Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

西屋の朝と米沢

2008-12-06 22:11:22 | 国内旅行
暖かいお布団でぐっすり眠った翌朝、7時に目を覚まして早速朝風呂に向かう。

ルンルンと浴衣を脱いで浴室の扉を開くと、なんと、お湯が抜かれて掃除のための長靴が浴槽の横にある。

朝風呂に入れない温泉なんてありえない!ここは24時間入浴OKのはずなのに、とブリブリ怒りながら部屋に戻り、2階の家族風呂ものぞいてみるがこちらは他のお客さんが入浴中。

せっかくのいいお湯だが、この旅館には2度と来まい、と思いながら朝食のために部屋を出ると旅館のおじさんに出くわした。無念のあまり思わず「朝風呂、入れないんですね」と恨みがましく言うと、おじさん「ちょっと事情がありまして・・・」と言葉を濁し、やがて意を決したように「実は今朝方、お風呂の中で亡くなった方がありまして」

ひえ~、昨晩冗談で「この廊下の寒さにお湯の熱さでは年寄りは死ぬね」なんて言っていたのが本当になっちゃった。
どうやらお酒を召した団体客の1人が夜中にお風呂に行ってそのまま帰ってこなかったらしく、朝の4時には検死官も呼ばれて早朝からかなりの騒ぎだったらしい。それにまったく気付かず眠りこけていた私たちって・・・。

びっくりしながらも朝食はしっかりいただく。
 具沢山のお味噌汁がおいしく
 デザートに粟ぜんざいもついている。

チェックアウトの時、宿の方は「騒がしくてすみませんでした」としきりに恐縮していたが、10年勤めているおじさんも初めての経験だというし、食事の給仕をしてくれた感じのいい仲居さんは「これに懲りずにまたいらしてくださいね。春の桜と私がお待ちしています」と言うので、これはまたリベンジに来なくては。

 外は雪が降りしきり、寒いけど旅気分満点。

「旅に出るといろいろあるよねえ」と話しながらバスに揺られて、米沢市内の上杉神社前で下車。
とりあえずコーヒーが飲みたい、とまずは上杉城史苑の喫茶店へ。
 この「ずんだ寒天」(アイスクリームとソフトクリーム、ずんだ餡の下に寒天が敷いてある)がおいし~。

 雪が降り続いて寒いので上杉神社は素通りし、
 その前に建つ立派な米沢市上杉博物館へ。
 館内は広々としてカフェやミュージアムショップもある。

この博物館の目玉は2つ。
1つは国宝の上杉本洛中洛外図屏風だが、こちらは年に2回ほど現物が拝めるだけで、常設展にはバーチャル体験施設がある。

もう一つの目玉はミニシアターで上映される映画「上杉鷹山の闘い」。
上杉と言ってすぐ思い出すのは謙信だが、彼は越後の人。彼の跡取り、景勝の代に上杉家は徳川幕府によって米沢に所領を移され、石高を大幅に減らされて大変な財政難だったらしい。そんななか経済改革で藩を立て直したということで、米沢で上杉と言えば鷹山なのだそうだ。

で映画だが、15分とは言え紺野美紗子などプロの俳優を使い、マルチスクリーンも使った力作。「成せば成る、成さねば成らぬ、何事も」が上杉鷹山の言葉だったとは、お勉強になります。

楽しい上杉博物館を出た後はちょっと歩いて米沢織物歴史資料館へ。
  
大正時代に建てられた織物組合の事務所は渋く、2階に米沢織りの機などの展示がある。
 米沢織りも渋い色柄の絹織物が中心。

1階の売店では親切なお姉さんがまったく買いそうにない我々にシックな反物をいろいろ見せてくださったが
 写真を撮ったのはふんどしだけ・・・

来年のNHK大河ドラマの舞台が米沢で盛り上がっている、というタクシーの運転手さんの話を聞きつつ、米沢駅から新幹線で福島へ向かった。


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コメント (4)
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