マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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石川八坂神社八朔御膳上げ

2010年10月06日 07時22分51秒 | 大和郡山市へ
節目、節目に氏神さんにお参りして豊作を祈願する。

台風のシーズンを迎えている稲穂の田。

大切に育ててきたころ、台風が軽く済みますようにと祈る八朔の行事。

石川町の八坂神社を守っている上六人衆は風呂敷を抱えて公民館にやってきた。

六人衆は地区の長老たちで農業を営んでいる。

遥か南方で台風が出現したニュースは気がかりだ。

県内と通るかどうかで稲作や野菜作りに影響するからその祈りは大切な行事である。

お茶を飲んで一服した。

気象庁の発表では113年前に統計を始めてから飛び抜けた異常気温を伝えた。

話題は今年の暑さにおける畑作の影響度合いだ。

そろそろ始めようかと御膳箱から取り出した大御膳と小御膳。

そこに八朔のお供えの神饌を載せていく。

カマボコ、お神酒、洗い米、コーヤドーフ、キュウリにナシだ。

七枚の御膳が揃ったら三社やアタゴサン、オイナリサン、西、東のハツホサンと呼ばれているイワクラに供える。

大御膳は三社の本殿に、小御膳はイワクラに並べる。

手を合わせて拝礼を済ませた六人衆。

稲も今がいちばん水を欲しいとき。

田植え後は雨が少なかった。

「今年の出来は半分ぐらいになるかなあ」と語った六人衆は大自然の驚異と向き合って米作りをしている。

八朔の祈りは六人衆だけで営まれた。

上げた御膳は氏神さんに豊作をお願いした。



御膳は神さんのお力をもらってお下がりをいただくのだといい、早くも風呂敷に包まれた。

そのあとは神さんとともに饗食。

座敷でお菓子などを肴にお神酒をいただく。

話題は畑作から世界経済まで発展した。

「今日はかたい話になったわ」と、延々2時間半の直会を済ませて家へ帰っていった。

(H22. 9. 1 EOS40D撮影)