チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

イチョウの落ち葉道

2013年12月11日 | 日々のこと

曇り、19度、82%

 この秋は、九月も半ばの頃からモミジの紅葉をPCを通して見ることが出来ました。本州の真ん中、深山の紅葉です。まだ、緑が残る頃から次第に色付く様を小まめに送ってくれた友人がいます。日本を離れて30年近くになります。ちょうど紅葉の頃に帰国しても、いつも短い滞在で、紅葉狩りなんて縁遠いものです。日本を離れると、春の桜、秋の紅葉は、着物を纏ったような日本の美しさと感じます。

 深山の紅葉は、今までの私の紅葉の認識を少し変えました。赤く色付くモミジ、緑から染まりはじめ赤くなる、そして散り際には、枯れ色帯びるものと思っていました。ところが、色付きはじめたモミジは、薄いピンクからパープル、その色を深めて移り変わります。永年その移ろいを見慣れて来た友人ですら、美しいと思うので、私に見せてくれていることが伝わってきます。単純に燃えるような赤ではありませんでした。最後は、一晩吹き続けた風で散ったモミジです。深山のモミジが散りはじめた頃、京都に住む友人がモミジの紅葉を見せてくれはじめました。これまた、深紅のモミジの紅葉です。その京都のモミジも、一昨日の雨と風で散ってしまっていました。 

 3日前に福岡に戻った私は、南の福岡では紅葉を期待していませんでした。街路樹のイチョウもほとんど葉を散らしています。庭先のモミジですら、惨めな姿で冬支度をはじめたのでしょうか。昨日、香港に戻る前に、実家の墓参りに行きました。福岡の萬行寺です。名物猫の「とらちゃん」が亡くなって初めての墓参りでした。本堂前にはいつも「とら」がいました、伏し目がちに急ぎます。本堂の裏手の墓地の門をくぐった途端、私は思わず歓声を上げてしまいました。きれいなイチョウの落ち葉の道です。  

 前日は午後から雨でした。昨日起きると晴れてはいますが、風が強く吹いています。午前中、墓参りの人もいない墓地の道です。一晩かけて、木に残っていたイチョウの葉は散ったに違いありません。まだ、誰も、このイチョウを踏んだ気配すらありません。イチョウを踏むのはもったいない、そう思うのですが、この道は一本道です。

 静かに足を踏み入れました。枯れ葉のコソカソする音はありません。昨日の雨で湿っているので、まだ柔らかなイチョウの散り葉です。この横には、イチョウの大木が三本あります。この黄色の染まった道は、2,30mほどです。なんという贅沢な、今でも足の下のイチョウの感覚を覚えています。

 今年は友人たちのおかげで、モミジの紅葉を楽しみました。そして、最後がこのイチョウの道です。来年も、また紅葉を楽しむ心の余裕があるようにと願っています。

 

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モモさんのTシャツを作りました

2013年12月10日 | もも

曇り、10度、58%

 日本に帰って来ると、犬たちの可愛い服が目につきます。昔から犬たちと生活していた私の目には、なんだか過保護に見えます。小さなチワワたちならまだしも、夏だって、涼しくする服を着ている犬たちです。庭で生活していた以前の犬たち、寒くなると寝床に古い毛布を入れてやりました。私の頭が古いのでしょうね。そんな私が、少し気温が下がりはじめた香港で、この冬はモモさんに服を着せようと考えました。モモさんの朝の散歩は、20分ほどですが早朝です。それにあとひと月で10歳になるモモさんです。せめてお腹だけでも暖めてやりたいと思います。

 モモさんのたった一つの服は、主人がオーストラリアから買って来た、ロウ引きの雨合羽だけです。頂き物も、あの首のお肉のせいで入りません。ネットて買っても、どうもサイズ違いで返品しそうです。香港でも、売っていますが、なんとも派手なものばかりです。

 

  これ、私のTシャツです。これを着ていると、主人がそんな古い物捨てなさいとおっしゃいます。このTシャツ、私のTシャツの中で一番新しい物です。まだふた夏しか着ていません。H&Mとマルニがコラボレーションしたときのものです。胸のうさぎはアップリケです。でも、主人がいうことに納得出来ます。あのコラボレーションのときの製品は全部中國製でした。そこで、始末する袋に入れていました。でも、捨てきれずにちょっとモモさんに着せてみました。

