12月24日 続き
さて、ようやくたどり着いた今夜の宿は奥山田温泉の「満山荘」。
雪に覆われた階段をすべらないようにおっかなびっくり上る。
玄関を入ると正面には小さな「帳場」。その脇にはいくつもの椅子の置かれたロビーがあって、こちらで受付をする。
この宿中に座り心地のいい椅子がたくさんあって、ここのご主人は椅子フェチかしら。
ご主人からてきぱきと説明を受け、若いお兄さんに案内されて2階の部屋へ。
細長い部屋の畳部分にはすでに布団が敷かれ、座卓と籐椅子の向こうには大きな窓。
広くはないが機能的で居心地がいい。
夕食は6時からと決められているので、急いでお風呂へ向かう。
夕方の女風呂は湯上りロビーの奥にある障子の向こう。
開けると長い廊下が伸び、別棟に入ったところに浴室がある。
あまり大きくない脱衣場にも椅子がたくさん置かれているのがおもしろい。
こちらの内湯は5人も入ればいっぱいになりそうな四角い浴槽。お湯は白い湯花のたくさん舞う薄濁りで、硫黄の香りがぷーんとする。43,4℃でちょっと熱めのお湯が冷えた体にちょうどいい。
この内湯の外には同じような大きさ、形の露天もあるのだが、こちらはお湯がぬるいのであまり入っていられなかった。
お風呂を出るとすぐに6時。お腹もちょうどいい具合にすいたので、早速1階の食事処へ向かう。
ここを入ると部屋が3つ並んでおり、名前を告げて決められたテーブルに着く。
案内されたテーブルは大きな窓に面して斜めに置かれ、すでに華やかな料理が並べられている。
そして食事開始が6時からと決められているのはご主人と奥さんの二人で10卓すべてに料理を運び、説明をするから。各テーブルごとにしている暇はないので、まとめて運び、まとめて説明するのだ。
とは言え奥さんが担当と言うお料理は素晴らしい。
初めにテーブルに並んでいたのは
ビーツとじゃがいものなます、サラダ、合鴨のスモーク、生ハム。
たっぷりの野菜とともに盛られた信州サーモンに竹の子、生湯葉。面白い器に入った牛乳豆腐は甘くない牛乳プリン。
どれもさわやかでおいしいのだが、これらを食べている間にもどんどんと揚げたて天ぷらが一つづつ運ばれてくる。
フキノトウ、タラの芽、こごみは季節には早すぎるがどうなっているのやら。
どれもさくっと見事な上がり具合だが、特にリンゴの天ぷらは甘くておいし~。
さらに料理は次々に運ばれてくる。
クリーミーな十六穀米のスープに、ジェノベーゼ・ソースがいい香りの岩魚のフライ。
お吸い物は冬瓜と牛ヒレ、トマトの乗った茶わん蒸しの底にはチーズが隠れていて、どの料理にも洋風の要素が入っている。
野沢菜茶漬けはもうお腹がいっぱいで完食できなかったが、デザートは別腹。料理に比べて地味だな、と思ったこのアイスクリーム、リンゴ果汁に果実も入って絶品。近所の作業所で作っているとのことだったが、さすがリンゴの産地の高山村。これ、売りに出してくれればいいのに。
目にも舌にも満足度の高い食事を終え、部屋でごろごろしていると暖房を効かせているとはいえ寒くなってくる。
というわけで10時に入れ替えになるもう一つのお風呂へ。
こちらはのれんをくぐるとすぐに階段を降り、その先に浴室がある。
内湯の写真は朝撮ったが、こちらの方が広く、外の露天も大きい。
今度は露天が適温だったので外でまったり。いつの間にか晴れて月と星がよく見え
お風呂から身を乗り出せば遠くに長野市の明かりも見える。
ぐっすり休んだ翌朝も天気は快晴。
おかげでいささかガスってはいるものの、部屋の正面、長野市の向こうに北アルプスも見えた。
朝食は昨夜と同じテーブルでセルフのビュッフェ。
野菜の多い夕食だったおかげでしっかりお腹が空いている。
たった10室の宿とは思えない充実の品ぞろえ。
おいしいリンゴジュースもいただいて満腹、満足。
クリスマスとはいえ、翌日は平日なのにこのお宿は満室。
洋風が入った食事はありきたりの旅館の食事とは違い、目にも華やかでとても楽しい。
椅子の多い館内は白木の床など裸足にも心地よく、しかしプロのデザイナーの洗練されたインテリアではなく、館主が工夫をしている感じがしてそれもいい。
惜しむらくは家族だけで満室の接客をしなければならないため、いささか余裕がない様に感じられるところだが、83歳と言う先代が食事時に顔を出して愛想を振りまくことでちょっと挽回しているだろうか。
1泊18,500円は近頃の自分にしては高級な宿だったが、人気の理由が納得できる「満山荘」だった。
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さて、ようやくたどり着いた今夜の宿は奥山田温泉の「満山荘」。
