あけましておめでとうございます。
今年もこのブログのご愛読どうぞ宜しくお願い致します。
昨年に金融政策(資金供給の出口戦略)の終焉で不況を昨年は予測していた。しかし、想定外のコロナ禍 生産・給与・消費(遅効性)がさらに進行するはずが、株価急落の後に上昇になった。
これは、じゃぶじゃぶ資金供給、信用無くても支援の資金、日銀などの買い支えで裁定により利回りが稼げる株価上昇になったものだ。短期的には持つが、長期的には不良債権や国債の価格下落、そして財政赤字の拡大となる。「薬で元気な病人」のような経済だ。
個人的には、1月末から休暇に入り、3月末に自営になってからコロナ禍が始まった。東京でのんびりと過ごす休暇やイタリア旅行などキャンセルになった。
その後、図書館休館やテニス休業などの5月を迎え、これではと自転車で名所を巡ったが、人ひとりもいない嵯峨野など驚きの景色だった。
消費がものからゲーム・映画への情報へ、その反対に装置産業のデパート、ホテル、鉄道の低迷が起こった。都市開発から、都市周辺や住宅地、さらには地方都市回帰があった。
また、人口・密度とも拡大した東京のリスクがあきらかになった。機能集積(クラスター)と規模の経済による発展を基にしていた都市計画のパラダイム・シフトの年だ。
具体的には、オフィス市場のオフィスセンター(クラスター)の変化と移動・需給、働き方の変容として業種と部門による企業のオフィスのありかた、都市開発の用途・立地のあり方などを取りまとめ講演につなげたい。
今後想定される経済の悪化は、リーマン・ショックで経済の底まで1年半だったのもあり、半年から1年後に大幅な株価下落になろう。トレーダーも今度は、ショート(空売り)などで儲けるつもりだろう。株価というマネー・ゲームで資産は増える(B/S) 失業で家計は苦しい(P/L)の「資産の収支に対する優越」が続く、格差の拡大だ。株価を底で買うのが賢明で今は「不況期の株高」をじっと傍観する。
本年の予測は明るくない、細目ごとでの分析をする。
①業種・職種のリストラ
・低迷する市況と営業職への恐ろしいストレス
・安泰と思っていた大手企業の赤字黒字にかかわらない大幅リストラ
・業種として衣・食・泊(旅行エージェント、ホテル・旅館)のお出かけから巣ごもりに
・デパートなど装置産業からネットへの移行の顕在化
②オフィス市況の変化
【昨年CM協会とアルパックにて講演の資料】https://drive.google.com/file/d/1QspMq0T5IWzPwa81OQ09xXyzyLywPqBY/view?usp=sharing SDPQサイクルにおいて好況から不況(P13→12)への市況変化、OCOサイクル(P10)における、10時半から12時半への急な移動が見られる。今後は、大型開発の竣工と需要低迷が重なる懸念がある。
・急なアブソープションの減退、We Workなどサブリース型大口テナントの返却、大手企業の減床
・心理変化と高値感から賃上げから賃下げへ
・企業による都心にあるべき機能の選別とコスト・センターの委託や子会社化
・一極集中から多極分散へのリスク対応
③働き方の変化
・「会うという価値」 「話せるコンテンツ」のある人材と部門機能の都心配置
・「酔っ払いコミュニケーションからの離脱」 「背広とネクタイの衰退(シリコン・ヴァレーへのあこがれ)」から長時間残業から専門性への志向
・メンバーシップ型とジョブ型雇用の融合したキャリア・トラック・社内OJTと企業理念による人材定着
・大学など実務教育への転換と経営職に向けたMBAの充実
④オフィスの位置付け変化
・業種と部門による、オフィスのあり方の分化
・一極集中から多極分散に、業務に適した立地と設備
・自社ビルと賃貸ビルの適正な活用とセキュリティなど利用の区分
今年は色々な転換の年だ。分析しながら取りまとめて行こうと思っている。「失われた30年」から脱出に向けた再構築の動きを感じる。日本的な強みだった終身雇用、年功序列、部門異動と転勤などの「村」から、変化と出会いのある「街」に変容する。なおかつ、社会資産( Social Capital )としての挨拶やつながりのある住むところのコミュニティが新しい「村」になる。企業人から地域人への移行だ。
これらのことなど考える時間があるのがとても良い、コロナ禍が落ち着いてから、まとめた成果を持って会いに行く「営業」を始めたい