虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

「木を育てるように子どもを育てる」こと と 長所と短所は紙一重という話

2012-05-15 17:38:50 | 教育論 読者の方からのQ&A

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都留文科大学副学長の福田誠治氏の記念講演会のレポートを読みました。
テーマは、PISA(国際学習到達度調査)で常に好成績を獲得している
フィンランドの教育事情についてでした。

簡単にまとめさせていただきますね。
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福田誠治氏は、PISAの結果を分析してなぜフィンランドが上位であり続けるのか、何度も現地を訪問して調査したそうです。

そこで、
PISAの結果がよかったからといって、現地の子の授業量は多いわけではなく、
PISA用の参考書や問題集があるわけではないことが
わかったのだとか。

義務教育期間中、クラス内の小テストはありますが、成績を比較するためのテストはありません。
フィンランドではテストがなくても、子どもたちは自発的に学んでいるのだそうです。

「木を育てるように子供を育てる」というように、フィンランドでは、長い目でみた子育てをしています。
大人は促しはするけど、強制はせずに子どもが学ぶ気がおきるまで
待っているのです。

フィンランド学校の雰囲気はのんびりまったり。
それにもかかわらず元教育大臣は、「もっとゆったりさせたい。人と会話するなかでも相手にも考えさせる時間を与えるという人間関係をつくってほしいから」と言うので、福田氏はびっくりしたそうです。

教育の重点を人とコミュニーケションをとることに置いていて、
背景にはEUがあるそうです。

27ヶ国4億9000万人からなるEUは、文化も言語も異なる人種がいます。
すると、考え方や正解を1つに定めるのではなく、
コミュニケーションを取りながら
異なる意見を組み合わせ、よりよい解答を見いだそうとなります。
そのコミュニケーションに必要となる読解力や想像力、考える力をつけるように子どもたちを導こうとしているのです。
                   (えるふ vol.27より)
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フィンランドの教育を、安易に子どもに「ゆとりをもたせよう」とする
スローガンだけで
取り入れるのは無理があるのかもしれません。

しかし、ますます国際化していく日本の子どもたちにとって、
コミュニケーションを主とする真の地頭力を育む教育が
これから求められているのも事実ではないでしょうか。

日本の親や教師たちの子どもへの接し方って、
「何度、鍵をかけても、心配になってもう一度確かめないと気がすまない」
「何度手を洗っても、汚れている気がして洗ってしまう」
といった不安からくる強迫的な行為を繰り返すのに似ていたりもします。


子どもが、ゆったりくつろいでいるだけで、
もういてもたってもいられなくなって、「はやくはやく」と
勉強とかピアノのレッスンとか何か有意義なことをさせておかないと、

他の子に遅れをとって取り返しがつかないことになると思っているようです。

幼稚園の子の親御さんからも、小学生の親御さんからも、
ちょっとゆったりと考え事をしながら、
子どもがボーッとしている時間がたまにある……というだけで、
「どうすればいいでしょう?」「何をさせればいいでしょう?」
「どうすればもっとテキパキしてくれるのでしょう?」と相談をお受けすることがよくあるのです。


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以前、ストレングス・ファインダーという
かなり本格的な自分の強みを調べるテストをしたことがあります。

★ストレングスファインダーの結果です

テストは180項目もあって、
私はひとりでのんびりボーッとすることが好きなので、たびたびそういった内容にチェックを入れることがありました。
すると、ただの「のんびり屋のだらだらした性質」かと思いきや、
「内省」というそれなりの強みの名前がついて、悪いものではないんだな、
これはこれで自分の成長の種だったんだなと気づきました。

フィンランドの教育のように、人と人が響きあったり、
ひとつのことをじっくり考えることができるような余裕があれば、
子どもそれぞれの欠点のように見えるものからも、
その子固有の資質の輝きが育ってくるのかもしれません。

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<内省>

あなたは考えることが好きです。あなたは頭脳活動を好みます。あなたは脳を刺激し、縦横無尽に頭を働かせることが好きです。あなたが頭を働かせている方向は、例えば問題を解こうとしているのかもしれないし、アイデアを考え出そうとしているのかもしれないし、あるいは他の人の感情を理解しようとしているのかもしれません。何に集中しているかは、あなたの他の強みによるでしょう。一方では、頭を働かせている方向は一点に定まっていない可能性もあります。内省という資質は、あなたが何を考えているかというところまで影響するわけではありません。単に、あなたは考えることが好きだということを意味しているだけです。あなたは独りの時間を楽しむ類の人です。なぜなら、独りでいる時間は、黙想し内省するための時間だからです。あなたは内省的です。ある意味で、あなたは自分自身の最良の伴侶です。あなたは自分自身にいろいろな質問を投げ掛け、自分でそれぞれの回答がどうであるかを検討します。この内省という資質により、あなたは実際に行っていることと頭の中で考えて検討したことと比べた時、若干不満を覚えるかもしれません。あるいはこの内省という資質は、その日の出来事や、予定している人との会話などといったような、より現実的な事柄に向かうかもしれません。それがどの方向にあなたを導くにしても、この頭の中でのやりとりはあなたの人生で変わらぬものの一つです。

