現在、中央区では、小学校の建て替え問題をめぐり大きく揺れています。
中央区の考え方をしるために、昨年度の10月決算特別委員会の部分を引用いたします。
最初の部分の発言は他会派議員であり、私ではありません。この発言をうけながら、自分も3月の予算特別委員会で発言しており、最初に引用させていただきます。
途中で、別のテーマの質問も入ってきており、その部分は略させていただいております。
以下の質問でわかることは、二点。
①学校施設整備基本調査の結果は、私たち区議には非公開である。
②学校施設整備計画は、平成20年度中に出来上がり、区議に公開される。
****平成20年決算特別委員会 教育費*****
○決算特別委員会委員
それでは、教育費について質問します。
まず、学校の施設改修の関係です。
決算書の300ページに学校施設整備基本調査792万円と記されております。この基本調査の報告書がまだ出ておりませんが、どういう調査をしたのか、調査報告はいつごろ出るのか、それについて、まずお伺いをしたいと思います。
○遠藤副参事(教育制度・特命担当)
学校施設整備基本調査についてであります。
この調査につきましては、今後、本区の学校施設改築・改修を進めるに当たりまして、計画をつくるための基礎的なデータあるいは情報の収集を行ったものであります。調査内容としましては、本年度小学校の改築の選定等を行っているところでありますが、そういう作業につきましての基礎的な調査データとして活用していく、また今後改修していく学校につきましても、改修の考え方とか方向性、こういうものを今後検討していく中の基礎的なデータ、情報の収集ということで行いました。具体的には、これまでの工事履歴とか、あるいは劣化診断調査、これらの結果をまとめて整理してございます。また、他区の先進事例等の収集を行い、学校づくりに生かしていこうというものでございます。
これらの調査のデータにつきましては、特に公表する形では今まとめてございませんが、今年度小学校の学校施設整備の実施計画をつくっていきますので、この中でわかりやすい形で反映させてお示ししたいと、このように考えています。
以上です。
○決算特別委員会委員
今、この内容は公表しないというお話がありました。どういう調査をし、どういう結果が出たのかという内容がわからなければ、私たちも小学校改築対象校の選定、改築順について教育委員会から報告を受けましたけれども、その内容についてどの学校を改築するのか、どの学校を補修していく必要があるのか、そういうこと考える上で、この基礎調査をやったということなんですから、それがないと私たちもどういう計画が必要ではないかということがわからないと思うんです。その辺についてはどういうふうに考えるのか、もう一度御答弁をいただきたいというふうに思います。
小学校の改築対象校の選定、改築順の案について、9月に教育委員会からお示しいただいていますけれども、これは選定の基本的な考え方ということで小学校7校のうち3つの学校を選定するというようなことで説明を受けています。築年数がおおむね80年を経過した学校というのは、ここにもあるように7校あるわけですし、その中からどうしてこの3校を選んだのかという説明はわかりますけれども、そのほかの学校の状況とか、そういうのを判断して計画を立てていく上で、そういう基礎的なデータというのはどうしても必要だと思いますので、その辺についてのお考えをもう一度お示しください。
○齋藤教育委員会次長
基本調査につきましては、今、担当課長がお話しした内容で調査を進めさせていただいたところでございます。小学校施設整備計画というのを今年度内に策定する予定で、今、作業を進めているところでございまして、この整備基本調査を踏まえて、その調査事項や検討事項、こういったものを計画に盛り込んでいきたいと考えてございます。
公表の件でございますけれども、基本調査につきましては、今後策定いたします計画の内容に反映させていきたいというふうに考えてございます。それから、これを補完する参考資料として、小学校施設整備計画とあわせてお示しをさせていただきたいというふうに考えてございます。
それから、学校の改築についての案ということでございますけれども、これはまだ正式というか、これから検討していく上でのたたき台ということで、事前に御説明をさせていただいたものでございます。これにつきましては、今、地域の方とも協議を行いながら、最終的に、ことし中に正式な案としてまとめる方向で検討しているということでございます。正式な案というのが決まりましたら、委員会等を通じて皆様に御報告をしていきたいというふうに考えているところでございます。
以上でございます。
○決算特別委員会委員
