虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

魚屋さん遊びから  2歳後半~3歳前半グループ レッスン一通り 4

2009-09-21 16:38:16 | 工作 ワークショップ
自分たちでこんなことがしたい!
という気持ちをはっきり口にするようになってきた3人。

魚屋さんごっこから発展して、魚つりの釣竿作り(紙を巻く作業が良い学習でした)をしたり、Rくんの発案でスプーンで氷(のおもちゃ)すくいをしたりと
いろいろ楽しめました。

Mちゃんは最初Rくんの指示通りスプーンですくっていたのですが、うまくできず困っていました。
こうしたときは、問題解決の方法を学ぶチャンスですよね。

「Rくんに手で入れてもいい?って聞いてみようか?」というと、Mちゃん、しっかり聞けていました。
それまで、「ちゃんとスプーンですくわなきゃだめだよ!」とルールを提示していたRくんですが、Mちゃんがきちんと言葉にしてたずねたとたん、
「いいよ~♪」とあっさり答えてました。

子供同士、トラブルになったり、
何か問題が起こったとき、大人が解決せず、
解決の糸口となる方法を教えるようにしています。

それでも、そうしていると、いつもいつもひとりの子がおもちゃを独占したり、
場をしきってルールを決めちゃうこともあります。
でも、あまりにいつも、子どもは平等でなくちゃ!と思っていると
それぞれの性格に応じた学びができなくなるように思います。

おとなしくて、言い出せなくて
損ばかりしている子に
いつもいつも大人が手をかけて、努力なく何か手に入るようにしてしまうと、
大人に対して依存的な性質を育ててしまいますよね。

そっとしていると、そうした子は、何度か損するうちに
我慢強くなり、どうすれば良いチャンスがめぐってくるか
考えるようにもなります。
注意深く相手の姿を観察して、良い方法を選ぶようになります。

年の近いお兄ちゃんお姉ちゃんがいる下の子を
あまり親が口出しせずに育てていると、
年の差のハンディーを感じさせない要領のよさで
いっしょに遊べるようになってきます。
でも、下の子を守りすぎると、わがままで自信のない性質を育ててしまうようです。

子どもだから、いつも平等に!とあせらず、自然に
接していくのがいいな~と思っています。

にほんブログ村 教育ブログ 幼児教育へ



web拍手を送る)


推理力を養う  2歳後半~3歳前半グループ レッスン一通り 2

2009-09-20 18:08:55 | 通常レッスン
推理力を養うゲームをしています。

ひとりの子が目をつむっている間に、うしろにひとり子どもを立たせます。

目を開けて、だれが後ろにいるのかわかるかな?


この問題、3人でしているので、見える子じゃない子の名前が
わかると簡単なのですが、この年齢の子には難しい課題です。
いつもうしろをチラリと見ちゃいます。

パパとママと子どもの3人でするといいゲームですね。

音楽と算数の記事で、3+4を手で打ってもわからない~という子どもさんについての質問がありました。
どんなに簡単に思えるものも、それまでそうした経験がゼロならとても難しいのです。
身体でリズムを取る
途中までだれかが言った数の続きを言う~
といった遊びが十分できるようになってすると思います。
出来ない問題をさせていると、心が萎縮して
問題を受け入れられなくなってきます。
何歳かにかかわらず、子どもが楽しめるレベルの問題をするのが
良いように思います。

3人のレッスンは次回に続きます。

にほんブログ村 教育ブログ 幼児教育へ



web拍手を送る)

2歳後半~3歳前半グループ レッスン一通り 1

2009-09-20 17:45:14 | 通常レッスン
2歳11ヶ月 Yちゃん
3歳2ヶ月  Mちゃん
3歳1ヶ月  Rくん のグループレッスンの様子です。
今日は残念ながら なのたんが弟くんのお熱でお休みでした。

グループレッスンにすっかり慣れてきた3人、
とても仲良く協力しあって遊べるようになってきました。

3人とも言葉の面で、ただ会話ができるようになった状態から
一歩進んだ言葉遊びを楽しむ状態に変化してきたようです。

写真では、動物さんたちを病気にしています。
私が「ぞうさんが、お鼻が痛いって。しんどいしんどい。寝とこうね。」
と寝かすと、Rくんが「このぞうさんは頭が痛い、このぞうさんは足が痛い」と寝かせはじめました。

