虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

ブロックで作る 知育玩具

2015-05-02 14:01:53 | 初めてお越しの方

 

デュプロブロックで簡単な知育玩具を作ってみました。

 

ガタガタした形のしゃくとり虫を、こわさないように気をつけて穴にくぐらせていく、

知恵の輪のようなおもちゃ。

赤ちゃんも遊べるけど、大人がチャレンジしても楽しめる不思議なおもちゃです。

オリジナルの虫を作るのもOK。

 

穴をくぐらせる時は、最後のひとつのブロックだけ持って

そうっと扱うようにします。

大きな子と遊ぶときは、虫をできるだけ長くして難易度別に並べてみると

いいかもしれません。

 

 

あっという間にできてけっこう盛り上がるので、ゴールデンウィーク中に

遊びに困ったら、作ってみてくださいね。


大人の言葉のかけ方が、子どもの考える力の弱さを作る時、高める時。

2015-04-28 14:16:12 | 初めてお越しの方

「子どもとの会話がなりたちません。思考力の伸びが弱いです」という相談を

受けることがあります。

1年生ですが、しゃべったとしても、「あれして~これして~!」「うん、それで?」

といった簡単なやりとりばかりで会話になっていません。

「4歳児ですが、うまく言葉で表現できないので、すぐ手がでます。よく泣きます」

といった相談をときどき受けます。

実のところ、とても多くの子どもたちが、ごくごく簡単な言葉のやりとりだけで

日々過していて、会話のキャッチボールがいい感じに続く子というのは少ないようです。

先日、そうした対話する力が弱いため、

「遊び方が幼いし、考える力が弱いようで心配です」と相談を受けた年長さんたちの

レッスンをしました。

そこで、いくつか気づいた点がありました。

 

★ 「短い」「浅い」場合も、「小さい」といった言葉で表現していても、

それで親御さんとの会話が通じてしまっている場合。

いちいち間違いを修正させる必要はないのですが、語彙を正しく使い、

さまざまな言葉を使いこなせるように、子どもが「この棒、小さいね」といえば、

「そうよね。短いよね。もう数センチ長ければ、車のタイヤに取り付けることが

できるのに」と返すなど、

正しい言葉や、別の言い方でのフィードバック+親の意見や気持ちをひとことくらいに、

ていねいな返事を返すことが大事です。

家庭では、「この棒、小さいね」に「そうね」と返していたり、

「はやく片付けなさい」と返していることが多いものです。

大人がほんの少しでも子どもへの返事に思考力や創造力を使うようにすれば

たちまち子どもの語彙は増えていきます。

 

★ 「レゴはブロックじゃない」と言うなど、概念の理解に弱さがある場合。

「魚は生き物じゃない。生き物は、カブトとかクワガタだから。」など、

自分がこれまで見聞きした狭い範囲で言葉を理解している場合があります。

「金魚が尾をひらひらさせるのはどうしてかな?」

「どうして、あんなふうに上手に浮かんでいられるのかな?」といった

子どもの疑問に対し、即座に答えを教えたり、図鑑で調べるのでなく、

いっしょに疑問を追いかけて会話することを楽しんでいると、

どんな生き物がどんな仲間に分類されるかといったことは、

会話の中で、自然と察して学んでいけますよ。

 

★ 子どもとの会話が成り立たない~という場合。

「そして」「だから」といった接続詞を補って会話をつなぐ方法を

自然に示していきます。

「もし~だったらどうかな?」といったアイデアを子どもといっしょに

ユーモアもまじえて、ありえないことでもいっぱい出してみます。

 

子どもとの会話が成り立たない~という場合、親御さん側は、

「かなりワンパターンの命令かうながす言葉か、簡単な感想や質問しかしたことがない」

とおっしゃるケースが多いです。

それで、子ども側からは、スラスラと論理的に筋の通った返事を期待してしまうので、

期待が高い分、場が緊張してしゃべりにくくなりがちなのです。

大人の側がリラックスして、会話を楽しむ技術を少しずつレベルアップしていくと、

回を重ねるごとに、子どもの表現力は豊かになっていきます。

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子どもの知能を高めるには、身近な大人が純粋に楽しみながら、

