「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

市場移転候補地の土壌汚染処理技術をめぐる世界的に権威のある科学誌『Nature』記事の波紋

2010-04-29 11:20:48 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
 前のブログで書きましたが、市場移転候補地豊洲の土壌汚染処理適応実験における初期値の隠蔽などを世界的に権威のある科学雑誌『Nature』が取り上げた件が、新聞報道されていましたので掲載いたします。

 政治の論議の前に、科学的にきちんと分析されたデータが提出されるべきです。
 政治の力で、科学のデータまで、ゆがめては決してならないと思います。


 築地の問題では、行政は、遅れてデータを提出することが多々ありました。高濃度ベンゾ(a)ピレン汚染の存在、不透水層のない地点の存在、不透水層へ汚染が広がっている地点の存在、軟弱地盤ゆえの地盤沈下、地中に存在する1万8千本の杭などです。
 生鮮食料品を扱う市場を作る話です。すべてのデータを公開で議論していかねば、食の安全・安心を守ることなどできません。
 データを隠蔽せずにすべて情報公開・開示する姿勢がかけていることこそが、問題であり、日本最大規模の土壌汚染地に、もっとも安全・安心を担保しなければならない生鮮食料品の市場をつくることの“心構え”が東京都にはないのではないかと、考えたくなります。

 世界の科学者の皆様には、築地市場の移転問題、土壌汚染問題にぜひ注目いただきたいと思います。

*****毎日新聞*****

築地市場移転:土壌汚染の除去実験に疑問 英科学誌が記事
2010年4月29日 2時30分 更新:4月29日 10時59分

 東京・築地市場(中央区)の移転予定地となっている江東区豊洲の土壌汚染問題を巡り、英科学誌「ネイチャー」電子版が、東京都の対応に疑問を投げかける記事を掲載した。築地は世界一の魚市場として海外からの観光客にも人気があり、この問題に国際的な注目が集まりそうだ。

 記事は、都が豊洲で1月から続けている汚染除去実験を特集している。都が実験前の土壌の汚染濃度を公表しないまま、3月に「2種類の処理方法で無害化が可能と実証された」と中間発表したことを取り上げ、「実験が有効だったかを判断するのは不可能との声が都議会からも上がっている」と紹介した。

 筆者の同誌アジア太平洋特派員、デービッド・シラノスキーさんは「実証されたと主張するなら(実験前の)汚染濃度のデータを出すべきだ。世界の学者も興味を持つと思って記事を書いた」と話す。

 都の担当者は公表していない理由を「過去に調査した際の汚染濃度と実験前の汚染濃度が違ったため、都民にどう説明したら分かりやすいかを専門家に問い合わせているため。できるだけ早く公表したい」と話している。【真野森作】

以上、
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