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こうした内容を読んだとき、
今の子たちのほとんどが、「内省」という強みを持って生まれても
それを伸ばすのに必要な静かな時間を与えられていないことに
心が痛みました。

『教育』について、より高い視点からの理解が、
求められる時代だと感じています。


お母さんたちに「教えないコツ」を教える 2

2012-05-15 13:50:17 | 算数

ただ「教える」ことと、

「教えない」けれど「教える」ことの違いの例を挙げますね。

 

上の写真は、教室にあるおもちゃのレジのボタンです。

右下の「¥」ボタンを押すと、

レジの引き出しが飛び出てくる仕掛けになっています。

 

子どもが引き出しを開けたがって

困っていると、「¥」ボタンを指しながら、「ここを押すのよ」と

おっしゃる親御さんがいます。

そこで子どもが数字のボタンを押しかけると、

「ちがうよ、こっちこっち。ほらこれを押すのよ」と誘導します。

 

こうした教え方をすると、子どもは大事なことを学び損ねてしまいます。

 

レジには16個のボタンがついています。

全て押していって「開くかな?」「開かないな」「開くかな?」とやっていくのは

効率的じゃありません。

そうした効率的ではない遠回りをいとわないのが幼児とも言えます。

幼児が世界を知ろうとする方法は貪欲で、苦労を苦労とも思わない一面があるのです。

そうして、ひとつひとつ押してみて、「開かない」という事実も体験した上で、

「開いた」ボタンにたどりついた時、

(意味としては理解できていなくても)

体感としては次のようなことを学習しているのです。

 

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◆1本の指でひとつずつボタンを押していって確かめると、

16通りの押し方がある。

 

◆「右から2番目の上から1番目」といった位置の感覚が目でわかる。

 

◆ 試行錯誤するのには、だいたいこれくらい時間がかかるというイメージ。

時間がかかっても根気よく取り組めば、解答にぶつかるし、

達成感が味わえるということ。

 

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ですから、同じ教えるにしても、レジのおもちゃの前で「どうやったら開くの?」と困った表情をしていたら、

「このボタンかな?」「こっちかな?」と1や2のボタンを押してみせて、

後は子どもに任せるならいいですよね。

また、「あっ、これ開かないな。ということは、このボタンじゃないな」など

大人の思考の過程をつぶやきにして、思考方法の型を学ばすのは大事です。

 

でも、ちがうボタンを押そうとするのを阻止するように、

「それじゃなくて、こっちを押してごらん。ほらっ」と教えるのでは、

子どもに魚の釣り方を教えようとして、

大人が勝手に釣ってしまって

魚だけ手渡すのと同じになってしまいますよね。

 

小学3、4年生の子に出題した算数の文章題の一部です。

それぞれの人が1~4までの数字が書いてあるカードを4枚ずつ持っていて並べます。

同じところに同じ数字がそろうと、数字同士をかけて、

そろわなければ数字同士を足して、合計得点を右に示しています。□の数を当てます。

 

この問題、科学クラブの3,4年生たちに出したところ、

どの子も実験をする時の試行錯誤をする手順に慣れていたので、

迷いつつですがしっかり解けていました。

 

こうした問題を解くには、

いったん「間違いかもしれない」という数を置いてみて、

誤った答えが出たという事実を足がかりに、

「30に近い数字が出たから、大きい数同士は合っているはず。小さい数字だけ入れ替えてみよう」

という予想を立てられる力がいります。

 

そのためには、ミスを恐れない勇気や、

「間違いを足がかりにして正しい答えに近づいたことがある」という

体験が必要です。

間違いを恐れて、「正しい答えがすぐに思いつかないなら

大人に答えを教えてもらおう」とする

受動的な態度が身についてしまった子には、

このくらいのレベルからの問題が手に負えなくなってくるのです。

 

ですから、虹色教室の学習タイムでは、

勉強には「先生の教えることをそのまま暗記して繰り返し練習して覚える学習」と、

「失敗を気にせず、むしろ失敗することに誇りを持って、そこから学びを引き出す学習」の二種類あって、

どちらも大切なんだな、と気づくように

「教える」と「教えない」のあり方のバランスを取っています。

子どもが小さなパニックに陥りつつも、それを乗り越えるまで見守るという

過程にていねいに対応できるように

少人数で学習させています。

ですから、そこでも擦りキズさえ負わせないような学習のさせ方をしていたのでは、

あまり意味がないのです。

勉強でも怪我をしない程度の転ぶ体験はたくさん必要だと

感じています。

具体的に言うと、数問のうち1問くらいは、「どうすればいいのかな、わからないな」と

1分程度は頭を絞るくらいの体験をさせるということです。

また子どもが「わからない」といって困ったからといって

大騒ぎせずに、「わからない問題は誰にでもあるのよ」と

わからない問題にぶつかった時に冷静に対処する方法を教えてあげることです。

現在の教育の場では、子どもが必ず時間内にわかるように

考えなくても解ける問題ばかり出題して、少しでも頭を絞る時間があると大騒ぎして

子どもに即座に答えられない子は頭が悪い子だと思いこませるような対応をしているのをよく

見かけます。

 