おしゃべりの達者なYちゃんが、「この子はおでこが痛い、この子は耳が痛い~」と次々新しい痛い場所を考えていきます。
Mちゃんは動物たちにお薬をあげて
なおすことを考えていました。

こうした私が言ったことから連想して
自分の発想で言葉を言う姿は
『あぶくたった』で遊ぶときもありました。

「トントントン 何の音?」
Rくん「ドアの音」
「あ~よかった」

「トントントン 何の音」
Rくん「ヨーヨーの音」Mちゃん「ふうせんの音」Yちゃん「たまごの音」

???
ですがそれでも自分たちの発想でいろいろ言ってみるのが楽しくてたまらない様子。

わざと知っていることを間違えて、お友だちと顔を見合わせてゲラゲラ笑う姿も
何度も見られました。
これまでとちょっとちがう言葉の使い方を始めたな~
という感じです。

こうした時期には正しさを押し付けるのではなく、
言葉の後ろにある比喩や、暗黙の了解や、皮肉などが
わかりはじめているのですから、そうした言葉自体を楽しむ時間をゆっくり取るの
がいいと思います。

こうした時期の子は、何度かダメ出しすると、自分の発言や行動に
自信が持てなくなって、伸びなやみはじめます。ミスしても気づかないくらいがベストです♪

3人のレッスンは次回に続きます。


にほんブログ村 教育ブログ 幼児教育へ



web拍手を送る)

げんき 10月号 630円のふろく とってもステキですよ♪

2009-09-20 09:56:15 | 本の紹介
げんき 10月号 630円
のふろくが思った以上の素材で、とても良いものでした。4歳児さんが入っても
この通り♪
創刊15周年感謝号ですので、お得だと思います。

朝、前回を記事を書きながら、起きだしてきて朝食を食べている息子に
記事についての感想を求めました。

「あ~、以前、犬かわいがり、猫かわいがりっていうので、
今の子はみんな犬可愛がりになってるから、猫かわいがりにしなくちゃいけない~ってネタで盛り上がってたことがあるよ。」と息子。
「何?その犬かわいがり、猫かわいがりって?」とたずねると、

「犬かわいがりって、何か訓練してえさやって褒めて~自分の頭の中のイメージで子育てすることだよ。
本来、子どもって猫に似ているよね。自由意志があるもん。
それで、猫をかわいがるように子育てしないと、
犬かわいがりは人に使われる人間を増産しているってことかな?」と息子。

「へぇ~、でもね。
私、犬かわいがり、猫かわいがりがあるなら、人間かわいがりもあると思うわ。
人間の赤ちゃんは犬でも猫でもないもの。
でも、今、子どもたちは人間としてではなく、ブログペットみたいな
扱い受けてるでしょ?
犬の子はその性質に合わせて、猫の子はその性質に合わせて、
人間の子はその高度な能力にそくした育て方をしなければならないと思うのよ。」と私。

「ブログペット?
ちょっと種類が違うけど……家が会社みたいになってる子は多いね。毎日が社員を養成するような感覚で、利益を生み出すことに重点が置かれているよ」と息子。

「会社みたいな家。それもあるわね。☆は子どものころ、そそそ会社の社長をやってたじゃない? 社員はどうしてたの?」と私。

「社長も副社長も名ばかりだよ。それぞれ好き勝手に作りたいもの作っていたな。
あの社員は働かないからな~。社長のぼくと副社長で、山ほどいろいろ作って売ってたんだ。社員は遊んでばかりだったよ。」

「強制や何か求める気持ちはなかったのね。
会社みたいな家って……疲れるよね……」

こんな話を息子としたあとで、自分の子どもの頃を思い出しました。
子どもの多い地域で育った私は遊び友だちに不自由しなかったし、
遊ぶことも大好きだったけれど、
ひとりで過すこともそれと同じくらい好きでした。
なぜって、だれも人がいないスペースでひとりでいるときしか、
自由にゆっくり「考える」ということはできなかったからです。
それがしょっちゅう習い事をさぼっていた理由でもあると思います。
何かを習っている時間は、他人の脳のイメージにあわせて動いているので、
自分としての思考はまずできないんですよね。
条件反射の世界ですから。
でも、ひとりきりの時間は、自分のまわりのさまざまなことを
存分に考えていました。

