文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

雨の日も神様と相撲を(1)

2021-10-22 08:55:50 | 書評:その他

 

 「虚構推理」でおなじみの城平京さんの原作小説をコミカライズしたものの第1巻。主人公は逢沢文季と言う中学生の少年。体は小さいが、両親の影響で相撲道場に10年ほど通っている。ちなみに、父親は大学まで相撲をやっていたマッチョ、母親は小柄だが大の相撲好き。

 ところが、両親が突然の事故で亡くなり、刑事をやっている叔父に引き取られて久々留木村で暮らすことになる。その村は、なんとカエルが神様(種類問わず、外来種でもいいらしい)で、相撲を取っている。相撲が強い方が村では尊敬されるのだ。なお、村の名前もカエルの鳴き声から来ているらしい。文季は体は小さいものの、相撲の知識は抜群。直ぐに村で頼りされる存在になる。

 そして文季の相手役として出てくるのは、村の有力者遠泉家の次期当主だという真夏という女の子。その女の子、可愛いのだが、大柄で、不愛想で怪力。そしてお尻が大きい。文季が久々留木村に向かう列車の窓から、偶然真夏を目撃するのだが、彼女は片手でひょいという感じで、スクーターを持ち上げていた。しかし、中学生の真夏がなぜ何もないような場所でスクーターを持っていたのは謎だ。さすがに乗っている場面はなかったが。ちなみに、遠泉家は神であるカエルの言葉を伝えるかんなぎの家系である。真夏も文季にカエルの言葉を通訳している。

 なお、文季が真夏に「お尻が大きい」と思ったのはは絶対彼女のことを女の子じゃなくって、相撲取りとしてどうかと言う目でみてるんと思う。

 遠泉家の当主は、60歳になるとカエルの花嫁になるため、大ガエルになってしまうらしい。しかし、村ではそれがあたり前なのである。そして文季に期待されているのは、外来種のイチゴヤドクガエルに、村の在来種のカエルたちが相撲で勝つこと。

 城平京さんといえば、片瀬茶柴さんと組んだ「虚構推理」に一遍に嵌ってしまったが、こちらの作品もとても面白い。この後の展開が気にならないわけがない。

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

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