『夢中の法則』佐々木正悟 マイコミ新書
を読みました。
この本、一見、幼児教育と関係ないようですが、
幼児を育てている方々にぜひ目を通していただきたい内容でした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
経験には、努力しても覚えられないものもあれば、一度で細かい部分まで頭に入ってしまうものもあります。著者は、この不思議の鍵を握るのが、
「夢中になれるかどうかだ」としています。
脳科学の立場から、記憶力が働かないとき、
バツグンに働くときの2つの心理状態を分析し、
夢中になれる条件を探っています。
-------------------------------------------------------------
生物学者のライアル・ワトソンによると、
人間やトラなどの動物は「ネオフェリア(新しいもの好き)」という
特徴を持っているそうです。
ヒトは進んで新しいもの、違うものを求めます。無理をしたり、背伸びをしたりするのが好きです。
何かを1度知ってしまい覚えると、興味が色あせていくのです。
こうしたヒトの性質が「退屈」という心の状態も生むことにもなります。
ヒトは何かを理解して記憶してしまうと
それをさらに深く知りたいという気持ちを、失いがちなのです。
アトランタの脳科学者であるグレゴリー・バーンズは、
鮮明な印象を残すすばらしい経験は、
1回目をピークに、徐々に快感が減っていくとし、
この問題を「スシ・プロブレム」と名づけました。
ヒトはこのように、新しい体験に強く惹きつけられる性質を持っています。
一方、理解しすぎたことが退屈であるように、
たとえ新しいことでも、理解が及ばないことは退屈です。
そこで、著者は、次のようにまとめています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「新しいもの好き」の人間が夢中になれることというのは、理解できる範囲の中で、
「自分にとっては新しい」経験なのある。
また次のような例をあげて説明しています。
子どもは駅で興奮しやすい。
「新しく記憶に納めるべきこと」をいくつも見つけるからだ。車両デザイン、時刻表、車掌の振る旗……
すぐに理解できそうな、特徴的で「ためになりそうな」刺激を目の当たりにすると、
突然脳が「記憶モード」に変化する。
J・アラン・ボブソンというハーバード大の教授によれば、こうしたときに
脳はアセチルコリンという化学物質を放出しているそうです。
著者によると、
子どもはすぐに記憶に納められそうな刺激を前に、急激に「脳を柔らかく」して夢見心地になるのだそうです。
そのように脳が柔らかくなって自我意識を失いかけたとき、脳は体験を吸収して
記憶にとどめようというモードに入るのだとか……。
この話題、次回に続きます♪
虹色教室で子どもたちと接していると、
遊びや実体験のような
子どもが夢中になることを中心に日々を過している子たちは、
年々、集中力が増して、知的な課題をこなすことを心から楽しむようになっていくのです。
一方、「将来役立ちそうなことを、仕込んでおく」といった育てられ方をしている子や、
活動範囲が狭く大人の管理が行き届いた現代的な暮らしをしている子の多くは、
小学校中学年くらいをピークに、徐々にやる気が失せていくように見えます。非常に知能が高い子もそうなので、残念に感じます。
「繰り返すことで記憶を定着させようとする教材」は、
ある年齢に達した子にはよくても、脳の機能を育てている段階の幼児には
非常に危険なものかもしれません。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
★梅田の 紀伊国屋のアウトレット店を見つけました♪ 図鑑、子どもの本 安いです
で紹介したアウトレット店に昨日寄ったところ幼児向けの知育絵本が増えていました。
私は、また前回見つけた店で、ユングの関連本をたくさん買いあさり、古本屋のご主人に、「あ~あなた、前もユングをたくさん買ってた方ですね」と言われてしまいました。
私の一番のストレス解消法は、本を読むことで、
疲れがたまってくると、家事を中断して本を読みふけっています。
娘も息子も読書が大好きだけれど、
忙しすぎて、じっくり本を読む時間がない模様。
のんびり読書をする私の姿を見ると、
とてもうらやましいようです。
「あ~読みたい本はいっぱいあるんだけど、時間がないわ」と娘……
あっという間にバイトに行って消えていました。忙しい人です。
「時間を気にせず本が読みたいな」と息子。
受験勉強中なので家にいることの多い息子とは、
最近、会話することが増えました。
「今の高校生は7時間授業とか……拘束時間が長くて、読書もできないね。
大学生になったら、もう少し読書する時間も取れるんじゃない?」
と言うと、意外な返事が返ってきました。
「まぁ、受験勉強が読書の代わりにもなってていいんだけどさ。
現代文はもちろんだけど、地理にしても、英語にしても、どの勉強をとってもさ、大学入試の場合、中高の入試と違って、読書としても、けっこう面白いんだよ。」とのことでした。
最近、ポーカーにはまっている息子……
受験勉強にも、自分なりの楽しみを見つけているようでよかったです。
--------------------------------------------------------------------
写真はもうすぐ3歳の★くん。
ブロックを積み上げるうちに、「どれだけ高くできるか」という課題が生まれ、
夢中で積み上げているときの笑顔です。