教室に来る子も思考型の子や思考寄りの子は
習い事嫌いが多いです。
いろいろやらされることが思考の邪魔になりますから。
うちの子ふたりは、学校の成績でいうと、どうなのかわかりませんが、
思考することはとても得意なように見えます。

娘なんかも、政治や裁判が大好きなので、
よく政治などの討論番組を見ていて、
そうした議論の問題点を指摘して、的確な意見を言っています。

そうした思考を育てる上で最もよかったと思えるのは、
習い事はほとんどゼロ。
本人が求めてこない場合、子どもの時間を奪ったり、子どもの心のスペースに簡単に侵入しないようにしていたことです。
つまり、子どもが求めれば、力入れて応える。求めなければ、あえて見ないのです。他人の視線があると考えられませんから。
子どもって風に髪をなびかせるだけ、さいころ転がすだけでも
小一時間やっていて、
そうした行為をしながら、自分自身でずっと会話し、思考しているものだからです。

にほんブログ村 教育ブログ 幼児教育へ



web拍手を送る)


早期教育はしない方がいいの? 1

2009-09-20 08:14:38 | 教育論 読者の方からのQ&A
早期教育の弊害について話題が盛り上がると、

それなら、早期教育なんかしなければいいんじゃないかな?

幼児に何か教えるのは親のエゴ

子ども時代はたっぷり遊ばせるのが一番

幼児に競争はさせたくない……

といった気持ちに流れていく場合があります。
私も、わが子の幼児期は、ほったらかし育児80パーセント
で、適当にしていました。

でも、今、お母さん方と幼児に会うと、早期教育の大切さ、赤ちゃん時期の
脳の成長の大事さ~等々、山ほど伝えて、
私や一昔前の親たちが、
ほったらかし育児でも何となく満たせていたところに達する感じなのです。
親の能力の問題ではなくて、
環境そのものから、子どもの脳を正常に成長させる栄養が、
足りなくなっているのです。うちの子の場合、親というより近所のお姉ちゃんお兄ちゃんに育てられました。

子どもの脳への影響を伝えないと、
赤ちゃんのなん語の「あ~」「う~」に目を見て
こたえてあげることも忘れてしまう方がとっても多いのも事実なのです。

お出かけも、まず大人の楽しさが優先されて
刺激が強い面白い場所や
赤ちゃん連れでの夜の外出
ママ友との付き合いがメインである子供同士の交流
なんてことが、「早期教育はかわいそう。子ども時代は楽しいことをいっぱいさせてあげたい~」という気持ちの上に繰り返されていることも
よくあることなのです。

私は「早期教育なんていらない」と結論づけることも
子どもへの軽い虐待ともなりえると感じています。

子どもは、身体を育てるための栄養や運動を欲するのと同じように
脳の成長期である幼児期に
脳の栄養となるさまざまま手を使う活動や、考える経験を
欲しているからです。
それが自然ですから、そうした自然な欲求のあらわれに
自分の親があまりいい印象を持っていないらしい……となれば、
それはそれで学ぶことや自分への罪悪感を育ててしまうのです。

昔は早期教育なんてなかったといっても、
たくさんのきょうだいや、子どもの群れ、大自然、お手伝い、
お祭りや地域の行事、
祖父母との遊び
そうしたこと全てがすばらしい早期教育だったのです。

そうしたものがほとんどない現代、
子どもは自然にほうっておくのが一番と考えることは、
栄養失調の子を放置することにもなりかねないことを
ちょっと考えてみてくださいね。

にほんブログ村 教育ブログ 幼児教育へ



web拍手を送る)

音楽を通して、算数を得意にしていく方法 と早期教育の危険をさける方法

2009-09-19 07:10:15 | 0~2歳児のレッスン ベビーの発達
前回の記事に次のような湖面とをいただきました。




盛りだくさんの内容の楽しそうなお教室
だったことがうかがえます。

個人的に、「音楽を通して、算数を得意にしていく方法」
という項目にとても興味があるのですがどういった方法か
ぜひ詳しく教えていただけませんか。

ちょっと話がずれるかもしれませんが、よく、音楽と算数(数学)には深い関係が
あるといわれますよね。確かに、うちの主人も主人の家族も全員
バリバリの理数系なのですが、皆やはりピアノなどの楽器ができるのです。
私の記憶に間違えがなければ、
先生の息子さんも確かピアノをお弾きになられたはず・・・。



音楽と数学の関係はとても近いものだと思います。
音楽は旧石器時代から、人心統一のための役割をはたしてきたものです。音楽の発達には、0歳から存在する赤ちゃんの持っている計算能力と
かかわりがあるようです。

ただ、かならずしも二つの能力が重なり合うものではないのかもしれません。
私は、音楽だけに能力をしるす自閉症の子も、
音楽を突破口にして、数学的な才能が開かれていく可能性があるのではないかと
考えています。
また、これまでお勉強のお世話をしていた3歳レベルの知能しかない知的障害の小学生の子に
小学生の算数をマスターさせていく際には、
音楽が重要な役割をしました。

うちの息子は算数や数学がとても好きな子(といって幼児期はトランプをばらまいたり、さいころを振って目が出るのを楽しんだりする本人が勝手にする遊びが主でしたが)でしたが、
(小3年生くらい?)あるとき習っていないのに、ピアノを両手で弾き始めました。
今までまったくピアノを習ったこともないし、
私も教えていませんが、子どものころ8年間ピアノを習っていた
私よりも上手に弾いています。

それでは音楽を通して、算数を得意にしていく方法でしたね。

幼児期の算数や計算能力は、
手拍子のようなリズムを取ることができれば、どんどん発達していくものが多いです。
そのとき、音楽教室などのカリキュラムのせいで、
子どもの内面から発達していく音楽的感性をつぶさないことが大事だと感じています。

赤ちゃんのがらがらなどを
0で強く打って、1、2、3,4~と小さく手をたたく
5で強く打って、6、7、8,9~と小さく手をたたく
10で強く打って、11、12、13、14~と小さく手をたたく

そんなリズムが取れるようになるだけで、
時計を読むことがたちまち易しくなったりするのです。
長針が1分ごとに、0!!1234~5!!6789~10!!
と一定のリズムを作りながら進んでいることが
わかると、子どもは時計の読み方を身体で理解します。

また、ひとりが鈴、ひとりがカスタネットを持って、
3+4を、鈴を1,2,3と鳴らしたあとで、
カスタネットを持った子が4たたくつもりで、4,5,6,7、
と打ったなら、
3+4=7
という計算ができるようになります。
こうした音楽の体感を通した
数との触れ合いが子どもはとても好きです。

長縄の中を跳びながらかけざんを唱えたり、
歌いながら、足し算や引き算を覚えていくことも好きです。

ただ、こうした歌いながら~と国語的な暗唱に近い歌で
だけ教えると、意味記憶だけで残って、後々、使いにくいものになるかもしれません。

記憶は主に
『エピソード記憶』と『意味記憶』に分けられます。


エピソード記憶とは、自分の経験や出来事に関する記憶で、感情と五感を通して記憶したものです。
エピソード記憶は、言葉だけでなく映像としても記憶していて、感情を通しているため、忘れにくく、思い出しやすい記憶です。

意味記憶とは、知識としての記憶です。
意味記憶は映像を伴わず、言葉のみを記憶し、自分の感情は入りません。そのため、忘れやすく、思い出しにくい記憶です。

このふたつの記憶法のちがいは、早期教育が良いものとなるか
悪いものとなるかのカギをにぎっています。
幼児期に人工的に、意味記憶ばかりたくわえさせると、
子どもがエピソード記憶によって、より将来使いやすい記憶の仕方
を体感することを妨げるからです。


ただ、リズムで体感して、数を学んでいく場合、
意味記憶とはまた別の
身体が自然に覚えていて、算数の世界の操作の基盤となるものが
育っていくと感じています。

またの機会にもう少し具体的に
そうした学び方を紹介しますね。

にほんブログ村 教育ブログ 幼児教育へ



web拍手を送る)

