チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

お昼の巻き寿司

2013年12月21日 | 日々のこと

曇り、14度、66%

 まだ、息子が幼稚園の頃、息子の友達のお母さんで、お弁当にも運動会にもお母さんたちの茶の時にも、のり巻きを作る方がいました。歳の離れたお姉ちゃんがいらしたので、きっと私より随分年が上だったと思います。のり巻きも、細巻きもあれば中巻き、太巻きと何でもござれ。ある時、こんなに下準備のいるのり巻きを作るなんて素晴らしいと、言ったところ、彼女、サンドイッチの方が大変でしょう、のり巻きはそんなに手がかからないわよ、とおっしゃいます。大きなお家にご主人のご両親とご一緒の生活でした。当時、私は20代後半、その言葉を聞いた私は、いつか、のり巻きは大変じゃないわよ、と言えるようになりたいと思いました。

 お昼ご飯は、基本我が家で私ひとりでいただきます。残り物、試しに作るもの、主人が嫌いで私が好きなもの、気ままな昼食です。急にのり巻きが食べたくなることがあります。酢飯と焼き海苔のあの香りが呼んでいるようです。食べるのは私ひとり、冷蔵庫を覗いても、たいしたものはありません。キュウリに卵があれば充分。お鮨の合わせ酢は、 冷蔵庫に作っておいてあります。冷たいご飯でも、電子レンジにかけて、ごまと桜えびを混ぜて寿司ご飯の出来上がり。卵だって、小さな長めの卵焼きにするだけです。巻きすでくるっと巻くとあとは切るばかり。切る時に、ほの温かなすし飯とのりとが合わさって、いい香りがします。私が作るのは、のり一枚の中巻きです。5分もあれば充分です。

  これが主人でもいれば、彩りを考えて赤いものを探したりするのでしょうが、自分が満足すればいいのです。まだまだ、のり巻きは大変じゃないとまではいきません。それでも、20代の私に比べれば、巻きすとも随分仲良しになりました。そうそう、私の食べるご飯はタイ米です。日本人には馴染みのないロングライス、ここ香港でも、おにぎり、寿司には向かないお米だと言われています。粘りのないサラッとしたご飯です。でも、ご覧のようにおすしだって出来ます。

 未だに、巻き寿司は大変じゃないわよ、と言えるようになりたいと思い続けている私です。

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ふたつのベスト

2013年12月20日 | 日々のこと

曇り、12度、68%

 香港は、日本が冷え込んだ3日あとぐらいから気温が下がります。と言っても、10度を切る位です。雪などは降りません。寒くなると、もともと亜熱帯の人たちですから、それはそれは服を着込みます。10年以上前までは、コートを着るような寒い日が一年のうち10日ほどはありました。やはり温暖化でしょう、私など、コートを香港で着ることが無くなりました。街を行く人たちも、ダウンコートが安く手に入るようになったここ2、3年は、みんな暖かそうな格好をしています。

 寒いのは嫌ですが、着膨れると家の仕事など一向に進みません。なんだか脇の辺りがモコモコします。ヒートテックなど保温性の高い素材の開発が進んで、これまた安く手に入ります。でも、私は未だに一番暖かいのはシルクとカシミヤだと思い続けているような人間です。

 寒さの調整に、ベストというかチョッキのようなものを、よく着ていました。スタイルとしては男性がスーツの下に着るようなものです。ところが昨年、ムートンのベストを買いました。さすがに、厚みがありますから、ジャケットの下には着られません。ところが、ジャケットの上には着ることが出来ます。コートの中にも着られます。重ね着しても、袖から脇にかけての重みもありません。袖の部分がかさばると、重たい荷物を持つ主婦としては不便そのものです。写真向かって左が、マルニのムートンのベストです。マルニらしく、後ろ姿はやや膨らみがあります。

 ジャケットの下に着ることが出来るベストを探していました。モンクレーの冬用のベストは、厚みも外素材もがっちりしています。ところが、春夏物で出ていたダウンのベストは、とても薄く出来ています。フードも付いていません。ユニクロの同じようなベストと違い、袖ぐりの始末がきちんとされています。香港にいますから、春夏にこんなものを着ようとは思っていません。秋口から、このモンクレーのベストは大活躍です。