極端にミスを恐れる子は、ちょっとミスしたくらいで動じない大らかさが

身に着くように、教えるのを控えて

サポートしています。

お母さんが1問1問、その時間内に正解しているかどうかを

気にしすぎると、

子どもは正解にこだわるあまり、自分の頭では理由を考えずに、

大人が教えた解答を丸暗記して答えるようになってます。

すると3年生くらいまではよい成績を保てても、

それ以降の思考力を問われる問題でつまずくので注意が必要です。

 

 


お母さんたちに「教えないコツ」を教える  1  

2012-05-15 08:36:04 | 教育論 読者の方からのQ&A

新1年生のグループレッスンの算数タイムでの話。

 

次のような□が抜いてある式が書いてあるプリントを配っていました。

6 □ 3 □ 1 = 10

6 □ 3 □ 1  = 8

6 □ 3 □ 1  = 4

□のなかに、+か-を入れて、答えがあうようにする問題です。

 

「簡単そう」「おもしろそう」と飛びついて解いていく子らがいるなかで、

☆ちゃんはどうして解いたらいいかわからなくて、「わからない~」ととまどっていました。

そこで、☆ちゃんのお母さんが☆ちゃんのそばにきて、

答えを書き込む場所を指さしながら、ひとつひとつ解説して答えがわかるように誘導していました。

 

わたしが「☆ちゃんにこの問題を通して教えたいこと」と、

「お母さんの教え方から☆ちゃんが学ぶであろうもの」が

真逆ともいえるものだったので、

失礼とは思いながら、お母さんに教えるのを控えていただくようにしました。

 

☆ちゃんのお母さんは、「だとすると、(家でも)教えないようにしたらいいんでしょうか」と

困惑した様子で

質問しておられました。

 

確かにわたしは手取り足とり教えすぎるのはよくないと思っていますが、

単純に自分でしなさいと突っぱねる形で、「教えない」わけではないのです。

外からは「教えていない」ように見えるときも、

「教えない態度」のなかに、今この時間にこの子に学ばせたいと思っている(教えたい)ことは

あるにはあります。

 

ただそれをその場で言葉で伝えることの難しさを感じもして、

一度、記事のなかで、わたしが何を教えようとしていて、何を教えないようにしているのか、

言葉にして整理してみることにしました。

 

わかりやすいように

自転車の乗り方を子どもに学ばせる過程を例に挙げて

説明してみますね。

 

初めて自転車の乗り方を覚えようとする子の耳元で、

「足をぐるぐる回して、右に曲がる時にはハンドルを右側に向けて、

左に曲がる時はハンドルを左に向けるのよ」といった説明をたくさんしていると、

頭で考えれば考えるほど、前を見ることや手元への注意がお留守になって

しょっちゅう転ぶようになるかもしれません。

さらにあれこれ言葉で教えようとすると、

自転車にまたがること自体ビクビクするようになって、こぎだすことができないかもしれませんね

 

わたしなら自転車に初めて乗る子に最初に学ばせたいと思うのは、次のことです。

 

◆ 何度か転びそうになるかもしれないけど、

実際転んでみるとそんなに怖くないよ、ということ。

 

◆ 方法がわからない間も、

何度かやってみると、身体でコツがつかめてくるということ。

 

◆ うまくいかないことや、わからないところがあった時、

自分で気づいて言葉にしてみると、

きちんと教えてもらえるということ。

 

算数の問題も先に言葉で教えておいて、

絶対、転ばせないように、ミスさせないように、「わからない」と言って不安になることがないように

大人が先まわりして言葉で教え過ぎると、

「失敗」や「わからない」いう経験にぶつかるたびに

パニックを起こして、思考停止状態になって何も学べなくなってしまうのです。

 

上手な転び方を教えることは、

勉強をしていく上でも大事なことだと思っているのです。

 

 


種まき期間なしに学ばせる弊害について

2012-05-15 07:31:42 | 教育論 読者の方からのQ&A

★手を出さず 口を出さず がまんするための施設? 
★手を出さず 口を出さず がまんするための施設? 2
の続きで、
またまた、うちのダンナさんの話ですが……
少し前まで、近所の小学生のソフトボールチームの監督をしていました。
(ソフトがうまいからではなく、世話する人が少ないので、借り出されてます~)
それが、毎度、同じパターンのぼやきで悪いのですが……
監督をし始めた頃から、年を重ねるごとに、
新しいタイプの子が増え出して、「ちょっとな~う~ん、これは困った」という
事態に遭遇していました。

