虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

『ギアや滑車がたくさん入ったレゴのセット』で 実験 と アイデア勝負

2015-01-24 17:38:18 | 積み木  ピタゴラスイッチ

ギアや滑車がたくさん入ったレゴのセット の記事で紹介した

『Lego Crazy Action Contraptions

できあがった作品を元にして、遊びや学びを発展させるアイデアを紹介します。

 

小学4年生のAくんがレゴの飲み物をかき混ぜる機械を作ったので、

コップに紅茶の葉(ティーパックの中身)を入れて、

この機械で混ぜることにしました。

 

コップの中に竜巻状の渦を作る予定でした。

 

ところが、テキスト通り作ったかき混ぜ機では

茶葉がコップ内をぐるぐる回転するばかりで、竜巻状の渦はできません。

回転する円盤の水面からの長さを変えて試したところ、

一瞬、竜巻のようなものができるのですが、たちまち消えてしまいます。

 

Aくんといっしょに、「どうすれば、竜巻状の渦ができるのか」話しあいました。

 

アイデア 1 回転させる円盤部分のサイズをいろいろなものに変えてみる

 

アイデア 2 回転させる速度を変えてみる 回転のさせ方を変えてみる 

         (途中まで時計まわり、途中から反時計まわりなど)

 

アイデア 3  コップをもっと背の高い入れ物にして水の高さを変えてみる 

        入れ物の底の形が異なるものにする 

 

アイデア 4 回転させるための円盤部分をはずし、棒だけを回転させてみる 

 

いろいろ試してみた結果、

今のところ(3の実験は、教室にあるものでしかできなかったので、十分、

実験できたわけではないので)

アイデア 1 の小さいギア(上の写真の左の棒の先に取り付けてあるもの)で

竜巻状の渦が一番できやすかったです。

このギアを試したAくんは、「こいつ、やるなぁ!」と感嘆の声。

そしてひらめいたように、

「それなら、ギアをなくして棒だけにした方がいいんじゃない?」とAくん。

ところが、ためした棒だけの実験ではあまり思わしい結果は得られませんでした。

 

 

 

上の写真は、Aくんがもうひとつ作った、らくがきマシーンです。

見本通りのものではなく、赤いブロックを継ぎ足してみたものです。

このらくがきマシーンは筆圧や弱いので、先につけるのはえんぴつより

水性マジックなどが適しています。

このマシーンが描くのは、とにかく「らくがき」ででたらめなぐにゃぐにゃ線です。

それも十分面白いけれど、このマシーンにひらがなを書かせることは

できないか、Aくんとチャレンジすることにしました。

 

Aくんのアイデアは、ぐらぐらする継ぎの部分を固定したら、

「へ」のような円の孤の形に似たものが書けるのではないか、ということ。

 

継ぐブロックを増やしたり減らしたり、

取り付けている円盤を大きめのギアに変えて、

ペンを支えるブロックを取りつける穴をいろいろ変えてみたりしました。

 

髪の毛の部分だけが、最初のAくんのアイデアで作った「へ」もどきです。

 

 

上の写真は、『推理勝負』をしているところです。

「この組み合わせで、線が書けない部分はどこからどこまででしょう?

(ペンの可動領域を考えることで解く問題です)

  


安価で簡単に作れるピタゴラ装置

2014-10-24 15:12:49 | 積み木  ピタゴラスイッチ
子どもってピタゴラスイッチの番組が大好きですよね。
 
高価なクーゲルバーンのような積み木を購入したというお話もけっこうお聞きします。
 
見栄えはイマイチですが、子どもをとても喜ばせ、考える力を育てる
 
ピタゴラ装置の作り方を紹介します。

ホースを適当にカットし、それをたてに半分に切ります。
 
ブロックで台を作るとできあがりです。

さまざまな角度にビー球が転がっていきます。
 
ホースは好きな場所で簡単にカットできる上、つぶれにくく、
 
おまけに安全面で優れています。
 
ビー球がどんどん転がっていく様を、子どもはとても喜びますよ。

ホースのサイズは、穴がビー球と同じか少しビー球より大きいくらいのものを選ぶと、
 
切ったときちょうど良いサイズになります。
 
 
 
巨大なピタゴラ装置を作りました♪
 
 
 