子どもの話に耳を傾けるのが一番です。

子どもが何か言うたびに、「教えよう」「しつけよう」「評価しよう」として、

性急に大人が価値があると思うものを押し付けていけば、

子どもたちはよく考えもせずに、何でも鵜呑みにして動くようになります。

 

「こうしてごらん」と指示を出すのを控えて、ゆったりと子どもが何かを選択するのを

待っていると、

その子がどんな子で、何に価値を置いていて、どのようなことを望んでいるのか

見えてきます。

↑の写真は、3歳後半の●くんといっしょに過ごしていた、2歳4カ月の★くんです。

★くんは、言葉が達者で、慎重でよく考えてから行動する子です。

 

この日は初めて会った3歳の男の子を前にして、固まっていました。

心配した★くんのお母さんが、

「~したら?」「~したら?」と声をかけようとしていましたが、

お願いして声かけを控えていただいて、

周囲を緊張した様子で眺める★くんをそっとしておきました。

 

年上の●くんが先に遊んでいたものを、

後から必ず★くんが、「~やりたい!」と言っているのがわかりました。

また、自分が遊ぶときには、

先に遊んでいた●くんの遊び方から良いものを吸収してもいました。

観察力や何をしているのか意味を察する力が優れているのです。

 

そうした★くんの性質からすると、

★くんが観察している最中に、「~してごらん」とうながすことは、

せっかく集中して学んでいるところを中断して、

「学ばずに何かするように」とせかすことになりがちなのがわかりますよね。

 

なら、どんな声かけをすると良いのかというと、

★くんでしたら、観察した後で、

何かをし始めた時に、「よく○○することに気がついたね」とか、

「面白そう。どうやってするのか教えてちょうだい」とか、

本人が触っている物の名前や動作の名前を具体的に表現しながら、

楽しく会話を紡ぎだすことだと思います。

↑の写真では、環状線の本を読みながら、駅名や電車の名前を言いながら、

環状線について説明していた●くんを真似て、同じ本を読み始めたところです。

 

●くんの態度から学んでいる★くんの気持ちを汲んで

「次は何駅かな?次は何駅かな?環状線はぐるぐる回るね」といった

●くんがしていたことを、★くんが引き継げるような声かけをするといいかもしれません。

 

子ともと会話をするときに、大人が言いたいことを言うのではなくて、

その子の性質を理解した上で、子どもが自分の意志を向上する方向に向けやすいように

サポートすることが大事ではないでしょうか。

(たとえば、★くんでしたら、年上の子の行動を見習って目的を定める性質を

尊重していくということです)

 


宅急便のダンボール で 乗って遊べる車を作りました。

2015-04-24 11:36:53 | 初めてお越しの方

宅急便の荷物がかわいいダンボールに入っていました。

窓にクリアファイルを貼って、数か所、切ったり貼ったりすると

乗って遊べる車ができました。3歳くらいまで。

 

この段ボールは、宅急便の受付をしているところで、350円で販売しているそうです。

(安い?高い?)

車は5分くらいで完成します。

 

子どもたちは荷物を出し入れする部分でよく遊んでいます。

鍵のしくみに興味がある子がいたので、いっしょに扉に鍵をつけました。

 


自閉っ子の学習支援  できることを土台にして、できることの幅を広げていくこと 2

2015-04-22 20:34:39 | 初めてお越しの方

自閉っ子の学習支援  できることを土台にして、できることの幅を広げていくこと 1

の続きです。

 

筆圧や運筆の様子や文章題の意味をイメージする力の弱さから考えると、

Aくんの算数学習は、数字を書く練習や易しい計算練習が主になると思われます。

Aくんは「目で見えていることだけが全て」といったところがあり、

文章題のワークを進めようとするとたちまち壁にぶつかるはずです。

でも、そうしたイメージする力の弱さがあるからこそ、できるだけ早い時期から、

数字を書く練習や基礎計算の訓練と同時に、

算数の文章題に書かれている内容を目で見て確認する

体験を積んでおいてあげたいと考えています。

 

Aくんはデュプロブロックの動物たちを基礎盤にはめていって、

「動物園」や「水族館」と命名する遊びをよくしています。

放っておくと、毎回同じように人形をはめたらおしまい、となってしまうのですが、

本人がある程度、自分の遊びに満足したところで、

そうして作ったブロック作品を算数の文章題に使ったところ、

Aくんの態度に少しずつ変化が起こっています。

 