どんな風に新しいかと言うと、
最初から、「1からきちんと学ぼうとする子」というか……
親が「1から正確に学ばせようとする子」が多くなってきて、

大きな子の真似っこをして、
バットを適当に振ったり、ボールをでたらめに投げたり、友達同士でスポーツにはならないけどそれの真似事のようなことをしていた

だらだら期間……あこがれたり、失敗したりする期間がないまま、

「最初から上達目指して習い事のようにスポーツを始める子」が増えてきたということなのです。

それのどこが困るのかというと、
本当は大人にあれこれ指図されず、適当にボールやバットを扱ううちに、
「自分はお兄ちゃんたちのように上手にできていないな」と気づき、
「上手になりたいな~」という憧れが生まれ、
「どうやったらできるようになるのか」と試行錯誤して、
しまいに、大人のアドバイスを聞いてきちんときいて、やってみようとする態度が生まれてくるものなのです。

が、この「適当」な、「子どもに自由にさせる」
種まき期間というのがないままに、

最初から大人の指導が入るものですから、

「こういう風にしてごらん」と言われると面白くなくて反抗するか、
一生懸命、教わろうとはするものの、
ちっとも楽しそうじゃないのです。
「ソフトボールは好き?」とたずねると、首を振るそうです。
そうやってイヤイヤやっているので、親が叱ります。
すると、余計に
スポーツ全般が大嫌いという態度になって、
結局、上達しないままやめてしまうのです。
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私は児童館などで、絵や工作を教えていたのですが、
子どもに自由にめちゃめちゃな作品を作る時期を通らせず、
「さあ、先生に教えてもらいなさい。先生のするのを見なさい」という
親御さんの子で、
最終的にすばらしい作品を製作するようになった子はいませんでした。
上手に作るようになる子は、
下手な期間が長いのです。それでも、自分ではとても満足していて、
ぐちゃぐちゃしたゴミのような作品を、
大切そうに抱えて帰るのです。
教室をしていたとき、いきなりすごい作品を作り出したのは、
上の子の教室に付き添ってきていた妹ちゃん、弟くんたちです。
この子たちは自由に好きな遊びをしていただけですが、その間にも、
大人の指導が入らない種まき期間を
たっぷり体験していたのでしょう。

時計の読みにしても、長い期間でたらめな読み方を続けつつ、
時計を読む振りをして遊んでいた子は、
時計を読むだけでなく、時間を扱う難しい計算もできるようになっています。

スポーツでも、絵画でも、学習でも、
子どもの中に、「できるようになりたい」「上手になりたい」「どうすれば上手になれるかな」という
あこがれが育ってくる前に、
上手にさせよう、教えようとするのは急ぎすぎではないでしょうか?

私たちにしても、食べたくもないのに、勝手に口に食べ物をを運ばれて、
買いたくもないのに、無理やり買わされれば、
意欲自体が薄れていくことでしょう。

私は、0~3歳の子用の算数教室もしていますが、
それは乳幼児に「どうやって算数を教え込むか」というテクニックを教える教室ではありません。
子どもの中に自然に発達していく数学的な感性を、どうすればつぶさないでいられるのか、
育んでいけるのか、を伝えるものです。
子どもが本来持っている「学びたい」「成長したい」という気持ちに寄り添うには、どのように接すればよいか
を学んでいただくクラスです。


長所に注目!短所は心に留めておく程度に  2

2012-05-14 20:20:13 | 0~2歳児のレッスン ベビーの発達

子どもが困ったちゃんぶりを発揮するのには、

時期や環境や本人の問題やその他のさまざまな

理由が複雑に絡み合ってるでしょうから、

それをお母さんの言動や考え方のせいだと決めつけるのは

まちがっていますよね。

 

でも、どの子にとってもお母さんという存在は大きいですから、

お母さんが子どものどの部分にスポットライトを当てて、

どの部分を無視するかによって、

子どもの困った行動はだんだん消えていくこともあれば、

こじれにこじれて激しいものになることもあるな、と感じてもいます。

 

★くんのお母さんは心配性で

良いことと悪いことがあると、どうしても悪いことの方ばかり

考えてしまうそうです。

まだ1歳の★くんに対して、運動能力のことを気にかけてしまうのは、

★くんのお母さんが小学生の頃、

運動が苦手でいじめられている子を目撃したことが原因なのだとか。

子どもの頃に見た光景は心に深く刻まれますよね。

 

とはいえ、

子どもは「お母さんの目に自分がどのように映っているのか」「お母さんが自分のことをどのように感じているか」

を参考にしながら、自分の内面にあるものを育てていきますから、

子どもの短所にばかりに注目していると……

(★くんの場合、まだ短所にもなっていないような未知の不安要素ですが)