 
『想像の自由 と 現実の不自由』 ピタゴラ装置の話
 
 
 
 
ピタゴラスイッチ研究部 と フロー

ピタゴラスイッチ研究部 と フロー

2014-04-05 19:14:45 | 積み木  ピタゴラスイッチ

過去記事です。

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もう3年も前のことになりますが、

虹色教室では『ピタゴラスイッチ研究部』というクラブを作って、

自分で考えたアイデアを競いあうことをしていました。

競いあうといってもそれぞれの子の自分のアイデアですから、

その子の個性が強く出て、

電気やモーターを使った仕掛けに熱中する子、

音の出る仕掛けばかり作る子、ゴールに凝る子と興味の方向が異なります。

優劣決めがたい互いに切磋琢磨する面白い研究報告になりました。

私は基本的に、材料の調達と、『フロー状態』が起きやすいような

環境を作ること以外はあまり手を出さないようにしていました。

「そんなものを使うの?」という子どもならではの変なアイデアが、

すごい動きを生み出すこともよくありましたから。

また、そうした遊びの興奮のあるうちに、レッスンの後半は算数や

数学の学習に集中させるようにしていました。

「たくさん学んで、もっと高度なことができるようになりたい」

という気持を引き出したかったからです。

フローとは、人が時間も忘れて無我夢中になって何かに没頭しているとき

の精神状態をいいます、

心理学者のミハイ・チクセントミハイによって提唱されました。

やってることにのめりこみすぎて、行為と意識が溶けあうような感覚です。

子どもにフロー状態を体験させるには、管理しすぎず、

成果を求めず、それぞれの子が自然な状態で自分に自信が持てるよう

支えることが大事です。

また、友だちと協力しあって同じ目標に向かって努力するときも、

それぞれひとりひとりの子が、

自分自身の好奇心や探究心に突き動かされて取り組めるよう

支援します。



この当時、5歳だったピタゴラスイッチの研究部員さんたちは、

今小1生。

最も難しいレベルの小学2、3年生の文章題や4年生~の数学検定の

問題を難なく解きます。

この子たちは、勉強中もフローの状態を作り出すことができるように

成長してきています。

この研究部は、アイデアマンの主力メンバーが受験に突入したことと、

幼い子たちが『化学実験』ばかりやりたがる時期が続いたので、

半休部状態のまま今に至っています。

それが最近になって子どもたちの間に、

「面白い崩れ方をするドミノが作りたい」という気持ちが生まれて

きたので、ピタゴラスイッチ研究部、復活しそうな気配です。

ピタゴラスイッチ研究部の報告 無事にライトがつきました!

ピタゴラスイッチ研究部の報告 無事にライトがつきました!2

ピタゴラスイッチ研究部の報告 運動の向きを変える 1

ピタゴラスイッチ研究部の報告  運動の向きを変える 2

ピタゴラスイッチ研究部の報告 ビー球スライダー 1

ピタゴラスイッチ研究部の報告 ビー球スライダー 2

ピタゴラスイッチ研究部の報告 ゴール地点の工夫 3

ピタゴラスイッチ研究部の報告  ビー球がよくすべる波の形 

ピタゴラスイッチ研究部♪ 音の出る仕組み

ピタゴラスイッチのスタート部分♪

科学クラブでのピタゴラスイッチ研究 1

科学クラブでのピタゴラスイッチ研究 2

ピタゴラスイッチ作品のアイデアは、

これ以外にも面白いものがたくさんできたのですが、

きりがないのでこれくらいで……。




これは昨日の小1生たちがドミノで遊んでいる様子です。

最初に円の上にドミノを並べてみて面白かったので、

もうひとつ作って、8の字を一筆で書くように倒れるように

したいと思いました。

が、台にしている円形の板は周りが丸まっていて、

思うように交差しておくことができません。

そこで、8の交差する部分にあたるドミノを吊り下げる作戦に出ました。



よいアイデアではあったんだけど、これは失敗。

すると、ひとりの子が、この吊り下げたドミノを使ったゲームを

思いつきました。下にドミノを重ねておき、ひもをつけたドミノを

上から落としていくつドミノが崩れるか競うゲームです。

改良を加えて棒を1本足すと、カーブを描いてドミノが降りて来て

積んだドミノをはじくゲームが完成しました。

子どもたちが次々にアイデアを出しながら、

自分たちで工夫しながら遊ぶようにするには、

子どもたちのひとりひとりが『フロー状態』に入っていけるように

環境や大人と子どもの関係を整えることが大切です。



おまけ
100円グッズで、ピタゴラスイッチ作り♪ 
ピタゴラスイッチ研究部♪ 透明ホースの中を走る
ピタゴラスイッチ研究部員さんたちの研究発表です♪

 

