今でも貝殻が出土されるという貝ヶ平山から西側を見下ろせばそこは桜井市北白木。
山間部に夕陽が差し込むと美しくなるのだという勧請縄は毎年12月8日に掛けられる。
八日講とも呼ばれる縄掛けの行事は村の行事。
公民館に集まった男性10人に婦人が7人。
当番の人らがこしらえた料理をいただいてから作業を始める。

料理と言えばいつもこれに決まっていると話すイロゴハンにナマスだ。
アジゴハンとも呼ばれるイロゴハンは鶏肉とアブラアゲを入れて炊いたそうだ。
鶏肉はヒネガシワを使う。
若鶏であれば柔らかすぎて味もでない。
ヒネ肉のほうがコクがでるといって昔からそうしているそうだ。
それは歯ごたえもあってたしかに美味い。
「そりゃあ水は美味いし、米も美味い。空気は綺麗やし、人も良い。だからこんなに美味いんだ」と笑顔で自慢する村人たち。
ナマスはダイコンとニンジン。
砂糖を多めに入れて酢漬けする。
下ごしらえは薄塩で揉む。
そうするとしなぁとしてくるのだと話す婦人たち。
もう一つはブリの照り焼き。
これも決まっているのだがかつては生サバだった。
それは煮付けだったそうだ。
お腹が減るからと何時のころからはおでんが追加された。
大きな皿に大盛りした漬け物。
箸がすすんでイロゴハンはお代わりした。
多すぎる料理はどうしても残る。
それは袋に入れて持ち帰るのだ。
食事を済ませば縄作り。

何本もの藁束を重ねて芯から編んでいく。
藁束を加えて3人がかりで撚る。
それを繰り返して伸ばしていく。
三つ編みされた勧請縄が長くなっていった。

一方では松房飾りの注連縄を作っている。
縄を縫って4本に仕立てた間に紙垂を挟む。
それで一つができあがる。
家の数と勧請縄に下げる4本で合計20本作った婦人たち。
実に手際よく短時間で作っていく。
出来上がった勧請縄の頂点には御幣を取り付ける。

「そろそろ拝むから座敷に上がってや」と声が掛かった。
本尊の十一面観音立像の前に勧請縄を置き蝋燭に火を灯した。
先生と呼ばれる男性が進み出て導師となり心経を唱えた。
それからも暫くは休息時間。
お茶をすすってお菓子やミカンをよばれる。
おもむろに立ち上がった村人たち。
勧請縄と下がり房を担いでいった。

山畑の中のクヌギの木に括り付け行事を終えた。
眼下は川が流れている。
川下の西方から悪霊が入らないようにと掛けられたのだ。
川が西に向いている近隣の村ではこのようにしているという。
そして注連縄を手にして帰っていった。
それは悪霊が家に入ってこんように門扉や門口の木にぶら下げる。
流行病は恐ろしいもの。
インフルエンザなんてものは、昔は知らなかった。
流行病を悪霊に例えて村や家を守ってきたのであろう。
(H22.12. 8 EOS40D撮影)
山間部に夕陽が差し込むと美しくなるのだという勧請縄は毎年12月8日に掛けられる。
八日講とも呼ばれる縄掛けの行事は村の行事。
公民館に集まった男性10人に婦人が7人。
当番の人らがこしらえた料理をいただいてから作業を始める。

料理と言えばいつもこれに決まっていると話すイロゴハンにナマスだ。
アジゴハンとも呼ばれるイロゴハンは鶏肉とアブラアゲを入れて炊いたそうだ。
鶏肉はヒネガシワを使う。
若鶏であれば柔らかすぎて味もでない。
ヒネ肉のほうがコクがでるといって昔からそうしているそうだ。
それは歯ごたえもあってたしかに美味い。
「そりゃあ水は美味いし、米も美味い。空気は綺麗やし、人も良い。だからこんなに美味いんだ」と笑顔で自慢する村人たち。
ナマスはダイコンとニンジン。
砂糖を多めに入れて酢漬けする。
下ごしらえは薄塩で揉む。
そうするとしなぁとしてくるのだと話す婦人たち。
もう一つはブリの照り焼き。
これも決まっているのだがかつては生サバだった。
それは煮付けだったそうだ。
お腹が減るからと何時のころからはおでんが追加された。
大きな皿に大盛りした漬け物。
箸がすすんでイロゴハンはお代わりした。
多すぎる料理はどうしても残る。
それは袋に入れて持ち帰るのだ。
食事を済ませば縄作り。

何本もの藁束を重ねて芯から編んでいく。
藁束を加えて3人がかりで撚る。
それを繰り返して伸ばしていく。
三つ編みされた勧請縄が長くなっていった。

一方では松房飾りの注連縄を作っている。
縄を縫って4本に仕立てた間に紙垂を挟む。
それで一つができあがる。
家の数と勧請縄に下げる4本で合計20本作った婦人たち。
実に手際よく短時間で作っていく。
出来上がった勧請縄の頂点には御幣を取り付ける。

「そろそろ拝むから座敷に上がってや」と声が掛かった。
本尊の十一面観音立像の前に勧請縄を置き蝋燭に火を灯した。
先生と呼ばれる男性が進み出て導師となり心経を唱えた。
それからも暫くは休息時間。
お茶をすすってお菓子やミカンをよばれる。
おもむろに立ち上がった村人たち。
勧請縄と下がり房を担いでいった。

山畑の中のクヌギの木に括り付け行事を終えた。
眼下は川が流れている。
川下の西方から悪霊が入らないようにと掛けられたのだ。
川が西に向いている近隣の村ではこのようにしているという。
そして注連縄を手にして帰っていった。
それは悪霊が家に入ってこんように門扉や門口の木にぶら下げる。
流行病は恐ろしいもの。
インフルエンザなんてものは、昔は知らなかった。
流行病を悪霊に例えて村や家を守ってきたのであろう。
(H22.12. 8 EOS40D撮影)