京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

チェ・ゲバラ

2009年01月11日 | 映画・観劇
バリケードで封鎖され、立て看板であふれた大学。大学自体の封鎖、そして授業放棄。激しかった学生運動。それを追う年代ではあったが、であればこそ自分たちの進路と重ね関心も大であった日々があった。

今は亡き実弟は、高校入学後ほどなくから、社会に厳しい目を向け出していた。 
真情を解することもできず、かぶれてしまったかと、気にかけるだけであった。仲間を得、相当な活動を展開する高校時代。卒業アルバムには、彼が“朝礼台”からスピーカーで演説をぶっているワンシーンが挟み込まれていた。

高橋一巳氏・吉本隆明氏の著書が並ぶ書棚から、幾冊か手に取るが読み進められない。彼の思考法に触れることも不可能。
やがては書くことを通じ自己を表明することに転向していったが、後年よく聞かされた名が、革命家チェ・ゲバラ。

まだハイスクールにいたジョン・レノンは、「あの頃世界で一番かっこいいのがエルネスト・チェ・ゲバラだった」と。
今生きていたら、今年、ゲバラは81歳、カストロは83歳になる。
ぶれることのない男二人の友情、微動だにしない絆の深さ…

弟が抱いた想いに少しでも近づけるだろうか…。
『チェ28歳の革命』『チェ39歳、別れの手紙』、2部作で映画化され一部が公開されている。

「異国の空の下で最後を迎えることになったら、ぼくの最後の思いはこの国の人々に、とくに、君に馳せるでしょう。君の教えてくれたことや示してくれた手本に感謝します。みずからの行動の最後の瞬間まで、その教えと手本に忠実であろうとするでしょう」
キューバを去る時の手紙で、ゲバラはカストロに言い残す。



コメント (5)
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