2,3歳児のための積み木遊び

2014-03-19 14:57:24 | 積み木  ピタゴラスイッチ
2歳、3歳の子と楽しむレンガ積み木の作品集です。

ベンチ(初めてまねして作る作品にぴったりです。お人形を座らせる作業も楽しいです。
ベット…子どもには、けっこう難しいです。
テーブル
壁…どんどんつないでいくのは楽しいです。

もうすぐ2歳という子と積み木遊び

2013-12-16 07:57:27 | 積み木  ピタゴラスイッチ
もうすぐ2歳になる☆くんと、レンガ積み木で遊びました。
この時期は知能が急速に伸びる時期ですから、
それに応じたさまざまな工夫をしています。

穴ができるように(次回の記事でアップします)積み上げて
ビー球を入れる口を取り付けます。

この時期の子はとにかく
穴に何か入れることが大好きですね。
積み木で穴を作ると、
穴ができたり
なくなったりするので、子どもにすれば不思議でならないのです。

作品を作る手元をしっかり見るようになる。
ビー球を穴に入れる

が、課題です。
積み木遊びは、お家ではレンガ積み木や立方体の積み木。
あそびの教室や科学館のカプラコーナーや園やダイナミックに積み木遊びができる場などで
感性を高め、より創造力の幅を広げるるために、高価なさまざまな積み木に触れる機会を作ってあげるのが
ベストかな~と思っています。
前回の土台の部分です。
これだけでも1歳児、2歳児はおもしろくてたまりません。
大きなビー球、小さなビー球を入れていくと
積み木の作品が膨らんでだんだん崩れはじめます。

☆くんはあわてて手でとめています。
 
積み木で作ったトンネルを、シュッシュッシュッと
積み木の電車が通ります。
後ろから押すと前が出てくる仕組みが
おもしろいです。

これで前後の積み木の数の変化を予測すると、5歳児さんたちを悩ませた
電車とトンネルの問題になります。
 
この時期の子はのぞき穴も大好きです。
横からののぞき穴
縦からののぞき穴を交互に作ります。

立体的に物を把握する力がつきます。

お母さんと子どもで
むこうとこちらでのぞきあいます。

ミニカー遊び、お人形遊びで数学的なセンスを育む働きかけを

2013-12-13 12:30:11 | 積み木  ピタゴラスイッチ

いつもミニカーでばかり遊んでいて、遊びが発展しません」

「いつもお人形ごっこばかりしていて、別の遊びをしたがりません」

なんて相談をよくお受けします。

何度やっても飽きないほど好きな遊びがあるなら、その遊びを思う存分させてあげると

いいと思います。

そうしたいつもと同じ遊びのなかで、数学的なセンスを育む働きかけ

を紹介します。

 

 

 

コツ1  <できあがったおもちゃをそろえすぎず、

積み木やブロックで小道具を作る>

 

最初は大人が作ってあげます。

車なら車庫、お風呂(車が入ります)、道路など……。

人形なら椅子、テーブル、お風呂など……。

 

空間認知能力が伸びるだけでなく、イメージする力がついてきます。

算数の図形分野の力がはぐくまれます。

 

コツ2 <困った場面に遭遇させて、

サイズや量への気づきをうながす>

 

子どもは最初、大きさについてでたらめな感性を持っています。

教えずぎず、たくさん失敗させて、

「あれ、小さすぎる」「あれ、あふれちゃう」といった体験をたくさんさせます。

 

コツ3 <「こんなものがほしい」「こうしたい」と思ったら、頭と手を使って解決する習慣を>

「こんなものがほしい」「こうしたい」と思ったとき、

自分の頭をひねって考えると、必ず良い解決法があるんだ、と実感する

体験をたくさんさせてあげます。

工作も、工作の時間にさせるものではなく、

日常の一こまやいつもの遊びのなかで、

「こうだったらいいな」と実現するツールとして体験させてあげたいです。

 

