京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

睡眠を醒ます笑い

2008年12月04日 | 日々の暮らしの中で
修学旅行生でなくても楽しみは多く、時折は足を運ぶ新京極通り。
この通りに面して誓願寺がある。

ここの第五十五代法主だった安楽庵策伝(あんらくあんさくでん)は
安土桃山時代から江戸初期を生き抜いた僧。
著書『醒睡笑(せいすいしょう)』。

当時のジョークや興味深い話を集めた「お話の集大成」本。
いずれも話は短く、ジャンルは広範囲、落ちがつく話が多いらしい。
この策伝は“落語の祖”なのだそうな。
落語が好きな方々にはよく知られていることなのだろうか。
第一巻の第五章には、名ばかりの僧侶批判がずらりと!だって…

名ばかり…
博打で一文無しになった男が(食いつなごうと)にわか坊主に。法事のお経を頼まれ窮地に立つが、かつて薬屋で働いていたことを思い出し「桔梗・人参・続断…」知る限りの薬の名を並べたてその場をしのいだそうな。その一方では、でたらめ読経でさえありがたる善人もいる、とかだが。

どのような説法をしてくださるのだろう。
退屈、眠い、しびれる…なんてことがない【睡眠を醒ます笑い】をお願いいたします。

求める心があれば…

『愚直なまでにお話を受け入れてしまう、「ありがたがる無知な善人」には、なんとも言えない温かな宗教心を感じる―』
とは、僧侶の釈徹宗さん。


コメント (6)
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