虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

才能を伸ばすために一番大切な体験は? (ラッタくんのレッスンから)

2009-06-23 08:19:06 | 番外(自分 家族 幼少期のことなど)
前回、2、3歳児の1年間のめあてを書かせていただきました。教室に用意している体験のための箱についても……。
そうしたことを書くと、これとこれをさせればいいんだな~じゃあ、科学館で~見せて、からだの学習に図鑑見せて~と子どもに与えたいさまざまな知識に気持ちを奪われてしまうかもしれません。

でも、子どもにとって本当に大切な体験というのは、
その子固有のものです。

みんなに向けた体験はその子の興味に
大人が気づくためのきっかけでしかありません。

だから体験が山ほどそろった科学館や博物館に熱心に通ったから
勉強好きの子になるわけでもないのです。めずらしい体験の多くは、あ~面白かった!で終わってしまいます。

それよりも体験に付き合う大人が、
子どもが何に興味を抱いているのか、
その子らしさと才能に気づいて、そこから深めていってあげるものこそ意味があると感じています。

先日のラッタくんのレッスンをママラッチさんが、記事にしてくださっています。

4歳のラッタくんは、アナログのロボットの仕組みや
電池を使った蛍の製作などに熱心でした。
さまざまなルールのゲームやIQアップの遊びも楽しめました。

でも、この日のレッスンでラッタくんが本当にラッタくんらしさを表して、
今後、もっと知識を深めたい!さまざまな製作をしてみたい!専門的なものに触れたい!みんなと同じレベルの体験ではいや!
という様子を見せたのは、レッスンのたびに繰り返している
日本のお城つくりの場面でした。
お城を作りながら、武士の暮らしや忍者の暮らしの絵本を見せると
強い興味を見せ、忍者の道具を作りたがりました。
ラッタくんの興味の度合いからすると、教室においている子供用の歴史絵本では間に合わないので、次回はもう少し本格的な忍者の道具についての本や、お城での生活についての本を準備する必要を感じました。
また、吹き矢やしゅりけんや水の上を歩く道具作り、空き箱の忍者屋敷作り、武士の刀やかぶとやのぼりを作れるように準備してあげる必要を感じました。
石垣に興味があるので、
小石を使って、お城の周りをつくったり、お城の機能について、どうしてこのようなものがあるのか深く調べてみることも大切と感じました。自分で絵本を作って表現力をつけるのも大事です。

そうしたラッタくんの興味からスタートしたものを
みんなで共有すると、さらに楽しさが倍増します。

私は、子どものために知識と親しんで体験するための箱を用意しています。
でもそれは、大人から子どもへ、一方通行に与えるものではありません。

同時に、子どもは箱の中身を作り出し、自分の興味をみんなに発信してもいるのです。

ひとりの子に接するときも、
たくさんの子と過すときも、
この個人的な興味と才能を敏感に受信して、
その子の大きな成長と、
たくさんの子たちの知識の向上に役立てていくことが大事だな~と感じています。


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2、3歳児、1年かけてどんなことを学ばせたいか?(2,3歳児4人レッスン 4)

2009-06-22 13:47:40 | 幼児教育の基本
☆なのたんパパさんのブログでレッスンの様子の一部を記事にしてくださいました。


以前の記事に「目的」と「目標」を区別する
というのはどういうことでしょう?
という質問をいただいていました。

林成之氏によると、

一流のアスリートも「金メダルを取れるようにがんばります」と言うだけでは足りなくて、そこに行き着くために具体的に何をしなければならないのか、
何をすべきか、何が必要なのかをはっきりさせなくてはなりません。

と言っています。
目的がテストで100点を取ることなら、目標は具体的に何をするか、ですね。

ただ幼児の場合、目標や目的を自分で決められるようになるまでの準備の時期です。
かわりに大人が目標も目的も決めてしまったのでは、自分の意志で目的を選べない子になってしまいます。
ですから、幼児期は、この目的と目標の部分に十分な注意が必要だと思っています。

