「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

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豊洲地下水検査、なぜ、井戸内をいったん空にする必要があるのか、その手順こそ、私はわかりません。

2017-03-04 23:30:03 | 築地重要

 いったん井戸内を空にする必要が、なぜ、あるのかな?
 
 土壌汚染の対策をして、汚染が残っていないとするなら、たまっている井戸水をそのまま検査するのでよいのでは?

 1~8回では、井戸水から水を抜いて、そこに水道水などで水をためて、それを測定していたのでは?

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http://www.asahi.com/articles/ASK34640QK34UTIL00K.html

豊洲地下水9回目検査、従来と異なる手順 基準を大幅超
小林恵士2017年3月4日21時31分

 東京都の豊洲市場で2014~16年に計9回あった地下水検査のうち、1~8回目と9回目とで検査の手順が一部、違っていたことが分かった。検査は土壌汚染対策の効果を確認するもので、9回目は環境基準の最大79倍の有害物質が検出され、過去8回とは大きく異なる結果だった。都は専門家による会議で、手順の違いが、結果に影響を与えたかどうかを検証してもらう方針だ。

 同市場をめぐる問題について審議する都議会の特別委員会が4日、検査を請け負った全10業者のうち参考人招致に応じた6業者から聴取し、判明した。

 検査は、市場の敷地内にある直径約5センチの井戸201カ所で、いったん井戸内を空にした後、再び出た水を採水し、有害物質の有無や濃度を調べるもの。国が作ったガイドラインに基づいて都が計画書を作り、実施した

 都や業者によると、土壌汚染対策を終えた14年11月~16年9月にあった1~8回目の検査は、井戸内を空にした翌日か2日後に採水。一方、16年11~12月の9回目は空にした当日に採水していた

 都によると、ガイドラインにはいつ採水するかは明示されず、都の計画書でも指示しなかった。9回目の担当業者から検査前に質問があり、都が採水時期について「同日と想定している」と回答。検査後に、主な施設下の地下空間にたまった水の排出を予定しており、「スピードを優先した」(担当者)という。

 豊洲市場の地下水検査では、ほぼ環境基準内の結果だった8回目までと9回目の結果が大きく違うため、都の専門家会議が1月末から複数の業者に依頼し、再検査している。結果は今月中旬にも公表される見通しだ。都は9回目までの検査方法について「ガイドラインの範囲内で一貫している」との立場だが、採水時期の違いが結果に与えた影響の有無について、「専門家会議に評価を委ねる」としている。

 9回目の検査では、ほかに、1カ所の井戸で、空にするために採った水を、都の指示でそのまま検体とした事例があったことも分かった。空にした後に必要量の水が得られず代用したが、有害物質は検出されなかったという。

 また、9回目の業者によると、検査した時点で、水没していたり、変形や目詰まりがあったりする井戸が数十カ所あり、検査に手間がかかったという。都は不具合がある井戸の数や、8回目の検査までにこれらの不具合があったかなども確認する

 地下水検査は、8回目までは、検査開始前の検討作業をした業者や市場の施設を建設した大手ゼネコン中心の共同企業体などが担当。9回目は、横浜市の業者が入札で受注した。(小林恵士)

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石原前都知事の他人への責任転嫁は、残念でした。美しき日本人のありかたの真逆ではないですか?

2017-03-04 22:30:15 | 築地重要

 石原前都知事の自らが開いた記者会見の内容を、2/4各紙から読ませていただきました。
 
 他人への責任転嫁をするとても残念な記者会見でした。

 何も真相は語らない一方で、最も言いたかったのは、小池都知事を「不作為」とする批判だったのでしょうか。
 
 私も原告の一人に名を連ね、かつ、原告団事務局も続けている住民訴訟についても述べられていました。
 石原都知事の時代に、東京都は、豊洲東京ガス工場跡地を、汚染が明らかになっているにも拘わらず、汚染のない価格で二度に分けて購入しています。
 二度の購入それぞれに、住民訴訟を提起しておりますが、一つは訴訟提起できる期間が過ぎていることで却下となりました。
 二度目の2011年3月購入分については、同じように、汚染のない価格が算定されています。2011年3月の購入ですから、当時、都民誰もが、汚染対策費用が巨額の586億円(当初、結果的には860億円にふくれあがった)かかることはわかっていたのに、汚染のない価格で購入をしているのです。

