Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

ウブドの休日 7 バリ料理教室

2022-08-05 15:32:39 | 東南アジア

7月12日

昨夜も一晩中激しい雨、今朝もまだ降り続いているが、7時半に車のお迎えが来て一人で外出。
今日はCooklyというサイトを通じて予約した Bali Farm Cooking School でバリ料理を教わる予定なのだ。

車はウブドから北へ向かい、30分でテガラランという町へ。
 
バイクが隙間なく並ぶ所に市場があり、まずはここで見学とお買い物。
  
建物の外に野菜や果物の露天がびっしりと並び、この時期は小さなみかんが多いがマンゴーや見たこともないほど小さなパイナップル
 
バナナも大小何種類も売られ、一瞬虫かと見えるのはこちらの料理で多用する生姜やウコンの類。

運転手のおじさん、実はこれから行く料理教室のオーナーらしいのだが、これらの露天で次々と果物やお菓子を買って行く。
おいしそうなものが多くてとても面白いのだが、小やみになっていた雨が降り出してきてしまって、ここはわずか15分で切り上げ。
外で肉や魚をあまり見なかったのは場内に売り場があったのだろうか。場内を全く見ずに終わってしまったのが残念。

 
車はさらに北へ、キンタマーニ方面へ標高を上げて行き、途中で幹線をはずれると三毛作だという水田の続くタロという村に入り、さらにジャングルのように緑の茂る小道を通ってテガラランから15分で目的地に到着。

きれいな芝生の先にある建物がBali Farm Cooking School。
  
  
奥の壁がある部屋は準備室、手前の吹き抜けに調理台が用意され、食卓には本日のレシピ本。
すぐにお茶と先ほど買ってきたものが並べられて、まずは一息。
 
手前の蛇の皮に覆われたような果物はサラク、別名スネークフルーツ。ごつごつした見た目だが実は薄い皮は簡単にむけて、サクサクした食感は和梨のよう。以前に食べた時にはちょっと渋みがあると思ったが、今日のこれは酸味と甘みがちょうど良くてすごくおいしい。サラクにも実は種類があって、今日買ってきたのは一番甘い種類なんだそうだ。
 
お菓子も何種類もあるが1つ、2つ食べたらもうお腹いっぱい。食べながら本日の講師とご挨拶。
まだ若いお兄ちゃんだけれど手際はいい。バリの男たちが普段から料理をするのかは聞きそびれた。
今日の午前中のクラスは生徒が自分一人だけ、なので一対一の授業だ。

雨はまだ降っているけれど、庭先にある農園の見学を開始。
  
少しづつたくさんの野菜が植えられていて、何種類育てているのかと聞くと「う~ん、いっぱい」。
こちらの農園は有機・無農薬栽培だそうで、堆肥に牛糞や鶏糞を混ぜているとか。
 ここをまわりながらあの菜っ葉を何枚、こっちの豆を何本と今日使う分を採って行く。

広い敷地内には野菜の他にもいろいろな木が植えられていて
  グアバや
 
バニラビーンズ、カカオの木もある。カカオの実を食べてみたいと言ったら1つ採って割ってくれた。
 
この白い部分が果肉、食べるとマンゴスチンのように甘酸っぱくて噂通りおいしい。中の種がカカオ豆、チョコレート作りはトライしているがまだうまくいかないんだそうだ。

さて、いよいよ料理開始。準備室には庭からの野菜の他に香味野菜類が用意されていて
 
ココナッツを削るおろし金もあるが、これを使うのが楽しい。

まずは小玉ねぎ、ニンニク、チリを細かく刻んで味付けし、よく炒めたらおろしたココナッツと混ぜ
 
茹でた野菜とあえるサユール・ウラップ。これ、簡単だけれどとてもおいしい。

 次のテンペは揚げて、椰子砂糖とライムで甘辛い味付けにする。
日本だったら醤油と酢、みりんで作るのとそっくりな甘辛味。バリで醤油はめったに使わないとか。

この二品を作ったら試食の小休止。緑の庭を眺めながら食べるとウブドより標高が高いので涼しい風が吹いてとても気持ちがいい。
 
食べ残しにかぶせておく蓋がかわいい。

料理作りを再開して、まず作るのはブンブ・バリ。
 
左の材料をまずすべて細かく刻み、それをさらに石臼でペースト状になるまですりつぶしたらココナッツオイルで香りが立つまで炒める。手のかかるこれが他の料理の調味料になるわけで、ターメリックに生姜が3種類、スパイスもいろいろ入って、これは各家庭で独自の好みがあるのだろう。それにしてもどの料理にもこんなにニンニクをたくさん使うとは、知らなかった。

このペーストを鶏ひき肉に入れ、さらにおろしたココナッツや調味料を入れてつくるのがサテ・リリ。
 
これは炭火で焼いてもらって、付け合わせるサンバル・マタは小玉ねぎ、チリ、レモングラスの茎、生姜を薄く刻み、調味料を入れたら熱したオイルをかけたもの。マタとは生と言う意味だそうだが、これがおいしくてなんにでも合いそう。トラシというとても匂いの強いエビペーストを使うのが鍵のようだが、これはローストして砕いておくと使いやすい、といいことを教わった。

 
サンバル・マタは焼いた鶏むね肉にも付け合わせ、ブンブバリはチキンカレーに使ったが、これは正直言って大失敗。自分は辛いものが得意ではないのでブンブバリに緑唐辛子をほとんど入れなかったのだが、このカレーには椰子砂糖が入るので味のバランスが崩れて甘々になってしまった。本来はもっと辛くて甘い味になるはず。

最後は普通は揚げるピサン・ゴレン(揚げバナナ)を衣をつけて茹でるピサン・ライにしてお料理終了。
  6品も作って、楽しかった!