子どもが赤ちゃんの頃に算数を学ばせることの意味について

2009-09-18 21:41:43 | 0~2歳児のレッスン ベビーの発達
今回0歳児~の算数教室を企画したのには、
理由があります。
2歳、3歳の子の個人レッスンをすると、

目が合わない
不安が強い
多動傾向がある
親と子のコミュニケーションがうまくいっていない

などさまざまな気になる症状が出ている子がとても多いのです。
早期教育を全くしていない子でも、
親側のコミュニケーションの苦手さが原因となって
そうした状態になっている子がたくさんいます。

そこで、0歳児のうちに
子どもの気質をよく理解して、上手にコミュニケーションする
方法を学んでいただけたら
そうした困った問題を避けられると思ったのです。

それと、早期教育は、誤った働きかけのせいで
たくさんの誤解を受けていますが、
幼児というのは、本来、この乳幼児期に最大限に自分の脳を
成長させようとする存在です。
そのために、どこでも触りたがり、何でもなめてみて、
すぐに真似したがるのです。
また幼児期には数の敏感期というものもちゃんとあるのです。

赤ちゃんは0歳の時から、簡単な計算がわかるくらいの
算数のセンスを持って生まれてきます。
それは、算数という教科を学ぶためのものというより、
世界に秩序を発見し、論理的に自分の環境との関係を考えていくための
ためのものです。
国語にも、理科にも、お手伝いにも、遊びにも、
日常生活を把握するにも
算数のセンスがとても必要なのです。

赤ちゃんの算数のセンスを育てるために
何が必要なのかというと、

★観察と発見から学ぶ

という 赤ちゃんの学習スタイルを親が邪魔しないことが大事です。

★過程と予測する力を養う

という すぐすぐ親が赤ちゃんに構いすぎず、
赤ちゃんが自分で好奇心を満たすのを待つ態度が大事です。

★自立のはじまり

という 環境への愛情や敬意、自分で選び決意する喜びを大事にしてあげることが大事です。

★生活環境に働きかける

という 赤ちゃんの周辺を安全で刺激的過ぎない
優しいものにし、赤ちゃんが自由に探索し、のびのび過せるように整えること
や、外遊びでいろんなものを触らせてあげることが大事です。


構いすぎたり、褒めすぎたり、赤ちゃんぽいからと笑いものにしたりせずに、
赤ちゃんが望むものに、
ちょうど良いレベルできちんと応えてあげます。

0歳向けの赤ちゃん教室では、そうした赤ちゃんとの接し方とともに、
赤ちゃんの個性によって、
簡単な手遊びもまったく違う方法ですると良いことを学んでもらいました。
快活で好奇心あふれる子には、
元気良く、少し激しい刺激も与えて遊ぶのがよく、
おとなしく繊細な子とは、
指先と指先をあわせてそっとつつくような
遊び方が良かったりするのです。

赤ちゃんにドッツカードなどを見せてあげることは、
赤ちゃんが何かにしっかり焦点をあわせて見る楽しみにつながります。
知的な刺激を自分から欲求し、
それに親がきちんと応えてくれるという
体験のもとにもなります。

こうした早期の知的刺激は
マニュアル通りするととても危険です。

子どもが望む量を、親子で楽しみながらする必要があるのです。
それには、最初に きちんと、わが子との接し方や個性への気づき方
を学ぶことが大切だと感じています。 

にほんブログ村 教育ブログ 幼児教育へ



web拍手を送る)

子どもと大人  不思議な縁

2009-09-18 09:34:02 | 番外(自分 家族 幼少期のことなど)
子どもが、思わず走って見に行くような興味深いもの
というトピックスを読んだり書き込んだりするうちに
子どものころのさまざまなことや
わが子が成長していくなかでのいろんな出来事が
鮮やかに蘇ってきました。

おとなしくていい子いい子していた私も(周囲からそう褒められてそう信じていただけですが)
当時の基準の「いい子」なだけで、
今の子にあてはめると、相当のワルガキちゃんでもしないようなことを平気で
いっぱいしていました。
どこでもかしこでも登る(他人の家の塀は道路のように渡る)習い事はへいきでさぼる、探検遊びに明け暮れる、工事現場にもぐりこむ~等々

