虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

「経験の結晶化」ってなあに?

2008-12-25 21:56:07 | 教育論 読者の方からのQ&A
『多元的知能の世界』によると、
知能は発達の時期によって異なってあらわれるので、

評価と育成は、幼児期と学校に通う年になった子では
まったく違う方法をとらなくてはならないそうです。

幼児期というのは、

自分の興味や能力に関する何かを発見することができる時期

なのだそうです。

才能に恵まれた子の場合、
その発見は自然な「経験の結晶化」を通して
自分の力でなされるそうです。

経験の結晶化?

聞いたことがない言葉ですよね。

ある領域における何かおもしろいことに
子どもが強い感情的反応をしるす場合

それは、その子がその領域に相性のよさを感じている…
ことをあらわしているそうです。
特に音楽と数学の領域では、こうした「経験の結晶化」が起こりやすいそうです。

大人が、材料、設備、他の人との出会いをうまく仕組んであげると、
「経験の結晶化」が起こって、
子供たちは自分自身に向いているものを見つける
チャンスも増えるようです。

私も虹色教室で、幼児が、
数学的な秩序の美しさや、論理的に考える思考や、
化学変化の面白さ、鉱物のひとつひとつちがう模様や
ブロックや積み木の作り出す世界に
強く感情を揺さぶられる姿をたくさん見ています。
そうした経験は、その子の潜在的な才能を刺激して
その子の内面に
その後の才能へつながる結晶を作るようです。

子どもの才能はさまざまで、MI理論の指摘する
基本的な7つと1つ(言語的知能 論理・数学的知能 空間的知能 音楽的知能 身体・運動的知能 人間関係的知能 内省的知能 博物的知能)
の中でも、周囲から評価されやすいものもあれば、
その能力になかなか気づいてもらえない知能もあります。

特に、人間関係的知能や内省的知能は軽視されやすいな…と感じています。
この2つの知能に関しては、またの機会にくわしく紹介しますね。

話をもどしますが、

子どもの個性に配慮して教育する

ということは「経験の結晶化」が起こるのをうながす意味でも大切です。
結晶化が起こると、子どもはその領域に固執し、高い水準スキルを短期間に身につけるのだそうです。

「経験の結晶化」すてきですね。

どの子にも自分の才能との良い出会いがあることを…
心から願っています。

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子どもに合わせた働きかけ方がわかりません~ 2

2008-12-25 14:24:54 | 番外(自分 家族 幼少期のことなど)
以前の記事の続きです。
子どもに合わせた働きかけ方…と書くと、
何が何だかわからなくなって、考えすぎたあげく、
どうしてそこまで子どもに合わせなきゃならないんだろう?
なんて疑問にたどりつく方がいます。

実は、それほど難しく考えることではなくて、
子どもに合わせた働きかけ方をするということは、

子どもとの距離の取り方
タイミングのつかみ方

をその子の個性に合わせて調節するということです。
幼い子や小学校低学年の子でしたら、
進んで喜んで学ぶようになります。
(思春期の子はそううまくいかないでしょうが…)

また、いつもの遊びの中に、その子の能力や個性を発揮できるような
アイデアを加えてあげると、
子どもは自発的に自分の才能を育て始めます。

写真は4歳のごっこ遊びが大好きな☆ちゃんのレッスンです。
ごっこ遊びが好きということは、
想像力が優れているということですよね。
また☆ちゃんは、明るく活発で、自分を外に表現するのが好きな子どもです。

そうした☆ちゃんの個性にあわせて、
ごっこ遊びの1コーナーに
人形劇の劇場を設置しました。
簡単なクリスマスのストーリーを演じて見せると、
☆ちゃんもまねして自分の作ったお話を演じてくれました。

人形劇の劇場は空き箱で作ってもいいですし、
椅子に布をかけて、劇場のようにみせるだけでもOKです。

こうしたちょっとした工夫で、
小学校受験の「お話の記憶」の問題にチャレンジするのも
楽しくなります。
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ペンギンの問題~(クリスマス会? ニキーチンの積み木大会 3)

2008-12-24 19:45:23 | その他
ややこしっくって、ちょっとお下品で、とにかく面白い
『ペンギンの問題』のボードゲームで遊びました。

Tくんのお家で大会を開かせてもらったので、
Tくんの持っているゲームです。
頭がくらくらするくらい複雑なルールの多いゲームですが、
持ち主のTくんはさすが…!
すべてのシーンのルールを網羅していました

はじめてこのゲームを見ていた私(チャレンジは遠慮しました)は
変身やお店の『せり』の連続で、頭がこんがらがってしまいました~。

とても楽しい一日でした。

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記憶力勝負(クリスマス会? ニキーチンの積み木大会 3)

2008-12-24 19:42:20 | その他
いろんな記憶力の競技をして遊びました。
多人数ですると
盛り上がって面白いのです。

記憶するカードの枚数を増やしていったり、
数あるカードから隠したカードを当てたり、
カードの位置を覚えたりして遊びました。

小学生の☆くんが、大人にも勝ちました!!