 写真右が、モンクレーのベストです。細身ですが、ジャケットの下にも、上にも着ることが出来ます。しかも、黒に近い紺です。これは私にとって大助かり、合わせ易い色です。日本に帰る時は、大いに重ね着をしますが、このふたつのベストのおかげで、随分と身軽になりました。

 これから年末の大掃除の季節、頼れるベストを一枚はおるだけで、動きがきっと楽になると思います。

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ドゥミグラスソースを作る

2013年12月19日 | 料理

曇り、10度、74%

 寒くなると、シチューのような煮込んだ食べ物が欲しくなります。日本にいた頃は、アラジンのストーブの上ではいつも何かがコトコトと煮えていました。小豆のことだってああります。大きなブタの塊の時だってあります。ストーブの火があって、お鍋からの美味しい匂いは、私にとって冬の楽しみでした。ここ香港では、寒い数日間だけ、オイルヒーターを入れます。残念なことに、お湯すら沸かせないオイルヒーターです。

 シチューを作るとき、お水だけでコトコトと煮たポトフも美味しいものですが、ドゥミグラスソースを使ったシチューは滑らかなソースがとても贅沢な気持ちにしてくれます。ドゥミグラスソースは、缶詰のものもありますが、家で作ったものはやはりひと味違うように思います。これまた、コトコト煮込むだけですから、思うより簡単に出来ます。冷凍庫の余裕が出来ると、時間を見て作り置きします。

 牛すじ肉 450g、鶏ガラ 一羽分、タマネギ 1個、人参 1本、ニンニク ひとかけ。まずは、これらをよく油で炒めます。出て来た鶏やすじ肉の脂を落として、小麦粉を大さじ5杯ふり入れて、炒め続けます。気長に炒めてください。小麦が、ブラウンになるくらいまで炒めたら、カップ12杯の水とストックのキューブを入れて、5、6時間煮込みます。 途中火を止めても、全体で5、6時間を目安にします。ここで漉すのですが、シノワといわれるザルで、ピストーを使って潰しながら漉すのがいいようですが、これは時間と手間がかかります。私は手抜きで、別の鍋の上に普通のザルを置き漉します。ほっとけばいいので、とても楽です。具材とソースが別々になると、ソースを一煮立ちさせて、周囲に浮く脂を丁寧に取り除きます。出来たソースは、 ジップロックに入れて、冷凍庫で二ヶ月は持ちます。この用意ができると、いつでも、気が向いた時のシチューが作れます。この、ドゥミグラスソースのレシピは、今はもうお亡くなりになった帝国ホテルの村上信夫さんが家庭用にアレンジして作ったものです。ホテルの厨房では丸1週間に込むのだとか。私は、ドゥミグラスソースを作るとき、ホテルの厨房の様子を想像します。1週間昼夜を通して煮続けられるソースの香りや色つやは、やはりプロならではのものでしょう。私が、このレシピで作りはじめて30年、最初は、ドタバタでしたが、分量も空で言える頃になると手抜きも覚えます。

 私は、このドゥミグラスソースで、主に牛タンやテールのシチューを作ります。ベルベットのように滑らかなドゥミグラスソースは格別です。

 ソースと別にした野菜や牛のすじ肉は、 赤ワインを少し加えて温めます。もう美味しいところが抜け切ったお肉ですが、とても柔らかです。こんな残り物、もちろん私ひとりのお昼ご飯です。

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パグのカレンダー

2013年12月18日 | 日々のこと

雲り、9度、80%

 もうすぐ新しい年が来ます。旧暦を重んじるここ香港でも、カレンダーを架け替えるのはやはり暦の新年です。縁起がいい赤い大きな袋に入った新しいカレンダーを、持っている人を良く見かけます。

 私も、この時期になるとカレンダーをいただきます。しかも、パグのカレンダーです。

 昨年の12月は、アムステルダムで入院騒ぎになった主人を一人残して、香港に戻りました。結局、入院せずに3日ほどの休養をとった主人、アムステルダムでろくに買い物もしないで香港に戻った私に、オランダのパグのカレンダーを買って来てくれました。

 今年は、日本からのパグのカレンダーです。 まだパピーばかりを集めた小ぶりのカレンダー、六曜の暦も付いています。これはありがたい、卓上用にしようと仕舞ってありました。