私は子どもの頃、親からひいきにされて甘やかされてはいましたが、
かといって、親から自分を理解してもらっていたか、心が響きあういい関係が
あったかというと疑問でした。
いつも密着していた母との間にも、見えない壁が一枚あるような
妙な遠さを感じていました。
かといって寂しくはありませんでした。
なぜなら、親とはどこか通じ合えなくても、自分と強く響き合える通じ合える
大人たちが身近にいたからです。

今では考えられないのですけど、私の子ども時代は、
お友だちのお母さんや 図書館の司書の方や 地域の大人が
子どもの個性や本質の部分で、かわいがる姿がありました。

つまり子どもが、だれだれさんの子どもという『誰かの持ち物』ではなくて、
『子ども』という地域の共有財産のような
面もあったのです。

そんな風潮のなかで、私には

自分と似たところのある気になる子、かわいい子として

いつも目をかけ、大事にしてくれる大人が、あちこちにいました。

私も親が与えてくれない種類の愛情を
そうした自分との縁を感じさせる大人たちから注いでもらっていました。
★子どものころの思い出
のみっちゃんのお母さんもそのひとりで、
私が絵本に見入っていたら、
わざわざ電車に乗せて図書館に連れて行ってくれたり、
みっちゃんが他の部屋で遊びだしたときも、私に温かい紅茶をすすめて、いっしょに会話を楽しんでくれたりしました。

また、近所の男の子のお母さんは、「○ちゃん(私)をうちの子のお嫁さんにちょうだいね」と母に言うのが口癖で、
個人的に、とてもかわいがってくれました。

図書館の司書の方は、初めて通いだしたときから目をかけてくださり、高校生になっても、あるバイトに誘ってくれたりと、大事にしてくれました。

そうした方々は、だれにでも優しい子ども好きな人なのでなくて、私に優しいのです。
ですから妹や他の友だちとは何の接点もありませんでした。

また隣や下に住んでいた方々や地域の世話役の方は、妹がお気に入りで、
私には目もくれませんでした。
母が妹を叱り過ぎると、
ひとこと文句を言いにきてました。「こんなかわいいのに……」と。

まあ、昔はかわいがってくれるだけでなく、大人が直接、この子かわいくないな~って表現する場面もよくありました。
幼稚園のお友達のひとりのお母さんは、
私が遊びにいって挨拶するだけで、「あらっ、お嬢様がきたよ。○子ちゃんったら、幼稚園のスモッグにまでアイロンかけてもらってるのよね~」といやみっぽく言ってました。(毎回
とても居心地が悪かったのですが、信じてきた母の価値観が
バカにされるときもあるのか~と
それはそれで、自分の住んでいる世界を外からながめるきっかけにもなりました。

遊園地とか、豪華なおもちゃとか、マクドナルドとか、
そうしたものはまだまだめずらしかった時代ですが、
『人』のネットワークという面では
豊かさがありました。
小学校には探検家の植村直巳氏が来たり、教会学校のキャンプで
ゴダイゴや異邦人の久保田早紀とごいっしょしたり……
自分は将来○の仕事しかない~と思い込むのではなく、さまざまな可能性と
それを選んで生きる人のパワーをいただきました。

人と人を通して、小さな世界がより大きな世界につながっていく感じが
あったのです。

人の縁といえば、うちの息子は中学生のとき、学校で、ダライ・ラマ法王14世とお会いすることができました。(校長先生と親しいそうです)

人との出会いって、それだけで、自分の固定された世界から
より大きな世界へ視野を広げるきっかけとなると思います。私は息子にいつも心を大きく自由に広げて、伸びやかに生きてもらいたいと望んでいます。
ダライ・ラマ法王14世とお会いしたことが、
息子の描く人生をより自由度の高いものにしてくれるとうれしく感じています。


また今の高校(中学とは別の学校です)の校長はアスキーを設立された人で、ビル・ゲイツと会って1979年にマイクロソフト社技術担当副社長となり、その後の日本のコンピューター黎明期を支えた方です。

わざわざ選んだわけでなく、パソコンを使ったクリエーター志願の息子が、こうした学校に通うこととなったのもひとつの縁でしょうか?