2、3歳児のグループレッスンであっても、私のなかでは
「目的」と言えるものと、「目標」と言えるものがそれぞれあるにはあります。

目的は、

自発的に意欲的に物事に取り組めるようになること。
問題が起こったら自分の頭で考えて解決すること。
手先に注意して、工作や作業ができるようになること。
お友だちと協力し合い、楽しく過せること。自己主張もし、お友だちの気持ちも受け入れることができるようになること。
さまざまな知的な世界に興味を広げることです。


具体的な目標は、
理科や社会や算数や国語や知恵遊びの活動がたくさんしまってある箱の中の活動に、具体的に手や頭を使って取り組むこと。
ルールのあるゲームをすること。
工作では、はさみやのりやクレヨンで基本的な操作をしっかり身につけること。
ブロックと積み木の基本を身につける。
算数の基本を身につける(10までの数、大きな数、10の合成、基礎計算、基本の文章題に触れる)
さまざまな分野の本と親しむこと

具体的な活動がたくさんしまわれている
箱の種類は…(今度、箱の中身を公開していきますね)
光とレンズの実験箱
空気と水の実験箱
音の実験箱
虫と植物の観察箱
人体ときょうりゅうの骨の観察箱
モーターと電池の実験箱
コマとばねの実験箱
物理実験の箱
日本地理の箱とゆるきゃらのカゴ
歴史の箱
世界地理と国旗のキャリーカート
郵便屋さんごっこの箱
仕事と身近なエネルギーの箱
切り絵やドミノなど巧緻性を高める箱
ピタゴラスイッチの研究箱
10の合成と観覧車の問題を考える箱
IQ問題の箱
図形の体験箱
ひらがなや漢字で遊ぶ箱
宇宙と石の実験箱
ロボット製作の箱
モンテッソーリ教具の箱
二キーチンの積み木と立体パズルの箱
算数パズル、頭脳パズル、推理問題の箱
1000までの数の体験箱

などなどです。これらは、それぞれ、かなり大きなサイズのふたつき段ボール箱に
詰めてあって、1歳児も2歳児も~かなり大きな子も、レッスンごとにいくつかの箱をあけて体験しています。(体験の内容は年齢ごとにちがいますが)

家庭ではそうしたスペースは取りようがないので、図書館、科学館、お外、
台所など利用して、ちょこっとした体験を増やしていくとよいと思います。
(体験のアイデアは今後もブログで紹介していきますね)
大切なのは子どもにやりたいことを選ばせることと、子どもの興味と個性に応じて体験を深めていくことです。


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自分の世界がある子 (2,3歳児4人レッスン 4)

2009-06-22 07:41:08 | 幼児教育の基本
グループでのレッスンをしていると、
私が提示するものにたちまち食いつく子、
お友だちがおもしろがっていることに興味津々の子もいれば、
そこから少し離れた場所で自分の世界で遊んでいる時間が長い子もいます。
また本当はお友だちのすることに興味があってしょうがないのだけれど、
なかなかそこに飛び込んでいく勇気がない子もいます。
まず、友だちのすることに興味はあるけれど、
なかなか入れないタイプの子は、
大人が子どもをみんなの輪に入れようとあれこれ操作しなければ、
自分でタイミングを見計らって上手に輪に入れると思います。

大人が子どもをみんなの輪に入れようとあれこれ操作しなければ……という条件を書いたのは、大人の声かけが多いと、自分で判断して行動して
うまくいったという経験がどうしても少なくなるので、お友だち付き合いに自信がなくなるからです。
もともとお友だちに興味が強いので、一人遊びをしているときに
周囲がそっとしておけば、絶妙のタイミングで輪に飛び込んできます。
Mちゃんは、はじめてのお友だちに興味はあるのに、遊べないジレンマで、お母さんからなかなか離れられませんでした。でももともとMちゃんはグループでリーダーシップを取って遊んでいくタイプの子で、知的な能力もとても高い子です。
ですから、
本人が自分の考えで動いてうまくいったという経験を増やせば、あとはこの4人でする経験がすばらしいものになるだろうと思われました。
まずお母さんから離れられるようになるまで、不安が軽減するのをゆっくり待つといいですね。