 先日いただいたのはかなりの大判、 一日一日、パグさんの顔が違います。小さく名前も、お年も住んでるところも載ってます。そうです、これはみんなの投稿で作られたパグのカレンダーでした。FBのパグの会は現在、400名を超えています。パグさんの数にしたらもっとになります。毎日目にする、パグさんの顔、このカレンダーを1月から順にめくっていくと、います、います。パグの会のパグさんの顔が次々に出てきます。おそらく、パグと一緒に生活していない人は、パグの顔なんてみんな同じにみえるはずです。ところが、みんな違います。私など、名前を見なくても、パグの会のパグさんを見つけることが出来ます。その後名前を確認して、ニンマリ。中にはぴったりお誕生日に合わせてもらった方までいます。

 この大きなカレンダーを主人に見せました。モモはどこだ?とおっしゃいます。私、こんなカレンダーがあることを知らなかったと言うと、おまえは、パグの会から仲間はずれにされてるといい出す始末です。そりゃあ、こんな日本から離れたところにいますから、仲間はずれも仕方ありません。モモが載っていないから、カレンダーを見ないかといえば、いえいえ、ちゃんと1ページずつめくっては、一人でニタニタなさっています。来年はちゃんと応募しますからと言いながら、小さい方のカレンダーも、見せました。すると、今度は小さい方は自分にくれとまでおっしゃいます。あげるのは構いませんが、会社のデスクに置いてると、ちょっとおかしくないかな?

 10年前まで、私も自分でパグのカレンダーを買っていました。魚眼レンズで撮った犬の写真が流行っていた頃です。おまけにたくさんのシールまで付いていました。買わなくなったのは、モモさんが我が家にきてからです。以来、二月に一度、モモさんの写真入りのカレンダーを自分で作っています。

 でも、この公募のカレンダー、それぞれのパグさんの表情があって、なかなかのアイディアものです。きっと、柴犬やダッムスのカレンダーもあると思います。

 来年は、絶対に応募するんだと思っていますが、載せていただけるのは365匹。モモさんが外れたら、がっかりだわね、などと今から危惧しています。

 結局、小さいカレンダーも、私の手元に残ることになりました。パググッズをほとんど自分では買いません。厄介なモモさんが側にいますからね。それでも、気が付けばパグだらけ、来年も毎日、この2つのカレンダーと時間を過ごします。ありがとう。

 

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名入りのタオル

2013年12月17日 | 日々のこと

雨、13度、99%

 昔は、お中元お歳暮の季節に関わらず、お酒などの配達されるものが届くと、配達の方が帰ったあとには、のしに巻かれた手ぬぐいやタオルが勝手口に置いてありました。つまり、ちょいとご挨拶代わりに、という意味だったのでしょうか。この手ぬぐいやタオルには、お店の名前や電話番号が印刷されています。何かと、雑用に使う手ぬぐいやタオルですが、お店の宣伝効果にもなります。そんな手ぬぐいタオルを置いていく配達の人もすっかりいなくなりました。

 こうしていただくタオルは、タオルとしては薄手です。バスタオルやフェイスタオルのような目の詰まった重たいタオルではありません。ところがこの薄いタオルは頗る重宝します。たとえば雑巾にしてもあっという間に乾きます。雑巾やおふきんはが、いつまでも乾かないのは困り者。不衛生です。

 日本には、別の名入りのタオルがあります。引き出物によく使われる、デザイナーの名前の入ったタオル、決してジパンシーがデザインしたタオルではありません。カルダンがフランスで作ったタオルでもありません。引き出物に使うので、厚さはまあまあありますが、決して良いタオルというほどの厚みではありません。なんだか中途半端なタオルです。あんなデザイナーやブランド名が入ったタオルを珍重しているのは、日本だけではないでしょうか?

 日本を離れて、もう長くなりました。お店の名入りのタオルもあまり好きでないデザイナーの名前が入ったタオルもいただくことがほとんどありません。そんな我が家に、どっさりと名入りのタオルが届きました。ちょっとご挨拶代わりに、ではありません。国を超えて飛んでくる荷物の緩衝剤に使われていました。段ボールの蓋を開けると、送り主の性格そのまま、几帳面に割れ物を守るように、名入りのタオルが詰められていました。のしに包まれビニールに入って、しかも真っ白のタオルです。

 お礼の電話を入れると、タオルは雑巾になんて、彼女はおっしゃいます。いえいえ、お正月に新しくするおふきんに使うつもりです。元旦の朝、真っ白なおふきんをおろすのは、台所へのご挨拶と思っています。今年もよろしくねと。

