京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

みんなにやさしい…

2009年01月29日 | 日々の暮らしの中で


かれこれ2か月余り放置されている。

北山通りの一交差点、東西の横断歩道手前。
この近辺は、地下鉄への入り口が2か所、2大学・府立資料館・府立植物園・コンサートホールなどがあり、また結構人気のスポットでもあって人の流れは絶えず、交通量も多い場所である。

子どもやお年寄りがつまずくかもしれない。自転車で乗りあげ突起で滑ったりはしないだろうか、通るたびにそんな思いを抱くのだけれど…。
ある日は、四角い1枚が裏返しになっていた。
元に戻し並べておいてもみたが、またひっくり返り…、でも、それを誰か直した人がいた。とんでもない場所にまで蹴飛ばされていく、ずれていく。

「点字ブロック」と呼ばれるものだ。
線状ブロックで移動の「方向」を示し、点状ブロックで「注意」を喚起する。
横断歩道へ線状と点状の突起で誘導するわけだ。
危険な電車のホームの端を、白線に沿うように点状のブロックを敷き詰め、乗車位置を知らせるブロックがあるのも日常目にするところ。

視覚に障害のある人にとって、これでは情報を得られないばかりか、たちまちけがにも結び付く恐れさえある。
施設の拠点になっている所に話してみたが、「聞いてみる」ってことでそのままだ。これってどこへ直接言っていけばいいのだろう。
警察?そういえばこの近辺に交番がないなあ。道路工事の管理事務所かな?
どこが補修するんだろう。知らないことだらけなのを改めて思ったが、いずれにしてもこの長期にわたる放置状態は、やさしくない光景だ。

点字ブロックの上を歩く人、白杖の先で認識しながら歩くという人。必要としない人もいるらしい。
一方、車椅子利用者、杖をついて歩かれる方などにとっては、この突起が障害物にもなると聞く。
みんなにやさしい社会づくりってなんなのだろう。

思っているだけでは…、動かなくちゃ!、気づいているのだから。

「ピンポーン・ピンポーン」
地下鉄への入り口から、有人の改札口があることを知らせる電子音が聞こえる。
これだって本当に人が出歩く時間帯には聞こえない。利用者が少ないからというが、本当にそうだろうか。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

“死神”トート…

2009年01月29日 | 映画・観劇
   
椿も…。暖かな外出日和。
ミュージカル『エリザベート』・東宝公演。大阪梅田劇場へ、いそいそと足を運ぶ。
本場のウィーン版、宝塚版と続く3回目の『エリザベート』観劇。今回の最大の楽しみは、ミュージカルの帝王?山口祐一郎さん(昨年度NHKでの“篤姫”で、島津久光役。今日はトート役)。

19世紀ウィーンのパプスブルク帝国の皇妃エリザベート(涼風真世:元宝塚)を題材とし、黄泉の国の帝王トート(=死)を脚色して、彼女の生涯が舞台化されている。

自由を捨て義務に生きることを説く夫。しかし、婚礼翌日から始まる宮廷内の確執。
異常なまでにかごの鳥の窮屈さを嘆き、逃れようとする姿で描かれる。
「私は私だけのもの」だと歌う。
  誰のものでもないこの私 / 誰にも束縛されず 自由に生きるの
自分の生きる道はないと決め、常にどこかで「死」の選択をにおわせている。
パプスブルク家崩壊への道を象徴するかのようなエリザベート像だ。
  
トート曰く、「おれがいなければ自由は存在しない おまえを理解できるのは私だけ」。

死神トートがエリザベートに恋をし、黄泉の世界へと誘う。
 ♪♪その瞳が胸を焦がし 眼差しが突き刺さる 
   息さえも俺を縛らせ 凍った心を溶かす
   ただの少女のはずなのに 俺の全てが崩れる 
   たった一人の人間なのに 俺を震わせる 

 ♪♪あなただけに見つめられて 
   いつ踊りたいのか 誰と踊りたいのか 
   決めるのは私自身

トートとエリザベートの心理戦。
「あんなに素敵な死神なら…」って友が。えっ?死んでもいいって??

単純に、「生」を楽しんで、心の底から蘇り拍手拍手!!
わー、こっちに向かって山口さんの笑顔が!お手が~!!

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする