万座日進館では毎朝6時からスタッフが案内してくれる早朝散歩というイベントがある。
そこで時間に玄関に出てみると、参加者は10人ほど。我々を含めて平均年齢が高いのは予想通り。
案内役はベテランのおじさま。
玄関を出て、まずは湯畑方面へ。
左手にかわいらしい薬師堂があるが、よく見ると屋根の下はカエルになっている。
この脇の階段を上って行くと途中には熊除けの鐘があり、至る所に熊注意の看板が。
おじさんによるとこの周辺によく出る熊が4頭ほどいるらしい。
小さな橋の下を流れるのは万座川。きれいだけれど強酸性で魚も住めないとか。
階段を上って行くと展望台があり
プリンスホテルの全景が見えるが、よく見ると露天風呂に裸の人たちまで見える。
ここから少し下った所にある「湯の花旅館」は一見廃墟のようだが、サルノコシカケを入れたお風呂が自慢で、ネットで見るとまだ営業中の様子。
その隣の「松屋ホテル」の方は残念ながら廃業してしまったとのこと。
この辺りには花がいっぱいで、もうリンドウも咲き始めている。
8月最終週のこの時期、例年ならば朝は10℃近くまで下がるものが今朝は16℃もあって暖かいとのことだが
アキノキリンソウやヤナギランなども咲いて、さすが標高1800mはもう秋の気配。
周辺にはコケモモやシラタマノキ、ブルーベリー、ガンコウランなどベリー類もいっぱいで、
おじさん「どんどん食べてみてください、この辺は国立公園で本当は採っちゃいけないんだけどね~」。
周りにたくさん生えている熊笹も「乾燥させるとお茶になるよ」となんでも詳しくて
ハナゴケというこれは「モンローの唇とも言うんだよ」って、そう見えないこともない。
ぐるっと歩いて湯畑まで戻ると、案内のおじさん、立ち入り禁止の綱が張られた中にも入って源泉を見せてくれる。
温泉の歴史にももちろんくわしくて、1時間の早朝散歩、楽しかった。
ところで薬師堂の脇の階段はもっと先まで続いているので、湯めぐりから戻った後、友人と二人で登ってみた。
途中には小さな鳥居の立つ熊四郎洞窟。
さらに息を切らせながら上ると見晴らし台があって、その先の岩の間には小さな穴がある。以前はここを胎内くぐりのように抜けて山の頂上まで行けたそうだが、岩が穴に詰まってしまって抜けられなくなったとか。
爽やかな風の吹く見晴らし台から日進館の全貌を確認して宿に戻った。
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