 そうそう、二年近くかけて整理した実家に大きな茶箱が幾つかありました。そのひとつ、開けてびっくり、全部名入りのタオルでした。よくもまあ、溜まったものです。タオルは、好きでないデザイナーの名前が入ったものも決して粗末にはしない私です。そっくりそのまま、茶箱は倉庫にいます。

 町中では廃れて来た挨拶代わりの名入りのタオル、友人が住む辺りでは、今なお、ちょっと挨拶にと玄関にタオルが残されているのでしょう。とても懐かしく思います。

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うこん

2013年12月16日 | 日々のこと

雨、14度、96%

 日本のドラッグストアーに行くと、うこんのコーナーがあります。お酒を飲む方のためにうこんがいいといわれはじめたのはいつごろからでしょうか。20年ほど前、香港の今はなくなった大丸の食品売り場で、うこん茶というものが売られていました。読み間違いそうなその名前を見たのが、うこんを知った初めだとばかり思っていました。ところが、うこんは、日本では馴染み深いものだと知ったのはそれからあとのことです。

 日本人の大好きなたくあんの黄色、カレーの黄色、漆器を包む黄色の布はうこん染めの布です。なーんだ、我が家のスパイス棚にもいつもあるターメリックがうこんでした。インド料理を自宅で作るので、ターメリックは常備されています。そのターメリック、香港ではインドのものとパキスタンからのものが手に入ります。私がいつも買うのは、パウダー状のものですが、インド料理の食材店の店先には、しょうがのような形のうこんの根っこが売られています。しょうがと違うのは、身の色がきれいな黄色です。

 先日、日本に帰国したおり、友人がうこんの根っこをくださいました。お酒を飲む機会が多い我が家の主人のためです。薄く切って、充分に乾燥させてミルにかけるとうこんの粉末になるからねと、何度も念を押してくれました。香港に戻り、早速、薄切りにしたうこんを除湿器のかかった部屋に置きました。薄く切っているので、意外にはやく乾燥します。それでもだめ押しに、パンを焼いたあとのオーブンの余熱で乾燥させました。 カサコソ音がします。さて、バーミックスにかけましょう。 バーミックスのスーパーグレイダーにパウダーディスクを付けるときれいな粉末が出来ます。しかもあっという間です。バーミックスが苦手な私ですが、このパウダーディスクだけはよく使います。 出来上がり。

 日本に帰ると、うこんのサプリメントを主人のために求めます。秋うこん、春うこん、沖縄のものが良いものだといわれます。私の知っている若いお嬢さんたち、お酒を飲む前は、「うこんの力」を飲むのだといいます。そんなことを言っている私も、毎晩ワインをいただきます。私は、台所にあるスパイスのターメリック(うこん)を毎朝ひとなめしています。ひとなめするおかげで解ったのですが、インドとパキスタンではうこんの味や色が違います。もちろん料理に大事な香りがまた違います。うこん自体は辛みを付けるメインの香辛料ではありません。色と香りです。時に、甘みというかまろやかなうこんに出くわします。そうかと思えば、乾燥したような深みのないうこんもあります。色も、カナリアイエローから橙色まで様々です。

 この日本のうこん、福岡の産です。香りは爽やか、香りと同じく色もきれいな黄色です。ひとなめすると、しっかりした刺激的な味がします。インドやパキスタンのものよりシャープな味です。

 うこんは、肝臓ばかりか脳にもいいそうです。うこんで染めた黄色い布は、漆器の虫除けだと聞いたことがあります。日本の温かなところでは自生しているそうです。葉っぱもしょうがそっくりで白い花をつけるそうです。いただいたうこん、インドのものなどの半分の大きさの可愛いものでした。面倒なので、皮も付けたまま粉にしましたが、しばらくこの福岡のうこんを楽しませてもらいましょう。