 首廻りなど私と変わらないかもしれません。明日から3日、家を空けるというのに慌ててミシンを出してきました。丈、脇を詰めてみました。 お腹に当たる、Tシャツの背中の部分は大きく切っています。マーキング時に、濡らさないためです。まだ、袖の部分が手直しが必要ですね。でもここでタイムアップ。今日香港に戻ります。明日からまた、このTシャツとにらめっこです。

 モモさん嫌がりませんが、ちっともこっちを向いてくれません。主人は、パジャマにしなさい、とおっしゃいます。

 

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あんまん

2013年12月09日 | パン

晴れ、6度、80%

 我が家の冷凍庫には手作りの小豆のあんと白あんがいつもあります。日本から買って来た大納言小豆と手亡豆から作ったあんこです。アクが少ない上に、砂糖も控えめ、しかも上白糖で作りませんからさっぱりしたあんこです。グラニュー糖で作ります。先日、甘いものが欲しいという主人のためにあんぱんを焼きました。そのあんぱんが無くなるなーという頃、主人は帰宅するなり、今度はあんまんが食べたいとおっしゃいます。

 私、実は小さいときから、あまりあんこが好きではありませんでした。ましてや白あんとなるとどうもダメ。主人は以前から白あんやみどりあんが好きでした。自分であんを作るようになって、やっとそれぞれのあんのおいしさが解るようになりました。それに日本のあんは、甘さがとても強いように思います。自分で作ればさっぱりしたあんこが楽しめます。

 あんまん、日本のみならず香港も中國もあんまんはありますが、香港や中國の小豆のあんにはオイルが入ります。中國というとオイルはごま油と皆さん思われるのですが、実はピーナッツオイルです。ピーナッツの香りのするオイルです。熱々のあんまんをふたつに割ると、あんの匂いではなくこのピーナッツオイルの香りがします。これもまた、なかなか美味しいものです。

 我が家は純粋日本風で作りました。 粉は中力粉、こんな中國製の粉を手に入れました。中力粉がなくても、強力粉と薄力粉を半々ぐらいで作ることが出来ます。フワッとさせたければ薄力粉を多くします。膨らますのにはイーストとベーキングパウダー、両方使います。 粉の中にこんなイーストが入っていました。中國のイーストです。初めてですが使ってみました。ラードを生地に入れるレシピもありますが、今回は入れませんでした。油脂を入れると、生地は柔らかくなります。最近はパンもこうしたおまんじゅうも全て小ぶりに作ります。 お腹具合に合わせて、1こ2こ。 この大きさだと、私は3口で食べられます。必ず暖め直して食べます。ふたつに割ると優しい小豆の香りです。熱いお茶もいいのですが、温かなミルクもなかなかいい相性です。はい、もちろんモモさんにも少し。

 

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LOEWEの箱

2013年12月08日 | 日々のこと

曇り、18度、80%

 まだ、暑かった9月の終わり、たまたま主人と夕食に出かけました。予約していたレストランは、ホテルと隣接したショッピングモールの中にあります。香港、ショッピングモールといっても様々、そこは所謂一流ブランドものばかりが入っているモールです。こんな狭い香港に、この手のモールが5カ所ほどもあるでしょうか。予約の時間には、まだ余裕があります。さして欲しいものがあるわけでもなく、特別ウィンドーショッピングをしていたわけではありません。主人が急に一度は通り過ぎたLOEWEに店に入って行きました。店の中の何かが目に留まったようです。

 ここ数年、年齢、性別、季節を問わず皆さん首にマフラーやショールを巻いています。何やらアクセントになって、うまい具合に使いこなしていらっしゃいます。私は小さいせいもありますが、首にグルグルは、どうも似合いません。ところが主人、夏にはコットンや麻、冬にはウールやカシミアとグルグルがなかなかお似合いです。ファッションだけでなく、首を冷やさないためともおっしゃいます。どうも、目に留まったのはショールのようでした。 

 さすが、男性、私など欲しいものがあっても4、5度はお店に足を運んで物を買いますが、即決で、顔映りのよい深いえんじの大きなペズリー柄のショールを求めました。お店のお姉さん方、いろいろ主人に勧めています。ふと見ると、求めたショールはLOEWEらしい落ち着いた色の箱に納められています。

 ショールを求めたのは9月でした。香港もやっと気温が下がりはじめました。夜の外出の支度をしている主人が、ショールのことを思い出したようです。厚手のジャケットを羽織るほど寒くありません。首にグルグルと出かけた主人を見送って、一目散に空き箱に向かいます。主人がこのショールを買ったあの晩からずっとこの日が来るのを待っていました。LOEWEの空き箱に何を仕舞うか、一目見たときから決まっていました。手袋です。