「ブロック作品を算数の文章題に使う」というのは、

Aくんが置いた3頭のキリンを見ながら、

「キリンが3頭いました。後から2頭きました。全部で何頭になりましたか。」とか

「遊び場に象が5頭いました。2頭はお家に帰りました。何頭になりましたか。」

といった問題を出すのです。

 

注意が必要なのは、子どもがブロックで遊んでいるところに、

無理に割り込んでこうした算数の問いを投げないということです。

遊びがつまらないものになるし、自由な表現活動が妨げられます。

 

Aくんの場合、関われるものや理解できるものが限定されるため

やむえず、Aくんの遊びを算数の活動につなげています。

そうした極端な場合を除いて、安易に子どもの活動を

大人がいじって味付けしてはいけないと考えています。

Aくんに算数の問題を出す時も、遊びの流れを中断しないよう折り合いをみて、

Aくんに「算数の文章題を勉強するよ」と確認を取ってから

問題を出しています。

 

デュプロの人形を3頭置いて、

「象が3頭いました。後から2頭きました。ぜんぶで何頭になりましたか」といった

問題を出すと、Aくんは目の前の人形を数えて、「3!」と答えます。

問われた問題に答えようという意欲が出てきただけでも

少し前に比べると進歩なのですが、Aくんには、言葉からイメージして問いを

理解する力が足りないことがわかります。

また、数が変化することを、動かない画面だけで察するのは難しいとも思われます。

言葉がどのような変化を表現しているのか

わかるまで、プリントのように動かないイラストで説明しても

意味もわからず丸暗記することにつながるでしょう。

とにかく、「3から2増える」という変化のイメージを

何度も何度も耳で聞きながら目で確認する作業を積み重ねてあげる必要を感じています。

 

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写真は自閉症の年長になるBくんのレッスンの様子です。

Bくんは自分で何かをイメージするのは難しい子ですが、

目で見た画像を再現するのが上手です。

そのため、「ピッケのつくるえほん」という絵本作りのアプリで遊ぶ際も、

ただ新しいページを開いて創作する時は、「目についたイラストをドラッグさせては、

画面の外に出して消していく」という遊びに終始しがちなのですが、

先に他の子が作った作品を閲覧した後で作品作りをすると、

まるで頭の中に見た画像がずっと残っているかのように

見た絵を再現することができます。

驚くことに、食べ物やキャラクターを拡大させて、45度ほど回転させて、

散らばらせたような再現するのが難しい絵でも

どうやって覚えたのか、拡大や回転させる技術を駆使して再現してしまいます。

そんなBくんには魅力的なたくさんの耳と目で確認できる見本が必要だと感じています。

 

「ピッケのつくるえほん」で遊んだ後は、「工作の時間」と伝えていたところ、

Bくんが、「アプリで作ったお風呂と手を洗うところとベッドのお家が作りたい」

と言いました。

まだ工作というひとつの作業で目的を保つことが難しいBくんのために

人形や家具は切り抜きを使いました。

Bくんの今の課題は、「お風呂を作りたいから、お風呂になりそうな材料を探す」

といった作業をきちんとやることです。

作った後でひとしきり人形たちにシャワーを浴びせて遊んでいました。

 

Bくんとしている絵カード遊びのひとこまです。

語彙を増やすことと絵カードを通して、会話をなりたたせていくためにしていた

活動ですが、最近になって急に遊びがレベルアップしました。

「これは何ですか」「何に使う道具ですか」「何をするものですか」といった質問に

正しい答えを返せるようになってきたのです。

以前は、何をたずねても、絵とは関係のない自分の思いつきを口にしていたので

大きな進歩だと感じています。

 

「1から10までの数を置きます」「11から20までをします」など

自分でどこまでするのか決めて、作業をやり遂げています。

「にじゅうご」といった2ケタの数の読みが正確になってきました。

 


『魚を与えるのではなく釣り方を教えよ』ではダメ?