人の人生を表面的に捉えると、運不運に翻弄されながら、
どこかの学校へ行って、会社に勤めて~なのですが、
別の面から眺めると、
人の縁というか、見えない人と人のネットワークが絡みあいながら
作られていっているのですよね。

ネットの上では、遠くはなれて暮らす人々も、
まったく交じり合わない職種のもの同士も
同じ場に集まって、考えたり、話あったりしています。
そこには見えない縁と、何か新しいことが生まれる予感があるのでしょうね。

話がまとまっていませんが……
何が言いたかったかというと……
他所の子も自分の子も持ち物としてでなく、子どもという未来の財産として
かわいがっていく気持ちがあれば、
子どもはいろんないいものを
どこかでもらいながら、ちゃんと成長していくと思うのです。

うちの子が小さいときは、近所の年上の子たちが、よく我が家に遊びに来て、
「クッキー作りたい」だの、「秘密基地作るんだけど、ここの場所かして」だの言ってきました。高校生になっても、リサイクルのお店を出店したいから手を貸してほしいと頼んできました。
また、障害のある子たちも、うまくお友だちの輪に入れなくて
寂しいときには、いつも私を頼ってきました。

私はわが子そっちのけで、そちらのお手伝いをしていましたが、
そのおかげで、うちの子たちに楽しい経験をたくさんさせてあげられたなと
感じています。
そのときに、いっぱい思考力がついたように
思います。



にほんブログ村 教育ブログ 幼児教育へ



web拍手を送る)

かいくんははさんが、素敵なブロック遊びの展開法を紹介してくださっています。

2009-09-17 18:38:35 | 100均グッズで学ぶ
かいくんははさんが、素敵なブロック遊びの展開法を紹介してくださっています。

夏のブロック教室で学んでいただいたことを
いろんな部分で取り入れてくださっています。

ぜひ、★かいくんははさんのブログ遊びにいってくださいね。

話は変わって……小学生女の子3人さん、今回は勉強の前に
子供向けのモノポリーで遊んでいました。
大きなお金のやり取りが大変です。
最初に配る、31000円を自分たちで配る(1万円札はありません)で
かなり勉強になるな~と感じています。

この3人さん、いつも会話が面白すぎます。
Yちゃんが、「今日もお母さんにおこられちゃったわ~。妹ばっかりヒイキするんだから……」とこぼしながら、ゲームをスタートしました。
少しして、「先生~!私ばっかり、お金払わなきゃならないんだもの~」とYちゃんがこぼしました。

すると、Mちゃんが、今日のYちゃんは運が悪くて、不幸だから、
Yちゃんがお金を払わなきゃいけないマスに止まっても
免除してあげよう!と言い出しました。

しぶしぶその話を承諾したRちゃんですが、
Yちゃんばかり得していく状況にいてもたってもいられなくなって、
「Yちゃんだけずるい~!」と言い出し、
「いいじゃないの、Yちゃんは不幸なんだから」とMちゃんにさとされ、
(不幸?Yちゃんはお母さんにちょっと叱られただけんんだけどな……
「不幸だからって、得しすぎやし!!」とRちゃんかみついていました。

そうして、いろいろ世話役に忙しかったMちゃんですが、突然、驚いたように
「先生~!!私、1200円しかない~! え~私も不幸やん。Rちゃんは、運がよすぎるのよ」
「うん私、運いいよ。今日、参観日もよかったし……」

この3人のやりとり聞いてて、私の頭はこんがらがってきたのですが、それにしてもそれぞれ自分たちの基準でルールをつくっていってなかなかエライです


ついでに我が家の面白発言主の息子の今日の言葉
(娘のおしゃべりはいつも理路整然としているので、うんうんとうなずくばかりで、あんまりネタとしては登場しないのです~)

高校生になって校風や学習内容は気に入っているものの、友だちは
中学の時の仲良しと交流する方が楽しそうな息子。
「ぼくさ~ゲームは好きだけど、ゲームマニアとは仲良くなれないな。
ほら、お母さんも、哲学好きだけど、哲学マニアとは
うまくいかないんじゃない?」
「どうちがうの?」
「ゲームにはまっていて、ゲームで高得点取ったかどうか気にしている連中ってさ、1次的欲求しか動機にないんだ。
行動の原動力が、勝ちたいとか、目立ちたいとかしかないんだから。
ゲームマニアだけじゃなく、今度の学校は、
小さい頃から勉強ばかりしてきた子が多いから、
1次的欲求~!!しかないやつ多いよ。
○○食べたいとか、寝たいとか、目立ちたいとか、
友だちと群れていたいとか、知的欲求はゼロなんだ。
それか、悩んでばっかりのへたれの子も多いよ。面白いことが思いつかないんだよ