お友だちのしていることにはあまり関心がなく
自分の世界で遊んでいる時間が長い子は、そうした性質の子として
その子らしさを大切に扱ってあげる必要があると思っています。
4人グループではYちゃんが内向型の子で、そうした遊び方をします。
Yちゃんはみんなのすることにすぐには飛びつかないけれど、
みんなのしていることからたくさんの影響を受けて、よい物を得て、
自分から発信しています。
3人がおもちゃの修理をしているとき、関心がない様子でぬいぐるみで遊んでいましたが、その後、自分で見つけてきた壊れたおもちゃを修理しようとしました。
そして、今度はYちゃんのすることにみんなの興味が集まりました。

Yちゃんタイプの子は、自分の中から生まれる興味が強いです。
お人形遊びをしているときも、Yちゃんは屋根の上を小さなお人形を滑らせてカタカタ音がするのを発見して、お友だちに見せていました。
みんなYちゃんの真似をします。こうしたお人形の家をお人形遊びとして
だけで遊ばない子の発想は、他の興味の世界への入り口となります。

教室にある『音』の実験箱を開けて、さまざまな音の出方について
学びました。

またYちゃんは、えんぴつでするこすり絵にとても熱心だったので、
他の子たちも次々真似て、描く作業に熱中していました。
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おもちゃの取り合い (2,3歳児4人レッスン 3)

2009-06-21 22:44:50 | 通常レッスン
4人ともお互いのすることに興味津々です。だからこそ、
他の子が見つけたものが欲しい!
他の子がしていることがやりたい!
となります。
それに、自分のものと他人のものがわかってきて、自己主張がはっきりしてくる時期ですから、自分が選んだものは簡単に渡したくないのです。

こうした2、3歳児の、他人の物が欲しい!自分のは貸さない!の気持ち……
とても大切なものだと感じています。
ですから、そうした取り合いが起こったときは、
それぞれの気持ちをそのまま説明しています。

Aちゃん「かして~それちょうだい!」に、
Bちゃん「だめ~」が返事の場合……
「今、遊んでるからね。貸したくないんだって」Aちゃんに伝えます。
貸したくなくてかたくなになっている子には、
貸したくない気持ちを十分認めた上で、
別の道具を出してきたり、方法を提案したりすると、
しばらく考え込んでから、突然あっさり「貸してあげる~」と言うものです。

私と子どもたちだけで過しているとき、お茶犬のおふとんの取り合いになりました。Rくんが、青とピンクのおふとんを手に遊んでいると、
Rくんのすることが気になってしかたがないNちゃんが、「青とピンクのおふとんちょうだい~」と。
Rくんは、ピンクは渡したけれど、青は握ったままです。
Nちゃん、くりかえし「青も~」と要求します。

Rくんが、ちょっとイーッとなって、青いふとんを握りしめたところで、
私がフエルトの小さなお布団をいくつか渡すと、Rくんの緊張が取れて、
「これさ~みんなに配ってあげようか?はい!はい!」と配りだし、Nちゃんも楽しそうに手伝っていました。
その後は、青いおふとんも貸してあげて楽しく遊べました。

子どもが自分で考えてみたり反省する間も与えずに、
「謝りなさい!」「貸してあげなさい!」「こっちにあるでしょう!」と
大人の言葉で操作するといけないなと感じています。

けんかも取り合いも仲良くなるため、上手にコミュニケーションが取れるように
なるための大切な学習です。
「貸したくない」というお友だちの心を知ることも
ひとつの勉強です。
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なのたん今日からグループレッスンです (2,3歳児4人レッスン 1)