2015-04-12 20:08:06 | 初めてお越しの方
 
 
「子どもに魚を与えるのではなく釣り方を教えよ」という言葉をよく聞きますよね。
 
笑顔を創りたいWeb屋の日常というブログで、
魚を与えるのではなく釣り方を教えよ゛じゃダメだと思う
という面白い記事があって、そうそう……とうなずきながら読ませていただきました。
「子どもに魚を与えるのではなく釣り方を教えよ」という格言、
「魚を与えればその場の飢えはしのげる。しかし明日も同じ状態になる。
つり方を教えれば、その後もずっと食べていける」という意味ですが、
「今このご時勢では「釣り方」を教えるんじゃダメだと思うんです。
いや、もっというと釣り方ばかりを教えてきたからダメなんだと思います」
という意見。

もう子どもも日本人も飢えていない。
日本人は、「手法偏重主義」「公式偏重主義」など
「釣り方」にこだわっちゃう人が多いわけで、それもわるくないけど、
結局テクニックにすぎないから、それを使う”心”を育まないと意味ないじゃんっという
お話でした。
 
「魚を与えるのではなく"釣り方"を教えよ」
 
ではなくて、「魚を与えるのではなく"釣り"を教えよ」だそう……。
 
食べ物という意味でも、情報という意味でも、
生きるという意味でも飽和状態にあるこの国において「釣り方のみを教える」
というのは、とてつもなく危険!
とおっしゃるtoksatoさんの警告は、わたし自身もいつも抱いている危機感と
重なりました。
 
どんなにテクニックやプロセスを学んでも、
それが好きで「良いものを創りたい」という熱意や興味がなければ、
本当の意味での使い道がわからないし、好きじゃなかったら分析法を知ってたって、
分析する楽しさはわからない。
 
どうしても紹介したいので、ブログを書いている方にお許しをいただいて、
記事の最後にあった言葉を写させていただこうと思います。
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
自分の生き方や興味なんて自分で見つけて当たり前って言われそうですが、
少なくとも、この国の教育はそれを否定していると思います。なぜそれを行い、
どうしてその公式を使い、
どんな個性や魅力があるのかをきちんと考えさせてこなかった、
画一的な教育で「考えること」を否定する教育を受けた人間に
「自分の生き方を自分で考えろ」というのは甚だ矛盾しすぎではないかと思うのです。

だからこそ、人に何かを教えるには「釣り」を教えることが最も大事だと思います。
楽しさや意義という土台から、テクニックまで。
「釣りとはなんぞや」を教えることが、大切なんじゃないかと思います。

                    (笑顔を創りたい Web屋の日常 より)

 

 

 

↑ 無我夢中。

 

「釣り方じゃなくて釣りを教える」

まさしくわたしが子どもの教育に最も大切だと感じているものを

的確に言い表した言葉だと思いました。

 

教室でレッスンをしていると、レッスンの内容からそうした思いがきちんと子どもにも

親御さんにも伝わっている場合もあるし、そうでない場合もあります。

 

「そうでない場合」というのは、とにかく親御さんは

「テクニックを学びにこよう」「テクニックを子どもに学ばせよう」と考えていて、

子どもがレッスンでする課題を習得しているかどうかを常に気にかけておられます。

その子が学んでいる内容に興味を抱いたり、

活動に喜びを見出したり、うまく頭を使えて幸福そうにしている時に、

すかさず「それならもう1つこれがんばってみよう~」というプッシュをして、

子どもが常に最後には学習に対する少しイライラした感情と自分に対する

自信のなさとを体感しているように見えます。

おそらくたくさんテクニックを教えれば教えるほど、

テクニックを習得させればさせるほど子どもは伸びるはずで、

そのために多少、子どもが気分を壊したり、学習に対する愛着を失うくらい

どうってことなくて、

きっと良い成績さえ取れたら、そんなの全て忘れてやる気が出てくるはず……

と思っているみたいです。

子どもから学ぶことの楽しさや意義を奪ってしまう親御さんたちがいるのは

とても残念です。

 

とはいえ、それもこれも子どもへの愛情がなせるわざでもあるのです。

悪気があるわけじゃありません。

 

幼い子らを育てている親御さんたちが、

子どもから学ぶことの楽しさや意義を奪ってしまうこともあります。

ひとりの子が「風船欲しい!」と言って、わたしがその子に風船を選ばせて

膨らましてあげているとしますよね。

するとすかさず、「先生が風船くれるよ。もらっといで」と子どもをプッシュする

2、3歳児のお母さんがいるのです。子どもが無関心だと

無理にでもらいにいかせようとします。

 

