「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

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「豊洲新市場予定地の汚染物質処理に関する実験」 についての質問書 その4畑教授

2010-07-31 12:36:39 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
「豊洲新市場予定地の汚染物質処理に関する実験」結果への質問・疑問点
  2010/07/23
大阪市立大学大学院特任教授・畑 明郎

1.会議資料p.1に「初期値をはじめ、実験で得られたデータは一括して扱うべきとの委員の意見を踏まえ、技術会議で一括して取り扱うことにしたため、これまで、データについては、公表を控えていた」とするなら、3月10日に中間報告と称して、データの一部を公開したことは、技術会議の結論に違反しており、謝罪すべきではないか?なお、本実験中に技術会議は開催されていないが、この委員の意見とは誰の意見か?また、「初期値については、初期値の意味合いなどについて、専門家の意見を聞いていたため、報告の時点では公表を控えた」としているが、専門家とは誰か?

2.会議資料p.4に「初期値は、既往調査値に比べて、低いものばかりではなく、初期値の方が高い実験対象区画もあった(図2.1-3)」とするが、p.3の図2.1-3を見ると「15/21=3/4は初期値が既往調査値より高く、低いものは5/21=1/4と少ない」と書くべきではないか?

3.会議資料p.8に「ベンゼン濃度の低下傾向は、昇温材を添加しないケースに比較して、昇温材を添加したケースが速いことが確認された」とするが、ベンゼンは常温でも揮発性が高く、温度を上昇させれば、揮発量が増加することも考えられるので、微生物による分解の効果と断定できないのではないか?さらに、通気をすれば、揮発量も増えるので、自然揮発の効果も考慮すべきではないか?

4.会議資料p.14に「洗浄処理後、濃縮残渣が重量比で約27~61%発生した」、p.18にも「洗浄処理後、濃縮残渣が重量比で約28~45%発生した」などとするが、濃縮残渣中の有害物質処理方法と、重量比を上回る容量比となる濃縮残渣の処分方法はどうするのか?

5.会議資料p.16に「豊洲新市場予定地には、ベンゼンを分解する微生物がいることが確認された」とするが、微生物の種類と名前は同定しているか? 同定しているのなら、明らかにされたい。

6.会議資料p.18に「ヒ素の浄化が確認されたことで、同じ洗浄処理で除去が可能な、鉛、水銀、六価クロム、カドミウムについても、十分処理が可能であると判断される」とするが、ヒ素はpHが酸性・アルカリ性を問わず、水に溶けやすいものの、鉛、水銀、六価クロム、カドミウムなどは、酸性水に溶けやすく、アルカリ水に溶けにくいので、「同じ洗浄処理で除去が可能」とは言えないのではないか?

7.会議資料p.20で「環境基準値の20万倍のベンゼン汚染土壌を作成し、浄化した」とするが、人工的に作った高濃度汚染土壌と実際の汚染土壌中のベンゼンの存在形態が異なるので、現地実証実験とはならないのではないか?

8.会議資料p.24で「地下水中の鉛を凝集沈澱処理」しているが、鉛や水銀などは水に溶けにくく、SS(浮遊粒子)状に存在するので、凝集沈澱処理は可能だが、水に溶けやすくイオン状のヒ素は凝集沈澱処理できない。豊洲は地下水中のヒ素も高濃度だが、鉛が処理できたら、ヒ素も処理できるとはならないのではないか?

以上、
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「豊洲新市場予定地の汚染物質処理に関する実験」 についての質問書 その3中央区在住女性

2010-07-31 12:04:38 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
1 実験全般について
汚染除去が確認された部分が少なくとも1ヶ所あったら実験成立として
いるが、科学的見地からして、統計的に分析して妥当性検証を行うことは
論理的なのは自明で、きわめて限られた地点での平均値からの確認では
処理条件の差異をカバーできず、処理品質の担保ができない。
前提条件からの見直しが必要。この点について見解をいただきたい。

