前回のつづきです。
質問をぶつけられたその女の子は、これまで 幼稚園でアルバイトしていたことを話しました。
子どもたちが、とてもなついて、その子が行くところ行くところ
子どもの人だかり? が、できていたのだそうです。
が、幼稚園の先生方からの評判はものすごく悪くて
「覚えられないんだったら仕事の手順を書いた札を首からさげて仕事せい!!」
といびられていたのだとか…
それを見かねた園児のお母さんから、「あんたー先生にいじめられてたねー。」
と小声で同情されるほど ひどいイジメだったそう。
その子の親御さんは、「とりあえず仕事しておれば、いいよー。」
と応援してくれているそうです。
きっと、家でもこの通り落ち着かないんでしょうね。
親御さんとしてはお金に換算される事さえしてくれるなら
それ以上の贅沢は言わない気らしい…。
そんな話をするうちに、私はこうも落ち着かず 仕事も覚えられないこの子が
叱られても、いじめられても、がんばって仕事に来ている姿に
ちょっと感動してしまいました
この子が、これからも叱られてもめげずに
がんばって働いていてくれるように…と祈るような気持ちでした。
そして、他のメンバーの人たちも同じような気持ちだったらしく……
はじめは、この子のことがすごく苦手そうだった几帳面なおば様まで
そっと、その子のフォローをしていました。
短期バイトが終わる頃、5人のグループは、
かなり親しくなっていたのですよ。
この話には 後日談がふたつあります。
ひとつめは、この時のお気楽な仕事ぶりをかわれた私は、
その後も郵便局の仕事を任され10円単位のちっちゃい出世をし、
内部のごたごたに巻き込まれて苦しみました!!
ふたつ目は、数年後、阪急電車内で、あの女の子と再会。
なつかしくなって声をかけると「だれ?」とつれない答え。
「ほら 郵便局の短期バイトで…。」と説明しかけると、
隣にいたその子の友達が、
「覚えとけよー、そんくらいー。」と笑いながらツッコミを入れていました。
次回は、郵便局内での10円出世に翻弄された頃の出来事と、
わが子を含め若い子(人)たちのお仕事事情について書きますね。
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