基本計画2008の中で3校これから改築しようという方向が示されたということはありますけれども、最初に基本計画で3校だということであるから、どの学校を改築しようかというような順序でやるとしたらおかしいと思うんです。学校の今の施設がこういう状況で、どうしても改築が必要な学校がこれだけあるから、この10年間の間にこういうふうにやっていこうと決めるのが計画だと思うんです。そういう計画の上で3校をやろうというふうになったんだったら、まだ話がわかりますけれども、基本計画で決めているので3校を選んでやるんですというように受け取れるので、その辺の考え方についてもう一度お願いをしたいというふうに思います。
それで、毎年資料をいただいておりますが、小・中学校の設備、施設などへの学校からの改修の要望、そしてそれに対してどういうふうに改修してきたかということがいつも出ていますけれども、こういうものを計画的に改修していくためにも、その基本的なデータというのが必要だというふうに思いますので、その資料は全体の計画を立ててから参考におつけしますということではなくて、2007年度の予算でつくった報告書だと思いますので、事前にきちんと出していただけるように要望したいと思います。その点についてのお考えをもう一度お願いしたいと思います。
(中略)
○齋藤教育委員会次長
小学校の建てかえに関するお尋ねでございます。
まず、今回、基本計画2008に3校の改築という形で位置づけをさせていただいているところですが、これは私どもの行った基本調査を踏まえた上で計画の中に盛り込んだということでございます。それで、7校のうちなぜ3校という話もございます。御指摘のとおり、昭和初期に建築され学校というのは7校、今回は基本計画に盛り込んだ3校を建てかえ対象として、今、調整をしているところでございますけれども、これはいろいろ学校によって、例えば都の建築物として指定されている学校があるとか、いろいろな学校、7校のうちでも建てかえしない形、建てかえでなくても違う形、例えばリニューアルをしながら学校を維持していくというような考え方も、今まとめているところでございまして、3校だけを建てかえをするという形だけではなくて、そのほかのいろいろな手法を用いて学校が維持できるような形を考えているところでございます。
資料の件でございますが、これは先ほども御答弁させていただいたとおり、基本調査の中身をできる限り最大限、施設整備計画、今年度策定する予定でございますが、この中でお示しをしていきたいというふうに考えているところでございます。
以上でございます。
○長嶋学務課長
(中略)
○決算特別委員会委員
(中略)
それと、学校の改築計画などの点については、施設整備計画の中でということはわかりますが、どうしてこの学校を選んだのかというのを、行政はそういう調査があって、それでこれでやったんですということだったと思いますけれども、データが共有されていませんよね。どうしてここの学校をやって、こっちはやらないのかという基礎的なデータが私たちには示されていないわけなので、それは早目に、もう計画を立ててからこうだったんですということではなくて、その調査というのはその計画を立てる上で必要な調査をやったということだと思いますので、事前にきちんとお示しをいただきたいというふうに思います。絶対できないのか、もう一度御答弁をお願いしたいというふうに思います。
(中略)
○長嶋学務課長
(中略)
○齋藤教育委員会次長
調査の件でございますが、最終的にこれから案をまとめていくわけでございまして、その取りまとめをした際の考え方については、極力そういった調査をした結果も反映させながら御報告させていただきたいというふうに考えているところでございます。
なお、最終的には、何回も申し上げますように、施設整備計画の中でできる限り反映をしていきたいというふうに考えているところでございます。
以上でございます。
****以上、抜粋おわり****
この質問を心におきながら、予算特別委員会で私が質問をいたしました。
要点は、
①予算特別委員会に間に合うように、小学校施設整備計画が議員に提出されなかった。
②現在、中央小学校の耐震性は大丈夫。
③中央小学校建て替えにまつわる諸問題(明正小に一時移転、平成25年まで6学級のまま、区道廃止して校庭を広げる考え方、学童整備)
****小坂の質問****
○小坂委員
(前略)
最後に、ここの教育の分野では何があるかと申しますと、小学校施設整備計画というのが今後つくられるんですけれども、この計画自体がここで(予算特別委員会で)やはりもんでつくられるべきじゃないかなと。私たちはよりよい計画を目指しているわけでありますから、それをここの予算特別委員会の場でもっともんで、いい計画をつくるべきじゃないかなと私は考えます。それがここの場で素通りして、計画ができるわけですよね。このあたり、この予算特別委員会に間に合うように、小学校施設整備計画が出せなかったのか、このあたりを1つお伺いさせてください。
学校の改修、バリアフリー化に関しての2つ目に移ります。
小学校、中学校のバリアフリーに関してです。
エレベーターとかのついているところのバリアフリーができているのは、晴海中学校と日本橋小学校と月島第三小学校のみだと思うんですけれども、これに関してはもっと何よりもまず急いで、そこだけでも、学校の改修を待つんじゃなくて、そこだけでも急いでやるべきものじゃないのかと考えるんですけれども、このあたりのお考えがございましたら、教えてください。