ブロックや積み木や紙を使って

問題を解決することは、

数学的なセンスを育むのにとても役立ちます。

 


エトボイラのピタゴラ風おもちゃ についての補足

2013-06-01 05:35:54 | 積み木  ピタゴラスイッチ

少し前に

エトボイラのピタゴラ風おもちゃ 3000円代です。 安くて高品質でお勧めです。

という記事を書いたのですが、

 

ブログを見ている方の

お子さんの年齢がさまざまで、この遊びに求めるものが異なることを思うと、

前回の記事にもう少し補足が必要だと感じました。

 

このピタゴラ風のおもちゃ、

教室にはこのエトボイラ社のもの以外に何種類かあります。

ビー玉を転がして遊ぶのが好きな子は多いので、

古い型ですが、クーゲルバーンもありますし、

日本製の幼い子にも扱いやすいどっしりした重みのあるビー玉コースター

(非常に高品質でしたが、現在、もう売られていないようです)もあります。

大きな玉を転がす用のプラスチックのキューブ状のコースターもあるし、

一時期流行っためざましテレビのビー玉コースターのパーツ類(これも

もう売られていません。ちゃちな作りですが、これが好きな子が

やたら多いので、オークション等で売られていたら、もう1セット買いたいと思っています)もあります。

ダイナミックに滑らすために、1メートルほどの

強化段ボールのレールやペットボトルをつなげて作った道具まで準備しているほどです。

 

それぞれに1長1短があって、値段が高ければ高いほど

遊びの楽しさが増すかといえばそうではなくて、

子どもの性質や月齢や遊び方によって好みが変化していくものだと感じています。

エトボイラ社のピタゴラ風のおもちゃは、各々のパーツが短くて、

滑り台というよりは、迷路作りのパーツの色合いが濃いです。

ですから、コースターを作った後、ビー玉が滑っていく時の爽快さを

味わいたい子には適さないのかもしれません。

 

ただそうしたビー玉の滑りがよくて、パーツがいちいち動かないような

ピタゴラ風のおもちゃは、あまりにも値段が高くて、

子どもが工夫して組みかえて遊べるほどパーツをそろえようと思うと

何万円もかかってしまいますし、

値段以外にも、難点があります。

 

ビー玉が転がる段差を作りながら細長いパーツをつないでいくのは、子どもにすると思いの外難しくて、

よほど器用な子じゃないと

「大人に作ってもらって

自分はビー玉を転がす役だけしよう」という展開になりがちなのです。

その点、エトボイラのコースターは、滑る時に積み木がずれてビー玉がとまりやすいとはいえ、

幼い子からも自分で作ろうという意欲を引き出しやすい作りで、

各々のパーツが想像力や思考力を刺激するものとなっている点が気に入っています。

 

教室では、おもちゃでの遊びが気に入った子に

紙筒や箱などを使って、そのおもちゃを自分の手で作り出すようにうながしています。

おもちゃ自体の完成度があまり高いと、

自分の作品を卑下したり、自分の手で描いたり作り出したりすること嫌がるように

なったりするので、

おもちゃに求めるものは客観的な良さではなく、

子どもからどんな思いを引き出すか、思わず触れたくなるような形状をしているか、

想像力や思考力を刺激するか、遊び心をくすぐるか、その子らしさを表現できるか、

適度な不足感があったり子どもにに負荷がかかったりするか、

でもあります。

 

教室の小学生たちは、この積み木の短所である動きやすさを利用して、

落下したビー玉がぶつかると滑る部分が少しずつ動いていくことを

計算に入れた作品作りをしたり、

うまくいかない時に改善策を練って問題を解決することを楽しんだりしていました。

 

物の短所や問題点から

新しい可能性を探っていくことは、

教室では遊びのひとつのようになっています。

問題解決をせまってくる

ちょっぴり難ありの商品が

教室内で子どもたちに持てはやされることも多々あるので、

おもちゃを紹介する際に

そうした注意点のようなことも

書き添えていかなくちゃならないな、と感じました。

 

 

 

 

 


