大事な会議が重なっていましたが、私は三夜ともこちらへの出席を選びました。
説明会に出席した感想は、「残念ながら、地元住民への説明にはなっていない。」ということです。
*学校が9時までしか借りれないという理由で、住民からの質問を打ち切られています。質問自体も一問一答に制限されています。
学校は、地域のためにあります。少々の融通は、地域住民のためにつけるべきであると思います。
⇒住民説明会など公けな場での利用の場合、延長できるように仕組みを作って行きたいと思います。
*自動車が、6万台増えると言うが、二酸化窒素ガスは、増加しないというデータを、おそらく会場の誰も信じられませんでした。自動車の性能があがるからと、都は説明。ちなみに、自動車の性能があがらず同じ場合の試算はしていません。
⇒データの出し方である「技術指針」自体に、大きな誤りがある可能性が潜んでいます。
*前提である築地市場移転が、不確定な状況であるのに、計画を進めることが私は理解できないし、地元の人も理解できない。
少なくとも、専門家会議の答申が出て、それをもとに東京都の方針が出され、農林水産大臣の認可がおりてから、このような説明会を開くべきであると思います。
*説明会資料は、ホームページでもアップすべきであります。
*説明会で掲示された道路の詳細な位置図では、現在既にできて、住居が始まっている「東京タワーズ」の建物が入っていませんでした。
*説明が不十分であるから、再度説明会を開催してほしいと言う地元住民の願いも、一切無視。次回は、工事前の説明会になるとのこと。
*土壌汚染の状況が深刻であるから、「築地市場は移転できない」私は思っています。前提が崩れるので、この道路は、地下化に戻す必要が出るのではないでしょうか。
*東京都は、強引にこの環状二号線の地上化の計画を推し進めています。
都市計画決定10.04はベンゼン1000倍の公表直前の2日前でした。
それまでには当然汚染データが上がっているわけですから、都は豊洲の土壌汚染を知った上で都市計画決定していることになります。
すなわち、汚染問題批判が広がる前に既成事実をつくる意図があった可能性があります。
さらに汚染を知った上で事業決定されたものを、国(国交省)も認可を下ろしてしまうという始末。
【経過】環状2号線計画変更(地下案→地上案)と豊洲汚染調査
2007年09月11日 第178回都市計画審議会 採決(委員構成は、都知事が選べる人が過半数となっています。)
この時には、「その年の秋には専門家会議の提言がでる」として、築地市場移転を前提にした道路計画を強引に採決しました。
2007年10月04日 都市計画決定 (告示)
2007年10月06日 豊洲汚染専門家会議(第4回)
ベンゼン1000倍報告
2007年11月05日 豊洲汚染専門家会議(第5回)
ベンゼン1000倍報告を受け3000箇所の追加調査方針
2007年11月16日 都から国交省へ事業認可申請
2007年12月20日 国交省の事業認可=事業決定(告示)
2008年05月19日 豊洲汚染専門家会議(第6回) 追加調査結果
土壌ベンゼン43000倍、シアン化合物860倍 地下水汚染も広域で汚染
2008年05月31日 豊洲汚染専門家会議(第7回)
地下水汚染ベンゼン10000倍、シアン化合物130倍
土地改良対策をいうも科学的、技術的可能性の証明なし。
2008年06月18日~20日 都の工事着手(測量)説明会 築地、月島、豊海
2008年7月頃(未定)豊洲汚染専門家会議(第8回)
追加調査(深度)結果報告
現時点で、提言提出日の見通しが立たず。
調査が加わる度に豊洲汚染が広範囲(平面的にも立体的にも)かつ、汚染の度合いが深刻なものであることが判明。現時点で、提言提出日の見通しが立っていません。
それにも関わらず、「道路工事は着手する」と都は、強引に進めている状態です。2007年度内に、工事着手費用(測量や一部用地取得費)が既に予算化されていました。最初から2007年に事業決定することは折込済みだったのでしょう。
住民感情にも配慮し、今は、すべての作業を一時中断すべきであると私は思います。
⇒これら強引なやり方を防ぐ手立ては、街づくり協議会、区の都市計画審議会を公開し、オープンな形にしていくことが、まずは、とれる方法の一つです。
都の都市計画審議会は、ホームページ上で、議事録もアップされていますが、膨大な量から、重要箇所を探し出すのが、困難な状態。ここでは、委員の積極的な情報開示や、マスコミの力を信じるところです。