でも幼い子は、

「あっ風船だ、いいな、ぼくも欲しいな」と考える時間を与えてもらえなかったら、

ほんの少しの飢餓感を味わうことも、

「何かをほしい」「やってみたい」という気持ちが自分の内部から

湧きあがってくるのを経験することもできません。

そこで、「この風船は赤色よ」とか「ありがとうは?」などと

テクニックだけ教わっても、自分がない感じを味わうだけですよね。

もしそこで少し親御さんが待ってあげたら、子どもは風船をもらいにいったとしても

もらいにいかなかったとしても経験からさまざまなことを学ぶはずなのです。

たとえば、ぼんやりしていて自分の分がなくなたとしても、

「ある」ということと「ない」ということ、

「自分から積極的に働きかけていく大切さ」「お友だちがしていることへの関心に

つながっていたかもしれないのです。

 


虹色オンライン教室 URL変更 についてのお知らせ

2015-04-04 20:10:50 | 初めてお越しの方

「虹色オンライン教室 教材URL 変更についてのお知らせ」


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円周や円の半径、三角すいの展開図についての理解が進むアッという間工作

2015-03-24 21:19:02 | 初めてお越しの方

 

細く切った紙に穴を開けただけの簡単コンパスを使った工作を

子どもたちはとても喜びます。

写真は『クレープ製造機』。

 

プッシュピン等を中心部分に使うのもいいですが、

危ない場合、モールやストロー、楊枝などで代用できます。

写真の丸い部分は割りピンです。

 

えんぴつの先を穴に入れて回すと円ができます。

「バナナ味、いちご味、チョコ味、どれにしますか?」などと質問しながら

円を切りとって、折ったら、クレープのできあがり。

 

箱を使って作った折りたたみ式のクレープショップ。

 

 

クレープを作る台は、写真のように箱のふた等を。

 

簡易コンパスを使って何かできないか、子どもたちとアイデアを出しあうと面白いです。

アイスのコーンもできました。

 

簡易コンパスを長くして、

土台のサイズを小さく(発泡スチロールや段ボールを重ねたものでOK)

すると、『帽子製造機』も作れます。

 

円すいを作ってからだいたいの半径を調べて、帽子の頭を入れる部分をくり抜くための

円を描くための半径に穴を開けます。

 

こうした自分で道具を作る工作は、図形についての理解を深めてくれますよ。


あるもので工夫する面白さ と 無から生みだす喜び。 自分で気づいて考えて動く時の満足感。 

2015-03-18 22:40:45 | 初めてお越しの方

過去記事です。

昨日~今日とユースホステルでのレッスンに行ってきました。

さまざまな年齢の子たちが知恵を絞りあったり、協力しあったり、

難しい課題に取り組んだり、無心に遊んだり、お手伝いに励んだりする

姿がほほえましかったです。

 

引きだすタイプのチーズの空き箱を持ってきた小2のAちゃん。

「筆箱を作る」とのこと。ストローの先に円錐状に巻いた折り紙をつけて

えんぴつを作る方法を教えてあげると、何本か作った後で物差しを作っていました。

それから、「後、何がいるかな?」とワクワクした表情で思いを巡らせていました。

 

できあがった状態が未定で、自分の想像力で、

「何を作ろうかな」「どんな材料でどんなふうに作ろうかな」

とアイデアを練るのは、とても楽しいようです。

ケシゴムやえんぴつけずり、キャップなどを作っていました。

細い曲がるストローがあったので、「コンパス」の作り方を教えてあげると、

とても喜んでいました。

 

Aちゃんと仲良しの2年生のBちゃんも筆箱を作りたがりましたが

Aちゃんと同じような箱がありません。そこで、透明の空き容器の上部をくり抜いて、

引き出し部分にし、外回りは画用紙で作っていました。

 

↑ えんぴつをえんぴつけずりでけずっています。

 

