「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

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経済がよくなったのではなく、統計の取り方が変わっただけということに注意する必要があります。統計での政治的中立性を!

2017-03-23 23:00:00 | メディア・リテラシー
 経済がよくなったのではなく、統計の取り方が変わっただけということに注意する必要があります。

 レセプト請求から医療の状況を把握する研究の場合でも、数の変化が、医療の向上とは別の要因、例えば保険請求の基準が変わったことに起因する場合がある等に注意をする必要があることと似通っています。

 基本的なところを押さえてから、統計結果を分析することを常に頭においておかねば、意外な見落としをしてしまうと思っています。

 「統計での政治的中立性」を、政府には、望みます。

*******朝日新聞*******************

個人消費の統計、衣替え 「家計支出」を「消費動向指数」に 数値低迷、政権が見直し要求

2017年3月23日05時00分


 総務省は2018年1月分から、家計調査に基づく「家計支出」に代わって個人消費を示す統計として、新たに「消費動向指数(CTI)」を公表する。家計調査は麻生太郎財務相が「高齢者の消費動向が色濃く反映されている」と批判するなど、政権が見直しを求めていた。

 高市早苗総務相が主宰する有識者会議が22日、CTI導入の報告書をまとめた。政府は今後、「CTIマクロ消費動向」を個人消費の主な指標にする。各種小売業のデータを集めた「商業動態統計」や業界団体の統計から消費を推計。現状では「家計調査より強めの数値になる」(総務省幹部)という。

 1953年に始まった家計調査のうち、毎月発表の速報値は2人以上世帯が対象。単身者が多い若者の消費が反映されにくく、時代に合わないとの指摘もあった。家計調査は続けるが、単身世帯アンケートなどとともに、「CTIミクロ消費動向」の一材料になる。

 家計調査を元に公表される「家計支出」は16年まで3年連続の前年割れで、金融緩和や財政出動で消費を拡大したいアベノミクスの不調を示しているとされてきた。総務省は「家計支出は1世帯の平均人数が減って下がっており、消費全体の動きを捉えていない。意図的に高い数字が出る統計を作るわけではない」としている。

 青山学院大経営学部の美添泰人プロジェクト教授(統計学)は「統計で最も重要なのは政治的中立性。政府推計に基づく新たな指数とともに、実際の調査結果である家計調査も引き続き注目する必要がある」という。(上栗崇)


 ■消費動向指数(CTI)とは

※CTIは“Consumption Trend Index”の頭文字

【CTIマクロ消費動向】

・個人消費を示す中心的統計

・商業動態統計、業界団体の統計など主に供給側の数値から消費全体の動きを推計

・将来はビッグデータ活用で精度を向上

【CTIミクロ消費動向】

・補助的統計として世帯の消費動向を示す

・家計調査に単身世帯向けネットアンケートなどを加えて推計
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