自分に自信が持てなくなって、短所だけが目立つようになってしまうかも

しれません。

 

幼い子たちの世界には、心配とか不安といったものは

あまりそぐわないものだと思っています。

小さな身体にそんな重荷を負わすわけにはいきませんよね。

 

子どもの長所や魅力的な点について

もっともっと知ろうという気持ちを大事にして、

短所については

心に少し留めておく程度でいいのではないでしょうか。

 

★くんとの関係作りのなかで、

子どもの性質への焦点のあて方を学んでいくと、

自然と★くんのお兄ちゃんとお母さんの関係もいいものになっていくのではないかな、

と思いました。

 

 

 

 


長所に注目!短所は心に留めておく程度に  1

2012-05-14 16:46:43 | 0~2歳児のレッスン ベビーの発達

今日は1歳後半の★くんと☆くんの初めてのベビーレッスンの日。

 

弟である★くんのレッスンではあるのですが、

★くんのお母さんからは、

「発達障がいはないようだけど神経質で何でも人のせいにしてキレがち」という

困ったちゃんの数歳上のお兄ちゃんについて相談をお受けしました。

 

わたしは直接会ったことはないので、お兄ちゃんについて

よくお話しをうかがうくらいしかできませんでした。

 

が、レッスンを初めて少しすると、わたしはお兄ちゃんが困ったちゃんになっている原因についても

それを改善していく方法についても

何となくわかったような気がしました。

 

どうしてそんな気がしたのかといえば、

★くんのお母さんの言動や考え方の癖のなかに

子どもを困ったちゃんにさせる要素がたくさん潜んでいるように思ったからです。

 

★くんのお母さんは礼儀正しくて人の良さそうな常識的な方です。

子どももとても可愛がっています。

 

そんなステキなお母さんではありますが、わたしがちょっと問題だな、と感じたのは、

次のような内容です。

 

★くんはまだ1歳代だとはいえ、とても集中力がある子です。

ボール転がしやボールを回転させるおもちゃで遊ぶ様子を見ていると、

何度も何度も目的を定めてスタートして、最後まで見届ける熱心さから

今後の思考力の伸びが期待できました。

 

また情緒が安定していて、集中して真剣な顔をしている時以外は

いつもニコニコして可愛らしいことこの上ないのです。

 

しっかりハイハイした後で歩きはじめたそうで

「(運動面で)少しゆっくりさん」というお母さんの弁でしたが、

椅子の上に乗ってバランスを取ろうとしたり、

重い物を持ち上げて移動しようとするなど

自ら身体を使うさまざまな活動にチャレンジしようとしていて(同時に多動っぽくもなく)

運動機能の発達も順調そのものです。

工作の活動でも、チョコンと椅子に座って

長い時間、しっかり関われていました。

わたしはこの子の目の使い方や何をするか目的を定める様子、

最後まで見届けて理解した上で再び取り組む姿、注意散漫でなくじっくりやりたいことに取り組み、それをもとにして

次の活動を選ぶ姿、他の子との関わり方などから、

「思考力」に強みを持った考えることが好きな子だろうと感じました。

そして、それをお母さんに伝えました。

 

その後、いっしょに遊んでいた☆ちゃんについても

感じたことをお母さんに伝えました。

☆ちゃんは手と目を協応させることが上手で、頭を使うことと身体を使うことを同時に行うことが

できる器用な子のように見えました。

「何をしようかな」と考えながら、右手にも左手にもボールを持っていて、

瞬時にその両方を玉を入れる口に投入したかと思うと、

次に何をしようかとそれ以外のアイテムをさっさと持ってきて

うまい具合に遊びに加えます。

「運動も勉強もどちらも得意」という子にありがちな

器用さだと感じました。

おもちゃを介してニコニコ笑いながら他人に働きかけて、

上手に遊びを作りだしていく姿

からは創造性の豊かさや社会性の高さも感じられます。

 

★くんは、ひとつのことに集中しはじめると、

いったん外への関心を遮断して、それにじっくり取り組む子です。

☆くんは、同時にいくつものことをしながら集中できて、

外のものも創造的に取り入れて遊ぶ子です。

そのどちらもそれぞれが魅力的ですばらしい個性です。

 

でも、★くんのお母さんは☆くんが運動も得意そうという話を聞くと、

それで頭がいっぱいになってしまって、

★くんが得意な物事にしても、

☆くんはけっして運動が苦手なのではなく自分から積極的にさまざまな

身体を使う活動に取り組んでいるという事実にしても

どこか遠いところへ行ってしまったようです。

それで、★くんの欠点であるかもしれない(とお母さんが思っている)

短所の運動を伸ばすことばかり、

「どうすればいいですか」と心配そうに相談しておられました。

 