2009-06-21 17:58:11 | 幼児教育の基本
2歳後半~3歳になったばかりの4人の子どもたちで
グループレッスンをはじめました。
これまで何度かブログに登場してくれているなのたん(Nちゃんとします)もメンバーのひとりです。
4人とも虹色教室に1年以上通ってくれている子なので、
自発性、考える力、言語能力は3歳前後の子と
思えないほどしっかりしています。

Nちゃんは、なのたんのことですが……語彙が豊富でコミュニケーション能力が高く、言語理解の能力も高めです。課題はグループレッスンを通して、理科分野、社会分野、算数分野に興味を抱くようになることです。
集中して手作業ができるようになることを目指しています。

Rくんはしっかり者で実験好きの男の子。集中力が高く根気のある子です。言語理解の能力も高い子です。
このグループでは唯一の男の子。女の子ばかりだとままごとやお人形遊びに偏るので、知的好奇心が強いRくんにグループに入ってもらいました。
思ったとおり、Rくんの強い好奇心に引っ張られて、
レンズや地面の中の生き物なども
女の子たちのお目をキラキラさせて覗き込んでいました。
課題は、コミュニケーションの技を学んでいって、お友だちと
ゆずりあったり、協力して上手に遊べるようになることです。(ときどきケチンボ虫がでるRくんです)

Yちゃんは語彙が豊富。手先が器用で、落ち着いて物に取り組む子。言語理解の能力も高い子です。えんぴつを持ってする作業が好きです。
課題は、興味の幅を広げることと、お友だちといっしょに協力しあって
何かをするのが上手になることです。

Mちゃんは語彙が豊富で言葉の理解力も高い子です。好奇心旺盛で、考える力が高い子です。課題は、新しい場に慣れるのが苦手なので、
グループになれていきいき過せることと、
いろんな課題に楽しく取り組めるようになることです。

まだ幼い4人のレッスン……。
少し心配もあったのですが、友だちと影響しあってたちまち成長し始める
姿を見て、グループを作ってよかった~と感じました。

Rくんが、ストローを持ってきて「ここをはさみで切ってよ」と言いました。
「どうするの?」とたずねると、
「スイッチにするの」(積み木でロケットを作ってました)
それを聞いたNちゃんMちゃんもさっそくあれこれ見つけてきて、
「これを~にするよ」と工夫していました。

また、壊れたおもちゃをセロテープで修理するのを手伝ってもらったところ、
Yちゃんが、引き戸のなくなった小さな冷蔵庫を持ってきて
「壊れてるから修理するの」と言いにきました。
折り紙とセロテープで引き戸を作って満足していました。

子どもたちだけになったとたん「自分の頭で考える」ことをはじめた4人に
驚きました。

4人のレッスンは次回に続きます。
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工作をさせるときのポイント (3、4歳児3人レッスン一通り 4)

2009-06-20 21:32:59 | 幼児教育の基本
この年齢の子が最初から最後まで自分でできる工作として
折り紙とセロファンを使っためがねを作りました。

折り紙を半分に折る

半円を描く

半円をはさみで切り取る

セロファンを貼る

の手順です。

簡単なものですが、折る、切る、貼るのどれも含まれているので、
3~4歳の子には難しい課題です。
一生懸命取り組めました。

はさみで切る部分だけ、Hちゃんが本当はできるのですが「できない、やって」と自信なさげだったので、かわりに切ってあげました。

どこまで手伝うか、間違えて作っているのを直させるか、
迷うところだと思います。
私は基本的には、手伝ってもらいたがったら手伝っています。
間違っていても、この年齢の子なら直させません。