筆箱の出来栄えに心底満足した様子のAちゃん、Bちゃん。

翌朝はまだみんな寝ているというのに、6時から朝食時間まで、

ランドセルを作っていました。

Aちゃんのランドセルには背のカバーにポケットがついていて、なんと、

竹ぐしが入れてありました。

ランドセルの留め金部分をひもにしたので、柔らかすぎて留めるための

隙間に入ってくれないので、穴を通すための道具らしい……。

Aちゃんなりの試行錯誤がうかがえます。それにしても、竹ぐしを入れるポケットとは、

絶対大人には出てこない発想でびっくりしました。

教科書類もきちんと作っていました。

 

↑の写真はBちゃん作のランドセル。

Aちゃんは、みやげものの箱を利用して、大きな面のふたを画用紙で作ることで

ランドセルを作っていましたが、Bちゃんはアイスクリームなどの

空いている口が小さい箱を使っていたので、上部に小さなカバーをつけていました。

あちこちに立体的なポケットをつけているので、とてもおしゃれです。

 

ユースホステルのレッスンに持っていける工作素材は限られているので、

あるもので工夫して作らなくてはなりません。

足りなさや不自由を自分たちの知恵で解決する楽しさを

AちゃんもBちゃんも満喫していました。

 

工作素材に持っていっていた木片を使ってサンダルを作っていたAちゃんとBちゃん。

 

頭の中で立体図形をイメージするのが上手な小4のCちゃん。

ひもの先に描いた絵をつけて飾り物を作っていた時、

どうも自分のイメージ通りにならないらしく、

「先生、これふわっと傘みたいに広がる形にしたいんですけど、

こんなふうにぺしゃんってなっちゃうんです。どうすればいいですか?」と

ていねいな口調でたずねてきました。

「そうね、ペットボトルの口の近くの円錐にこう~斜めに広がっている部分を

利用したらどうかな?」と返事をしていると、近くにいたDちゃんのお母さんが、

「お茶が入っているペットボトルならあるから、みんなに飲んでもらうと使えるわよ」

と言って、子どもたちを呼び集めて、紙コップにお茶を注ぎ出しました。

 

すると、Cちゃんが、「いいです。もう、ペットボトルいらないです。

自分でいいこと考えました!」とはしゃいだ声をあげました。

 

ストローを使って骨組みを作って、赤ちゃん用のベッドメリーのような

おもちゃを作っていました。

 

このおもちゃ、お姉ちゃんたちに付いてきていた1歳や2歳の妹ちゃんたちに

大人気で、さんざん遊んで引っ張った挙句、終いに壊してしまいました。

Cちゃんは残念がりながらもさっぱりした様子で、「いいよ、いいよ。すごく喜んで

たっぷり遊んでもらったんだもん。また教室で、こんなふうにストローで形を作って

何か作ってみることにするわ」と言っていました。

 

ブラックライトを持っていってたので、蛍光ペンで星座を描いて

和室の玄関の真っ暗にできるスペースにプラネタリウムを作りました。

 

『STRATEGO』という対戦ゲーム。初めてのチャレンジでしたが、

勝負は、かなり白熱して、長い勝負が終わった後も、2回戦目に突入していました。

 

2歳児さんの妖怪ウォッチ。

 

水性マジックがにじむ実験も兼ねて、お魚作り。

 

トランプ手品の種を見破るのに、みんな夢中。

手品の種を言葉で言い当てるのって難しいですね。でも面白い。

どうしても種がわからず、知りたくてたまらず、うずうずして、

「教えてーどうやってしているのか教えてよー!」と泣き出してしまう子も……。

 

勉強タイムは真剣そのもの。ちょっとややこしい線分で考える問題を解きました。

4年生以上の子らが頭を悩ませていたのは、こんな問題です。

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3人の合計は41こです。

さやかちゃんのこ数が、たくみくんより3こ多く、

あかりちゃんより7こ多くなるように分けましょう。

それぞれの子のこ数を答えてください。

             (SAPIX パワードリルより)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

夕食や朝食の準備や後片付けをできるだけ子どもたちにしてもらっています。

その時、子どもたちにどんな仕事を任せるか、どんな言葉をかけるかによって、

子どもの表情の輝きや食後の活動や学習への取り組み方に

雲泥の差が出るのを、実感しています。

 

大事にしているのは、手伝わせることではなくて、

自分で気づいて考えて動くチャンスをたくさん作ることです。

 

