京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

女のバトル

2009年05月14日 | JESSICAの日本滞在記
千年の夢を山々によって囲み護ってきたような町、京都。
明日は、平安王朝の面影を色濃く残す行列が京都御所を出発し下鴨神社、上賀茂神社へと優雅に練り歩く葵祭の日。

この賀茂祭りの日……。
六条御息所は、行列に加わった光源氏の晴れ姿を陰ながら一目見ようと密かに牛車で出かけた。また、出産間近の葵上も珍しく見物に行ったのだった。この二つの牛車が場所の取り合いをし、御息所が後方へ押しやられてしまう。このときの御息所の屈辱感の深さは、嫉妬と恨みの生霊となって葵を憑き殺してしまうのだった。

着替えをしても髪を洗ってもとれない護摩の芥子の匂い……。自分の意識の外で、体を抜けだしていった生霊に染み付いてしまっている。理性があり人一倍プライドが高い御息所が、激しい情熱・情念と理性の板挟みになって苦しむ。緊張感あるこの場面は、圧巻、でしょうか。

「ウワッハッハッハッハー」高笑いが聞こえる。
ピンクのヘルメットをかぶり、自転車の後ろにまたがるその声はだんだん近づいてくる。「ウワッハッハッハッハー」
着いた!ひときわどでかい高笑いを一つ。「ウワッハッハッハッハー」

「ただいまあー」「ようちえんたのしかったわ―」ごきげんさんだ。
だけど……、さあ、これから、ちょっとへん……。
「ねっ、マミちゃ-ん」「はいっ、どーぞ、マミちゃ-ん」「ありがと、マミちゃ-ん」「はんぶんこしようか~、マミちゃ-ん」「おいしいね、マミちゃ-ん」

ムムッ、あのなー、このお菓子私が買ってきてあげたんよ~。おひとつどーぞぐらい言わんか~。もう買いまっせん!

さ~~て、明日の夕刻と明後日一日、とても理性があるとは言いかねるこのチビギャングと付き合わねばなりません。ムムム…どうしてくれよう~~。
幼稚園はお休みだわ、残念!!どうしよう。頭が痛い。

コメント (4)
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