 手袋は、香港ではほとんど使いません。それでも、冬の日本やヨーロッパに行くときは必需品です。永年少しずつ集めた手袋、数はありませんが大好きなものばかりです。使わなくなったスカーフに包んでいた手袋、いよいよ箱に入れてやることが出来ます。 サイズもぴったり、思った通りです。

 空き箱、空き缶、空き瓶。きっと同じ趣味の方も多いと思います。好きなものは中身より、箱、缶、瓶。

やっと、納まりよく手袋も居場所を見つけたようです。

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ティーコゼーふたつ

2013年12月07日 | 身の回りのもの

晴れ、15度、68%

 昨日の昼下がり、歳若い友人がティーコゼーを買ったと、アップしています。花柄の手縫いのティーコゼーです。フルーツティーに凝っているという彼女らしい、ティーコゼーです。

 私は、一年中熱いお茶しか飲みません。夏場はお茶を入れる時、ティーコゼーをポットに着せようとは思いもつかないのですが、肌寒くなるとティーコゼーを出してきます。ティーコゼーあるのとないのでは大違い、大きな紅茶の葉っぱの場合、5分ほどポットで蒸らします。5分も冬の温度で置くと、たちまちお湯の温度が下がります。温度が下がると、タンニンを強く感じる紅茶になります。冷たいミルクなんて入れようものなら、香りもたたず美味しくない紅茶になってしまいます。冬には、ティーコゼーは美味しい紅茶の必需品です。

  我が家のティーポットは、サイズも違って全部で6つもあります。大きめのこの3つですら、高さや横幅が違います。市販のティーコゼー、サイズもそうですが、どうも我が家の食卓の雰囲気ではありません。そこで、自分で作ったのが、 このティーコゼーです。黒の別珍が外の生地、キルト芯を入れて裏生地と一緒に白い毛糸でプチプチと刺して、キルト風のものを二枚縫い合わせただけです。生地選びに時間がかかりましたが、生地を裁った後は、1時間ほどで完成しました。大きな3つと、中程度の鳥のポット、硝子のポットはこの黒のコゼーで保温します。

 大きなポットは6人用です。中くらいは3人用。私ひとりのときのポットは、 シルバ−の手のひらサイズです。つまり、この小さなポットは一番テーブルに上ります。シルバ−なので、それ自体保温性は高いのですが、コゼーを作ってやりました。 ミックスの毛糸で、かぎ針で編みました。型紙なんて作らずに、ポットの合わせながら適当に目を増やしたり減らしたり、片面が出来るともう片面は、その片面に合わせて編むだけです。これも出来上がるのに1時間とかかっていません。

 友人で、とても手芸の上手な人がいます。彼女のティーコゼーは、家の形で煙突だって付いています。窓とドアーも開け閉め出来ます。それは可愛いコゼーです。私には随分難しそうなので、眺めさせてもらうだけにしています。編みものも、縫い物も人に習ったことがありません。せめて、学校の家庭科でもまじめにやっておけばよかったと後悔しています。布の端始末なんて人様にお見せ出来るものではありません。家で使うものですから、それだけで満足しています。我が家にみえることがありましたら、決して、ひっくり返して裏を見ないでください。

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イギリスのチーズ ホワイトチェシャー

2013年12月06日 | チーズ

晴れ、14度、54%

 イギリスのチーズといえば、チェダーにブルースティルトン。でも、流石農業国でもあるイギリスです、まだまだたくさんの種類のチーズがあります。イギリスはご存知のように、世界中に連邦国や植民地を持っていた国です。行く先々の国で、酪農を始め、チーズを作ったそうです。世界中で一番作られているチーズは、チェダーチーズだというのも頷けます。そのチェダーチーズの流れを汲むチーズにチェシャーチーズがあります。作り方がチェダーチーズに似ているのですが、チーズの歴史としてはこのチェシャーチーズの方が古いそうです。チェシャーは、イギリスの地名です。

 ここ香港もイギリス領でしたが、流石のイギリス人もここでは酪農、チーズ作りが出来なかったようです。香港産チェダーなどありません。私が香港に来た30年近く前、普通のスーパーにですらチェダーチーズが幾種類もありました。チェダーはチェダーと思っていた私は、種類の多さにびっくりしたものです。チェダーの産地も、本国イギリス、オーストラリア、ニュージーランドがあります。しかも、お値段がとても安く、チーズ好きには天国でした。一方のスチルトンチーズは、季節があるようでクリスマスが近付くと入荷されます。