とても面白かったです。
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推理ゲーム(クリスマス会? ニキーチンの積み木大会 3)

2008-12-24 19:20:40 | その他
推理ゲームで盛り上がりました。

みんな的確に推理できています。
それぞれが当てていく中で、1年生の☆くんは、
「みんな、まて~!よく考えろ~」と
慎重に最短で答を出す方法を考えていました。

この後、楽しいお菓子タイム。
「食べる前に、算数クイズがありま~す♪」と言うと、
「して~して~♪」とノリノリの子と、
「どうしておやつの時間に問題出すの~」とブーブー言う子…
結局みんな楽しそうに問題を解いてくれました。

「問題です♪5個お菓子がありました。
(5歳の3トリオ)Yくん、Tくん、Sくんの3人で分けようと思ったけど、
同じ数ずつ分けられません。どうしよ~そうだ~お母さんに
もう少しお菓子をもらってこよう。
みんなで仲良く分けるのはいくつもらってくればいいんでしょう?

Sくん一番に「1個~!」Tくんは「4個」
他のメンバーも「1個」
それで、テーブルの上のクッキーで、Tくんのアイデアを検証してみました。
クッキーを5個皿にとって、
あとから4個足します。3人に分けてもらいます。

3個ずつ分けれました!!

できるだけ少ない数で…という条件があれば、1個。
1~5個のうち、ひとりに配る数が最も多くなるように…という条件なら4個が
正解ですね。
Tくんは、アイデアマンなので、いつも答がちょっぴり独創的です。

おやつのあとで、合わせて10じゃんけん
やかけざんゲームで遊びました。
活発で瞬発力のあるYくんが大活躍でした。

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クリスマス会? ニキーチンの積み木大会 2

2008-12-24 19:16:52 | 番外(自分 家族 幼少期のことなど)
積み木大会の次の競技メニューは、Make´n Break

3分で何点とれるかな?

5歳の3人さんは、チームを組んで3人で、お兄ちゃんお姉ちゃんに
チャレンジしました!!

Make´n Breakは小学生の☆ちゃんの圧勝!




クリスマス会? ニキーチンの積み木大会 1

2008-12-24 19:07:24 | その他
前回の記事の続きはまたの機会に書きますね。

今日は教室のメンバー数人と『ニキーチンの積み木大会』をしました。
スピードを競ったり、難易度を競ったり、時間内に作る量を競ったりして
楽しかったです。

積み木問題の得意なSくんが活躍しました。

いつも親しくしている人々と、ゲーム大会や手品や楽器演奏の発表会、
パズル玩具の競技会などを開くと面白いですよ。
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子どもに合わせた働きかけ方がわかりません~ 1

2008-12-24 11:38:32 | 通常レッスン
虹色教室通信では、時々、レッスンの様子を一通り紹介しています。
しかし家庭で同じ月齢のわが子に
同様の働きかけをしても、

それほど劇的な進歩がみられない…
子どもがうまく乗ってくれない…

ということも、あるように思います。

うまくいかないケースを見ていると、

何をするかや教材に注目しすぎて、

その子のリズム
関心の持ち方
どこで乗ってくるのか
短期間の興味の推移と、長い期間の中での興味の移り変わり方
何をどれくらいすると喜ぶのか
次にまたやりたがる止め時はいつか
感覚が優れた子か、直感が優れた子か、感情が優れた子か、思考が優れた子か
どんな色彩や素材感や空間の広がりの中で集中力を発揮するのか
7つの知能のうち、どれとどれが特にすぐれているのか
親にどのような手助けをのぞんでいるのか
どのような褒め方、励ましがやる気の持続につながるのか
今の発達の課題は何か
その子の各分野における最近接領域は何か
長所と短所の関係は
今熱中していることが次のステップにつながるのはどういう場合か
教育的な環境は適度に整っているか
誰をお手本としているか
視覚が優れた子か、聴覚が優れた子か、感覚過敏はあるか

といったことが2の次、3の次となっている場合がよくあります。
虹色教室では、その子に適した声かけのリズムを
親御さんに学んでもらっています。
じっくり考えたい子に、すばやく答を教えてしまっては
思考力が育ちません。
形から思考へ入る子は、
まず丁寧に手本を見せてもらって、そのとおり繰り返すことから
考え始めます。

写真は、4歳の☆ちゃんがニキーチンの積み木の
問題を解いているところです。
☆ちゃんは、お母さんに問題を出して、お母さんが「むずかしいな~」と
考え込むと、うれしそうに正しい置き方をしるしていくのが
楽しいようです。
☆ちゃんはコミュニケーション能力が高い子で、
積み木の問題のようなものも、人とのやりとりのなかで
取り組むことが好きなのです。
その子が楽しいというスタイルで
学ばせていると、自信がつけば、自分から難しいものにチャレンジするようになります。

個性に合わせた教え方のポイントは次回に続きます。
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番外 誕生日と懇談会 2

2008-12-23 14:36:33 | 番外(自分 家族 幼少期のことなど)
今回の道中、
息子はすごく面白そうに先生らしからぬ美術部の先生について
話していました。ちょっとおちゃめで型破りで面白い方なのだそうです。
それといろいろなバイトをしている尊敬できる先輩たちのこと…。