雪に覆われた階段をすべらないようにおっかなびっくり上る。
玄関を入ると正面には小さな「帳場」。その脇にはいくつもの椅子の置かれたロビーがあって、こちらで受付をする。
この宿中に座り心地のいい椅子がたくさんあって、ここのご主人は椅子フェチかしら。
ご主人からてきぱきと説明を受け、若いお兄さんに案内されて2階の部屋へ。
細長い部屋の畳部分にはすでに布団が敷かれ、座卓と籐椅子の向こうには大きな窓。
広くはないが機能的で居心地がいい。
夕食は6時からと決められているので、急いでお風呂へ向かう。
夕方の女風呂は湯上りロビーの奥にある障子の向こう。
開けると長い廊下が伸び、別棟に入ったところに浴室がある。
あまり大きくない脱衣場にも椅子がたくさん置かれているのがおもしろい。
こちらの内湯は5人も入ればいっぱいになりそうな四角い浴槽。お湯は白い湯花のたくさん舞う薄濁りで、硫黄の香りがぷーんとする。43,4℃でちょっと熱めのお湯が冷えた体にちょうどいい。
この内湯の外には同じような大きさ、形の露天もあるのだが、こちらはお湯がぬるいのであまり入っていられなかった。
お風呂を出るとすぐに6時。お腹もちょうどいい具合にすいたので、早速1階の食事処へ向かう。
ここを入ると部屋が3つ並んでおり、名前を告げて決められたテーブルに着く。
案内されたテーブルは大きな窓に面して斜めに置かれ、すでに華やかな料理が並べられている。
そして食事開始が6時からと決められているのはご主人と奥さんの二人で10卓すべてに料理を運び、説明をするから。各テーブルごとにしている暇はないので、まとめて運び、まとめて説明するのだ。
とは言え奥さんが担当と言うお料理は素晴らしい。
初めにテーブルに並んでいたのは
ビーツとじゃがいものなます、サラダ、合鴨のスモーク、生ハム。
たっぷりの野菜とともに盛られた信州サーモンに竹の子、生湯葉。面白い器に入った牛乳豆腐は甘くない牛乳プリン。
どれもさわやかでおいしいのだが、これらを食べている間にもどんどんと揚げたて天ぷらが一つづつ運ばれてくる。
フキノトウ、タラの芽、こごみは季節には早すぎるがどうなっているのやら。
どれもさくっと見事な上がり具合だが、特にリンゴの天ぷらは甘くておいし~。
さらに料理は次々に運ばれてくる。
クリーミーな十六穀米のスープに、ジェノベーゼ・ソースがいい香りの岩魚のフライ。
お吸い物は冬瓜と牛ヒレ、トマトの乗った茶わん蒸しの底にはチーズが隠れていて、どの料理にも洋風の要素が入っている。
野沢菜茶漬けはもうお腹がいっぱいで完食できなかったが、デザートは別腹。料理に比べて地味だな、と思ったこのアイスクリーム、リンゴ果汁に果実も入って絶品。近所の作業所で作っているとのことだったが、さすがリンゴの産地の高山村。これ、売りに出してくれればいいのに。
目にも舌にも満足度の高い食事を終え、部屋でごろごろしていると暖房を効かせているとはいえ寒くなってくる。
というわけで10時に入れ替えになるもう一つのお風呂へ。
こちらはのれんをくぐるとすぐに階段を降り、その先に浴室がある。
内湯の写真は朝撮ったが、こちらの方が広く、外の露天も大きい。
今度は露天が適温だったので外でまったり。いつの間にか晴れて月と星がよく見え
お風呂から身を乗り出せば遠くに長野市の明かりも見える。
ぐっすり休んだ翌朝も天気は快晴。
おかげでいささかガスってはいるものの、部屋の正面、長野市の向こうに北アルプスも見えた。
朝食は昨夜と同じテーブルでセルフのビュッフェ。
野菜の多い夕食だったおかげでしっかりお腹が空いている。
たった10室の宿とは思えない充実の品ぞろえ。
おいしいリンゴジュースもいただいて満腹、満足。
クリスマスとはいえ、翌日は平日なのにこのお宿は満室。
洋風が入った食事はありきたりの旅館の食事とは違い、目にも華やかでとても楽しい。
椅子の多い館内は白木の床など裸足にも心地よく、しかしプロのデザイナーの洗練されたインテリアではなく、館主が工夫をしている感じがしてそれもいい。
惜しむらくは家族だけで満室の接客をしなければならないため、いささか余裕がない様に感じられるところだが、83歳と言う先代が食事時に顔を出して愛想を振りまくことでちょっと挽回しているだろうか。
1泊18,500円は近頃の自分にしては高級な宿だったが、人気の理由が納得できる「満山荘」だった。
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