わたしは、「どの子も長所があって、短所があります。

短所があることで、長所が守られているという面だってあります。

最初の時点では、たいていの子が長所も短所も同じような割合なんですが、

その後、親御さんが、その子の長所に注目しがちな性質でしたら、長所の割合が大きくなって

短所は底上げされて小さくなっていくでしょうし、

親御さんが短所にばかり注目して、長所はさらっと流しがちでしたら、

短所が膨らんで大きくなり、長所の割合はだんだん小さくなっていくはずです」

と伝えました。

 


3、4歳の子らと理科遊び  

2012-05-14 12:42:56 | 初めてお越しの方

3、4歳の男のたちのグループレッスン。

男の子たちはとにかく好奇心を刺激されるような遊びが大好きです。

教室にある科学の実験用の箱を開けて、「これしたい!」「あれしたい!」と

大騒ぎです。

 

いろんな水と空気の実験をしました。オブラートに絵をかいて

水に浮かべたり、

水の中での光の屈折を利用した実験をしたりしました。

水でふやかす園芸用のゼリーを水に浸けています。

ふやかした後で、シリンダーに入れて押すと、

細かく粉々に砕けてジュース作り遊びができるので子どもたちはとても

喜びます。

 

3,4歳児さんたちと理科遊びをする時は、

「ピンポン玉にフーッと息をかけたらどうなるかな?」「うちわであおいだらどうなるかな?」

といった質問をして、

「きっとこうなるよ」「ああなるんじゃない?」といった予想を子どもたちに立てさせるようにしています。

 

そうすることで、物の性質や原因と結果のつながりについて

理解が深まってきます。

 

理科遊びを楽しく実りのあるものにするには、

いくつかコツがあります。

 

ひとつには、大人が実験を用意して

子どもにさせるのではなく

子どもが抱いている興味に気づいて、それを広げたり深めたりするように

実験を用意してあげるということです。

 

たとえば、外で影を踏んで遊ぶのを喜ぶ時や、

「どうしてぼくの影はぼくより背が低いの?」と質問した時などに、

人形にいろんな方向からプッシュライトを当てる実験をしたり、

「ガラスのコップに入れた水の影は何色かな?」とか

「セロファンを使った工作をして、きれいな色の影を作ろう」と誘ったりすると、

子どもは乗り気で取り組むことと思います。

 

もうひとつは、実験のなかに、

創作活動を取り入れるということです。

実験して理解した原理を

工作のなかで活かすようにすると、

興味がより深まるだけでなく

理解が進みます。

 

 

↑日常のひとこまひとこまに、「どうして?」「なぜ?」と

不思議を味わう機会はたくさんあります。

ビー玉が転がり落ちる仕組みを作った後で、

穴の切り方によってでてくるビー玉のサイズが変わることを不思議がる◆くん。

確かに、穴を開けなくても、十字に切り込みを入れるだけで、丸いものが

通ってしまうのは不思議なのです。

わくわくさんを神とあがめている(お母さんの弁)◆くんは、

この日も、「わくわくさんは、こうやってこうやって作ってたんだよ」と言いながら

大量に紙コップを消費した後で、

最後に自分で考えた2階建ての家を作り終えて大満足の様子でした。

もとはわたしが作ってあげた「がちゃぽん」だったものに、もうひとつコップを重ねただけなのですが、

とにかくわたしでも……わくわくさんでもなく……自分で思いついて作ったということで

うれしくってたまらなかったようです。

2階があるのはどんなにすごくて面白いことか、

お友だちに自慢げに話してきかせていました。

 

他の子らは屋根の高さによって電車が入らなかったり

入ったりすることに苦戦していました。

何度も屋根を取っ払って作りなおし。

「あれぇ?」「あれぇ?」という声が聞こえていました。

 

この日、お迎え時に◆くんの小学1年生のお姉ちゃんも来ていました。

将来、宇宙に関わる仕事がしたいという宇宙大好きのお姉ちゃんです。

そこで、お姉ちゃんに先生になってもらって、

宇宙の実験道具が入っている箱の中身について解説してもらうことにしました。

子どもたちはお姉ちゃんを取り囲んで

宇宙の絵本などを楽しんでいました。

 

 


金環日食の実験  (理解の伴わない知識を持っていることの問題点) 

2012-05-13 16:20:04 | 理科 科学クラブ

今日は小学3,4年生の子らの科学クラブの日でした。

 

金環日食が近いので、日食に関するさまざまな実験をしました。

実験ネタの大方は『ウ゛ァンクリーウ゛先生の不思議な科学実験室  宇宙編』から。

この本、実験方法はどれも2,3歳の幼児でもできるものばかりなのですが、

小学3,4年生以上にならないと、やっていることの意味を理解して、実験を楽しむのは

難しいようです。

 

