マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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ラストランに見届けた椎木町の生ダイコン干し

2016年08月26日 08時53分37秒 | 民俗あれこれ(干す編)
小泉町在住の患者さんを乗せて次の町へ向かう。

送迎は一軒、一軒ごとに患者さんを迎えて乗車していただく。

帰りも同じように家までお送りする。

小泉町から次の町の椎木町までは10分。

励行する安全運転で送迎車はノロノロ運転。

決して急ぐことはしない。

椎木町の患者さんは旧村在住。

集落付近にある田んぼで稲作をしている家は数軒になった。

仕事を辞めてから農家を継いだ人もいる。

患者さんを乗せて走りかけた。

ふっと右を見れば畑のなかにイネカケのような構造物があった。

干してあったのは引き立てかどうか判らないが、生のダイコンだ。

何本かの葉付きダイコンを藁紐で架けていた。

たぶんに漬物行きなのであろう。

雨が降れば直ちに被せるブルーシートもあった。

畑の持ち主に聞きたかったが、この年は年末から年越しした正月、二月も含めて送迎できる身体ではなくなったので聞取りは持越し。

そう思っていた平成28年3月。

治る見込みもなく、三か月間の長期病欠。

復帰を待ってくれていた経営者は決断された。

私もそう思って決断した。

退職を申し出て送迎の仕事はもうすることはないだろう。

ちなみに「タコアシ」と呼ぶダイコン干しがある。

一方の方は包丁を入れて短冊切り。

その数は5本、或は6本程度だ。

アシの部分を垂らして干す姿がタコのアシに似ているから「タコアシ」の呼び名がついたというのは兵庫県の豊岡市だった。

翌年の平成28年2月13日、NHKテレビ番組の「えぇトコ」で紹介していた「タコアシ」は民俗の語彙。

今後の参考のために付記しておく。

(H27.12. 7 EOS40D撮影)

小泉町市場のキリモチ干し

2016年08月26日 08時50分17秒 | 民俗あれこれ(干す編)
患者さんを送迎していたときだ。

JR小泉駅からまっすぐ西へ向かう道がある。

その街道は金輪院庚申堂を右手に見て松尾寺に向かう道。

場所はといえば大和郡山市の小泉町である。

松尾寺まで行く手前に富雄川を渡る橋が架かっている。

そこは信号がある。

左手にあるのが市場に住む人たちが守ってきた楠地蔵尊がある。

毎月の23日は近くに住む西垣内の婦人たちがお参りして心経を唱えている。

うち一人の婦人が住む家の軒先に目がいった。

竹の簾を敷いているコジュウタに何やら白いものがたくさんある。

送迎中はその場で停車することはできない。

仕事を終えて自宅に戻って再びやってきた小泉町の干しもの。

婦人は不在だったので聞取りはできなかったが、まぎれもないキリモチである。

正月のモチにしては早すぎる。

あるとしても晦日30日のモチ搗き。

それから寒の入りを迎えるころに搗くモチはカンノモチ。

吊るして干す家もあるが、ここではコジュウタ干し。

これもまた風情あり、だと思った。

(H27.12. 7 EOS40D撮影)