1回目、2回目は写真展だった民俗博物館の展示。
年中行事の1年間はストーリーがあるので語りやすい。
今回は企画展である。
なにが違うのか。
民博は民具を展示してそれを解説する博物館だ。
企画展にはそれらの展示物をテーマブースごとに並べて物語るのだ。
年中行事を単に並べるのではなく、それぞれのテーマ性がなければならない。
しかもだ。展示品は約30列品。
細かいモノも数えればもっとある。
さらにそれらをカバーする写真パネルがなんと123枚。
おっとろしいほどの展示物となった「大和郡山の祭りと行事」の企画展。
前日まで設営に悪戦苦闘してきた。
最後の最後まで陳列が決まらなかった。
頭のなかはグルグル巡るが決定打が浮かばない。
おしゃべりストーリーも整理できないままぶっつけ本番で解説することになった。
これまで取材してきた大和郡山の行事の数は100を越えた。
展示スペースの関係で落とさざるを得なかった行事が多数ある。
それらは次回の企画展で披露されるであろう、と思う。
展示解説のもち時間は1時間。
70行事をできる限り伝えたいとマイク片手にしゃべりだした。
企画展を華々しく出迎えるメイン飾りは2種類の「面」。
一つは塩町恵美須神社の福箕だ。
その廻りを囲んでいるのが洞泉寺町源九郎稲荷神社の狐面。
壮観な様相だ。
お客さんを迎えてくれる福箕はみなさまがたに「今年も一年、福が授かることでしょう」と招福を紹介した。
招福はひとえに笑福になるかも・・・から始まって秋祭りの様相へ。
そして源九郎稲荷神社の祭りに登場するだんじりや子どもたちが着る狐の装束や古い狐面などなど。
矢田坐久志玉比古神社の祭礼と宮座の諸道具から今年の若宮おん祭で特集されている御幣へ。
そして仏の世界へ移る。
井戸野で発見された旧鉦講が使っていたものと思われる鉦だ。
昨年の夏にこの存在を知らせてくれたときは驚いたものだった。
急遽、民博学芸員とともに調査したことを思い出す。
その様子を写真に撮っておいた。
それも展示したのである。
調査の様子を展示するのは初めてのことらしい。
その壁面には写真パネルが何枚も。
白土の二組の念仏講だ。
特に子供たちだけで行われているチャチャンコは珍しい。
それを強調したいが残す時間は30分を切った。
先を急がねば・・。
隣のブースは大きくとった。
だんじりもそうだがえらいもんがこの場にある。
つい賽銭をあげたくなるお大師さんだ。
毎年の4月21日に行われている番条町のお大師さんが厨子ごと再現された。
周りの写真はそれを物語る。
講という集団も解説する。
写真の下にはそのときに使われているホラ貝とリンが並ぶ。
そして大和ではソネッタンと呼ばれている巫女が神事する神楽。
鈴祓いのお神楽もあれば御湯(みゆ)とも呼ばれている湯立て神事。
ソネッタンはどうやらソノイチさんが訛っていった名称だそうだがご本人はそう言わない。
オンダ祭や修正会で祈祷されたお札も並ぶ。
それぞれが特徴ある形でもらったモノだ。
盆地部で行われているのが極めて珍しい小林町のオコナイ。
ランジョウの縁叩きした道具がガラス越しに並べた。
石川の祭礼から各種のお供え。
モッソまででてくるのだから大和郡山はまるで行事の宝庫だ。
入り口に戻って郡山の景観を解説する。
パノラマ写真が物を言う。
そして最後は歳神さん。
とんどや注連縄、それに砂撒きまである。
その頭上には井戸野の大注連縄がある。
その下は撮影時に同時記録した動画までも解説の一助とした。
盛りだくさんの企画展はじっくり拝見してほしく来年の2月6日まである。
展示品を入れ替える場合もあるので2回、3回と来てほしい。
後日、来館してくださった野垣内の方が言った。
「あの砂の道の謎が解けた。道の真ん中に敷いてあるのでどっちを歩くのか分けているのかと思っていた。それは誤りだったのですね」と言われた。