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モモさんにベストを編んでみました

2013年12月15日 | もも

雨、17度、99%

 FBにパグの会というのがあります。パグと一緒に生活している人やパグ好きな人が集まっています。その数も既に400名を越しています。日本全国、こんな私のような海外組までいます。そんなわけで、私のスマフォは、次から次にパグばかりがアップされる始末です。季節がよくなると、皆さんご自分のパグ連れで、オフ会とやらに参加なさっています。私も行きたいのですが、なにぶんにも鼻ぺちゃを飛行機に乗せるという難事を抱えています。寒くなって来ると、おコタツの中に猫さんよろしくうずくまるパグやストーブの監視人になり切るパグの姿が、毎日アップされます。我が家はストーブもおコタツもありません。寒くなり初めて、私が注意し続けていたのはパグさんたちの服装です。お見せしたいほど、どのパグさんも可愛い服装です。中にはコスプレのようなものまであります。

 あとひと月で、10歳を迎える我が家のモモさんです。早朝の散歩時に、ちょっと着せてやるベストのようなものを探していました。パグの会でオランダから先日帰国したマンボ君が、えんじの素敵なベストを着ています。早速、マンボ君のママにお尋ねしたら、おばあちゃまの手編みだそうです。随分小さい頃から知っているリンちゃん、ピンク系のベスト毎日着替えて着ています。また、厚かましくりんちゃんママにお尋ねしました。手編みのようですが、いい本があったら教えてください、と。りんちゃんママに教えてもらった犬用の手編みの本を 先日に帰国の時に求めてきました。いつもながらに時間がタイトな私の帰国です。ゆっくりと本屋を廻れません。そこで、ジュンク堂に帰国前から取り置きを願いました。

 この本、基本的な2つのパターンを使ってベストとセーターが編めるようになっています。とりあえず、すぐに仕上がるかぎ針編みのベストを編むことにしました。本の写真は題名通り、きれいな色の毛糸で編まれたものばかりです。我が家の毛糸入れをを、ごそごそ引っ張り出してみると、あら、きれいな色の毛糸などどこにも見当たりません。あるのは山のような白の毛糸と紺とグレーだけです。白とグレーでとりあえず。

 採寸をして型紙を作るようなことが書かれています。でも、ベストの方は、正方形の胴体に長方形の首回りと二本のベルトを編めばいいようです。つまり、4パーツ。なんだ、これなら二時間もあれば出来るわよ、と豪語する私です。採寸、型紙はパス。実物のモモさんが側にいますから、合わせながら編むつもりでした。

 グレーを裾と首周り、ベルトに入れ、胴体はオフホワイトで編むことにしました。チャカチャカ編む私の膝の上で、モデル犬モモさんは高いびきです。思わぬ誤算が。そうです眠るのがお仕事のモモさん、サイズを合わせようと起こして立たせようとするのですが、直ぐに、グショット寝てしまいます。寝てるモモさんの上からかぶせながら、サイズをとっていきます。細身の犬ならば正方形に近い胴の部分が、ご覧のように 横長の長方形になりました。胴回りも、首回りも、寝ているモモさんの下に手を入れて、毛糸でおおよその長さをとりました。二時間で編み上げるなんて言ったのに、三時間半もかかってしまいました。もう薄暗い夕方です、モモさんお散歩よ、と言うと飛び起きました。さて、試着。とにかく、洋服を着るのがお嫌なモモさん。 我慢して着ています。嫌なので、しっぽが垂れていますね。

 首とベルトは、ボタンで留めるのですが、 ちょっと可愛いアヒルのボタン、私ならいいけど主人が脱ぎ着させるとき、引っかかりそうです。丸い普通のボタンに代えましょう。

 アー、やっと間に合った。香港は日本が寒くなって二、三日後から気温が下がります。明日の朝はこの冬一番の冷え込みが予想されています。さあ、次はゆっくりセーターを編んでやるつもりです。

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一升瓶のワイン

2013年12月14日 | 日々のこと

曇り、19度、77%

 この季節になると、決まって、ワインのダース買いをなさる主人です。お親しい方からイタリアワインを頼んだかと思えば、フランスワインのみを扱うところからボルドーばかりを頼んだり、最近は時間に正確になって来た香港のデリバリーですが家で待機する私は、なんだか囚われの身です。そのうえ、お客さんと勘違いするこの方、 とにかく興奮して出たり入ったり。イタリアワインは、覚えてくださっていて木箱に入ったまま届きました。

 我が家は夫婦二人とも、お酒が好きです。主人は、頂き物もありますので、日本酒から幅広くいただきます。私は一時ウォッカに凝りましたが、なにぶんにも小さな体です、脳障害が出てはいけないと主人に止められました。しかも、若い頃からずっとお酒を欠かしません。