web拍手を送る
を読みました。
この本、一見、幼児教育と関係ないようですが、
幼児を育てている方々にぜひ目を通していただきたい内容でした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
経験には、努力しても覚えられないものもあれば、一度で細かい部分まで頭に入ってしまうものもあります。著者は、この不思議の鍵を握るのが、
「夢中になれるかどうかだ」としています。
脳科学の立場から、記憶力が働かないとき、
バツグンに働くときの2つの心理状態を分析し、
夢中になれる条件を探っています。
-------------------------------------------------------------
生物学者のライアル・ワトソンによると、
人間やトラなどの動物は「ネオフェリア(新しいもの好き)」という
特徴を持っているそうです。
ヒトは進んで新しいもの、違うものを求めます。無理をしたり、背伸びをしたりするのが好きです。
何かを1度知ってしまい覚えると、興味が色あせていくのです。
こうしたヒトの性質が「退屈」という心の状態も生むことにもなります。
ヒトは何かを理解して記憶してしまうと
それをさらに深く知りたいという気持ちを、失いがちなのです。
アトランタの脳科学者であるグレゴリー・バーンズは、
鮮明な印象を残すすばらしい経験は、
1回目をピークに、徐々に快感が減っていくとし、
この問題を「スシ・プロブレム」と名づけました。
ヒトはこのように、新しい体験に強く惹きつけられる性質を持っています。
一方、理解しすぎたことが退屈であるように、
たとえ新しいことでも、理解が及ばないことは退屈です。
そこで、著者は、次のようにまとめています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「新しいもの好き」の人間が夢中になれることというのは、理解できる範囲の中で、
「自分にとっては新しい」経験なのある。
また次のような例をあげて説明しています。
子どもは駅で興奮しやすい。
「新しく記憶に納めるべきこと」をいくつも見つけるからだ。車両デザイン、時刻表、車掌の振る旗……
すぐに理解できそうな、特徴的で「ためになりそうな」刺激を目の当たりにすると、
突然脳が「記憶モード」に変化する。
J・アラン・ボブソンというハーバード大の教授によれば、こうしたときに
脳はアセチルコリンという化学物質を放出しているそうです。
著者によると、
子どもはすぐに記憶に納められそうな刺激を前に、急激に「脳を柔らかく」して夢見心地になるのだそうです。
そのように脳が柔らかくなって自我意識を失いかけたとき、脳は体験を吸収して
記憶にとどめようというモードに入るのだとか……。
この話題、次回に続きます♪
虹色教室で子どもたちと接していると、
遊びや実体験のような
子どもが夢中になることを中心に日々を過している子たちは、
年々、集中力が増して、知的な課題をこなすことを心から楽しむようになっていくのです。
一方、「将来役立ちそうなことを、仕込んでおく」といった育てられ方をしている子や、
活動範囲が狭く大人の管理が行き届いた現代的な暮らしをしている子の多くは、
小学校中学年くらいをピークに、徐々にやる気が失せていくように見えます。非常に知能が高い子もそうなので、残念に感じます。
「繰り返すことで記憶を定着させようとする教材」は、
ある年齢に達した子にはよくても、脳の機能を育てている段階の幼児には
非常に危険なものかもしれません。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

で紹介したアウトレット店に昨日寄ったところ幼児向けの知育絵本が増えていました。
私は、また前回見つけた店で、ユングの関連本をたくさん買いあさり、古本屋のご主人に、「あ~あなた、前もユングをたくさん買ってた方ですね」と言われてしまいました。
私の一番のストレス解消法は、本を読むことで、
疲れがたまってくると、家事を中断して本を読みふけっています。
娘も息子も読書が大好きだけれど、
忙しすぎて、じっくり本を読む時間がない模様。
のんびり読書をする私の姿を見ると、
とてもうらやましいようです。
「あ~読みたい本はいっぱいあるんだけど、時間がないわ」と娘……
あっという間にバイトに行って消えていました。忙しい人です。
「時間を気にせず本が読みたいな」と息子。
受験勉強中なので家にいることの多い息子とは、
最近、会話することが増えました。
「今の高校生は7時間授業とか……拘束時間が長くて、読書もできないね。
大学生になったら、もう少し読書する時間も取れるんじゃない?」
と言うと、意外な返事が返ってきました。
「まぁ、受験勉強が読書の代わりにもなってていいんだけどさ。
現代文はもちろんだけど、地理にしても、英語にしても、どの勉強をとってもさ、大学入試の場合、中高の入試と違って、読書としても、けっこう面白いんだよ。」とのことでした。
最近、ポーカーにはまっている息子……
受験勉強にも、自分なりの楽しみを見つけているようでよかったです。
--------------------------------------------------------------------
写真はもうすぐ3歳の★くん。
ブロックを積み上げるうちに、「どれだけ高くできるか」という課題が生まれ、
夢中で積み上げているときの笑顔です。

web拍手を送る
