晴れ、25度、81%
エスニック料理が、日本に紹介されてどれくらいでしょうか、20年少しではないかと思います。エスニックと一口ではいえない、その国その国様々な料理があり、それが宗教とも関わって、ブタは食べない、牛は食べない、と分かれたり、同じ国の北と南では、粉を使ったパン類が主食、お米が主食とこれまた分かれたりするのが実情です。しかも、中国華僑がそれぞれの料理を中華風にしながら、広めて来た経緯もあります。日本だって、昔は北と南の食生活は違っていたにもかかわらず、今では全国一律の感があります。テレビでの影響もお取り寄せや、デパートの地下での催し物、日本中の食べ物が何処にいても手に入ります。海外の料理だって、どん欲に日本に持って来て、しかも、日本人の口に合うようにしてしまう、ものすごい人種です。
カレーに至っては、我家では敢えて「日本のカレー」というほど、今や何処のカレーでもない「日本のカレー」が存在します。カレーといえばインド、そして、最近ではタイカレーの台頭ですが、東南アジア一帯、カレーと呼ばれるものが、その土地その土地にあります。
カレーのヌードル、もちろんカレーうどん、カレーそば(先日初めてメニューでカレーそばというのを見ましたが、美味しいのかな?)本場インドには、ヌードルがないので、チャパティのようなパンやご飯と一緒です。タイは、ビーフンが有名です。種類も豊富、カレー風味の焼きそばまであります。ベトナムは、やはりビーフンの汁そば、ホーが有名です。
カレー風味のヌードルというと、マレー料理の「ラクサ」。シンガポールの屋台ではポピュラーな食べ物です。マレー料理ですので、イスラム教徒の掟通りに、豚肉は使いません。スープの元になるのは海老や小魚です。干しえび海老のペーストと唐辛子、コリアンダーやガーダモンなどの香辛料を練り合わせたものがスープの基本です。これに、ココナッツミルクをくわえます。強い唐辛子の刺激を、このココナッツミルクが緩和してくれるところは、タイカレーと同じです。しかも、ほんのりと甘みも添えてくれます。麺は、ビーフンの細いのから太いのまで、卵麺(日本のチャンポン麺に似ている)まで、好みで選べます。半分ビーフン、半分卵麺もありです。上にのせてくれるのは、海老、チキン、ゆで卵、必ずのっているのが、サイコロ型の薄揚げと生のもやしです。そしてたまには生のミントの葉っぱ。
見出し写真は、我家で作ったものです。生のもやしは、このやや濃厚なスープにしゃっきりと爽やかさを添えてくれます。ミントが最初は?だったのですが、これまた、口の中をさっぱりとしてくれます。お店では、小皿にライム、赤唐辛子、海老ペーストの唐辛子の辛いソースが添えられて出て来ます。
夏も終わって欲しいのですが、まだ暑い香港です、ラクサを食べて体の底から汗を流しましょう。