 一升瓶に入ったワイン、知った方がいるでしょうか?これは日本での話です。1980年代のことです。メルシャンやマンズワインから一升瓶入りのワインが出ていました。まだまだ、ワインブームなんか始まるずっと以前の話です。このワインの話を、まだ、30代のいいワインを飲付けている方の話したところ、どこのワインですか?と尋ねられました。主人も私も大笑い、もちろん日本のワインではありません。各国からの寄せ集めのお安いワインです。お金がないので、そんなワインを飲んでいました。香港に来るまで、結構長い間そんな一升瓶のワインにお世話になったのです。同じ年代の方に話しても、やはり、一升瓶のワインなど知った方はいらっしゃいません。紛れもなく、日本酒の一升瓶、お醤油の一升瓶に入っていました。赤白二本買えばかなりの重さです。でも、まだ20代でしたから、重さなんてなんのその。

 つい最近、雑誌でどなたかがこの一升瓶のワインのことを書いていらっしゃいました。お酒屋さんで、日本酒に並んでワインが売られていました。どこのお酒屋さんにもあるわけではありません。まだ、焼酎だってこんなにメインになる前です。一升瓶は、日本酒の世界でした。それにしても、ワインを一升瓶に入れようと考えた方、この方の発想の自由さに、思わずニンマリします。ワインだって、日本で売れば一升瓶。

 日本酒の海外進出を阻むのは、なんといってもあの一升瓶に違いありません。ワインボトルはテーブルに載りますが、一升瓶では様になりません。そこで、ハーフサイズの瓶が登場したのでしょうね。香港は、アメリカについで二番目に日本酒の輸入量があると聞きました。地元の方もですが中国本土の方も高い日本酒をお好きなようです。

 お客様のとき、特別な時はいいワインもいただきますが、毎晩の食卓には、オーストラリア産のマーケットワインです。いいお酒を飲めばそのまろやかさや芳醇な香りに打たれますが、そんな贅沢はたまにで充分。時折思います、若くて貧しかった頃、瓶のカチカチ触れ合う音を聞きながら持ち帰ったあの一升瓶のワインが、もしかしたら一番美味しかったのかもしれません。

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エルメスの時計

2013年12月13日 | 日々のこと

曇り、18度、79%

 最近の若い方、時計を持たない人も増えているようです。万能スマフォのおかげです。巻かなくていい、時間を合わせなくても、行く先々で自動的に時間も変わってくれます。それに、デジタルです。見れば一目瞭然時間が解ります。時計をしている人も、それこそカラフルな時計をうまくおしゃれに使いこなしています。以前は時計は高いものでしたが、今ではびっくりするほど安く性能のいいものが手に入ります。

 セイコーの時計を使っていた高校時代、憧れはスイス製のオメガでした。と言っても、オメガとロレックスぐらいしか名前は知りませんでした。大学の入学祝いにオメガの時計を手にしました。小さな私ですが、男性もののデビルです。以来、20年近く修理をし、ベルトを代えながら使い続けました。40歳を目前に、時計を買おうと思い立ちます。クロノグラフの時計が欲しかったのです。その機能ではなく、クロノグラフのフェイスが好きです。それに、ホワイトフェイスの時計も欲しかった。夏になると、腕元でホワイトフェイスの時計は清潔にみえます。色々見て回りました。そして、40歳の誕生日の日に求めたのが、エルメスのクリッパーです。

 革ベルトばかりでしたので、金属のベルトを選びました。この時計は、自分が働いたお金で買ったものです。レディースではなく、やや大きめのボーイズサイズです。今、女性でも大きなサイズが流行っていますが、そのずっと前のことです。私は、どうも、宝石類には興味がないのですが、滅法時計には弱い人間です。時計も、ダイヤの付いたものではなく、あくまでも時計としての機能美がある時計です。機械としての美しさがる時計が好きです。このクリッパー以来、随分良い時計を求めました。どんな服装のときも、どんな集まりのときも、それなりに付けることの出来る時計たちです。

 今年は我が家に家族が増えました。一人息子にお嫁さんがやって来ました。彼女も、大きめなしゃれた時計をしています。この12月に、誕生日を迎えるお嫁さんです。誕生日祝い、クリスマスに何かと考えました。年齢的にも、これからは出て行く場所や会う方達が様々に変わって行く年頃です。時には、くだけすぎない時計が必要な時が来るかもしれません。40歳の誕生日に、自分なりに思いを込めて求めたこのエルメスの時計を彼女に送る事にしました。新品とはいいませんが、非常にきれいに使っています。