 瑕疵担保責任の免除は、部下任せだったというのは、本当でしょうか。
 一つ目の訴訟で、汚染のない価格になっていることが、警鐘にならなかったのは、とても残念です。
 部下の誰かが、訴訟のことを知事に伝えて下さらなかったのでしょうか?
 もしくは、一つ目の訴訟もあったのだから、少なくとも二度目の購入では、汚染を考慮するべきと進言をした、都の職員はおられませんでしたでしょうか?
 

 石原氏は、瑕疵担保責任の免除のおかしなことに、気づくことができたはずです。
 気づかないというのであれば、それは、トップとしては「重過失」であり、都民が被った汚染対策費の損害を賠償する責任からは免れないと思います。

 医学で同じようなことを考えるのであれば、たとえ、現場の医師が抗がん剤の投与を誤ったとしても、手を下していない教授は、その責任を免れないという判例があります。

 不透明な経過で行うしかしようがなかったほどに土壌汚染が深刻な場所への築地市場の移転は、真の情報が都民や市場関係者に伝わっていたなら、都民・市場関係者はその移転を許すことはなく、移転は止められていたことでしょう。

 今からでも、遅くないと考えます。地下水モニタリングで汚染が検出されるたびに価格が下がるリスクを抱えることになった豊洲新市場では、生鮮食料品の信用の取引は不可能です。1000円のものが1000円で売れません。そのリスクの場所に産物も集まらないと考えます。
 水産物、農産物の流通の変化なども再度考慮に入れるならば、結論は、築地市場の原位置での再生(リノベーション)が最も優れた選択であると、私は、考えます。

 ある流通の専門家が、今回の混迷の問題の本質を、戦艦大和にたとえられていたことを思いだします。

 環境基準を満たさない不十分な土壌汚染対策しかなされず、そのうえ、専門家会議で必要と提言された盛り土を欠いた日本最大規模の土壌汚染の場所に、卸売市場、病院、学校などの開設は、やめるべきです。
 巨大なだけの都心から離れた流通センターは、東京都の負の遺産になるだけです。


*************日経新聞20170304******************

石原氏の主な発言とやり取りは以下の通り。

 「座して死を待つつもりはない。白黒はっきりさせるために、こういう機会を設けさせていただいた。行政の責任は2つの種類がある。1つは作為。もう1つは不作為。すべきことをしなかったことだ。このことを小池百合子知事に問いたい」

 「行政の責任は裁可した最高責任者にある。やるべきことをやらず、築地市場で働いている人を生殺しで放ったらかしにし、補償もべらぼうなお金で混迷している。その責任は小池氏にある」

 「この問題について権威のある専門家の意見を聞いた。豊洲市場の現況は全く問題ないとのことだった。何で豊洲に早く移さないのか。結局、科学が風評に負けたことになる。小池氏は今、権限を持って豊洲に移転すべきだと思う。しないなら告発すべきだ。不作為の責任だと思う」

 「初めから移転ありきで話が進められたものではない。築地市場の現在地再整備が暗礁に乗り上げたために、移転やむなしとなった。1999年4月に知事に就任し、豊洲という土地への移転は既定の路線であるかのように担当の福永正通副知事(当時)から聞いた」

 「土地売買の経緯について、東京ガスとの用地取得交渉は2000年10月以降は浜渦武生副知事(当時)に担当してもらった。細かな経緯について逐一報告は受けていなかった。譲渡価格は外部専門家が委員となっている審議会の意見も得ていたということだから妥当だったと思う」