エトボイラのピタゴラ風おもちゃ 3000円代です。 安くて高品質でお勧めです。

2013-05-20 21:57:46 | 積み木  ピタゴラスイッチ

ピタゴラ風のおもちゃは、どの年代の子にも人気です。

エトボイラ 社の

3759円という安価なピタゴラ風のおもちゃが、びっくりするほど質がいいので、

積み木としてもパズルとしても重宝しています。

ビー玉がきちんと転がって行く

精密さとデザインの良さはすばらしいです。

しっかり遊び込めるほどの積み木量がそろっています。

(パーツが軽いため動きやすいので、ビー玉をダイナミックに転がして遊びたい子には

向かないかもしれません)

 

また、上から蓋をする形で使えるようになっているので、

ビー玉が積み木の内部を走っていくように

組むことができます。

 

「外箱に印刷してある写真通りに作品を作る」というのが、

今、小学生のグループでのブームになっています。

教室のいくつかのグループが挑戦しました。

これが簡単なようで意外に難しいのです。

それで、子ども同士、ああでもない、こうでもない、と意見を出し合いながら

協力しあって取り組んでいます。

見えない部分を推理して置いたり、

玉が動いていく様子をイメージしてパーツを見分けたりします。

あまり親切とはいえない見本の写真が

何とか完成させたいという思いを刺激するようです。

 

購入する際の注意点について書いていますので、

エトボイラのピタゴラ風おもちゃについての補足 も読んでくださいね。

 

 

 

間違えた子の作品から、ビー玉の重さで橋がくずれる仕掛けができあがり、

武士の時代に敵を城内に入れないために橋にしかけられた仕組みの

話をして盛り上がりました。

 

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左上の青い積み木から出発して、内部を通って、スタート地点の青い積み木の下のゴールに

出てくる形を作ってみました。

 

よかったら、作ってみてくださいね。

 


男の子のための積み木遊び

2013-04-01 07:09:11 | 積み木  ピタゴラスイッチ

 

子どもの喜ぶ見本を作ってあげたい!と思っても、
お母さんには 男の子がどんな積み木作品を作ると喜ぶのか…
想像しにくいですね。

写真は3歳になったばかりの☆くんと、
積み木で遊んでいるところです。
手前の作品は立体駐車場。
エレベーターのボタンを押すまねをしては上下移動させ、
車をしまったり出したりして遊んでいます。

背後にあるのは、
サーキット。
周囲の積み木を寝かしていくと線路になります。
駅や操車場、ふみきりも作ります。
道路だということにしたら、
コンビ二やガソリンスタンドを作ります。
見た目だけでわからないものは、音や動作をプラスして
遊びます。

遊んでいるうちに、地下のパーキングもできました。

男の子は動くものが好きなので、
ただ積み上げていく積み木に興味を持たないときもあります。
そんなときは、
さまざまな機械の動きを
積み木で再現するようにすると喜びます。

写真は、駅の自動改札機の動きを
2歳後半の☆くんと再現したものです。

セロテープを重ねて作った透明テープに
切符を乗せて引っ張ると
反対側から出てきます。

子どもがすごく興味を持つこと……というのは、その子の
才能と関係している場合が多々あります。


でも、親や周囲の大人が
本当の意味で子どもが興味を抱いていることに気づいて、
その子が心の底からワクワクする体験をさせてあげようと思ったら
なかなか難しいですよね。

子どもの本質的なものから、
ちょっとずれたことを「きっと好きだろう」と勘違いして、
習わせて、
大切なその子の時間を奪ってしまうこともよくあります。


その子の個性にぴったりの
かけがえのない出会いのために、子どもの時間はなるたけ大切にしてあげなければなりません。
「これはうちの子が好きそう」と思うものをやってみて、
やっぱりちょっとちがう……と感じるとき、一歩、本当に惹きつけられる何かに近づけるのだと思います。

 


『ピタゴラスイッチ研究部』とフロー

2012-04-27 08:26:46 | 積み木  ピタゴラスイッチ

1年前に書いた記事のコピペです。ピタゴラスイッチでの遊びに質問をいただいていたので貼っておきます。

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もう3年も前のことになりますが、虹色教室では『ピタゴラスイッチ研究部』というクラブを作って、自分で考えたアイデアを競いあうことをしていました。
競いあうといってもそれぞれの子の自分のアイデアですから、その子の個性が強く出て、電気やモーターを使った仕掛けに熱中する子、音の出る仕掛けばかり作る子、ゴールに凝る子と興味の方向が異なります。
優劣決めがたい互いに切磋琢磨する面白い研究報告になりました。

