蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

ひとりで、相撲とってます。相手は、自分。

2011-07-17 | 脳内パリ

「50代からの個人旅行」というブログを、今日、初めて読んだ。

南フランスを周る旅で、お友達と2人で、すべて自分たちで手配されていた。

二人なら、悪くない。
なぜなら、トイレに行くときも順番で手荷物を見張りあったり、
なにかの時に協力し合えるから。

わたしの場合、二人になると、とたんにダメになる。
なぜかというと、ものすごく依存心が強いから。
思考力が、ぴたりと止まり、相手の行動に影のようにぴたっと寄り添ってしまう。

前に長女と旅行したとき、
あんまりにもわたしが、後ろをひたひた、九の一(くのいち)忍者のように付いて周るので、
ちょっとぐらいは、自分で考えたら??と、突き放された。
パリの地下鉄では、あわや、車内に置いてきぼり危機一髪。
迷子の置き去り・成人・日本人女性となり、警察にお世話になるかも知れないところだった。
あのとき、親切な地下鉄車内のおばさんが、めざとく、固まっているわたしを見つけ、
事態を察知し、内側からドアを手動で開けてくれなかったら、
一族の恥さらしとして、代々語り継がれることになったかも知れない。

姉と香港に行ったときも、ホテルへの帰り道も当然のように姉にお任せしていたら、
突然、「じゃ、買い物したいので、ここで、別れよう」と言われ、
姉は、わたしを置いて、すたこら消え去ってしまった。
わたしは、姉の後姿をぼーーっと見ながら、その直後、どきり、心臓が止まりそうになった。
それ以来、わたしは、自分が泊まるホテルの名前ぐらいは、覚えとかなきゃーねー、と、
いまさらながら思った次第。

わたしの危機管理能力のなさは、3歳児ぐらい。
幼稚園児のほうが、まだしっかりしているかも知れない。
第一、幼くてかわいいし。

複数で行くのは、依存してしまうからダメ。
一人で行くのは、あぶなかしくって、もっとダメ。

でも、自分でもできるレベルのことを見つけて、自分でやってみたい。
幼児が、母親の手を振り切って、「自分で!」と、やりたがるようなもの。

幼児なら、これからどんどん成長していくが、この年になると、
笑い話では済まされない「大ばかモノ」になりかねない。


話をもどすと、
その「50代からの個人旅行」の方は、自分で、飛行機、宿、目的地、ルート、交通機関、すべてを
あらゆるツールや、多方面からの情報を駆使して、調べ、綿密な計画を練りあげ、
行動に移されている。
英語はもちろん、当然できて、フランス語も、車での移動などの時間を有効に使って、
CDで勉強し習得されたりしている。
ラジオ講座を居眠りしながらBGMにしているわたしは、お話にもならない。

もう、ここのところで、まったく、まったく、まったく、わたしとは違うわけだ。

わたしは、なにを隠そう・・・英語すら、できない。英語すら。
ほんの片言がわかる程度、まさに現地の乳幼児ぐらい。
それで、個人旅行を夢見ているということが、すでに、大きいなマチガイだ・・・
ということが、今日のそのブログを読んで、ひしひしと感じ、理解した。

考えててもラチがあかない。行ったら、どうにかなるだろう・・・
て、どうも、ならん、って・・・
おたおたして、スリや置き引きや、困っているときに、上手い話に乗せられて、だまされて、
あわわわわ、となるだけだ。

そんなわたしが、ひとりでなど、個人旅行できるわけがない。

そのブログの、長い長い7日~8日ぐらいの旅行記を、準備から、帰国後の感想まで、
延々と読んで、どどどどどどっっっっっと、疲れた。

最近、趣味のはずが、楽しいはずが、疲れるばかり。

一度、いやというほど、恥をかきに、行ってみるのも、ひとつの手かも知れない。
そう、耳元で悪魔がささやく。
でも、命乞いする、わたし。

まだ、命が惜しいです。

なので、脳内パリを、
脳の使わない場所、ゴミ箱近くに、ぎゅぎゅっと圧縮、圧迫、押しつぶし、封印しようかと、
悪魔と談合しようと、働きかけているところだ。

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