(H22.12.12 SB932SH撮影)
年中行事の1年間はストーリーがあるので語りやすい。
今回は企画展である。
なにが違うのか。
民博は民具を展示してそれを解説する博物館だ。
企画展にはそれらの展示物をテーマブースごとに並べて物語るのだ。
年中行事を単に並べるのではなく、それぞれのテーマ性がなければならない。
しかもだ。展示品は約30列品。
細かいモノも数えればもっとある。
さらにそれらをカバーする写真パネルがなんと123枚。
おっとろしいほどの展示物となった「大和郡山の祭りと行事」の企画展。
前日まで設営に悪戦苦闘してきた。
最後の最後まで陳列が決まらなかった。
頭のなかはグルグル巡るが決定打が浮かばない。
おしゃべりストーリーも整理できないままぶっつけ本番で解説することになった。
これまで取材してきた大和郡山の行事の数は100を越えた。
展示スペースの関係で落とさざるを得なかった行事が多数ある。
それらは次回の企画展で披露されるであろう、と思う。
展示解説のもち時間は1時間。
70行事をできる限り伝えたいとマイク片手にしゃべりだした。
企画展を華々しく出迎えるメイン飾りは2種類の「面」。
一つは塩町恵美須神社の福箕だ。
その廻りを囲んでいるのが洞泉寺町源九郎稲荷神社の狐面。
壮観な様相だ。
お客さんを迎えてくれる福箕はみなさまがたに「今年も一年、福が授かることでしょう」と招福を紹介した。
招福はひとえに笑福になるかも・・・から始まって秋祭りの様相へ。
そして源九郎稲荷神社の祭りに登場するだんじりや子どもたちが着る狐の装束や古い狐面などなど。
矢田坐久志玉比古神社の祭礼と宮座の諸道具から今年の若宮おん祭で特集されている御幣へ。
そして仏の世界へ移る。
井戸野で発見された旧鉦講が使っていたものと思われる鉦だ。
昨年の夏にこの存在を知らせてくれたときは驚いたものだった。
急遽、民博学芸員とともに調査したことを思い出す。
その様子を写真に撮っておいた。
それも展示したのである。
調査の様子を展示するのは初めてのことらしい。
その壁面には写真パネルが何枚も。
白土の二組の念仏講だ。
特に子供たちだけで行われているチャチャンコは珍しい。
それを強調したいが残す時間は30分を切った。
先を急がねば・・。
隣のブースは大きくとった。
だんじりもそうだがえらいもんがこの場にある。
つい賽銭をあげたくなるお大師さんだ。
毎年の4月21日に行われている番条町のお大師さんが厨子ごと再現された。
周りの写真はそれを物語る。
講という集団も解説する。
写真の下にはそのときに使われているホラ貝とリンが並ぶ。
そして大和ではソネッタンと呼ばれている巫女が神事する神楽。
鈴祓いのお神楽もあれば御湯(みゆ)とも呼ばれている湯立て神事。
ソネッタンはどうやらソノイチさんが訛っていった名称だそうだがご本人はそう言わない。
オンダ祭や修正会で祈祷されたお札も並ぶ。
それぞれが特徴ある形でもらったモノだ。
盆地部で行われているのが極めて珍しい小林町のオコナイ。
ランジョウの縁叩きした道具がガラス越しに並べた。
石川の祭礼から各種のお供え。
モッソまででてくるのだから大和郡山はまるで行事の宝庫だ。
入り口に戻って郡山の景観を解説する。
パノラマ写真が物を言う。
そして最後は歳神さん。
とんどや注連縄、それに砂撒きまである。
その頭上には井戸野の大注連縄がある。
その下は撮影時に同時記録した動画までも解説の一助とした。
盛りだくさんの企画展はじっくり拝見してほしく来年の2月6日まである。
展示品を入れ替える場合もあるので2回、3回と来てほしい。
後日、来館してくださった野垣内の方が言った。
「あの砂の道の謎が解けた。道の真ん中に敷いてあるのでどっちを歩くのか分けているのかと思っていた。それは誤りだったのですね」と言われた。
(H22.12.12 SB932SH撮影)