自分は、不思議の国に迷いこんでいるのではないだろうか。不思議の東京に。
進めば進むほど、疑問や問題が、行く手を阻みます。
そこには、歌声を奪われたカナリアや、翼を奪われた鳩たちが住んでいます。
でも、道行く途中、魔法使いや道先案内人が必ず現われ、進むべき方向を教え、手助けしてくれます。
いま、行く手を阻む大きな問題のひとつが、銀座の顔、歌舞伎座の建て替えです。
歌舞伎の文化を守っていかねばならない。
松竹の一株式会社に頼るのではなく、国を挙げて国の文化を守っていくべきだと考えます。
しかし、国の文化を松竹という民間にゆだねるが故に、歌舞伎座取り壊しと無理な超高層オフィスビル建築ということが行われてしまう運びになろうとしています。
どこの国にも、劇場のすぐうしろに超高層のオフィスビルを背負ってしまっているという奇妙な建物は存在しないと思います。
日本の文化である歌舞伎を観に来た外国人は、劇場後ろに異様にそびえたつ超高層ビルを見て、日本人のこころを理解できなくなってしまわないかと、心配でなりません。
そんな自分の目の前に現われた人物こそ、実は、不思議の国のアリスなのかもしれません。
そのひとは、「月島」と「築地」を間違えて、かつ、約束の時間の1時間20分遅れで、現われました。
ロシア語とフランス語と踊りを得意とします。
出会って3分、文学部で学んでいるということなので、たまたま自分がいま読んでいる本を持ち出して、「『1Q84』は、読んだ。」と、ない頭をしぼり、話題をふってみると、いきなりカウンターパンチをあびてしまいました。
「ブルガーコフ『巨匠とマルガリータ』へのフォルマリズム的アプローチ」という学士論文と「メイエルホリド1900年代における人形俳優論」という修士論文を記しております。
彼女は、歌舞伎座が取り壊されることがどうしても許せないといいます。
一人で、319筆の署名を集め持参しました。
これから街に出て、10万人署名を集めると意気込んでいます。
若い力も必要だと痛感した一日でした。
写真が本人です。今日のことをブログにしっかり書いて、写真も載せるようにいわれたままに、掲載します。
彼女の署名にどうか力を貸してください。いっしょに街頭に立っていただけませんでしょうか。いっしょに歌舞伎の文化と歌舞伎座を守りませんか。
ついでに書くと、彼女は文章を書くことや編集を得意とし、出版界や政界で就職口も探しています。よいところをご紹介願います。
****以下、歌舞伎座取り壊しに反対する請願署名****
(署名は、2009年6月に作成されていますので、役職名も当時のものです。)
平成21年 月 日
松竹株式会社 及び 歌舞伎座改築事業関連諸社 御中
文部科学大臣 塩谷 立殿
東京都知事 石原慎太郎殿
東京都議会議員各位 同 都市整備委員会委員各位
東京都都市計画審議会委員各位 東京都景観審議会委員各位
中央区長 矢田美英殿 及び 中央区議会議員各位
中央区都市計画審議会委員各位
歌舞伎座の現建築の取り壊しの見直しについて(申入)
現在の歌舞伎座(岡田信一郎設計)の建物を取り壊し超高層ビルに建て替える計画を根本から見直し、歌舞伎座建物の保存・修復のうえ、諸施設を改良して再生することを申し入れます。
※ なお、本署名の原本は松竹株式会社に提出し、複写複本を文部科学大臣、東京都知事、東京都議会、東京都都市計画審議会、同景観審議会、中央区長、中央区議会、中央区都市計画審議会に提出するものとします。
(同意者署名)
氏名 住所
自由記入欄(職業等) 公開の可否*
(記入上のご注意:*の欄の記入について)
HP等で賛同者名(公開範囲は、市区町村名までと、ご専門・職業)・自由記入欄のメッセージの公開を考えていますので、その可否(諾否)を右端の欄にお示し下さい。
「歌舞伎座を考える会」世話人会(本状取扱のとりまとめ世話人:○○○○) ※まずはこの方にお渡しください
(仮事務局・連絡/郵送先:最終とりまとめ先)111-0035 東京都台東区西浅草3-26-6-701 川西崇行 方
以上、