こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『イカロスの誕生日』小川一水

2008-05-25 19:27:09 | 本と雑誌

小川一水さん『イカロスの誕生日』を読みました。

この世界には、翼があり空を飛べる人がいる。
大抵、自由奔放な性格をし、それ以外は普通の人間として生活している。
自在はるかも、そんなイカロスの一人。
普通の人間の両親のものに生まれ、平凡に大学に行き、社会人となり、結婚し・・・と
平穏に生きていくはずだったのに、一度は合格した大学入学を取り消されたことから
はるかの人生は大きく変わることになる。
原因は、イカロスを社会の不穏分子とみなし、規制する法律ができたことにあったのだ。

追われたイカロスは、そういう社会から逃げ出し集まり始めた。
命さえ奪われかねない弾圧に立ち上がり始めたイカロスたちだったが、
人間にも彼らにも新たなる変化の時期が訪れていた。

作者も言うように、本来なら共感しにくい主人公ですが、ここまでされたら仕方ないだろう、
という気にはなります。
さらに、あそこまで行けたらっていう憧れはありますね。
最初はとっつきにくいけど、面白い物語だと思います。

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イカロスの誕生日

2008-05-25 00:00:00 | 未分類
小川一水さん『イカロスの誕生日』を読みました。

この世界には、翼があり空を飛べる人がいる。
大抵、自由奔放な性格をし、それ以外は普通の人間として生活している。
自在はるかも、そんなイカロスの一人。
普通の人間の両親のものに生まれ、平凡に大学に行き、社会人となり、結婚し・・・と
平穏に生きていくはずだったのに、一度は合格した大学入学を取り消されたことから
はるかの人生は大きく変わることになる。
原因は、イカロスを社会の不穏分子とみなし、規制する法律ができたことにあったのだ。

追われたイカロスは、そういう社会から逃げ出し集まり始めた。
命さえ奪われかねない弾圧に立ち上がり始めたイカロスたちだったが、
人間にも彼らにも新たなる変化の時期が訪れていた。

作者も言うように、本来なら共感しにくい主人公ですが、ここまでされたら仕方ないだろう、
という気にはなります。
さらに、あそこまで行けたらっていう憧れはありますね。
最初はとっつきにくいけど、面白い物語だと思います。

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『複葉の馭者』笹本祐一

2008-05-24 19:35:51 | 本と雑誌

笹本祐一さん『複葉の馭者(バーンストーマー)』を読みました。

第一次世界大戦後のつかの間の平和な時代。
戦争中に速成教育されたパイロットが、終戦と同時にごっそり失業し、様々な空を飛ぶ仕事を始めた。
運送屋ファルコン・フライング・フェリーのジョニーもその一人。
平和に運送業だけやっていくはずだったのに、入ってくる仕事はアフリカから象を運んで欲しいとか、
疫病神の新聞記者ジェーンを乗せることになったり、ととんでもない事件に巻き込まれそうになる。

命がけのアクシデントを様々な機転で乗り切っていくジョニー。
のらりくらりとしているように見えて、結構頼りがいのある格好いい男です。
個人的には、ジョニーをアクシデントの中に追いやる仕事ばかり引き受けるレミイや、
特ダネのためになら命も売りかねないジェーンが、それを上回る格好良さを見せ付けてくれて憧れます。

あと、旧ソノラマ文庫版あとがきで書かれていた「一般大衆が何を着て何を食べ何が流行していたのか、
なんて世界史の本にはちっとも書かれていない」というのは同感です。
特に、近代史はいつも時間が足りずに教科書的なことでさえ学ぶことができないんですから。
日本で言えば、明治・大正の庶民の生活が本当はそんなものだったか、知りたいです。

とても面白かったです。

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複葉の馭者(バーンストーマー)

2008-05-24 00:00:00 | 未分類
笹本祐一さん『複葉の馭者(バーンストーマー)』を読みました。

第一次世界大戦後のつかの間の平和な時代。
戦争中に速成教育されたパイロットが、終戦と同時にごっそり失業し、様々な空を飛ぶ仕事を始めた。
運送屋ファルコン・フライング・フェリーのジョニーもその一人。
平和に運送業だけやっていくはずだったのに、入ってくる仕事はアフリカから象を運んで欲しいとか、
疫病神の新聞記者ジェーンを乗せることになったり、ととんでもない事件に巻き込まれそうになる。

命がけのアクシデントを様々な機転で乗り切っていくジョニー。
のらりくらりとしているように見えて、結構頼りがいのある格好いい男です。
個人的には、ジョニーをアクシデントの中に追いやる仕事ばかり引き受けるレミイや、
特ダネのためになら命も売りかねないジェーンが、それを上回る格好良さを見せ付けてくれて憧れます。

あと、旧ソノラマ文庫版あとがきで書かれていた「一般大衆が何を着て何を食べ何が流行していたのか、
なんて世界史の本にはちっとも書かれていない」というのは同感です。
特に、近代史はいつも時間が足りずに教科書的なことでさえ学ぶことができないんですから。
日本で言えば、明治・大正の庶民の生活が本当はそんなものだったか、知りたいです。

とても面白かったです。

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『みどりいろの童話集』アンドルー・ラング氏編

2008-05-22 20:49:12 | 本と雑誌

アンドルー・ラング氏編『みどりいろの童話集』を読みました。

童話集とはいえ、いつも善が栄え悪が滅びるとは言えず、納得のいかないことや不条理なことも
たくさんあります。
また、正しいんだけど説教臭かったり・・・(^^;)。

「身からでたさび」の羊飼いなど、何も悪いことはしていないのに、ひどい目にあわされます。

特に面白かったのは「三匹の子豚」
子豚たちの家がどうしてああなのか、細かく説明されていて納得できました。
ただし、豚の生態が大分分かってきた現代の人間としましては、あの扱いはひどいなと感じます。

「三匹のクマの話」は、クマたちが何とも言えず愛らしく、「つむと杼とぬい針」は労苦が正しく報われ、
「オオカミとキツネの戦い」は皆、幸せになってめでたく、キツネはちゃっかりしていて面白かったです。

オーノワ夫人の「青い鳥」はメーテルリンクのとは違い、人の心の弱さ、愚かさが表れていて、
これはこれで面白いです。

「ヴィヴィアン王子とプラシダ姫」は、悪癖を直すのがどれほど困難かが描かれており、
昔から人々は苦労してきたんだなーと感じました。

一番興味深かったのは「妖精のおくりもの」で、幸せってそんなものかと納得がいかない気がしました。

他にもいろんな話がありましたが、特に気に入ったものの感想を書かせていただきました。

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