実験の前に絵本を見ながら太陽の位置や大きさと地球や月の位置や大きさについて

イメージを膨らませていたところ、

●くんが、「どうしてさ、こんなに月は小さくてこんなに太陽は大きいのに

太陽が月の後ろで周囲の部分だけしか見えなくなっちゃうんだろ?」と

言いました。

「それはさ、月と太陽は遠いからさそうなるよ。それに……」「その理由は……だよ」と

お友だちの☆ちゃんと○くんが口々に

その理由を説明しましたが、図鑑で見たり、大人に教わったりしたうろ覚えの知識の

受け売りですから、どちらもかなり間違ったことを言っていました。

 

そして、●くんが「でも、太陽と月の大きさはこんなにも違うんだよ」と絵本の絵を指しながら言うと、

ふたりとも落ち着いて考えてみようとせずに、

さらに適当な勘違いした知識を並べ立てて説明していました。

 

自分で疑問を持ったり、深く考えてみたりする機会がないまま、

「金環日食ってこういう原理で起こるんだよ」「日食ってこういうものだよ」と知識で覚えて、

自分たちはわかっていると思いこんでいるものですから、

どういう意味なのか、自分の頭で考えてみることができない状態になっていたのです。

 

本来、☆ちゃんも○くんもかなり思考力が高い子らなので、

自分たちが、「そんなのもう知っている」と信じ込んでさえいなければ、

日食というものに対して、「なぜ?」という自分なりの疑問点を見つけ出したり、

自分で予測したり、自分の頭で考えを練って、自分の言葉でそれを

表現することができたはずなのです。

 

「日食って、月の後ろに太陽がくることよ」と大人の言葉通りに説明できるだけで、

全てがわかった気になって

それ以上何も考えることができなくなるとすると、

安易に子どもに言葉で知識を与えてしまうことは恐ろしいことですね。

子どもはまだ正確な意味を把握する力が育っていないのですから、

理由を覚えるよりも、

自然の偉大さや不思議を五感を通して素のままで味わう体験が

たくさん必要だと感じました。

また、自分の手と目で確かめられる易しい実験も、

自分の頭で考えていくための基盤となります。

 

金環日食の実験で太陽の代わりになってもらったキティちゃん。

 

 

キティちゃんに比べるとかなりサイズが小さい木の玉も、

キティーちゃんの顔を隠してしまくことができます。

金環のように玉のまわりにキティーちゃんのヒヨコのかぶりものが見えます。

 

科学クラブの子らのそれぞれが月の役をして

背後から照らす懐中電灯の光をさえぎる実験もしました。

 

他にもさまざまな日食に関わる実験をしてみました。『ウ゛ァンクリーウ゛先生の不思議な科学実験室  宇宙編』

には、「水星が日食を起こさないわけ」とか「ミニ日食をつくってみよう」といった実験

がいろいろ載っています。

 

↑サイダーをつくって、リトマス紙で酸性かアルカリ性か調べました。

↑それぞれの子が作っていた工作物。

科学クラブの子らも30分間は算数を学んでいます。

今日は、ぴぐまりおん(SAPIX)の3~4年生用の推理力や論理的に考えていく力を

問われる問題をしました。

かなり複雑で難しい問題でしたが、どの子も自力で解ききっていたことに

感心しました。

頭の使い方がしっかり身についてきているようです。

 

毎回長くなりますが、関連する過去記事を貼りますので、時間のある方は読んでくださいね。

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小学2~3年生のユースホステルでのレッスンに行ってきました。(幼児の弟くんたちも参加)

小学生の男の子たちのあまりのパワフルさに(驚異的な元気さに……)かなりバテました~♪
(小学生を育てている親御さんたち、夏休み、ご苦労様です

通常レッスンの科学クラブや算数クラブの子たちが主のお泊りだったので、
「やんちゃぞろいのこのメンバー。これはとんでもない騒ぎになりそうだ」と察した私は、
かつて虹色教室の生徒だった今は高校生のKくんにボランティアをお願いしたのですが……
これが大成功でした。

小学校2~3年生というと、自立心が芽生えてきて、男の子は男の子っぽさが出てくる時期。
高校生のお兄ちゃんといっしょに、いろいろな活動をするのは、とっても楽しかったようです。
晩遅くにKくんが帰宅する際には、じゃれて背後からKくんに飛びついて甘えている子もいました。




レッスンでは、私が持って行った工作素材や道具を使って、それぞれの子が、
自分でやってみたいことや、お友だちと協力して実現したいことをイメージして、
実験したり、工作をしたり、実験道具を自分で作りあげたりしました。


ビー玉を途中でジャンプさせて、目当ての場所に転がしていくコースを作っています。






ビー玉コースターを作り、内部を見えないようにしている積み木の箱を通って、その先にビー玉が落ちるようにしたいと
考えた2年生の◆くん。

ミリ単位のずれでも、途中でビー玉が止まってしまう作品のため
「みんな、気易く触らないで!」と、
木の反り方をけわしい表情で見つめる大工の棟梁みたいな雰囲気で、作業を続けていました。