最後、中央小学校に関して御質問させていただきます。
これに関しても、私は小学校施設整備計画を読んで、この疑問を解消したかったんですよ。でも、それが出ていないので、ここで述べさせていただきます。
中央小学校についての確認事項です。
まず、1点目、ここの小学校の耐震性は今は大丈夫で、今後も大丈夫である。そうでしょうか。
2つ目、平成25年までの児童数、学級数の予測がなされております。これは平成25年まで6学級のままです。その後、5年間もそれぐらいの程度で移行するのでしょうか。
3つ目です。この小学校においては、学童もしくはプレディでもいいんですけれども、学童を整備する必要があると思われますけれども、このあたりも同時に考えているのでしょうか。
4つ目は、小学校と鉄砲洲児童公園の間、これは恐らく区道だと思うんですけれども、この区道の廃止は考えられていらっしゃるんでしょうか。
5つ目は、プールや講堂の部分、そのエリアの一部改修だけで、その目的(教室数の増加)は達成できるのではないでしょうか。
6つ目は、明正との1つの敷地に2つの学校というふうなことを今後なされていくわけでありますけれども、これは恐らく子供は適応力があるので大丈夫だと思うんです。ただ、こういうシステムがうまくいくかですよね。1つの敷地に2つの学校というシステムがうまくいくかという中で、このあたり、前例といいますか、このやり方をやった小学校が日本国じゅう、どこかあるのかどうか。私は、そういうところを見習って参考にしていきたいと思うんですけれども、そのあたり、あれば教えてください。
○奥田教育委員会庶務課長(参事)
それでは、バリアフリー化のことについて一部お答えさせていただきます。
まず、エレベーターの関係についてでございます。
エレベーターにつきましては、今現在、平成3年にできました晴海中学校以降に建った建物については、エレベーターについてはつけてございます。それ以前の建物につきましては、今現在ついていないわけでございますが、特に古い学校につきましては、エレベーターをつけるということは上から下までコアとして抜けていなければならないということがございますので、そういうものを例えば校舎外につけるということになりますと、校舎の改築ということになりまして、すべてのいろいろな消防設備だとか、そういう点についていろいろな改修をしなきゃいけないということで、莫大な改修経費がかかるということもございます。そういう意味におきまして、今現在のところ、大規模改修だとか改築、そういう機会をとらえて、特にエレベーターについては対応していきたいというふうに考えているところでございます。
また、中央小学校の耐震性につきましては、これにつきましては既に平成8年ですか、そちらのほうで耐震診断をしまして、悪いところについてはすべて改修しておりますので、耐震性については問題ないというふうに理解しております。
○遠藤副参事(教育制度・特命担当)
学校の改築についてのお尋ねでございます。
まず、小学校施設整備計画でございますが、こちらについては昨年12月に中間のまとめということで3校の改築の考え方、選定等、スケジュール等をお出しさせていただいたところでございます。現在、最終的なまとめということで行っておりますので、これはできるだけ早くお出ししたいと考えておりますが、この場については今回間に合わない状況でございますが、今後所管の委員会等には出していくということで考えてございます。
次に、中央小の関係でございます。
まず、6学級の規模ということで、推計の関係でございます。
推計については、やはり学区域の住民基本台帳あるいは外国人登録人口をもとに出してございますので、実際に今現在生まれているお子さんをもとにして出しているところでございます。そういう意味では、その先の5年というのは、今のところ、同じ方法では出てこないということで考えてございます。ただ、やはりこの地域については、マンション等の建設あるいは湊二丁目の開発等もございますので、人口の増加に伴い、やはり若干ふえていくものと考えているところでございます。
プールあるいは講堂のエリアだけの改修ということでございますが、中央小学校についても、御案内のとおり、これまで80年という年月が経過してございます。そういう意味では、先ほど耐震性については問題ないということでお話しさせていただきましたが、コンクリート素材、これらの劣化というのはやはり進んでいるということで認識しているところでございます。実際に、それに伴い、雨漏りとか、あるいは壁を伝う雨、こういうものはございます。そういうものについては適切に対処しているところでございますが、やはり改築ということで、これらの課題にも根本的に対応していきたいということで考えているところでございます。