たいていの場合、親御さんたちは食堂に着くなり子どもたちを席に座らせて、

子どもたちの食事の世話をし始めます。

 

そこで、わたしが、「ここでは、子どもたちに

自分で食事の準備をしてもらいますよ。でも熱いお味噌汁をついだり

(火傷しない温度の時は、子どもたちについでもらっています)

運んだりすることや、割れそうなものを運ぶのは、大人がします。

みんなは、自分でできそうなことはないか、お箸はみんなの分そろっているかな、

ご飯が足りない人はいないかな、と調べて、気づいたことがあったら、

お箸を取りに行ったり、ごはんをよそったりしてちょうだいね」

と告げると、それまで座ったまま「いただきます」を言う許可が出るのを

待っていた子らや「早く食べたい」と愚図りだした子らが、

きょろきょろ周囲を見渡して、何をしようかと考えだします。

 

すると、子どもが「何をしたらいい?」と親御さんに助けを求めて、

親御さんが、「ご飯をよそって」とか、「お椀を取ってきて」と指示を出して、

子どもが指示通り動く……ということがよくあります。

 

 子どもが困った顔をすると、すかさず、どうすればいいのか

ていねいに説明して、手取り足取り、次の手順を教える方も大勢います。

 

見ていると、身体として「何か上手にこなすこと」「何かできるようになること」を

支援して、「失敗しないように」助けるけれど、

子ども自身が自分の頭を使う場面は奪っているように感じます。

 

テキパキ動くことや「お手伝い体験」というイベントに参加させることは望むけれど、

極力、頭は使わせないようにしている方はとても多いのです。

 

その一方で、「頭を使わせる」ことを意識しすぎて、テストすることなど不必要な場面で、

子どもの知能を試すような問いを投げかける方もいます。

 

子どもにしっかり頭を使わせることも、

頭を使わないようにさせることも、

対応としては大差はないのだと思います。

 

ちょっとした言葉のかけ方。

自分で考える時間を持てるよう少しだけ待つこと。

失敗や間違いを受け止める態度。

 

そんなささいなことが、子どもが自分で考えることを習慣にするか

否かを決めているように見えるのです。

 

  

先日のユースホステルで、こんなシーンがありました。

デザートの小皿が、食事のテーブルとは別の場所に置いてありました。

職員さんに、「こちらにデザートを置いていますので、取りにきてくださいね」と

声をかけられたので、子どもたちに行ってもらうことにしました。

デザートの小皿の脇には、スプーンやフォークが置いてありませんでした。

 

そこで、子どもたちに、「デザートの小皿を取りに行く時に、

何か足りないものがないか、注意してね。ほら、食べる時に必要なものが

ないと困るでしょう?

もし足りないものがあったら、どうすればいいのかよく考えてね」と言いました。

 

すると、ひとりの子が、「スプーンがないから、スプーンを取りに行って、

デザートも持ってきたらいいんでしょう?

もし、探してもスプーンが見当たらなかったら、あそこにいる人に

スプーンを20本くださいって言えばいいんでしょう?みんなで20人だから」と言い、

それはうれしそうな得意気な表情をしていました。

それを見た別の子が、そそくさとトレイを取っきて、

「これに乗せたら、いっぺんにたくさん運べるわ」と言いました。

「いいこと気づいたね。そうよ。両手を使っても、ひとりで2皿しか運べないわよね。

トレイなら、たくさん運べるわ。でも、ひっくり返さない量にしてね」

と言うと、満面の笑み。

 

最初に、「デザートを取りに行ってね」と言い、取ってきたら、

「スプーンをくださいってあそこの職員さんに行ってきてね」と言う……という

声のかけ方をしていたら、

こんな魅力的な子どもたちの笑顔を見ることもなかっただろうな、としみじみ

感じました。

 

子どもたちがお手伝いをする時、怪我をさせないことはもちろん、

他のお客さんや職員さんの迷惑にならないか

気をつけることも大事だと思っています。

お漬物をスプーンで小皿につぐ作業をしたがった子がいたのですが、

上手にスプーンが扱えずにこぼしていました。

そこで、お漬物をよそう作業は年上の子にしてもらい、

お漬物を運ぶ作業をその子にしてもらうことにしました。

そんな場面でも、子どもたちの意見や不満などに

よく耳を傾けていると、子どもたちは何に問題があったのかよく理解し、

大人が考えるよりもよいアイデアを出してくれることはよくあります。

 

食べ終わった食器を返しにいく際、「お皿もお箸もいっしょに返すだけでいいのかな?

