蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

もしもし、老お嬢さん。

2011-07-10 | 趣味

社交ダンスのクラスメートには、いろいろおられる。

通い始めて4ヶ月半の教室には、とことん行くところまで行った後
(長年、練習を重ね、デモなどの目に見える達成感を味わい)、
その後は、
老化のゆるやかなダウンに任せて、運動がてら踊る方が多い。

あるいは、
シニア対象に地域で教えておられる方や、
女性同士で踊れるように男性のステップを練習されている女性もおられる。

少し若手になると、若いうちに、自分の限界に挑戦し、ある程度のところまで極めたくなるようで、
個人レッスンを受け、それなりのレベルを目指すか、
そうでない人は、このまま、団体レッスンで細々、長く楽しみ、その後、老化Uターン組と合流、
の2通りに分かれる。
うんとお若い方は、競技の世界で優勝目指して、頑張り、後はダンスの先生になることもあるだろう。

女性の場合、心ゆくまで習得するには、仕事をしているか、していないかより、
自分で稼ぐか夫が稼ぐかで、経済的に余裕があるか、ないかが、大きな要素のようだ。

男性は、団塊の世代前後、もしくはそれ以上の方が多く、
完全にリタイアされているか、
第一線から少し身を引くものの、引き続き調整がきく仕事の仕方をされているか、の2パターン。


若い時からやっておられるか、ある程度前から始めたか、で、ズブの初心者はほとんどおられないようだ。
スタートが遅いと、女性の3倍~7倍、努力が必要とされる男性は、挫折しやすい。
なので、初心者の男性は、集中してレッスンを受けるか、あるいは、消えていくか、
あるいは、真ん中を飛ばして、お年寄りチームで運動がてらに体を動かす。


わたしで、社交ダンスを習い始めて4年8ヶ月になるが、しかも、いくつも掛け持ちで習って、その年月。
なのに、先週、別の場所で初めて踊った男性に、「ダンス歴、1年ぐらい?」と聞かれた。
先生には「3年ぐらい?」と聞かれた。
これが、現実。

ダンスの種目も、ブルース、ジルバ、スロー、クイック、タンゴ、ワルツ、ルンバ、チャチャチャ、サンバ、・・・
その他、いっぱいあるし、最初の3年間もいた教室では、一度も習ったことがない種目もある。

1週間に1回だけの団体レッスンを受けていても、なかなか踊れるようにはならない。
わたしがよっぽど、下手で覚えが悪いのかも知れないけれど。
闇雲に手探りで試行錯誤を繰り返し、遠回りをしていたかも知れない。

あと10年の間に、どこまで習得できるか、だろう。
習得できる前に、足腰に支障をきたしたら、そこでストップ。

その時は、習得、上達を目的としない、運動がてらの、ゆるやかダンス、
老化防止・軽運動系に移行する道がある。
なにもしないより、したほうが、転倒防止、寝たきり防止などには役立つはず。


クラスメートの、会社を3つ経営しているという、あるお方。
若い時から、やっておられ、ダンスの聖地にも行かれた経験(あくまでも見学)が、おありだ。
それはそれとして、彼は、毎日、それぞれ日替わりの別の団体レッスンに顔を出している。

別に習うことなんか、なんにもないはずなんだが、運動のためなんだろう。
2時間、踊りっぱなしだと、結構、汗だくになる。
いつも、仕事のやりくりなのか、ケータイ片手に、こにょごにょ、忙しそう。

女性を優雅な気持ちにさせてあげることが、男性の務めだと、おっしゃるのだが
どうも、絶賛、称賛、持ち上げすぎて、心地よくない。
彼のことを「へらへら、にやけた人」と酷評するクラスメートの女性もいる。

ペアになって、基本的な動作の練習をする時などは、よく話しかけてこられるのだが、
話の内容が、変わっている。
「お父さんは、どこご出身の人? 大学は出ておられますか?
お母さんは、大学か、それに準じた学校は出ておられますか?」

などと、時には、個人情報的な、なんの関係もないことで、話題をふってこられるのだが、
ちょっと、この話題は、ヘン。
シンドラーのリストならぬ、結婚相談所のリストでも作っているんだろうか。

「女性たちは『お嬢さん』と言われると
喜ぶ」と思われているフシがある。
いい年をして、お嬢さんのわけがない。
馬鹿にしているってことだ。

わたしや、娘たちは、義母のことを、「お嬢さん」と(義母のいないところで)言っている。
いい意味でも、悪い意味でも、お嬢さんだ。

しかし、いまどき、お嬢さんというコトバに込められた意味は、
時代が読めない、時代に合ってない、自分しか見えない、ぬるい、おばかさん、みたいな、
そういうニュアンスがあると思う。

そうなのに、お嬢さんと呼ばれて喜んでいる人がいれば、ほんとうに、ホンモノのお嬢さんだ。
(いい意味でも、悪い意味でも)
わたしは、ニセモノのお嬢さんなので、わたしをお嬢さんと呼ぶ人に出会う度に
この人の勘違いは、きっと死ぬまでこうなんだろう・・・と、コトバにならないギャップを感じる。

「嫁いだ地域から一歩も出たことがないんでしょう?」と言われたり、
現実とのあまりの違いに、男性の女性に対する思い込みは、けっこう、大きいように思う。
別にわたしが、そう感じさせるようなアナクロ的な発言など全くしていない(はず)にも、かかわらず。
このギャップは、ちょっとやそっとじゃ埋められそうにない。

まあ、アカの他人なので、損も得もなく、ギャップがあろうがなかろうが、どうでもいいのだが、
社会勉強のひとつとして、ちょっと面白い現象だなあと、感じる。
社会で交わらない人種同士が、たまたま趣味を軸に交差すると、
こういうふうに、棲んでいる社会が違うと、いかに、それまで相互理解が行われていないかってことだ。


と、まったくダンスとは関係ない話題になってしまった。
ダンスをする人は、いろんな人がいるなかで、
仲良くなるのはいいが、共通言語が通じるものと思っていても、通じていないことがあるので、
ある程度、節度をもって接するのが、およろしいかと思う次第だ。


ダンスに話をもどすと・・・
目的と、目的達成のための方法。
これを明確にすると、道は少しは短縮される?

いえ、ゆっくり、じっくり時間とお金をかけて、地道に繰り返すこと。
これしか、ありません。
と、9年目の先輩が、おっしゃっていた。

 

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温度計を見ると、おお、34℃。
昨日よりは、まし。
でも、暑いです~~。

エアコンをかけて、いま、32℃まで下がりましたが、
さて、エアコン、あと1~2℃下がったら、切ろうっと。


最後までたどり着かれた殊勝なお方さま、ご苦労様でした。
ご褒美に、もれなく、居眠り許可証を差し上げます。