明正に仮校舎として中央小が入るという関係でございますが、恐らく全国を考えても、こういう特別な事情の学校というのはないのかなと考えてございます。というのは、やはり場所というものが、すみません。前例としては久松であったということで、すみません。私のほうで認識していなかったところでございます。
ただ、明正につきましては、実際、リセ・フランコ・ジャポネという学校が一時期入っていることがございまして、そういう経験も生かして、やはりこれは地域の皆様あるいは学校にもこれに先立つ協議会の中でお話ししたところでございますが、そういう対応があるので、可能ではないかと。その上で、やはり交流の機会にもなるので、それについては賛同していただいているところでございまして、課題についてはいろいろあるということで考えてございます。ただ、それも今後、やはり学校と適切に対処について検討してまいりたいと考えているところでございます。
あと、区道の廃止の問題でございますが、こちらについては、今、中央小の校庭の狭隘というのがやはり問題になってございますので、いろいろな方法でこれらを解決する方法を考えてございます。その中では、校庭の屋上ということも提案させていただいて、協議会の中でも検討していただいているところでございます。実際に、地上の部分に幼稚園がございますので、園庭というのを設けなければならないということが1点あります。そういう意味では、やはりこの区道というものも今後活用した検討というのも進めていきたいということでは考えております。これは、やはり地域からも区道を活用した工事の拡張ということについて、さまざまに御意見をいただいておりますので、そういうことも踏まえて、今後検討してまいりたいと考えております。
以上であります。
○小坂委員
それぞれありがとうございました。
1つの敷地に2つの学校、久松小学校がそうであったということですけれども、そこから学んだこととか、そのあたりはありますでしょうか。
○遠藤副参事(教育制度・特命担当)
先ほどの久松小学校の関係でございます。
こちらについては、昭和46年から48年にかけて改築が行われたものでございます。実際に、このときについては1つの学校というよりも、幾つかの学校に分散して仮校舎として使ったという例でございます。こちらについては、例えば学年でいいますと、1年から3年が有馬小とか、あるいは4年生が十思小、あるいは5、6年が東華小学校を使ったということで、実際にほかの学校を使って仮校舎として改築期間を過ごしたという例でございます。1つの学校に全部の学年ということではございません。
以上です。
○小坂委員
すみません、私もその時代の歴史がわからないので、久松のところですね、もし御存じの方があったら教えていただきたいんですけれども、いないかな。無理ですかね。今後また教えてください。
今の御説明では、久松小学校の子供たちが分散したということですよね。1つの小学校の子供たちが分散して散らばって、それからまた年月がたって1つに戻ってきたというふうな歴史なわけですよね。このあたりで学んだことといいますか、でも、今、確かに久松小学校というのは学校の教育の中では本当に尤たる存在としてあるわけですので、それを乗り越えられるという歴史的事実はあるということで理解しておきますけれども、さらに何か学ぶべき点があれば、また今後教えてください。
では、ここに関しては置いておきますけれども、今述べられた点におきまして、小学校施設整備計画と、これだけにかかわらないんですけれども、重要な計画に関しては予算特別委員会までに、これにかかわらず出していただければありがたいと考えておりますので、今後よろしくお願い申し上げます。これに(小学校施設整備計画に)かかわらずです。
学校のバリアフリー化に関しては、今、副籍制度もあって、特別支援学校に行っている子供たちも地元の学校で学ぶわけですので、そうなってきた場合に、どうしても1階、2階、3階と教室があるんだけれども、そこに上っていけないという現状があるわけなので、ぜひできるところから、例えば佃島小学校とかはエレベーターの場所は確保していたけれども、つくっていないというふうな話もお伺いしておりますので、できるところから、改築を待たずにバリアフリー化をぜひ何とかできないかというところを検討していっていただきたいとお願い申し上げます。
中央小学校に関しましては、実際、6学級のままでの計画なんです。計画の中では6学級のままであり、今後どれだけふえるかというポイントがあるわけなんですけれども、そのあたりの推計をきちんとやって、最終的な計画をつくって、教室数とか出していっていただきたいと思いますし、改修の規模も考えていっていただきたいと思います。また、ぜひ子供たちのためということを考えるのであれば、地元の方々の御意見も参考にしながら、運動場の校庭等の広さを広げるために区道のところの柔軟なる対応をよろしくお願い申し上げます。
また、同時に、そのエリアでは学童とかプレディがないエリアですので、そのあたり、改築と絡め、ぜひ実現のほどよろしくお願い申し上げます。
*****以上*****