 「売買契約の際の土壌汚染対策費用の扱いについて問題提起されているが、私は法律的判断をする知見はないし、具体的な記憶はない。ただ、東ガスが当時の法令に従って必要な対策を実施済みであり、都も確認した。その範囲を超える対策については都が相当程度の費用を負担することは十分にあり得る。現に都議会にも予算を認めていただいた」

 「土壌汚染対策は専門的、技術的事柄だから、知見を有する都の関係部局が検討しており、私が具体的に判断した記憶はない。私自身に技術的知見はないが、専門家会議などの判断を踏まえ、政治家として豊洲市場への移転を政治判断した」

 ――判断を下に任せていたのか。

 「大事な政治案件だから、各部局があり、専門家を含めて論議して決めたこと。それに任せざるを得ない、私は専門性はない。こういう問題は、つかさつかさで皆が力を合わせること。その総意で上がってきたものを私は認可した」

 ――自身は前向きでなかったが、今は移転した方がいいと。判断が変わった理由は。

 「判断は変わっていない。(地下)水は市場で使うわけではない。ものを洗うわけではない。今の形であそこにどんな地下水があろうと、操業することに危険はないと専門家が保証している。膨大なお金が税金から支出されている。小池氏は自分の責任で判断して築地の操業をあそこ(豊洲)で行うべきだ」

 ――作為の責任は認めた。最大の責任は何だったのか。

 「都庁の中の世論をまとめて上がってきたものを承諾して裁可したこと。これは私の個人の意向でもないし、行政の結論として議会も含めて是としたわけだから、認可せざるを得なかったと思う」

 ――小池氏に一言。

 「安全と安心を混同している。専門家が豊洲は安全と言っているのに信用せずに無為無策で放置して余計なお金を使う。理解できない。その責任は彼女にある」

 ――土壌汚染対策で多額のお金がかかると分かっていながら豊洲を選んだ理由を。無駄遣いと感じなかったのか。

 「専門家がそのコストでもなお都が購入して市場を移す必要があると総合的に判断した、私は口を挟む余地はない、専門性もない。部下を信用せざるを得ない。価格についても審議会をちゃんとやっている。答申は出ている」

 ――豊洲移転はどれほど重要だったのか、優先順位はどれほど高かったのか。

 「優先順位を何をもって決めるか難しい。私にとって都庁の問題は財政を再建すること。大気汚染の問題もあった、何をもって行政の案件としてプライオリティー(優先順位)をつけるかということは、ものが多すぎて言えることではない」

 ――専門的な知見がないから(専門家に)従うしかないと。何のために知事がいるのか。

 「色々な分野の色々な仕事がある。そのために各局があり、各部がある。議会にも専門委員会があり、つかさつかさの人たちが職務の専門性を踏まえて判断して束ねて上申してくる。それを踏まえて判断することが私の責任。私は専門家ではないから、知らないものは知らない。部下に任せるしかない。逃げるわけではない」

 ――東ガスの瑕疵(かし)担保責任の放棄の協定書に石原氏の判が押してある。誰かが使ったのか。

 「瑕疵担保の問題は専門的すぎて交渉の当事者に委ねる以外ない。私が東ガスの担当者と交渉したわけではない。今になって思うと、とても大事な問題だ」

 ――瑕疵担保責任の免除を誰がどう決めたかを浜渦氏に聞いていないのか。

 「聞いていない。どういう判断で瑕疵担保責任の留保を認めたか、私は分からない。報告を受けていない」

 ――元知事の責任として、一緒に仕事した方に質問して報告する義務があるのでは。

 「努力する。しかし、もっと大事なことは中ぶらりんの豊洲市場を早く稼働させることだ」


 ******他の人の分析 私の趣旨と同じか否かを問うことなく*****************
〇山猫日記 国際政治学者、三浦瑠麗氏
http://lullymiura.hatenadiary.jp/entry/2017/03/04/115121 

〇横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」⑨
http://lite-ra.com/2017/03/post-2966.html 

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