2 初期値と既往値について
既往値がばらついているのは汚染濃度がホットスポットなどを含め著しく
値として離散的であることを明らかにしている。
この2年間操業も処理も行わなかったため、自然的に浄化が進んだと
考えることはできない。
したがって、既往値と、平均前の初期値の相関を領域全般で比較検証し
その上で妥当性を議論することは欠かせない。
この論理の破綻について確認の上、見解をいただきたい。

3 調査対象物質数
石油石炭プラントでの生成物、副生成物には、広く知られるように
数百種以上の炭化水素(直鎖やそれに近いもの、また芳香族を含む)が
含まれ、これらに対しての被浄化や菌類による食性はまったく異なるもので
浄化処理時に相互に拮抗的に働くこともあるため、ベンゼンのみを
浄化指標とすることはできない。
重金属やその他の無機物質についても同様であり、サンプル数が全般的な
安全性確保のための評価指標となっていない。
市場という性質を勘案し最低限でも環境確保条例116条ないし海外での
ベストプラクティスを取り入れ、確認を行うべきである。
従前から指摘のある点だが、実験の成否はこの件が妥当でないため、
前提条件が成立していないことになる。
見解をいただきたい。

4 盛り土について
専門家会議で本件は確認されていない。
特に、健全土とされた表層土が、最大で10万立方メートルにわたり
未検証で搬入されたことにより、旧来の「自然由来」あるいは懸念されて
いた地下水経由の再汚染によるものか、徹底調査が必要となる。
東京ガス工場の操業由来でない物質が含まれる可能性もあり、
盛り土については再調査が欠かせない。
この点について見解をいただきたい。

5 地下水処理について
地下水を介して表層土が再汚染されたという可能性を示唆するので
あれば、さらに表層土で検出される全有害物質に対し、地下水の処理を行う
べきであるが、現状の実験ではきわめて簡素な確認しか地下水に関して
行われていない点は、論理的な矛盾でもある。
揚水ポンプは詰まりを起こしやすいものであり、メカニカルな性能の
確認も必須であり、短期的な処理をチェックしただけでは完全に不十分である。
地下水は流動するため、地下水処理は基本的には40ヘクタール全域で
必須となり、スポット的ではない。
以上を考慮すると必要となる処理装置の規模・期間・費用は現状の
推定から大幅に増すことになる。見解をいただきたい。

以上、
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Nature内のブログでの技術会議 再度問題提起!

2010-07-31 10:41:23 | 築地を守る、築地市場現在地再整備

Nature内のブログで、技術会議の報告を受けての再度問題提起をしています。

ブログにしたのは速報性を求めたものだと思われます。

前回の記事を書かれたシラノスキーさんによるものです。

 

Poor science fails to stop Tokyo’s fish market move http://blogs.nature.com/news/thegreatbeyond/2010/07/poor_science_fails_to_stop_tok.html

 

以上、

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7月30日(金)のつぶやき

2010-07-31 01:29:51 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
17:40 from web
30日午後築地市場へ。水産仲卸の皆様の話し合いに参加。深夜・朝早くからの生業を終えて集まられている。食の安心・安全を守るため、皆様真剣。手弁当で体を張って取り組まれている。/夜には坂巻先生にもお越し頂き、土壌汚染処理の技術会議報告を分析。今のやり方では汚染処理はできないと考える。
18:08 from web
必見!講演会「口蹄疫」は人畜共通感染症か?-口蹄疫の基礎の基礎と、我々の日常生活における問題点-村上洋介教授(帝京科学大生命環境学部アニマルサイエンス学科教授、前(独)農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研究所所長)7月31日土17時~葛飾区医師会館3階葛飾区立石5-15-12
18:26 from web
@hatatomoko 口蹄疫について必見の講演会が開催されます。私が尊敬申し上げる小児科医師松永貞一先生らを中心に葛飾区医師会の先生方が企画されました。誰でも参加可能です。お時間がございましたら、ぜひ、ご参加ください。講演会後の食事会では講師の先生との直接の意見交換も可能です。
by kosakakazuki on Twitter
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