 このチェシャーチーズ、 イギリスのものでマークスアンドスペンサーで求めました。イギリスのチーズの面白いことのひとつに、ひとつのチーズで赤、青、白の3色のチーズを作ることがあります。赤だったら以前は、人参にジュースで色を付けていたそうです。つまり、赤、青、白、イギリスの国旗です。このチェシャーチーズにも3色あります。色が付いたからといって、チーズの味や香りには大差ありません。牛の乳から作られる、ハードタイプに属するチーズです。ハードといっても、ホロッともろいチーズです。味はシャープと表現されることが多いのですが、酸っぱさとまではいかなくてもさっぱりした後味を残さないチーズです。

 狂牛病や香港でのチーズ需要が伸びたことで、チーズは随分高いものになりました。香港ではこうしたイギリスのチーズが主流ですが、もちろんフランス、オランダ、スイスのチーズも手軽に手に入ります。

 イギリスのチーズは、紅茶に合うとよくいわれます。確かに、チェダーチーズはまろやかですので、紅茶には良い相方です。このチェシャーチーズ、私は少し重めの赤ワインの方が合うと思います。

 

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香港トラム おまけの話

2013年12月05日 | 香港

晴れ、15度、43%

 以前イギリス領だったところには、その遺産があちらこちらに見られます。香港ももちろん、赤くこそありませんが、どこもかしこも二階建てバスが走っています。バスばかりか、市内を走る電車、トラムも二階建てです。現在2階建てトラムが走っているのは、世界中で3カ所だけだと聞いています。香港でも、トラムが走っているのは、僅か香港島の北の一部分だけです。つまり、このトラムの恩恵にあずかる人は、香港島の北の部分に住んでいる人の限ります。トラムに並行して、二階建てバスも走っています。地下には地下鉄も走っています。狭い香港島の道を塞ぐのもこのトラムです。のんびりと、甲高いチンチンと音を立てて走っています。私が、香港に住みはじめてから幾度か、このトラムの廃止が取沙汰されました。軌道を走っているから、時間通りかというと、この軌道を普通の車も走ります。二階建てバス、二階建て電車、普通の車の渋滞は、見るからにすごい光景です。でも、まだ元気にトラムたちは走っています。

 私が育った福岡も市内電車がありました。幼稚園、小学校とこの市内電車に乗って通いました。電車が好きというわけではありません。通学で覚えているのは、木の床が油染みていたことばかりです。大人の中に埋もれて、小さな私は床ばかり見つめて乗っていました。高校を出て福岡を離れ、ある時戻ってみると、あら、チンチン電車が無くなっています。住んでいる人にとっては渋滞が少なくなり、便利になったのでしょうが、あの時の寂しかった気持ちは、未だに胸に蘇ります。きっと、香港の人も私と同じ気持ちでしょう。

 今はトラム自体も以前よりきれいになりました。運転手さんも制服を着ています。昔は、好き勝手な服を着て、運転しながらランチボックスを食べたり、競馬の新聞を読んでいましたっけ。そんなのんびりした頃に見た場面があります。電車ですので、上の電線とつなぐパンタグラフがあります。私の乗る前のトラムのこのパンタグラフが電線から外れたのです。前のトラムの運転手さんが、声高に何か合図を送ります。すると後続のトラムは全て止まりました。長いトラムの列が出来ます。当の運転手さん、走って歩道脇から長い長いもの干し竿のような物を持って来て、パンタグラフを元の位置に戻しました。後ろを見れば、前にも増して長いトラムの列です。とても、ワクワクしました。それ以来、すっかりそんなこと忘れていました。

 先日、探し物があってこのトラム沿いをセントラルからトンローワンまで歩いたときのことです。 細い電信柱の横に、赤白の長い長い竹竿がぶら下がっています。 その足元には、トラム会社のこんなボックスもあります。こんなに永く住んでいて、パンタグラフの棹を見たのは初めてです。棹の先はカギ型です。いやー、これはきっと重いだろうなと思います。最近女性のトラムの運転手さんもいますが、女の人の力では持つのすらやっとのような長さです。写真を撮っていると、地元の人は何をやってるのか不思議そうに見ます。ただの竹竿ですからね。この竹竿、きっと、トラム沿いにある程度の間隔で置かれているはずです。