◆くんが何か作るとき、どんどん楽しんで作っていくという形には満足できなくて、
自分の描いた最終目標を達成するまで、自分にも他人にも厳しいのです。

できあがった自慢のビー玉コースターを何度か試してみて、
「やったー。100パーセントの確率で転がるようになったぞ!」と喜んでいたので、
他の子たちが、「100パーセントの確率」という言葉の真偽のほどを
確かめに集まってきました。

それでは、実験開始……という時、私が、「じゃぁ、10回転がして、全てのビー玉がゴールに着くか
やってみようか?」と言うと、
科学や算数のうんちく好きの●くんが、
「だめだよ。100パーセントか調べるんだったら、100回やらなくちゃ」と
それだけでレッスン時間が終わってしまいそうな提案をしていました。

それから、私が、「ちっちゃい子たちにも、ビー玉転がす役をやらせてくれる?」と◆くんにたずねると、
「だめだよ。100パーセントの確率って言っても、それは同じ条件でしないと
うまくいかないんだから」とブーブー。

そんなピリピリした空気の中で、本当に100発100中、ビー玉がゴールまで行くのか実験開始。
それが、数回、転がしたところで、ビー玉が木箱の中で止まってしまいました。

この実験にのめりこんでいて男の子数名が、◆くんといっしょに箱のふたを開けて、ビー玉が止まった原因を言いあっていました。◆くんいわく、
「五回に1回くらいは、中の点検をして、動いた積み木を元通りに直すようにしないと、100パーセントにはならない」とのことでした。






電池やモーターを使った実験や工作を繰り返している子たちもいました。

単三電池一本で、モーターを2つ回して、同時に豆電球も点けることができるのか
や、何が電流を通すのか、いろいろ試していました。

途中で、「電流の力で風船が割れるのか試したい」という子が加わって、
風船に接触する部分で導線同士をつないで、むき出しになっている導線の部分に電流が流れる際に、
風船が割れないか試してみたいというもの。

これを見た他の子たちが、「風船は電流を通さないよ」と注意しました。
「わかっているよ。線と線はつないでいるんだよ。電流は流れるように。それで、風船にひっつくようにしているだけだよ」と実験主くんたち。

この実験、うまくいかなかったのですが、他にもいろいろ面白い実験をしてみて、
楽しめました。
ボランティアのKくんには、電池や豆電球を扱う際に、どんな使い方をすると危険なのか、
実体験をまじえて、みんなに指導してもらいました。(Kくん、電池のプラスとマイナス極を直接、導線でつないで、
熱が発生したことがあるそうです。
私も、子どもたちがいろいろと自分の発想を実験で試したがる幅が広がってきたので、
危険な実験と安全な実験の線引きの仕方や、
目新しいことを試す際には必ず大人にしていいかたずねるなどを、徹底するように気をつけています。




↑の写真は乾電池を直列つなぎにした時、
乾電池の数と豆電球の数を変えると、
豆電球を流れる電流の量を数値で表すとどのようになるかクイズをしているところです。

(乾電池が3個で豆電球が2個なら、「2分の3」など)
一生懸命考えていて、分数ということまではわかっているけど、
間違える子が多かったです。

電流の流れ方にしても、
子どもたちは、
プラス側とマイナス側から同時に流れ出して、電球のあたりで合流している……と考えていました。

今は、正しい答えを教え込んで、無理に納得させるのでなくて、
さまざまな意見を出させながら、
たくさん体験して本当の意味で納得するまで、
「本当はどうなんだろう?」と不思議に思う気持ちを共有しあうようにしています。

「図鑑を見れば正しい答えが載っている」と思うようになると、
自分で考えずにすぐに解答を見て、記憶した答えを言うことに固執するようになりがちです。

まず最初に、自分の目で見て、自分の頭で本気で考えを練っていく姿勢を育てることが
大切だと考えています。


ウルトラマンカードバトル

2012-05-13 13:18:21 | 虹色教室の教具 おもちゃ

3、4歳の男の子グループ。

ウルトラマンカードでじゃんけんバトルをしています。

ウルトラマンカードの横にじゃんけん用の手のイラストが描いてあります。

カードでジャンケンすると、

勝ち負けによって手持ちの札が増えたり

減ったりしていきます。

カードが少なくなったら、7枚にするのに何枚足りないかわかった子は、

「先生、~枚ください」と頼めば

あげるようにしています。

どの子も必死で計算して7枚の手札をキープしていました。

 

(子どもたちがカメラをおもちゃにしてしまいピントが合わなくなっていました)

同じグループの子ら。トーマスのカードゲームで遊び中。

カードの横にサイコロの絵が描いてあります。

 

合わせて5になるようにカードを2枚取り合って遊んでいます。