私は基本的に、材料の調達と、『フロー状態』が起きやすいような環境を作ること以外はあまり手を出さないようにしていました。
「そんなものを使うの?」という子どもならではの変なアイデアが、
すごい動きを生み出すこともよくありましたから。
また、そうした遊びの興奮のあるうちに、レッスンの後半は算数や数学の学習に集中させるようにしていました。「たくさん学んで、もっと高度なことができるようになりたい」という気持を引き出したかったからです。

フローとは、人が時間も忘れて無我夢中になって何かに没頭しているときの精神状態をいいます、
心理学者のミハイ・チクセントミハイによって提唱されました。
やってることにのめりこみすぎて、行為と意識が溶けあうような感覚です。

子どもにフロー状態を体験させるには、管理しすぎず、
成果を求めず、それぞれの子が自然な状態で自分に自信が持てるよう支えることが大事です。
また、友だちと協力しあって同じ目標に向かって努力するときも、
それぞれひとりひとりの子が、
自分自身の好奇心や探究心に突き動かされて取り組めるよう
支援します。



この当時、5歳だったピタゴラスイッチの研究部員さんたちは、今小1生。
最も難しいレベルの小学2、3年生の文章題や4年生~の数学検定の問題を難なく解きます。
この子たちは、勉強中もフローの状態を作り出すことができるように成長してきています。

この研究部は、アイデアマンの主力メンバーが受験に突入したことと、幼い子たちが『化学実験』ばかりやりたがる時期が続いたので、
半休部状態のまま今に至っています。

それが最近になって子どもたちの間に、「面白い崩れ方をするドミノが作りたい」という気持ちが生まれてきたので、
ピタゴラスイッチ研究部、復活しそうな気配です。

ピタゴラスイッチ研究部の報告 無事にライトがつきました!
ピタゴラスイッチ研究部の報告 無事にライトがつきました!2

ピタゴラスイッチ研究部の報告 運動の向きを変える 1

ピタゴラスイッチ研究部の報告  運動の向きを変える 2

ピタゴラスイッチ研究部の報告 ビー球スライダー 1

ピタゴラスイッチ研究部の報告 ビー球スライダー 2

ピタゴラスイッチ研究部の報告 ゴール地点の工夫 3

ピタゴラスイッチ研究部の報告  ビー球がよくすべる波の形 

ピタゴラスイッチ研究部♪ 音の出る仕組み

ピタゴラスイッチのスタート部分♪

科学クラブでのピタゴラスイッチ研究 1

科学クラブでのピタゴラスイッチ研究 2

ピタゴラスイッチ作品のアイデアは、これ以外にも面白いものがたくさんできたのですが、きりがないのでこれくらいで……。


これは昨日の小1生たちがドミノで遊んでいる様子です。
最初に円の上にドミノを並べてみて面白かったので、

もうひとつ作って、8の字を一筆で書くように倒れるようにしたいと思いました。


が、台にしている円形の板は周りが丸まっていて、

思うように交差しておくことができません。
そこで、8の交差する部分にあたるドミノを吊り下げる作戦に出ました。


よいアイデアではあったんだけど、これは失敗。

すると、ひとりの子が、この吊り下げたドミノを使ったゲームを思いつきました。
下にドミノを重ねておき、ひもをつけたドミノを上から落として
いくつドミノが崩れるか競うゲームです。
改良を加えて棒を1本足すと、カーブを描いてドミノが降りて来て

、積んだドミノをはじくゲームが完成しました。

子どもたちが次々にアイデアを出しながら、
自分たちで工夫しながら遊ぶようにするには、
子どもたちのひとりひとりが『フロー状態』に入っていけるように
環境や大人と子どもの関係を整えることが大切です。



おまけーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
100円グッズで、ピタゴラスイッチ作り♪ 
ピタゴラスイッチ研究部♪ 透明ホースの中を走る
ピタゴラスイッチ研究部員さんたちの研究発表です♪
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