食べきれなかったものはバナナの葉で包んで持ち帰りにしてもらって、午後のクラスにやってきたドイツ人のお姉さん二人と交替。

またオーナー氏の運転で帰途に着き
 往路には見えなかったテガラランの棚田まで来ると、周りのカフェなどは欧米人ツーリストで大人気。

 前を行くトラックに積まれた大量の竹はどこかのお祭り用だろうか。

 
ちょうど学校の終わる時間でかわいい制服姿の子供たちが親のバイクで迎えに来てもらっていたけれど、ウブドでマスク姿を見たのはほとんどこの子たちだけ。校則は厳しいと見える。

ホテルに帰り着いたのは午後2時半。7時間も遊べて、今回の料理教室も楽しかった。


以前行った料理教室

タイ、チェンマイの料理教室
ベトナム、ハノイの料理教室
タイ、バンコクの料理教室
スペイン、サンセバスチャンの料理教室
ミャンマー、バガンの料理教室
イラン、テヘランの料理教室
イタリア、アグリツーリズモの料理教室
マレーシア、ペナンの料理教室


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ウブドの休日 6 ケチャックダンス

2022-08-02 11:49:24 | 東南アジア

7月11日 続き

Green Villageからホテルに戻ったらしばし3人自由行動。

自分はホテルの外にあるローカルのマッサージ店へ。
 
フットマッサージ1時間70,000ルピーは宿のスパの半額。部屋がちょっと黴臭かったけれど、施術はしっかりで明朗会計。

夕方になりまたお出かけ。
王宮の前をしばらく通り過ぎた所にある Pura Dalem というお寺へ。
 今夜はこちらの境内でケチャックダンスの公演があるということで、入り口前でチケットを購入。お代は昨夜の王宮ダンスと同じ100,000ルピー。

しかし開演まではまだかなり時間がある。近くで食事をしようと切符売りのおじさんたちにお勧めを聞き、すぐ近くの Rococo Warungという小さな店へ。
 
こちら、いかにも欧米ツーリスト向けのカフェっぽいのだが、奥ではお兄さんが真剣にコーヒーを淹れていて、これはちょっといいかも。
と、サテイやテンペ、チキンなど頼んでみると盛り付けがおしゃれで味もいい。
 
店の裏は中庭の三面を建物が取り囲む造りになっていて、これがこの辺りの伝統的家屋らしい。
お代もとても安く済んで、やっぱりジモティーの意見は聞くもの。

暗くなってきたところで公演会場のお寺へ移動。
  ライティングが雰囲気を盛り上げ
 舞台となる中庭も実にいい感じ。
と最前列を確保して待っていると、しばらく止んでいた雨がまた降り始めてしまった。

そこでその脇にある屋根付きの舞台へぞろぞろと移動。
 
かなり大きな会場は欧米人でいっぱい、追加の椅子がどんどん運び込まれるのでせっかく早く来ていい席を取ったのに視界を遮られるのでは、とひやひやしてしまった。

7時半になりいよいよ開演。
 
まずは中央に焚かれた火の前で聖水を振りかけながらなにやらお祈りらしきものがあって、続いてコシ布姿の男性たちが舞台奥からぞろぞろと登場。
 「ケチャ、ケチャ」と唱えながら輪になって火を囲む。
この声が伴奏になるので楽隊はいない。

やがて舞台から衣装を付けた踊り子が現れ、輪の真ん中に入って踊る。
 
iPhoneで撮るとやけに明るく撮れてしまうのだが実際はもっと暗くて
 
動きも早いので手持ちの一眼ではろくな写真は撮れない。
   
次々に登場するのは「ラーマーヤナ」の登場人物たち。誰が悪役で誰が正義の味方なのかもよくわからないのだが 
  
猿の面がハヌマーンぐらいはかろうじてわかる。この猿はコメディ担当、途中声を出し、ウクライナのジョークなど言って観客を笑わせる。 
  
が、とにかく大勢の男性たちの「ケチャ」の声が圧倒的で、思った以上の迫力だった。

 
1時間で演目が終わって、コシ布隊が一列に並んだところで終わりかと思ったら
 中央の燭台の代わりにココナッツ殻が積み上げられ、火がつけられるとまたお坊さん(?)が登場してお祈り。
 
すると赤い張り子の馬にまたがった男が登場して、この人が火花をまき散らしながら火渡りをする。
これは「サンヒャン・ジャラン」という厄除けの演目とのこと。日本にも同じような儀式があるはず。
 
最後はこの馬が成敗されるところを見るとこの赤い馬は災厄の象徴だったのか。
倒れた男にはお坊さんが聖水をかけて清めていたけれど、足の裏が真っ黒でさすがにこの演目は厳しそう。

コロナのお祓いもしてもらえただろうか。


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