 パンタグラフのかけ直しを見たのは、もう一度あります。上海の旧市街にまだトロリーバスが走っているときのことです。トロリーバスは1階建て、運転手さんは女の人でした。彼女も、どこからか竹竿を持って来て、かけ直していました。なんとも力強い光景でした。

 いつまで、香港にトラムが走り続けるのでしょうか?トラムがない香港島の姿は想像出来ません。こんな棹がいつまでも街角にあることを願っています。

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あんぱん

2013年12月04日 | パン

晴れ、15度、72%

 主人が、急に甘い物ない?と尋ねます。あいにく、頂き物のお菓子も作り置きもありません。でも、冷凍庫にこしあんがあります。こしあんを解凍して食べたら?とこれまたジャムをそのまま食べる私の失言、主人は怪訝そうに私を見て黙っています。まあ、手間がかかること。あんこで何を作ろうか?手っ取り早く、あんぱんを。

 あんぱん、クリームパン、ジャムパン、なんだか日本的ですが、ラズベリージャムを入れた揚げパンがウィーンでは有名だと聞きました。クリームを入れたパンは、日本のそれとはちょっと味が違いますが、肉まんの中身がクリームバージョンが香港にあります。それに日本のパン屋が多い香港です、あんぱんはどこにでも手に入ります。パンの中に甘い物を詰める、片手で食べる気安さがあります。

 銀座の木村屋のあんぱんは、酒種、酒粕が酵母の代わりですから、パンがフワッと酒の香りがします。あの香りとあんこ、そして、桜の塩ッ気がなんともいい塩梅にお腹に納まります。芥子が粒あん、桜がこしあん。でも、我が家の冷凍庫には、こしあんしかありません。芥子も桜も食べたいしね。

 そこで、中身はこしあん、外の飾りは二種類、桜と芥子にしてみました。 真ん中のおへそが盛り上がってしまって、残念、桜に焦げ目が付きました。酒種ではなく、普通のイーストです。

 さて、主人、2つを見比べながら、こしあんにするか粒あんにするか迷っています。中身は同じよ、と言うと少しがっかりしていました。 あんこはしっかりと端まで入っています。

 私の作るあんは甘みが少ないのですが、日本のあんはお菓子もパンもしっかりとした甘さがあります。ちょっと気の抜けたようなあんこですが、この甘さならかえっていくつでも食べられます。もちろん、モモさんにもちょっとあげました。

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新しい洗濯機 シエメンス 香港

2013年12月03日 | 日々のこと

曇り、18度、77%

 香港に来て、30年近くの間に、いったい何台の洗濯機を使ったかしら?日本製、スイス製、海外ブランドの中国製。今の家に住みはじめて14年、4代目の洗濯機がやって来ました。

 我が家は、息子がいた頃でも家族3人でした。今は、中高年の夫婦2人。それでも、洗濯は毎日欠かせません。というか洗濯が好きなので、一日3回も回すときがあります。でも洗濯機って、そんなに直ぐに壊れるものではないはずです。ところが、この家に来て洗濯機に悩まされています。我が家は賃貸のマンションです。つまり、大家さんがいます。日本と違って、海外からの居住者が多い香港ですから、賃貸のマンションには、家具、電化製品が予め備え付けられています。我が家のように、家具を日本から持って来ている者は、大家さんの家具を家から出してもらうように交渉しなければなりません。それにしても、備え付けの電化製品は便利でした。入ったその日から冷蔵庫も使えます。

 私は、香港にくるまで、ずっと2槽式の洗濯機を使っていました。もちろん、世の中全自動洗濯機が当たり前の時代にです。2槽式洗濯機は、脱水力に優れています。いちいち入れ替える手間はありますが、そんなのなんのそのです。それでも、香港で最初の家に日本の全自動洗濯機が付いていたのに、大喜び。次の家も日本の全自動。3軒目で初めて、海外ブランドの上蓋式ですが、日本のと違ってドラムが時計のように廻るタイプでない、縦回りの洗濯機になりました。物々しい中蓋を閉めなくてはなりません。そのうえ、なんと脱水の甘いことか。2度脱水をかけてもボッテリと重い洗濯物です。しかも、洗濯時間が1時間半もかかります。

