
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子どもの自殺に対応するために

2007-11-24 00:19:14 | 小児医療
 子どもの自殺は、全自殺者全体に占める割合こそ、少ないものの、予防できることを念頭に、総合的取組みが求められる。
 この度、小児科医のこころの勉強会で学んできた内容を、まとめ、今後の取り組みの参考にしたい。
 非常にデリケートな話題であるが、重要であるが故に、皆様と問題を共有する必要があり、公開致します。
 


*自殺の現状
①2006年
自殺者数 全体32155人
これは交通事故の5.1倍!
自殺者数:3万人以上
未遂者数:30万人以上
自殺により影響を受ける人:百数十万人

②中高年、高齢者に多い自殺

③では、未成年の自殺者数は、全体のナンパーセントか?
⇒2%(少ないと感じるかも知れない、だから、重大でないというのではない。)
 すなわち約600人/年
1998年に自殺者数が3万人を突破したあたりから、
平均508人から612人に2割増える。

④学校現場での自殺
2006年(平成18年) 小学校2 中学校41 高校128人

⑤世界比較では、
ロシア、カナダ、ハンガリーなど北国で多い。
(北国のメランコリック気質の影響か?)

*自殺の原因
決して、単独ではない。
「いじめがあったから自殺した」なんて短絡的にいえない。
(かつては「受験があったから自殺した」なんて短絡的にいえなかった。)
ストレス、精神的側面、生物学的側面、家族歴、遺伝、性格傾向など、多種の要因が複雑に絡み合っている。

*自殺の危険因子はある。
①自殺未遂をしたことがある。
②精神障害の既往(心の病気、うつ病、統合失調症など)
③サポート体制がない(孤立している)
④喪失体験(ものなり、人間関係が喪失)
⑤自殺の家族歴
⑥事故傾向性(自分の身の安全や、健康を守れない状況)
⑦被虐待経験(自尊心の低下をもたらしている、自分は生きる意味ないなど。)

*子どもが「死」という概念をいつ理解するか?
 「死」という概念をいつ理解するできるようになるのかということも一つ考察する必要がる。

*子どもの自殺予防にできることは?
(教師や、小児科医の役割は大きい。)
①理想的には、「自殺予防教育」
自分の存在理由を知る(ここに自分が存在しているのは、自分ひとりだけで存在しているのではない。
②せめて、「教師を対象に、自殺予防教室」
③最低でも、自殺が起きたときの「残された人へのケア」!
⇒残された人は、嵐のような感情を抱く
驚愕、茫然自失、離人感、記憶の加工、否認・歪曲、自責、抑うつ、不安、疑問、怒り、他罰、救済感、合理化、原因の追究、周囲からの非難、二次的トラウマ
二次的トラウマには、励ましが返って、傷に塩を塗る場合もある。

*子どもに伝える場合の課題
①言語による表現・理解の差が有る
②情報の不足と陰性感情
伝える大人が、きっちりした考え、態度をもってして、初めて伝わる。
③内的特性 衝動性と行動化 同調
衝動性と行動化:言葉では伝えられずに、衝動的にやってしまう。
同調:仲間がやることに同調してしまう。
④家族/友人との関係
友達同士で解決しようとする。


*いじめに強い子になるために小さい頃からのしつけ・教育
①弱いものいじめは、卑怯なことであると小さい頃から育てる
②皆で決めたルールに従うことを小さい頃から育てる
③自分の考えを主張できるように育てる
④相手の言うことを最後まで聞くことができるように育てる
⑤相手の立場や主張を尊重できるように育てる


*残された人々に起こりうる症状
①精神疾患
うつ病、
不安障害
急性ストレス障害
PTSD
アルコールや薬物の乱用
②身体疾患
持病の悪化、
胃潰瘍、
がん(免疫力低下による)
③群発自殺
有名人の自殺にともなう、若者、心の病気が関わる、自分も自殺を考えた人、さまざまな問題を抱えた人、周囲から十分なサポートのない人が、行いやすい。
例)1986年 アイドル岡田有希子18歳 飛び降り自殺 その過熱報道に引き続いた群発自殺

*学校で児童が自殺した場合の、対応の原則
①関係者の反応が把握できる人数で集まって説明
10人程度が理想。
40人学級なら、補助員をいれながら。
全校生徒を集め、集会形式での説明では、ひとりひとりの反応がわからないからダメ。
②自殺について、中立的な立場で伝える。
隠さない。なくなった人を褒め称えるのも×。自殺したことをおとしめるのも×。
③自然な感情を表現する機会を与える。
話したくない人までいう必要はない。
④起こりやすい感情をわかりやすく説明
⑤専門家との面接の機会も準備できることを伝える。
⑥積極的に取り組む

*親が自殺した場合の残された子どものケア
⇒今後の重要課題
(あしなが育英会の取り組みあり)


*行政の役割
CRT(crisis response team)
という専門家の紹介体制の整備

*学びたい人への参考文献
『自殺予防』高橋祥友 岩波書店2006
『自殺の危険』高橋祥友 金剛書店2006
『自殺で残された人たちのサポートガイド』明石書店2007

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