息子の学校には、放課後、自由に選んで受けれる講座がいくつかあります。
息子の担任が開いている講座は大人気で、
申し込みが殺到しているそうです。
「お母さんの教室の勉強に似てたよ~」と言うので、どんなものかとたずねると、
多面体を作ってそれから数学にいついて深く学んでいったそうです~。

「講座を受けていると、発想とか表現力ってとても大切だと思うよ。
ただ、大学の授業をそのまんま真似ただけ…ていう講座もあるんだけど、
難しいだけで人気がないんだ。
自分達が今関心を持っていることや、身近なことを、
大学の勉強につなげていってくれるような講座が人気があるんだ。」

息子の視点は高校の一年間で、
ずいぶん変化してきた様子です。

「ぼくは、これから高校や大学で、人とどう関わるか…
そこの能力を上げたいんだ。
いい大学に進みたい思いはかわらないけれど、
成績がいいやつの中にもちょっと恥ずかしくなるくらい子どもっぽいのが
いるんだ…それ見ると、勉強だけじゃダメだなって感じるよ。
クリエイターたちの成功談を読んでいると、
チャンスを開いていくのは人間関係だからね。」

高校生の一年っていろんなことを考えるんですね。
来年、大好きな今の担任にあたってもらいたいようですが、
「むりだろ~な。だったら、☆先生も悪くないな~」
とつぶやきました。
☆先生と言えば、口が悪くて、勉強のできない子をこきおろす~と
息子が嫌っていたはずの先生…。

「☆先生って嫌なんじゃなかったの?」
「いや、それほど悪い先生じゃなかったんだ。人はけなすけど、けなす基準が、できない人だけじゃなくできる人もけなす~何でもけなす~でも悪気はないよ。
ただ変っているだけだったんだよ。それに数学がとことん好きだし…」

ただの変った人ですか…
そうよね~変った人に悪い人はいませんよ…ね…

ゲームクリエーターの夢は、音楽と映像をコラボさせた作品を作ることや、シンセサイザーをコンパクトにしたような新しい楽器を作り出すことに変ったそうです。
夢の話をしはじめると、活き活きしている息子~♪

毎日、いろんなことを考え、学んでいるようです
楽しい行き帰りでした。

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番外 誕生日と懇談会 1

2008-12-23 09:35:15 | 番外(自分 家族 幼少期のことなど)
クリスマス イブと言えば、娘の誕生日。
クリスマスとお正月と誕生日がいっしょくたにされてしまう…と幼い頃は
こんな日に生まれたことをぼやいていた娘ですが、
成長するとともに誕生日がイブってちょっとロマンチックでうれしいようです。

娘も息子も子どもとは呼べないような年になって、
同じくらいの年だった自分に比べると、物を良く知っているし、
自分の人生についてよく考えているようです。
工場の完成品を検品するような目で眺めると
まだ未完成な部分も多いのでしょうが…。

先日、息子の懇談会に、片道1時間半かけて行ってきました。
高校生になってから、とにかく多忙を極めている息子とは
ゆっくりおしゃべりすりことも少なくなりました。
それで、数ヶ月に一度ある高校の懇談会の
息子とふたりで過す行き帰りの道中が、
息子の身の回りで起こったことや友だちや先生の話、今考えていること、
夢や願望、心の変化をうかがい知る貴重な機会になりました。

息子は反抗期の最中で、父親や学校の気の合わない先生には
手厳しい批判をするものの、
母親の私には、(娘が反抗期だった時よりずっと)甘いです。
こうしてふたりになる機会があると、自分の考えていることを洗いざらい
話してくれます。

高校生になるまで、息子の夢はずっとゲームクリエーターになることでした。それで、独学でC言語やフラッシュについて学んで
作品作りに励んできたのです。
ですから、息子がクラブ選びに迷って、いろんなクラブに顔を出しているのを
知ったとき、てっきりパソコンクラブに入るのかと思っていました。

が、息子いわく「自分ができることを見せ付けるためにクラブに入部したって、意味がない。どうせなら、苦手なことをしてみなと楽しみながら自分の能力を最大限に高めたいんだ~。
理科クラブも面白そうだけど、すごくレベルが高いんだ。そこまでレベルが高いと自分のアイデアを生かすってわけにはいかないし…先輩の指示通りに動くだけになってしまう。
吹奏楽もいいけど、大人数のクラブだから、逆に和気あいあい~とみんなで仲良く~とはしずらいかも…音楽は家で楽しめるしね…
だから…美術部を考えているんだ。
実際、手で直接触れてできるところがいい…大きな作品を協力して作ることもできるし」
そんな話を聞いたのが前々回の懇談会の道中。

そう…なんですか…。クラブ選びも大変ね…。

前回の道中では、夢中になっているジャズや楽器の話。
尊敬する音楽家やゲームクリエイターの人生の話、新しくできた友達の話(どこに行っても友だちに不自由しない子です)大学選びや迷っている将来の仕事の話、さまざまな人間観察~など盛りだくさんで話してくれました。

で、今回の道中は…。
私事ですが次回に続きます♪

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