 次の家は、フロントドアーのヨーロッパ製。洗濯機の前面がガラス窓になっていて、中の洗濯物がみえるタイプです。ぬいぐるみを洗っているときなどは、ぐるぐる回る様子が楽しくて前に座っていました。このタイプは、時間がかかる以外には問題はなかってように思います。だだ友人宅の同じ洗濯機、ドアの締まりが悪くて、話し込んでいると台所が水浸しになっていたことがあります。そうです、香港では日本のように洗濯機スペースはありません。台所に置かれていることが一般的です。

 そして、今の家にはワープールの上蓋式縦回りの洗濯機が置かれていました。これは、何となく漏電が感じられたので、すぐに代えてもらいました。その後、2台はやはりワープールの中國製です。この上蓋式縦回りの洗濯機は、ドラムと洗濯機本体との間にうっかりすると、コインや小さなピン類が落ちることがあります。少ないうちはいいのですが、多くなって来るとそれが引っかかって、ドラムの回りがおかしくなります。そうしたゴミをとるには、底にある丸い口から、引っ張り出します。 これは、先日来たばかりのシエメンスの洗濯機、上蓋を開けたところです。こうして上蓋式縦回りの洗濯機、金属製のドラムを滑り台のように洗濯バサミや主人のワイシャツの襟芯が下に落ちてしまいます。一番の問題はそのゴミが落ちる構造、二番目は脱水の緩さ、三番目は、作動時間がとにかく長いのです。最長3時間半。やっと最短コースを見つけました。30分ちょっと。

 実は、今実家の改築をしています。洗濯機は、フロントドアーの台所のシンク下のはめ込む形を希望しています。ところが調べると日本の電機メーカーでは作っていません。ミラーかシエメンスなら売られています。東京ならメンテナンスもまだ直ぐに出来るかもしれませんが、いかんせん福岡です。しかも海外メーカーの物は、故障が多いと聞きます。

 日本のメーカーの家庭用電化製品は、音、作りともに優れているとつくづく思います。そう、洗濯機も海外の物は脱水時に大きな音が出ます。やれやれ、洗濯機ひとつに悩める私です。

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チキンパイとパイバード

2013年12月02日 | 料理

晴れ、13度、52%

 オーブンを使う料理もお鍋料理のように、何故だか寒くなると頻繁に作ります。オーブンの熱で部屋も暖まります。ゆっくりと匂ってくる料理に、まだかな?といい具合にお腹もすいてきます。

 クラブトリーエヴァリンの料理の本からいただいたこのチキンパイのレシピ、もう20年もの私のレパートリーです。イギリス料理です。そういえばここ香港、私が来た当時はまだイギリス領、そのせいもあってか、小さなパン屋や駅の売店にもチキンパイというのが売られていました。タルトレットの大きさです。5センチほどの小さなパイ、あの頃はまだラードをたくさん使ってお菓子を作っていた香港です、そのパイ地はサクッと崩れ、中にクリームチキンはやや中華風なお味でした。

 我が家のチキンパイはチキンとリーク、マッシュルームとグリーンピースが入っています。クリームソースは、チキンを炒めた後の脂を使いますので、しっかりとした味になります。チキンを炒めてでる脂で、ホワイトソースを作ります。ゆるめのホワイトソースで、最後に生クリームを入れます。

 人数に合わせて作る量を変えるので、はっきりした量はいえません。今回は、丸形で2人分。オーバルのパイ皿なら5人分ほど作れます。パイ地を上にかぶせて焼くチキンパイ、パイ地はラードの方が確かに扱い易いのですが、バターで作ります。 パイを焼くときは、パイ地に穴をあけてやらないと、爆発する恐れがあります。アルミホイルで煙突を作ってもいいのですが、 我が家はこのパイバ−ドさんに登場願います。鳥の形だけでなく、像の形のパイ用の空気抜きを見たことがあります。探しますが、まだ出会えません。パイバードをパイ地の真ん中に  刺してオーブンへ。口から下は空洞です。ガスをはいているところは見たことがありませんが、口元にクリームソースが付いているところを見ると、仕事をちゃんとこなしているようです。

 チキンパイを焼く度に、このパイを囲んで食べた若い友人を思い出します。まだ、パイバードがやって来る前のことです。彼女がとても喜んで食べてくれました。今は女の子のお母さんになっています。懐かしい笑顔が浮かびます。

 パイバード、アップルパイなどにも使えるのですが、我が家では決まってこのチキンパイのときだけしか使いません。チキンパイとコンビのパイバードです。

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