チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

ピンクのビル 香港

2014年09月26日 | 香港

曇り、26度、78%

 1990年代の初め頃でしたか、新築されるビルの色がピンクというのが流行ったことがありました。商業ビルではなく、住宅向けのビルです。ポコッと一棟建つこともあれば、2,3棟がまとまって建つこともあります。際立って目立ったのが、香港島のセントラル界隈から山手を見ると、動植物園の緑の上に4棟の大きなピンクのビルが見えました。緑に囲まれたピンクです。その光景、不思議にちぐはぐな感がありません。とてもマッチした色合いです。その時、香港はやっぱり亜熱帯だからこんなピンクのビルが似合うんだなと感心したものです。その山間に建ったピンクのビルを見上げる度に、フラミンゴを思い出していました。

 流行ると何でもかんでもピンクにしたがる香港です。ちょうど当時私が仕事で通っていたマンションが外装の貼り替え工事に入りました。貼り替えばかりか、配管も取り替える大掛かりな工事が、香港中のビルで10年,20年に一度は行われます。湿度の高さも手伝って、退色も激しいからです。さて、そのマンション貼り変わったらピンク色。九龍サイドの日本人も多く住んでいた地域です。ところが、平地に建っているそのピンクのマンション、ちっとも感じよく見えません。その時、初めて、ピンクのビルには深い緑とのコントラストアが必要条件だと気付きました。

 昔から人が多く住む、セントラル、ワンチャイ近辺のビルの老朽化は著しいものがあります。政府が資金援助をして建替えや修理も進められています。古くてもなかなか趣のあるビルもあります。建替え、補修、どちらを取るか難しい問題でしょう。

 見出し写真は、ワンチャイの三角州に建つ曲面を持つビルです。カーブのあるこうしたビルは物珍しく、私が来た20数年前からこの場所で、すでに薄汚れたグレーの色をしていました。それが今年に入って、工事のための竹の足場が築かれ、緑のネットですっぽり覆われました。壊されるのかと残念に思っていると、そんなに時間もかからず緑のネットが外されました。

 ご覧の通り、グレーの薄汚れたビルは、何やら分けのわからないペンキ塗りのビルに変身。なんともミスマッチな色合いです。少し腹立たしくさえ覚えました。ここを通る度に見上げます。すると、この手抜きな色合いが、やっぱり香港だわ、と思えるようになるからこれまた不思議です。こんな、なんで?と思える色のペンキ塗りのビルが、チョコチョコあります。数十階のビルの合間に、古いカラフルな色のビル、はい、やっぱり香港です。

コメント
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