国旗を作っていたときも、3人とも
見本を見ながら作っていても、左右対称に貼るイメージがあるらしく
旗の真ん中に楊枝を貼っていました。とても楽しそうに熱心に作業をしていたので、ポイントに注目させて、繰り返し見本は見せましたが、
無理には直させませんでした。
さまざまな国の話や
旗の模様の美しさなどについておしゃべりしながら楽しく製作を終えました。

自分で間違いに気づいて正確に作りたいという思いを抱くまで、
ただ楽しく作ったり、世界への興味を膨らませたりするだけで十分だと思っているからです。
あわてて、すぐにでも上手にできるようになって欲しいと思えば、
子どもはあれこれ注意されて自分への信頼感を揺らがせながらも、工作技術をはやくマスターするかもしれません。

でも、それよりも、国旗を選んで作ってみて、美しく自分で作ることができたという満足感が残る体験をした方が、

そこから世界の地理や語学や創造的な活動やさまざまなことに対する意欲に

ずっとつながりやすいと思うのです。

好きで楽しくて繰り返せば、それほど先でなく
きちんとできるときは来るのです。
何かしたら、すぐに良い成果を得よう、ステップアップさせよう
とあせると、そうした大きく広く発展するものを、小さな成果で
終わらせてしまいます。

レッスン一通り~と書きつつ、写真を撮りそびれたので、3,4歳児3人レッスンの記事はここまでとします。
あと知恵遊び、簡単なカードゲーム、色板を並べるパズル、手遊びによる数遊び、
小学校受験問題にチャレンジする遊びなどをしました。

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10の合成 (3、4歳児3人レッスン一通り 3)

2009-06-20 17:33:59 | 通常レッスン
数に敏感になってきている3人。
写真のような数の棒に人形を乗せたり、いろんな形を作ったりして
のんびり遊んだあとで、
10の合成のパズルをしました。
3人の中で一番月齢が高いTHちゃんには
おもしろいパズルだったようで、喜んでしていました。

HちゃんとMちゃんも
置いてみて、考えていました。

指を使っての10の合成、
ブロックでの10の合成等さまざまなアプローチをしています。

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世界の国のお人形(3、4歳児3人レッスン一通り 2)

2009-06-20 17:14:35 | 通常レッスン
100円ショップで購入した世界の国のお人形は
教室の定番おもちゃです。
レッスンに来た子はたいていこのキャリーバックを開けるんですが……

複数レッスンの場合、興味の広がり方が他の子の影響を受けておもしろいな!
と感じました。

最初はお人形選びに一生懸命だった3人ですが、
アメリカインディアンの女の子を選んだHちゃんに
サボテンとテントの描いてある背景のイラストを渡したとたん、
Mちゃんがそれぞれの地域の独特の色合いに興味を持ちました。
そして、「プータンの世界旅行」の大判カルタを見たがりました。

そこで、協力し合って、プータンのカルタを床に敷き詰めていくことにしました。
Mちゃんは民族衣装の色合いや海外の本物のお金にとても興味を惹かれた様子です。
THちゃんは、ハワイに旅行に行ったときのお話をみんなにしてくれました。

3人のレッスンは次回に続きます。


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高価な積み木をいただきました~(3、4歳児3人レッスン一通り 1)

2009-06-20 15:48:46 | 幼児教育の基本
おもちゃコレクターのお友だちから高価な積み木をいただいてしまいました。(テーブルの中央。Mちゃんの作品です)
積み木のおかげで、ままごと遊びも華がありますね。

3、4歳児3人さんの一ヶ月ぶりのレッスンです。
3人とも何に熱中しているかというと……
国旗のシールを使って
小さな旗を作っているのです。
世界のお人形が入っているキャリーカートの中から
国旗のシール(100円グッズ)のセットを見つけたTHちゃんが、
シールを貼りたがったので、ついでにお子様ランチについてくるかわいい旗を
作ることにしたのです。

