ゲスト、来てよし、帰ってよし。
お泊りになると、ごまかしが効かない。
リビングや、ダイニングには置けない雑多なごちゃごちゃなモノ、
さあ、困った、どこに隠す?
いつも、手っ取り早く、人から見えない裏側にあたる浴室前の通路に積みあげている。
その他にも、洗面所の背面壁側に、積んでいる。
通常、ちょっと人が来るぐらいなら、洗面所やお風呂まで、入ってこないから、わからない。
なので、わたしは、どんどん、目に見えないところに積み重ねる傾向あり。
ぱっと見には、わからない。
「わあ、キレイに片付いていますね!」と大抵の人に言われるのは、
そんなところまで、見えないから。
問題先送り、その場さえ切り抜ければいい、という、わたしの安直・ちゃらんぽらん性格。
一瞬の外側だけ、いい顔。
近年、進歩著しい、発展国の裏通りとのギャップみたいなかんじ?
きっちりした性格ではないので、
鬱にはなりそうもないことだけが、まあ、マシと言えば、マシ。
いざとなれば、究極の局面には、
ほとんどのモノを捨てたら、どうにかなる、と、へんな自信、余裕、安心感。
しかしながら、「泊まる」、となると、洗面所、浴室を、ゲストが使う。
(ゲスト用の浴室・洗面所、ホシイ~→そう言うやいなや、石が、飛んできそうだ)
それらのどうしようもない品々を、洗面所・浴室からロフトに総移動、お引越し。
疲れたなあ。
食堂やキッチンも、「お手伝いします」と、どんどん入ってくる、善意の塊のゲスト。
わあ、その扉、触ったらダメ、その引き出し、開けたらダメ、
いえ、見てもダメ、ほんとは、入ってはダメ。
お客さんがほとんど見えない、幽霊屋敷化した我が家に、ゲストが来ること自体が、どえらいこと。
家族全員、非日常感に、緊張。
右足と右手が同時に出ているかんじ。
日ごろのだらしない生活が送れない不自由さを存分に味わい、
ゲストが帰ったとたん、家族は、ああ、やれやれ、ああ、疲れたと、大脱力。
なによりも、だれよりも、一番疲れたのは、ゲストかも知れない。
片付いているけれど、ひょんなことで、ひょっとすると、いつもと違うのかも知れない片鱗を感じる?
何もない、片付いた部屋に、ものすごく大きい綿ゴミみたいな塊が落ちていることがある。
このアンバランスは、偶然?
この家、この暮らし、ホンモノ? 間に合わせ?
テーマパークみたいに、ホンモノに似せた、すべて創りもの?
いつも、美しく暮らしているなら、ゲストが来ても、涼しく美しく。
いつも、だらしなく汚く暮らしているなら、ゲストが来ても、正直に。
無理して、よく見せようとするから、よくない。
脳に気になる塊(腫瘍)が出来ているかのごとく、重荷だったゲスト・イベント、無事、終了して、
こんな幸せ、開放感を感じたことは、ちょっと近年ないなぁ。
わたし、本当に、ぐうたらです。
この二日間、死にもの狂いでしたから。