「★(息子)はゲームして、知的欲求が満たされるわけ?何が面白いの?」

「ぼくは、ゲームをやっているとき、作っている人の
頭の中をのぞいているような気持ちになれるから好きなんだよ。
ほら、読書をすると、作家の考えていることが、
見えてくるじゃない?それに似ているな。
ひとりの人の想像していることや、アイデアや、思想っていうか考えていることや、それ以外にもいろんなものが、ゲームをすることで見えてくる。
自分自身の知的な好奇心がいろんな面で刺激されるんだ」

娘いわく、息子の考えは、発展途上で稚拙で
偏りがあるから、もう少し大きな視野からものごとを捉えないとダメ
なのだそうですが……

でも私は、17歳の言葉も17歳ならではの
発見があって面白く感じて、ちょっとメモしておきたい気持ちになるのですけれど……。

にほんブログ村 教育ブログ 幼児教育へ



web拍手を送る)

シアトルのお土産の『数独』

2009-09-17 10:06:57 | 算数
ブロック教室と科学クラブにシアトルから来てくださった方から
お土産に外国製の数独(SUDOKU)のおもちゃをいただきました。

たて 横 枠で囲んだ同じ色の部分に、1~5の数字が1つずつ入るルールです。
年長さんたちがチャレンジしていた
10番台の問題は左です。

3人トリオさんが帰ったあとで、小学2年のひとりで通ってきている
★くんもこの数独にチャレンジしました。
(数独の前には、
3トリオが残していった水遊びのセットで、長い時間一人遊びをしてました。)
この★くんは、お友だちと協力し合ってするより、完全にひとりで仕上げていくことが好きな子です。そうした性質の子は、そうした性質を大切にするように
していて、ひとりでレッスンに通ってもらうようにしているんです。

この★くん、とにかく宇宙が好きでたまらない子です。算数系のパズルも好きです。
今回も初めてのチャレンジだったのに、
いきなり最高レベルの問題(47番)にチャレンジして
解いてしまっていました。
論理的に数学的に考えていくことが
とても得意なのです。

これにはとても驚いて、
帰宅した息子に「まぐれの部分もいくらかあるだろうけど、
★くんたら、この問題解いちゃったのよ」と、数独の47番を見せると、
「まぐれって、バカにならないよ。直感の部分も大事だから。
ぼくも小学生のころは、正確に意味を把握しないで勘を働かせながらこうした問題を解いていたよ。
すごいね~。」と言ってました。
それから、私は思いもつかなかったのですが、

「ちょっと面白いことを考え付いたよ。
この数独、計算しながら考えていくと、解けるよな。
ほら、左の上のマスを a とおいてみる。
するとその下一列には a がないわけだから、
となりの斜め下のマスが a
と決定する。
同じように a を決定しながらずらしていくと、1にぶつかるから、
aは1だと言えるんだ。
そうして、他のマスも見てみて。同じようにマスは、一つずつある数字を決定していくことができるんだ。
あ~これで、この数独を簡単に作る方法がわかったよ。
以前は、数独って、いくつかの数を仮定して、解いていたから
まどろっこしくて嫌だったんだけどね。よく考えてみると、いろんなパズルの後ろには
数を決定する計算がなりたつんだな」
と息子が、48番の最終問題に、次々数字のコマを置いて行きました。
私は、思いもつきませんでした……
そんな解き方もあるとは……。

小さい頃から、試行錯誤、試行錯誤~を繰り返すことが好きだった息子が、
(さいころ振って、1時間遊べましたから)
洗練されたただ一つの答えに狙いを定めるような
考え方になってきたな……
と感心しました。

幼児も小学生も高校生も大人の私も
このおもちゃで楽しませていただきました。
うわじさん、すてきなお土産ありがとうございます。


にほんブログ村 教育ブログ 幼児教育へ



web拍手を送る)