何か気づいたことや発見したことがあったら教えてね」と言うと、

「お箸やスプーンを入れるケースがあることに気づいた子がいました。

その発見があんまりうれしそうだったので、

「あそこにお箸やスプーンを入れることを知らない子たちがいるはずよ。

お皿を返しに行く子たちがいたら、教えてあげてね」と言うと、

スプーンを返しにきたおチビちゃんを抱っこして、スプーンをケースに入れるのを

手伝ってあげていました。

 

ユースホステルのレッスンに持っていけるものはしれていますから、

毎回、ちょっとした飢餓感を体験します。

材料が足りない、道具がない、遊び道具がない……それこそ、お家にあるような

テレビや携帯ゲームや毎日のルーティーンに埋め込まれた時間を潰す何かもありません。

 

必要は発明の母じゃないですけど、そんな時に各々が知恵を絞って

「面白さ」を生みだそうとする試みが、

何ともいえずワクワクして楽しいのです。

想像力、思考力、創造力、推理力、表現力、言葉の力等、

自分の内面にある目に見えない道具をフルに使って、胸が高鳴るような時間を

創造していくプロセスを共有することは、

物にあふれて自分の内面の力とアクセスできなくなっている現代の子どもたちへの

最高のプレゼントです。

 

70枚入り100円の茶封筒。

底をつまむと生じる三角形が、猫や犬の耳になります。

そんな発見を子どもたちに見せると、「どうやるの?」「すごいすごい」という声とともに、

お人形作りが始まりました。

わたしの手本通りに作る子、羽根やくちばしをつけてみみずくを作る子、

危険生物を作る子……とめいめいオリジナルのアイデアを盛り込んで作っていました。

 

飽きるくらいたくさん作った後で、子どもたちの間から

自然発生的に、封筒人形を使った人形劇遊びは始まりました。

 

和室の作りは、観客席と舞台と舞台裏をイメージさせるものだったようです。

 

居住まいを正して劇の開始を待つお客さんに、

「しゃべらないでください~!」等、劇場でのマナーを訴えるAちゃん。

「~しないでください」「~はダメです~」という前振りばかりで、

いっこうに劇が始まる気配なし。

 

この日、虹色教室で、自分で作った物語を人形劇にして演じるのが

大好きな男の子たちも参加していたので、

お客さんたちがお腹を抱えて笑い転げる姿もありました。

 

 

封筒の底を切って、もう一枚の封筒(端を折ってサイズを調整しています)

をその中に入れて引き出したり押し入れたりすることを使って、いろいろな遊び道具を

作っています。

 

答え部分を引き出すあみだくじ。

 

テレビ。

 

テレビの作り方のアイデアを目にしたBちゃんが、

イラストを文字に変えて、電飾掲示版を作りました。

 


影の時計 と 反対語カード

2015-03-13 23:32:40 | 初めてお越しの方

年少のAくん、年中のBくんのレッスンで。

学習用の時計の盤にストローをさしてみるというAくんのいたずらから、

こんな時計ができました。

 

2方向からライトをあてると、この通り。

「3時30分」など指定した時刻を作るのはなかなかの難易度。

遊びとしても面白いです。

 

筒に透明のカップを貼って、中の一部に赤いセロファンを入れました。

懐中電灯を中に入れて回すと、赤いライトがぴかぴか回っているように見えます。

「パトカーの回転灯」です。

 

これは本を見て作ったタケコプター。ストローを吹くと、帽子の上の羽根が

くるくる回ります。

 

「このカード(4ひき動物が描いてあるもの)の中にない色で、

いない動物」を探すゲーム。

 

公文の「反対語カード」を使ったちょっとしたゲームは子どもたちにとても

人気があります。

子どもにカードを1枚引いてもらってから、

そのカードの形容詞にあうものを教室内で探してくるか、身体で表現します。

 

「かるい」には、つまようじを選び、

「おもい」では、教室内の段ボールの家をふたりで抱えていました。

 

「おおい」は・・・

 

ブロックの塊。

 

「すくない」