蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

従順な妻

2012-01-07 | 日々のこと

同じ年頃の同性のみなさまとは、共感できる、相通じるものを感じる。
住む地域は様々でも、自分と同じ感性を見出して、ほっとするというか、居心地がいいというか、
逆に刺激になるというか・・・

まったく立場や境遇が違うと、ちょっと違和感はあるけれど、
同じような年齢でも、こんなふうな方もおられるんだと思うと、これまた新しい発見。
遠くアメリカの地で頑張っておられる方のこのブログは、毎日読ませていただいている。
(コメントは滅多につけてません。いつも読み逃げ、あしからず)、
自分ならどうなるんだろう?と自信のなさ、パワーのなさを自覚するが
遠くからだけれど、応援している。

新しくお邪魔してみたこのブログもまた、おもしろい。
気持ちいい、このノリ、力強い女縁的なつながりを感じる。
あ、でも、ブログ村でのOUTランキングは、抜かされたばかりなので、
ここで紹介すると、ますます、差をつけられるけれど。(もともと比べるほうが、まちがい)
自分を追い込む、ばかな、わたし。(へへへ、へらへら)
(ブログ村ランキングが励みのわりに、逆のことをしている・・・)


さて、話はかわるが、
いま、夫の仕事仲間のHさんから、海外旅行の話が出ている。
何人かに声をかけているようだ。
参加は、夫婦単位。
去年の会ではゴルフをごいっしょされた、Hさんご夫婦、Nさんご夫婦、Yさんご夫婦。
Hさんはご夫婦同業で、奥さんは、何度も優勝される名ゴルファー。
女性ゴルファーはHさんぐらいだったが、NさんとYさんの奥さんが、昨秋、グリーン初デビュー。
わたしは、ゴルフは一切しないので、ゴルフの時は、夫は、いつも一人で参加。

はっきり言って、わたしは渋っている。
まず、夫の仕事関係の人々と旅行にいっしょに行くことに。
団体旅行に参加するそうだが、
わたしは、もともと群れるのが嫌いなのに、よそのご夫婦と、しかも、夫の仕事がらみの。

毎年、夫の仕事仲間からお誘いがある、日帰り・蟹旅行への参加が、恒例になっている。
最初はお付き合いで行ったが、去年あたりから行きたくなくて、わたしが参加したくないと夫に断ったら、
有無を言わさず、無理やり連れて行かれた。
これも大勢の団体旅行に、グループで参加する形式。
まあ、まだこれは、仲間うちなので、マシなほうだが。

他に、毎年、秋には、夫の生業の業界で催される一泊国内旅行に参加。
これは、日ごろ、わたしは夫の地元・業界関係をほったらかしにしているので、
義務感にかられて参加している。
本音など、一切口にしないで、力弱く、夫のナナメ後ろで、にこにこ微笑んでいるだけ。
けっこう、苦痛だったが、もう慣れた感がある。
1年に1回だけ、ほんの少しの時間、話を合わせていればそれでいいのだし。
うっかり、しょーもないことを口走ったら、
「○○さんの奥さんが、こんなことを言った」と言われかねない。
口(くち)チャックで、コトバに発するときは、吟味して。
お酒を勧められたら、一杯だけ飲んで、
あとは、「すみません、もう飲めません」と、申し訳なさそうに辞退する。
間違っても手酌で、ぐいぐいやってはいけない。
さして、頑張り屋でないわたしは、他の方に、席を立って勧めには行かない。
大きなミスさえしなければ、それでいい。

夫は、必ずどこでも飲む。
飲めば、必ず、行き着くところまで行かないと気がすまない。
軽くたしなむ、という、スマートなお酒ではない。
それを、スナックのママか、料理屋の女将さんみたいに、にこやかに介抱しつつ飲ませるなんて、
これは、けっこうキツイものがある。

去年の仲間うちの蟹会の時に、とつぜん、わたしの安全弁、ブレーカーが切れた。
ぶちっと音がした(かどうかは知らないが)。
ふらふらに泥酔した夫が、しな垂れ倒れこんできた時だ。
なにをどう口走ったか、ちょっと記憶にないが(それが、またオソロシイけれど・・・)
いっしょにいたお仲間の人が、
「奥さんが、キレたぞ」みたいなことを言っていたのが遠くのほうから聞こえた。


わたしは、パリ旅行を一人で楽しんだ。
一人で行く気楽さ。
そんな、知ってはいけない禁断の経験をしてしまった。
行こうと思えば、今ならいつでも行ける。
でも、そうそう行くわけにはいかない。
わたしにも自主規制がある。

と、ただでさえ、一人行動派なのに、
夫婦だけならともかく、さらに、夫の仕事仲間たちとグループで、しかも団体旅行に参加するなど、
なにが楽しくて・・・???

団体でわいわいやるのが、お好きな方もおられる。
社交的で、明るく、話題も豊富な、ソツのない方々。
わたしみたいに、裏のある、根暗な人間には、それが苦しい。
年々、どんどん加速するかのように、自分は二重人格で腹黒い人間に、
マイナス方向に悪い変化を遂げている。
裏と表の間で揺れる振幅(ジキルとハイドへの行ったり来たり)が広がってきているように思う。

ジキル(いい人)部門にいる時でも、なにかキーワードに触発されると、
突然、ハイド(悪人)になってしまう。
ハイド部門にいるときは、脳内だけでリアルな社会には出ていない時なので、
ハイドとジキルが手を組んで遊んだり歌ったりしていても、全然おかまいなし。

実社会での、ハイド部分の出し方が、とてもヘタ。
いつも、にこやか、柔和なわたし。


で・・・とまた、話題がそれているが、・・・
夫の仕事がらみの人たち(有志)の旅行は、一泊国内旅行ならまだしも、
海外に一週間も・・・無理です。
で、周遊型ならお断り、と条件つきで断ったら、夫は不機嫌このうえない。
他の人たちは夫婦単位なのに、自分だけ一人というのは、着心地が悪いのだろう。

今後の楽しいはずのリタイア生活を予想しても、
暗雲が立ち込める。
夫婦そろっての旅行をプランする夫、離婚届を用意する妻、
あ、これ、三浦友和主演の最新映画「RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ」のストーリーだけど、
楽しい旅行ひとつとっても、これまでの人間関係の見直しが必要。
これまでのまま、次に移ろうとしても、無理がある。

今年、届いた年賀状を見て、離婚する人が回りにちらほら出てきて、(加藤茶のごとく年下と再婚した人も)
不安になったのか、(羨ましいのか)、
わたしのことを知ろうと、あれこれ詮索したり、根掘り葉掘り聞こうとする夫。
それもわたしの神経に障る。
あきらかに方法が違う。


・・・愚痴になってしまった。
世の中の定年を迎える夫婦に共通するものもあるかも知れないけれど。

従順なかわいい妻を演じるのは、もう無理。
人格が分裂してしまった、わたしのような妻を持った夫も、気の毒、ではある。
夫がお酒を飲んで、ジキルからハイドに豹変するのも、やむをえない自己防衛策。
われわれは、仮面夫婦ならぬ、ジキルとハイド夫婦か。

ま、ジキルとハイドを上手に使い分け、融合させ、社会に溶け込めるよう、
今年も精一杯、努力、精進いたす所存でございます。

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