マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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白土町自警籠り

2011年01月22日 07時36分39秒 | 大和郡山市へ
1軒の火事が発生したとする。

その日の風が強ければ延焼する可能性もある。

火事は出さない、起こさない。

年末には恒例となっている夜警の夜回りがある。

30年ほど前には住んでいた大阪市内の住宅地で夜警をしたことがある。

拍子木をカチカチ打って警告し、団地内を巡回した。

自治会役員を務めていた時代だった。

今年もその音を聞いたとその団地に住む母親が話す。

町を音で守っている。

そんな風景は各地で見られる光景であろう。

郡山市内では消防団の赤い消防車が巡回している。

スピーカーから流れるアナウンス声が拍子木の代わりであろうか。

「こちらはこおりやま消防署です・・・」。

「マッチ1本火事のもと」の台詞は言わないが安全パトロールの声が聞こえてくると安心できる。

かつて白土町では自警団組織があった。

そのころは25人。

25歳から40歳ぐらいまでの若手男性たちだ。

徐々に人数が減りだした。

その後も減っていった。

そして解散したという。

それでは町を守ることができんと自治会役員が担うことになった。

28日から三日間。夕食を済ませて公民館に集まってきた。

お茶をすすり、時を待つ。

そろそろ来るころだろうと云った矢先に安全パトロールのスピーカー放送が聞こえてきた。

発志院分団の消防車だ。

赤いパトルールライトが町を照らしている。



役員たちの前に出た消防団員。

「ごくろうさま」の挨拶回り。

しばらくの防火話で気を引き締める。

消防署の支援を受けて地域の消火器訓練をしていることなど防火の話題は地域の課題でもある。

「いざという時に動かない防火道具であってはならない。まさかのときに間に合うようにしている」と自治会長が応える。

番条町でも自警団が解散したという。

いざというときには消防団の力も借りて地域を守っていきたいと話される。

消防車はその2時間後に再びやってくるそうだ。

それまでは公民館で時を待っている。

以前は消防車が帰ったあとに地域をぶらぶら巡回したそうだ。

それもなくなり公民館に居ながら夜警をしている。

まるで籠りの夜のような自警の様相である。

(H22.12.28 EOS40D撮影)