昨日の技術会議でも、盛り土の件が、問題になりましたが、東京都のずさんな管理が、本日朝日新聞夕刊で明らかになりました。
盛り土の再調査が、必要なのではないでしょうか。
食の安心・安全を守るために、東京都及び技術会議の誠実なる取り組みのほど、よろしくお願いいたします。
****朝日新聞 夕刊(2010/07/23)****
http://www.asahi.com/eco/TKY201007230370.html
築地市場移転、汚染試験守らせず 都、盛り土受け入れ時
築地市場(東京都中央区)の移転先とされる豊洲地区(東京都江東区)の盛り土から汚染が見つかった問題で、別の建設工事で発生した土を都が盛り土用に受け入れる際、工事の請負業者が2千立方メートルごとに汚染の有無を調べるという条件を守らせていなかったことがわかった。生鮮市場予定地の土壌汚染に対する都のずさんな姿勢が明らかになった。
東京都都市整備局は2002~08年度、新市場予定地(約40ヘクタール)を含む豊洲地区(約90ヘクタール)の区画整理事業で、都や神奈川県の道路や河川、鉄道などの工事で出た土を受け入れ、高潮対策の盛り土をした。
同局は土の受け入れ条件として、土壌汚染の有無を調べる試験の頻度を搬入量2千立方メートル以下で1回、2千立方メートルを超えるごとに1回と規定。工事の請負業者が土砂サンプルを専門機関に調べてもらい、汚染がないことを示す証明書を受け取って都に提出するというルールだった。
ところが、同局は土量にかかわらず1工事あたり最低1回の頻度とする運用を続けた。この結果、請負業者が都に提出した計画書で搬入量が明記されていた132件のうち、50件余で試験頻度が基準を下回り、約10万立方メートルに1回の例もあった。
同局は「都の基準の趣旨が現場の区画整理事務所に徹底されていなかった」と説明する一方で、「盛り土の汚染原因は分からないが、公共工事の発注者が土地利用履歴などから汚染の有無を調べ、きれいな土を選んでおり、汚染土壌の搬入のおそれはない」としている。
盛り土に対する責任の所在もあいまいだ。東京ガスによると、1988~92年ごろ、同社は都内のガス整圧所跡地から約43万立方メートルを豊洲の工場跡地に運んで仮置きした。土壌汚染の可能性はないと判断し、搬入時に試験をせず、その後も約6万立方メートルで6カ所の試験をしただけだという。同社は「仮置き土の大半は都に引き渡した認識だ」と話すが、同局は「引き継ぐか検討中」などとしている。
NPO法人日本地質汚染審査機構理事長の楡井(にれい)久・茨城大名誉教授は「都のチェックはずさん極まりなく、命や健康を軽視する姿勢が明らかだ」と指摘した。(香川直樹、渡辺志帆)
以上、