Hちゃんは韓国や日本、カナダの国旗ばかり集めるのに……いそがしく
Mちゃんはアメリカとドイツの国旗ばかり集めるのに……いそがしく
THちゃんはとにかく全ての旗をマッチングさせる作業に……
いそがしくしていました。
国旗作り……あんまりにもヒットしたので、3人とも
「ずっとこれしたい~!!」と連呼していました。
最終的に、他の子の集め方を参考にしたり、国旗の本を見たりして、
いろんな国の旗を作り、小さな旗を入れる袋も作って満足した3人です。

3人のレッスンは次回に続きます。


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誰もが天才的な能力を発揮する脳の中の「思考」のメカニズム

2009-06-20 08:44:32 | 教育論 読者の方からのQ&A
医学博士で、脳死寸前の患者の生命を救った世界的な大発見「脳低温療法」でも有名な林成之氏は、

人間の脳の中で行われている「思考」のメカニズムを理解して
適切な訓練を行えば、誰もが天才的な能力を発揮できる

と断言しています。

林成之氏がそう考えるようになったのは、それまで科学の領域では扱われてこなかった「心」にまつわる発見をしたことがきっかけなのだそうです。
重度の脳障害のため意識の回復が難しいと思われた患者さんが
回復したとき、医学的には意識がないとされる状態にあったときも、
患者さんは呼びかけを覚えていたことがわかったのです。

内部の意識をつかさどる部分はダメージをうけていなかったのです。

この内部の意識を効果的に呼び覚ますことで、
人には計り知れない力、可能性が潜んでいるのではないかと気づいた
そうです。

林成之氏いわく、人が自分の才能を発揮し
楽しみながら人生を過すには、わくわくした思いを、子どものころから
たくさん感じさせてあげること、
思い切り集中できるものを
持たせてあげることが、大事なのだとか。

人間の脳には自分を守ろうとする「自己防衛本能」が備わっています。

お母さんが苦手なことをガミガミ叱ると、
この本能が働き、人の話を聞かない脳を鍛えることとなります。
人の話をアバウトにしか聞かなかったり、
正確に見る習慣がないと、見聞きするたびに
似たような情報コードがいくつも作られて、脳の間違う仕組みの
落とし穴にはまってしまうようです。

自己防衛本能が言わせている「できない」「むり」という言葉を、
好奇心から生まれる行動の結果、
「できた!」「案外楽しかった」に変化させるとき、
新しく学ぶことは嬉しい、楽しいという情報を
脳に深く刷り込むことになるそうです。

人間の脳は感動したり、興味を持ったものは覚えやすく
心が動いたときに人間らしい考えが生まれる機能を持っています。

脳科学が実証する子どもの潜在能力を高める4つのポイントは

とにかくほめる

練習には全力投球させる
(親のさせたいことではなく、子どもが興味のあることでの練習です)

人は忘れて当たり前。メモをとるなど工夫を
(すぐに忘れ物をする子はいろんなことを考えている子どもです。忘れっぽい子には、発想力が豊かな子として接します)

「目的」と「目標」を区別する
(どうなりたいかと、具体的になにをするかを区別する)


脳科学と言いつつ人間の脳ではなく、動物の脳での行動の実験結果を
信頼しすぎるとき、誤った教育、誤った子育てとなっていくように思います。
人間は動物を餌付けしたりしつけたりするとき有効な
外からの刺激だけで、成長するわけではありません。
子どもであっても、それぞれの内部に、
自分の能力を最高の状態まで高めていこうとする

自分の能力を伸ばすのに最適な対象を見つけ出して選び、
「好きなことをとことんやりたい!」と感じる意識

をやどしているのです。

人間は動物的な本能的な部分ももちろん持ち合わせてはいます。爬虫類の脳すら今も残しているのです。
けれども同時に、
自分自身を良い方向に導く「心」を、脳は生み出しました。
内部の意識の話は、「精神論」などというあいまいなものを指すのではなく、
人間が進化の結果、獲得した高いレベルの能力を
指すものです。
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