 日本時間、日付も合わせました。他にも細々したものと一緒に荷造りしました。今すぐ使わなくてもいい、いつか必要な時に使ってくれたら、この時計が喜ぶと思います。

 昨晩、無事着いたと知らせを受けました。こんなものがでて来て、戸惑ったかもしれません。でも、彼女なら解ってくれると信じています。時を刻む時計、彼女なりの時を刻んでくれるでしょう。

 

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天皇誕生日祝賀会

2013年12月12日 | 香港

曇り、16度、66%

 この時期になると、各国の日本大使館や日本領事館は、天皇誕生日の祝賀会を催します。その地に住む日本人全員が参加出来るというわけではありません。大企業の上の方、その地にかなり長く住んでいる人、日本に貢献のある地元の人や地元各界の著名人です。昨晩は夫婦二人揃って出かけました。

 私たちは、実は香港以外でもこの天皇誕生日の祝賀会に招かれたことがあります。7年前のコルカタでのことです。今は国会議員になった方の随行として招かれました。香港を経つ前から、身元確認のためのパスポートコピーを送ったりと、セキュリティのチェックが厳しくされました。と言っても、まだムンバイのタージマハルホテルテロ事件以前のことですから、現在のようなホテルに出入りするのですらチェックされことはありませんでした。たまたま、宿泊先のタージマハルホテルで催された天皇誕生祝賀会は、在留邦人が少ないコルカタですから、地元の人が多かったように記憶します。焼き鳥の実演、インドの地で食べるお鮨、楽しい記憶のひとつです。

 さて、昨晩は地元香港。在留邦人も、駐在の企業もかなりの数です。香港島のアイランドシャングリラで行われました。地元香港の方も大勢です。お顔が解るのは、政界の論客として名を馳せたマーティン李や永年の政界の方達ばかりですが、耳に入ってくるのは広東語の方が多いくらいです。

 こういう場に来ますとこの年齢の私たちですら、まだ日本人の中では若造の部類です。長く住まわせてもらっている香港の日本人社会、おかげさまで主人も私も、挨拶を交わすことが出来る方がいます。中には本当にお久しぶりという方も、こういう機会にお会いすることが出来ます。政府の高官が特別ゲストでしたので、シャングリラの入り口から警官が警備に当たっていました。総領事への挨拶の長い列の横には、花束が置かれています。かのジャッキーチェンからの花束もあります。きっと、出席出来ないので贈られた花束でしょう。

 食事はビュッフェ形式ですが、7県から県の物産を紹介するブースが出来ています。私たちの出身の福岡県からはなんとイチゴの「あまおう」だけでした。一箱、2000円ほどする「あまおう」がふんだんに配られています。県人会員の私たちです。主人が係の方と話をしている間、あまおうをパクパク、遠慮なくいただきました。一番長蛇の列を作ったのは、佐賀県のビーフ、匂いにつられるのか、いえ、買えばかなりお高い和牛です。日本の方も、しっかり並んでいました。お鮨や焼き鳥がちっとも珍しくない香港です。地元の方だって、和食のレベルが高いので、鮨、刺身よりは和牛に興味がいくのも無理からぬことです。

 私などより年配の方が多いので、昨日は洋装で出かけました。アイランドシャングリラまで、車で5分、三時間以内に家に戻れると見積もって、久しぶりに7センチのヒールを履きました。小さい私ですから背が高くなって気持ちはいいのですが、朝起きると、ふくらはぎに痛みがでています。年に何度もあることではありません。今日一日、ちょっと我慢。

 主人は、一通りご挨拶がすむと、栃木の日本酒に惹かれて、そのブースの前に陣取っています。しかも、どさくさに紛れて、私の目の前で揚げ物を食べていたことを今思い出しました。香港これから、旧正月まで、いろいろな集まりがあります。食べること、飲むこと、年齢を考えて自粛しなくてはなりません。

 私など、何ももせずに香港に住んでいるというだけで、主人と連名でいつもご招待を受けます。外で、大変な思いで働く主人に感謝です。そして、こうして周りにいてくださる年配の方達にも、いつもいい刺激を受けています。

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