珍しい事件と思い、掲載します。
****東京新聞*****
高さ違反で建設中断 文京区の22階建てマンション
2010年6月29日 夕刊
東急不動産が東京都文京区小日向4丁目に建設中の高層マンションの一部が、都の定めた高さ制限に違反していることが分かり、東急不動産が建築確認を取り下げ、工事を中断していることが分かった。 (したまち支局・中里宏)
マンションは区内の一級建築士事務所が設計し、民間の指定確認検査機関「日本建築センター」が二〇〇八年十二月に建築確認していた。都建築指導課によると、高さ規制の違反で建設中のマンション工事が中断されるのは異例という。
今後、設計、建築確認のやり直しが必要になる。販売は開始していない。マンションは春日通りに面した地上二十二階建て、戸数約百戸。建物の大半は土地用途が「商業地域」の上に建てられるが、西側の一部が「第二種住居地域」にかかっている。計画では、第二種住居地域にかかる部分も二十二階建てとなっているが、建物北側の日当たりを考慮して都が定めた高さ制限「第三種高度地区」を適用すると、最高九階までしか建てられないことが五月、高層マンションに反対する住民の指摘で分かった。
現在の設計図に都の高さ制限をそのまま反映させると、十階から屋上までの西側約五メートルが削られ、九階から七階までを階段状に削る必要がある。住民の指摘で都が違反を確認し、日本建築センターに連絡。東急不動産が同月二十八日に工事中断を届け出た。工事は鹿島が請け負い、昨年夏に着工。基礎工事が行われていた。
東急不動産は今月十二日、工事中断を周辺住民に報告する説明会を開催。出席した住民によると、東急不動産側は「マンションのほとんどは一級建築士事務所に発注し、指定確認検査機関で建築確認を取っている。建築確認が下りたものを再チェックすることはない」と説明したという。
設計した一級建築士事務所は「取材には応じられない」、日本建築センターは「都に経緯を報告しており、コメントできない」としている。東急不動産広報グループは「都の指摘を受け、企業として迅速に対応した」としている。
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